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頂き物の小説
第7話『つかの間の休息、大ショッカー襲来』






















「・・・・・・それで?貴様はダグバを失い、おめおめと逃げ帰ってきたという訳か・・・・・・」

「えぇい、なんたる失態だ!!恥を知れ恥を!!」

「・・・お言葉だが、地獄大使・・・あなたには言われたくないな。スカリエッティの抹殺に失敗したあなたにはな。」

「なんだとっ!?」







・・・・・・我の目の前では、大幹部達が口論を繰り広げている・・・・・・まったく、何をしているというのだ。








「・・・・・・静まれ。大幹部ともあろう者達が見苦しい・・・・・・地獄大使、お前はアポロガイストと共に怪人と戦闘員達を率いて時空管理局に侵攻せよ・・・・・・名誉挽回したいなら、必死になる事だな。」

「「は、ははっ!!」」

「死神博士、お前は地球の海鳴という場所へ向かえ・・・なにやら、妙な気配を感じたものでな・・・ミッドチルダには、我が直々に向かう。」

「おぉ・・・では、ついに・・・」

「そう・・・・・・我ら大ショッカーの全次元世界征服・・・・・・その第一歩だ。」





「・・・・・・ようやくか・・・・・・ならば、私も力を貸そう・・・・・・」






・・・・・・すると、金属音を響かせながらこちらへと歩み寄ってくる影が迫る・・・銀色と黒の身体に、翡翠に輝く瞳とベルトの宝玉・・・・・・



「・・・久しぶりだな、世紀王よ。」

「・・・・・・今は創世王だ。」

「ふむ?貴様とブラックサン・・・仮面ライダーブラックとは、決着がついていないはずだが?」

「・・・奴は、己を進化させたことにより世紀王たる資格を失った・・・ならば、私が創世王となるのは当然だろう?」

「・・・それで、お前が力を貸すというのはどういうことだ?ゴルゴムは我々の勧誘を断った挙句、忌まわしき仮面ライダー達に滅ぼされたと聞いていたが・・・」


・・・死神博士の問いかけに、その影は笑い声をもらす・・・何が可笑しい?


「・・・いや、確かに先代の創世王率いるゴルゴムは己の力を過信してライダー達に敗北した・・・だが、いずれ私が率いる新生ゴルゴムが世界を支配する為に甦る。それまでは、大ショッカーに力を貸そう。」

「・・・・・・なるほど、呉越同舟という訳か。」

「そうだ。その椅子は・・・すべての世界の支配者という椅子は、創世王たる私にこそふさわしいからな・・・」

「貴様、大首領を侮辱するかっ!?」


地獄大使達は殺気を放つが、その影は意にも介さない・・・・・・面白い。







「・・・いいだろう。貴様の力、存分に振るって見せろ・・・さぁ、偉大なる大ショッカーの戦士達よ・・・今こそ立ち上がれ!!そして、世界に混沌を撒き散らせっ!!」



『イィィィィィッッッッッッッッ!!』







さぁ・・・はじめようではないか仮面ライダー達よ!!『正義』と『悪』の大決戦をなぁっ!!







―――――――――少女が手にした力、ディケイド。英雄の魂を感じとり、その瞳は何を見る―――――――――



『とある魔導師と機動六課の日常・外典』×『仮面ライダーディケイド』 クロス小説



とある魔導師達と仮面の英雄達の物語



















第7話『つかの間の休息、大ショッカー襲来』






◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆














『・・・・・・エイプリルフールにしては早すぎると思ったが・・・・・・まさか本当になのはと結婚する事になったとはな。エイミィから聞いたが、高町家は大騒ぎだそうだぞ?士郎さんが小太刀を握り締めて今にもミッドに行こうとしていたらしいしな・・・』







「・・・ちょっと、最初に言う事がそれかな!?しかも、結婚ってなにさ!?僕となのはは、まだ・・・その・・・付き合う事になっただけだから!!」



・・・はやて経由で伝わった事について連絡してきたクロノに詳しい説明をすると、あの提督は突拍子も無い事を言い出した。

・・・・・・というか、士郎さんか・・・・・・・・・うん、恭文君にも事情を説明してもらおう。



『・・・まぁ、冗談はおいといて・・・お前が発見したというロストロギア・・・『戦士の環』に、封印されていた古代生物の『ガミオ』・・・だったか。そっちのほうはどうなんだ?』

「・・・・・・ガミオさんははやて達のおかげで僕の使い魔という形で登録し終わったし、『戦士の環』は・・・・・・今の所、僕の身体に問題は出てないよ。」



・・・・・・この前の一件で僕の身体に宿った『戦士の環』・・・アークルは、シャマルさんの検査等から・・・・・・僕の身体から切り離す事は難しい事が分かった。

ガミオさんが言うには、『黒き雷のクウガ』・・・いわゆるアルティメットフォームは『究極の闇』に取り込まれてしまった為に発現した状態らしく、通常の状態ではそれほど危険性はないというけど・・・・・・



『・・・まぁ、お前が所持者というのは不幸中の幸いだな・・・『戦士の環』については僕や母さんで上を説得してみるさ。』

「・・・・・・ありがとう、助かるよ。」

『なぁに。10年来の友人が困っているんだ、助けにならないとな。』

「・・・・・・・・・だったら、資料請求でも無茶を言わないでほしいんだけどなぁ・・・・・・・・・・」

『それはそれ、これはこれだ・・・それじゃあ、次ははやての結婚式でな。』



・・・そういうと、クロノは通信を切る・・・・・・あれ?クロノの奴休み取れたんだ・・・・・・司書の皆には悪いけど、僕も休みを延長しないとね。







「ユーノパパ〜!!」

「ユーノさん、はっけ〜ん!!」

「一緒にあそぼ〜!!」





・・・・・・だからヴィヴィオ、パパは止めてほしいんだけどな・・・・・・うぅ、だんだん外堀が埋められていっている気がするよ・・・・・・



「・・・というか、なんでリュウタロスも居るの?」

「「「皆友達っ!!だから一緒にあそぼ〜!!」」」

「はいはい・・・それで、何をして遊ぶのかな?」





・・・・・・まぁ、ヴィヴィオ達が楽しいならいいか。





◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆






『・・・・・・で?後もう少しでアンタの結婚式だというのに、花嫁衣裳の試着にすらこれない訳?』

「あはは・・・堪忍してぇなアリサちゃん。行きたいのはやまやまなんやけど、最優先の仕事があってなぁ・・・」



・・・今、うちは地球に居るアリサちゃんへと連絡を取っている・・・理由はもちろん、しばらく地球に戻るのは難しいという連絡や。

・・・・・・そう考えると、大ショッカーの奴らむかつくなぁ・・・うちの結婚式がつぶれたらどうしてくれんねん。



『・・・・・・分かったわ。ドレスについてはこっちで何とかしてみるから・・・アンタのスリーサイズにぴったりあわせたドレスを作らせるから、覚悟しておきなさいよ?』

「せやな、楽しみにしておく。」



・・・なんというか、アリサちゃんとこはすごいなぁ・・・せやから、安心して頼めるんや。








『・・・そうそう、思い出した。はやて、光写真館って知ってる?翠屋の近くに立っている写真館なんだけど。』

「・・・・・・光写真館・・・?そんな所あったんやな。」

『この前すずかと翠屋に行った時に見つけてね・・・そこの人達と仲良くなったから、はやての結婚式の写真をお願いする事にしたのよ。店主さんも喜んで引き受けてくれたし・・・』

「へぇ・・・ほんなら、地球に戻った時に挨拶せんとなぁ・・・」

『それに、その人達に会ったらナギの奴驚くかもね・・・』

「?なんで恭文が驚くんや?」

『な〜い〜しょ♪実際に会ってみてからのお楽しみよ。』




・・・そんな感じで、うちはアリサちゃんとたわいも無い話を続けていた・・・・・・なんか、平和やなぁ・・・・・・



・・・・・・あんまり話し込んでいたもんやから、グリフィス君に怒られたんやけどな。まったく、グリフィス君は空気読めてないわ・・・



「そんな事言う暇があったら、さっさと仕事してくださいっ!!」




ほ〜い・・・・・・しかし、大ショッカーも近頃動きをみせんなぁ・・・・・・嵐の前の静けさやないといいんやけど。








◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



・・・・・・こんな感じなんですけど、お願いできますか?



「あ〜、基本的なコンセプトは分かったけど・・・少なくとも2月中に完成させるのは無理だよ?シャーリーちゃんにも手伝ってもらってるけど、どう考えても時間が足りないし、ダークカブトゼクターに搭載されているAIを移植するってんならなおさらだね。」

「・・・大体、なんでデバイスがほしいんだ?正直、今のままで十分だろ。」



・・・・・・そう、私が頼んだものとは・・・・・・私だけのデバイス。肩の上ではダークカブトゼクターがそわそわしているが、私はその表面を撫でるとサリエルさんの質問に答える。



「・・・・・・ギンガさんに言われたんです。うちの部隊に来ないかって。さすがに、『仮面ライダー』の力を人相手に使うには少々問題ですしね・・・・・・」



・・・だが、この子は今まで私と一緒に戦ってくれたパートナーだ。だからこそ、魔導師として戦う事になっても・・・一緒に戦っていきたい。



「・・・・・・・・・・・・よし、分かったよ。とりあえず準備は進めておく・・・けど、AIの移植とかは大ショッカーとの戦いが終わってからだね。」

「お、おいヒロッ!?」



・・・どうやら、ヒロリスさんは分かってくれたようだ。



「ヒロリスさん、ありがとうございます。」

「あぁ、ヒロでいいし、こいつもサリって呼んでいいよ?大体、その顔でそんな事言われるとなんだか背筋がむずむずするし・・・」

「・・・では、ヒロさん、サリさん。後はよろしくお願いします。」





◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆







「・・・・・・しっかし、まさかアイツがあんな事言うなんてな・・・・・・」



・・・・・・深々とお辞儀をしてデバイスルームをでたシオンを見送ると、サリがそんな事を呟く・・・ま、確かに驚きはするよね。シオンが言った言葉は、やっさんだったら絶対に言わないはずだし。



「・・・でもさサリ・・・それって、あの子とやっさんを同じように見ているって事でもあるよね。」

「・・・お前何言ってんだ?アイツ、いくら女装していたとはいえやっさんに擬態したんだろ?」






・・・サリの言っている事は確かに事実だ。あの子がワームである事は変わらないし、そのベースになっているのがやっさんだという事も変わらない。

だからこそ、あの子とやっさんが六課に居る事にしばらくは違和感を感じていた。それは、心のどこかでやっさん=シオンという認識があるから。






でも・・・・・・



「・・・サリ、もうその認識は捨てたほうがいいよ。あの子は『シオン・ソノバラ』なんだ。」

「・・・いや、だから意味が分から「あの子は『シオン・ソノバラ』として生きる・・・それでいいじゃない。」・・・なるほど。」



・・・・・・あの子は『やっさんの記憶を持ったワーム』じゃなく、『シオン・ソノバラ』という女の子・・・・・・だからこそ、その考え方はやっさんとは違う。

だからこそ、あの子がギンガちゃんと同じ部隊に行きたいと思う気持ちは・・・・・・あの子自身のものだ。



「・・・まぁ、それでもまだ気持ちが揺れているんだろうけどね・・・」



そう呟くと、私はシオンから渡されたデータを眺める・・・・・・そこに示されていたのは、漆黒の刃を持つ片刃剣。

その基本的なコンセプトは、アルトアイゼンと一緒で破壊力と強度を重視されている。



・・・何より、シオンがその想いを籠めて付けたであろうデバイス名は、やっさんとアルトアイゼンを意識しているとしか思えない。



・・・その名は、『Gespenst-V(ドライ)』・・・スパ○ボに詳しい人なら、その意味が分かるはずだ。というか、皮肉にしても狙いすぎでしょ。







・・・・・・まぁ、せっかく頼ってきてくれたんだし・・・おね〜さん張り切っちゃうか。

ふっふっふ・・・アルトアイゼンに負けないくらいのものに仕上げてやろうじゃないのさっ!!
















≪・・・・・・俺達、すっかり忘れ去られているよな・・・・・・≫

「だな。」

≪そうですね。≫








◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆







・・・まったく、はやても少しくらい仕事休んだっていいじゃない。自分の結婚式なのよ?



「まぁまぁアリサちゃん・・・はやてちゃんだって、本当はこっちに戻りたいはずだよ?それに、完璧に準備して皆を驚かせるんでしょ?」

「・・・そのつもりだけど・・・アンタは大丈夫なの?」

「・・・・・・まだ気持ちが整理できてないけど・・・それでも、なぎ君とフェイトちゃんの事、応援するって決めたし・・・」



・・・・・・大丈夫かしら?多分はやての結婚式にはあの2人も来ると思うんだけど・・・・・・



そんな事を考えながら、私とすずかは翠屋へと向かう・・・私達が翠屋に着いたその時、翠屋から1人の女性が出てくる。



「・・・あ。アリサさんにすずかさん、こんにちは。」

「こんにちは夏海さん。」

「こんにちは・・・今日もですか?」

「はい・・・ユウスケもキバーラもここの味が気に入っちゃって・・・おじいちゃんなんか、『絶対に負けないぞ〜!!』なんて言って、ここの味を研究してるんです。」

「ははは・・・栄次郎さんも、お料理上手ですしね・・・」



・・・・・・この人の名前は光夏海さん。最近知り合った人で、近くにある『光写真館』に住んでいる。ちなみに、私達より1つ年上の20歳だ。

・・・と、ここまでは普通なのだが・・・夏海さんにはある秘密がある。



「・・・それで、士さんは・・・まだ?」

「・・・えぇ・・・私達もあちこち探しているんですけど・・・」



・・・私の言葉に、夏海さんはゆっくりと首を振る・・・やっぱりか・・・













・・・夏海さんの秘密とは、彼女達が『違う世界』から来たという事だ。といっても、なのはやナギ達が居るミッドチルダのような『世界』ではなく・・・いわゆる『パラレルワールド』から。

・・・・・・どうしてそんな事が言えるのかって?・・・・・・さすがにTVの中の登場人物が、その設定そのままで目の前に居て、しかも目の前で設定通りに仮面ライダーに変身されたら信じるしかないでしょうが。



・・・ただ、TVの内容とは若干違う部分もあった。



1つは、夏海さん達が今TVで放送されている内容を既に体験している事。ユウスケさんなんかは「そういえば、こんな事もあったなぁ〜」なんてしみじみとしていたし・・・


そしてもう1つは・・・・・・TVの主人公である『門矢士』という人物が居ない事。なんでも、この世界に来る前に突然姿を消したらしい。だから、夏海さん達は士さんを探しているという訳だ。







「・・・・・・でも、そんなに心配はしていないんです。士君は、きっと戻ってくる・・・そう信じてますから。」

「・・・夏海さん・・・」

「・・・すいません、なんだかしんみりしちゃって・・・それじゃ、私はこれで・・・」



・・・そう言って、夏海さんは翠屋を後にする・・・なんというか・・・夏海さん、寂しそうだったわね。



「・・・きっと、士さんって人の事本当に心配しているんだよ・・・私だって、なぎ君の事心配だし・・・夏海さんの気持ちは分かるつもり。」



・・・なるほどね。あの人も『恋する乙女』って訳か・・・さて、気を取り直して翠屋のおいしいケーキでも食べましょうか!!





◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆










・・・・・・ふぅむ・・・・・・実に興味深いね・・・・・・



「・・・ドクター、先ほどから何をご覧になっていらっしゃるのですか?もう丸五日は寝ていらっしゃらないようですが・・・」

「・・・ウーノか。いや、心配かけてすまないね。熱々のコーヒーを淹れて貰いたいのだが・・・」

「既にご用意しています、どうぞ。」


私はウーノからマグカップを受け取ると、中に入っているものを一気に飲み干す・・・・・・ふむ、これで少しは目が冴えたな。


「・・・しかし、『仮面ライダー』という存在は実に興味深いね・・・彼らが実在するとなると、ぜひ研究してみたくなるよ。」


私が今まで鑑賞していたのは、協力者でもある海東君がどこからか持ってきた、『仮面ライダー』の活躍が記載されたディスクだった・・・不覚にも、ついつい繰り返し見てしまったよ。



「・・・ですがドクター。所詮それはTV番組の話・・・現実ではありません。」

「それは違うよウーノ。海東君はカードの力を使って存在しないはずの仮面ライダーを召喚した・・・我々が認識している『世界』の外側から来たのだとすれば、何も不思議なことはないさ。」


・・・おそらく、海東君は次元世界と区切り方の違う世界・・・いわゆる『パラレルワールド』から来たのだろう。その目的が何かは分からないが、彼は私を襲った大ショッカーという組織と敵対しているようだ。

まぁ、仮面ライダーの力を見るには彼に協力してもらうのが一番だろうね・・・




「・・・・・・ところで、その海東君はどこに居るのかな?」

「先ほど、トーレと共にセッテの所へ行きました・・・しかしドクター。なぜクアットロや、他の妹達は連れてこないのですか?」


・・・なるほど。私達は海東君が居なければ移動できないからね・・・それに、ウーノも何か勘違いしているようだしね。


「・・・ウーノ、私はトーレにセッテを迎えに行けと言った覚えはないよ?」

「!?・・・では、トーレの独断・・・と言う事ですか?」

「まぁ、トーレはセッテの教育係だったからね・・・心配な部分があるのだろう。」


・・・それに、クアットロはどこか人間を見下している部分があるから、結果的に人間達を助ける事になる今回の件には協力しなさそうだし、他の娘達はせっかく更正しようとしているんだ。温かく見守ろうじゃないか。


「・・・ではドクター、今後はどうなさるおつもりですか?」

「そうだねぇ・・・仮面ライダーの力を直に見たいし、しばらくは海東君に協力するとしようか・・・ウーノ、ガジェットの生産はどうなっている?」

「順調に進んでいます。この施設が私達の使用していたものとほぼ同一なので助かりました。」

「それはいいね。では、この調子でガジェットの生産を続けてくれ。」

「・・・ですが、魔導師にとっては皮肉ですね。以前彼らを苦しめたガジェットが、今度は彼らを救うんですから・・・」


・・・ウーノはそう呟くと小さく笑みを浮かべる・・・ふむ、どうやらウーノにも変化は起きているようだね。以前はこれほど感情をみせる事はなかったのに・・・





私も再び映像の鑑賞に戻るとしようか・・・・・・さて、次はどれにしようか?ここは流れにそってV○がいいだろうか?しかし、ブ○ックも捨てがたい・・・フフフ、この私がここまではまってしまうとは予想外だよっ!!













「・・・・・・申し訳ありませんがドクター、これ以上はお体に障りますので早急に睡眠を取ってもらいます。」





・・・・・・ウ、ウーノ?それに、その手に持っている注射器はいったい・・・






ぷすっ♪







「それではドクター。後は私に任せてお休みください。」





朦朧とする意識の中、最後に目にしたのは笑顔を浮かべているウーノだった・・・






◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆








・・・しかし海東、今更だがよく引き受けてくれたな?


「・・・なぁに、ちょっと興味が湧いてね・・・さぁ、感動の再会を行いたまえ。」


その言葉と共に、私達の目の前に銀色のオーロラが現れる。私がそれを潜り抜けるとそこには・・・セッテが居た。




・・・・・・海東の奴、ここまでピンポイントに道を作ってくれるとは・・・予想外だったな。



「・・・トーレ・・・姉様?」

「・・・・・・久しぶりだな、セッテ。」

「・・・どうして・・・ここに来たのですか?私は・・・いえ、トーレ姉様も戦士としての誇りがあったはずですっ!!どうして脱獄など・・・」


・・・私を見るなり、セッテは声を荒げる・・・驚いたな、あれほど感情を見せなかったセッテが・・・やはり、彼との交流がセッテを変えたのか?


「・・・確かに、戦士としての誇りはある。だが・・・・・・今は、それよりもなお優先すべき事があるだけだ。」


・・・そう、今は・・・大ショッカーの奴らを倒す事を優先するべきなのだ。セッテも含めた妹達(・・・クアットロは除いておく。)の未来を護るためにも。


「・・・なら姉様、私も連れて行ってください!!私だって・・・姉様の力になりたいんです!!」

「・・・勘違いするな、私はただお前の顔を見に来ただけだ・・・それに、もし戦力が必要だとしても・・・今の私達が必要としているのは、確固たる意思を持つ『人間』だ・・・セッテ、お前はそうなれるのか?」



・・・とんだ戯言だな。


セッテに向かって言葉を投げかけながら、私は別の事を考える。フェイトお嬢様にセッテの事を頼みながら、私が今しようとしている事はまったく逆の事なのだから・・・


「!?そ、それは・・・」


・・・・・・案の定、考え込むか・・・・・・だが、これでいい。セッテが迷わずついて来るようなら、容赦なく気絶させるところだったからな・・・












ドガァンッ!!













「・・・さぁて、とりあえず説得も兼ねてセッテの様子を見に来たら・・・ずいぶん面白いことになっているね?」

≪まったくですよ。脱獄したかと思ったら今度は別の拘置所に侵入なんて・・・予想の斜め上を行きすぎです。この人のトラブルメイカーっぷりが無ければ気付きもしませんでしたよ?≫

「ちょ、ちょっとヤスフミッ!?いきなり扉を破壊なんてやりすぎだよっ!?怒られるのは私なんだからっ!!」




・・・・・・突然扉が切り裂かれたかと思うと、扉の向こうからは・・・蒼凪恭文とフェイトお嬢様が現れた。



「久しぶりですねフェイトお嬢様、お元気そうで何よりです。」

「・・・・・・トーレ、どうして脱獄を?」

「・・・脱獄した理由に関してはご存知だと思いますが?大ショッカーがドクターを襲った。ドクターを助ける為に私とウーノ姉様は脱獄した・・・それで十分じゃないですか?」

「いいや十分じゃないね。スカリエッティの収監されていた拘置所での事件とお前らが脱獄したのはほぼ同時期だ・・・いったい誰がお前らにそれを教えたのさ?」

「・・・なるほど、いい所を突いてくるな。さて、どう説明したものか・・・」


私がそう呟くと、突然私の後ろに銀色のオーロラが現れる・・・やけにタイミングがいいな?


「いやいや、ずいぶん面白いことになっているからね・・・隠れて見物させてもらったよ。」


すると、ディエンドに変身した海東が私の横に現れる・・・まったく、趣味が悪いにもほどがあるぞ。


≪・・・まさか、私達が知らない仮面ライダーが現れるとは思いませんでしたよ。≫

「しかも、デザインから考えるとディケイドのライダーだよね・・・あぁもうっ!!変な所でネタバレするんじゃないよっ!!」

「「え、そこが問題(なの)!?」」


・・・・・・まぁ、なにやら揉めているのはおいといてだ・・・・・・




「セッテ、いつかまた会える日が来るのを楽しみにしているぞ。」




セッテの視線を背中に感じながら、私と海東は銀色のオーロラの中へと姿を消した・・・これで・・・これでいいんだ。





◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




まったく、あの青髪はとことん僕らに自分の不始末を押し付ける気だね・・・そんな事許されるはずが無いでしょうが。






「・・・フェイトお嬢様・・・捜査協力と更正プログラムへの参加の件・・・今更ですが、お受けしてもよろしいでしょうか・・・?」

「・・・・・・セ、セッテ?」


・・・すると、セッテがそんな事を言い出した・・・どういう風の吹き回し?


「・・・私は、トーレ姉様が何を考えているのかを知りたい・・・しかし、ここに居てはそれもできない・・・なら、少しでも姉様の情報を集める為にもそうしたほうがいいと判断したからです。それに・・・あなたとの再戦もまだですからね。」


そう言い切ったセッテの瞳は、まるで炎のように輝いている・・・へぇ、楽しみが増えたねこりゃ。


「・・・いいよ。僕はいつでも待っている・・・だから、さっさと更正プログラムを受けて、もっと強くなる事だね。」

「えぇ、今度は負けませんよ。」


・・・そして、僕とセッテの視線はまるで火花でも散っているかのようにぶつかり合う・・・ここは、新たなライバル誕生を喜んでおきますか。







≪・・・・・・あなた、またフラグ立てましたか?≫

「・・・ヤスフミ、余所見は駄目っ!!」





「・・・ちょっとまてぇぇぇぇっっっっ!?いったい何をどう聞いたらそんな発言が出てくるのさっ!?それとフェイト、僕はフェイト一筋だから、新しいフラグなんて立ててないからっ!!」


だからそのほっぺを膨らますのはやめてっ!?怒っているというよりそれはむしろ可愛いからっ!!





「・・・・・・・・・・・・・・・プ・・・・・・・・・・・・・クク・・・・・・・・・・・・」

≪おや、今まで仏頂面だった人まで笑い出しましたよ。あなた、お笑いのセンスがありますよ。≫


・・・・・・なんだろう、セッテの笑顔が見れたことは確かに驚きだけど、なんか納得いかない・・・・・・というかフェイト、なんで僕を抱きしめてるの!?今は仕事中だからしっかりしてぇぇぇぇぇっっっっ!!



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆





・・・・・・さて、ヤスフミがなにやら面白そうな展開になっているような気がしたが・・・・・・俺達もさっさとやらないとな。


≪そうだな。せっかく演習場を使用させてもらっているのだ・・・いい結果がでるようにしないとな。≫

『・・・で、アンタ達はいったい何をしようっていうの?』

「ジンさん、本当に僕達も一緒でいいんですか?」



俺とスバル、エリオは訓練着に着替えて演習場で準備運動を行っていた。


・・・空間モニターには、ティアナとキャロが映っている。本当は2人も訓練に参加しようとしていたが、ライダーの力を試したいのでご勘弁いただいた。


「それでさぁジン、いったい何をするの?」

「・・・そんじゃ、今回やりたい事を説明するぞ。俺達が変身する仮面ライダー、こいつらにはそれぞれフォームチェンジや強化形態があるが・・・どうも、作品通りの強化形態じゃないっぽいんだよな。」

「・・・それってどういう事?」

≪分かりやすく説明すると、シグナム殿だな。彼女はヴィータ殿やザフィーラ殿、シャマル殿の力をフォームチェンジとして使用しており、さらにその力を1つに纏めた強化形態が存在する。当然、そのフォームは劇中では存在していない。≫


俺の説明にスバルが首を傾げるが、バルゴラが具体例を出すと大きく頷く・・・そして、もう1つはエリオだ。


「ぼ、僕ですか?」

「あぁ。エリオは変身してもストラーダを使えていたよな?つまり、俺達が変身するライダーは劇中そのままじゃなくて、俺達が元々持つ力も加算されているって訳だ。」


・・・・・・あくまで仮説なんだがな。だけど、そうじゃなかったら説明がつかん。


『・・・・・・あぁ、アンタがやりたい事が分かったわ。魔導師としての力とライダーの力が同時に存在しているなら、それらを合わせた力も存在している可能性がある訳ね。』

「そゆ事。特に、AMF化だとライダーの力と魔導師の力が合わさると大きく変わる。今回はどこまでライダーと魔導師の力が融合しているかってのを試してみたいんだ・・・・・・という訳で、行くぞ。」



俺がカードを取り出すと、スバルとエリオもカードを取り出す・・・・・・カードが光を放つと、俺達の腰には変身するライダーのベルトが巻かれていた。

ついでに言えば、スバルの右手には黒と銀のラインが入った携帯電話『ファイズフォン』が、エリオの左手には黒い箱に龍の頭を模した紋章が施されたカードデッキが握られている。



≪---5-5-5---STANDING-BY---≫

『変身っ!!』

≪---COMPLETE---≫


そして、スバルがファイズフォンをベルトに挿し、エリオが黒いカードデッキをベルトに装填、俺がベルトの量腰部を叩くと、俺達はそれぞれのライダーに変わる。


「・・・うっし、それじゃあここからは模擬戦形式でやってくぜ?バルゴラ、セットアップだっ!!」

≪では、ショータイムだ!!≫


俺の言葉と共にベルトの中心が光を放つと、ベルトから待機状態のバルゴラが現れて瞬く間に変形してランチャーフォルムに変わり、俺の右手に納まる。


「・・・よぉし、マッハキャリバーッ!!」

≪分かりました、相棒。≫

「ストラーダッ!!」

≪了解した。≫


スバル達もそれぞれの相棒に声をかけると、スバルの両足をマッハキャリバーが、右腕をリボルバーナックルが覆い、エリオの右手にはストラーダが握られる。


「・・・それじゃ、はじめようか。なんなら、2人同時に相手でもいいぞ?」

「・・・ジン、それって余裕のつもり?いくらAA+ランクだからって・・・あんまり舐めてると痛い目にあうよっ!!」

「そうですよ・・・その言葉、絶対に後悔させます!!」


・・・俺の言葉にちょっと怒ったのか、スバルとエリオはそれぞれの獲物を構えて俺に踊りかかってくる・・・・・・やべ、煽りすぎたか?






◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆





「・・・ジンさん、何考えてるんでしょう?いくらなんでも、スバルさんとエリオ君を一度に相手するのは大変だと思うんですけど・・・」

「それには同感ね。あえて自分の状況を劣勢に追い込む事で何かを掴もうとしているみたいだけど・・・裏目に出たみたいね。まったく、慣れない事するんだから・・・」

「・・・・・・ティアさん、ジンさんの事よく理解しているんですね・・・・・・なんだか羨ましいなぁ・・・・・・エリオ君はちっとも気が付いてくれないし・・・」


・・・キャロがなぜか羨ましそうな視線を向けてくる・・・確かに、エリオはフェイトさん並に鈍感だからねぇ・・・


「ホントですよ。この前なんてバレンタインだからエリオ君にチョコあげたら、少し考え事をしている間に全部食べちゃうし・・・しかも、惚れ薬を入れたはずなのに全然効き目がないみたいだし・・・」


なるほど、キャロもいろいろ・・・・・・・・・・・・・・・ちょっと待ちなさい。なによ惚れ薬ってっ!?


「だってしょうがないじゃないですかっ!!エリオ君、本当に鈍感なんですよ!?私はなぎさんみたいに8年間スルーなんてイヤなんです!!それに、メイルが見た目年上で中身妹キャラとか言う変な属性持っててエリオ君にアタックしてるから、私もてこ入れしないと駄目なんですよっ!!」

「しょうがない訳あるかあぁぁぁぁっっっっ!?というか属性ってなによいったい!?」

「恋愛シュミレーションでよくある女の子の分類ですよっ!!例えば私は幼馴染属性で、フェイトさんはお姉さん属性、ティアさんはツンデレ属性なんですよっ!!」

「あぁ、なるほ・・・・・・・・・って、私はツンデレじゃないってのっっ!!」

「嘘だっ!!」

「嘘じゃないっ!!大体、それは私の中の人の別キャラのセリフでしょうがっ!!」

「メタなセリフ禁止ですっ!?」





「・・・・・・お前達はいったい何をしているんだ・・・・・・」

「そうだよティア、キャロ。」


・・・私達が後ろを振り向くと、そこには額を押さえたシグナム副隊長と、その後ろで口元に手を当てながら苦笑いをしているなのはさんが居た・・・思わず、私とキャロの顔は赤く染まる・・・変なとこ見られちゃったなぁ・・・


「・・・それで、フレイホーク達の模擬戦はどうなっているんだ?」

「え〜と・・・あ、なかなかいい調子みたいだね。」


なのはさんとシグナム副隊長は、空間モニターに映るジン達の模擬戦を眺めている・・・そこには、アギトに変身したジンが同じくファイズに変身したスバルと龍騎に変身したエリオと互角以上に渡り合っていた。


「う〜ん、3人とも動きが格段によくなってるなぁ・・・」

「確かにな・・・また手合わせをしてみたいものだ。」

「シグナムさん、少しは自重してくださいよ・・・大体、シグナムさんが行う模擬戦でどれだけ演習場が壊れたと思ってるんですか!?」


・・・・・・確かに、私達の訓練にも支障が出ているし・・・・・・




「・・・あ、いたいた。」


・・・私達が模擬戦を眺めていると良太郎さんとハナさんがやけに慌しくこちらへ来る・・・・・・どうかしたんですか?


「オーナーが、至急皆を集めてほしいんだって。だから、私達がここに来たの。」

「・・・オーナーが?」





◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



・・・うちらは会議室に集まって、オーナーの言葉を待っていた。恭文とフェイトちゃんはまだ戻ってきてないけど・・・後で説明したらなんとかなるやろ。

しかし、この光景にも慣れたもんやな・・・ほんの1ヶ月足らずで、どんだけ密度の濃い時間を過ごしてきたんやろな・・・




「・・・・・・駅長から連絡がありました。この時間を中心に、すべての時間が歪みだしているようです・・・・・・」



・・・・・・まぁ、オーナーの言葉で気持ちが一瞬にして引き締まったんやけどな。


「・・・すべての・・・時間が・・・?」

「・・・・・・はい。このままでは、過去、現在、未来すべての時間が・・・いえ、時間だけではなく・・・すべての世界が崩壊します。」


・・・・・・うち、なんかしたか?なんで結婚前に世界の危機が迫ってくるんやっ!?!?神様はうちの事が嫌いなんやなっ!!



「お、落ち着けよはやて・・・」

「大丈夫です主。主の幸せを壊そうとする者がいるのなら、我々で叩き潰します!!」

「そうよはやてちゃん?だから、安心して。」

「・・・主の幸せこそ、我らの幸せです。」


頭を抱えるうちを、ヴィータ達が慰める・・・うちは、ええ家族を持ったなぁ・・・


「・・・オーナー、それで原因は分かっているんですか?」

「えぇ。どうやら、大ショッカーが関わっているようです。」


・・・・・・・そうか・・・・・・あいつらがうちの幸せを壊そうとするんやな・・・・・・えぇ度胸やないか。

大ショッカーは・・・うちが潰すっ!!フ、フフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフ!!




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



・・・・・・あそこで変な笑い方をしているはやてさんはおいといてと・・・・・・というか、今のはやてさんはあんまり関わりたくないし・・・・・・


「・・・オーナー、1つ気になる事があるんですけどいいですか?」

「・・・・・・なんでしょう?」

「・・・今まで、俺達は大ショッカーと何度か交戦しました。でも、どうして今になって時間にゆがみが出てきたんですか?」


・・・大ショッカーの行ってきた行動は、ほとんどがミッドを様々な怪人やモンスターで襲う事だけだった。作戦らしき作戦といえば、『究極の闇』関連ぐらい・・・それだけで時間のゆがみが起きるものなのか?


「・・・・・・なかなか鋭いですねぇ・・・・・・確かに、今までの大ショッカーの行いは時の運行に影響を及ぼすものではありませんでした・・・・・・しかし、どうも大ショッカーの・・・大首領が動き出したようなのです。時間のゆがみは、大首領が引き起こしているといっても過言ではありません。」


・・・大首領が動きを見せただけで、時間に影響を与える!?それっていったい・・・



「た、大変だよ皆っ!!」

「・・・フェイト、少し落ち着こうよっ!?」

≪いや、二人とも落ち着いてくださいって。≫


・・・・・・その時、フェイトさんとヤスフミが慌てた様子で会議室に入ってくる・・・そんなに慌ててどうした?


「いいから、これみてっ!!」

『・・・突如海上に出現した謎の建造物は、未だ動きを見せていません。時空管理局は、ロストロギアの影響も考慮して、慎重に調査を進める方針で・・・』


ヤスフミがモニターを開くと、そこにはでかでかと双頭の鷲の紋章が刻まれた・・・馬鹿でかい建造物が、海上に浮かんでいる映像が現れた。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん、展開についてこれない。なんだこれ!?


『・・・なお、現在ミッド・・・・・・怪物による・・・事件や廃棄・・・の謎の大火災などが起きており、それらも関・・・るのではないかとの見解が・・・』


すると、映像にノイズが走り出し、やがて砂嵐が映し出される・・・・・・次は何が起きるってんだ。









『・・・・・・我々の名は大ショッカー・・・・・・すべての世界を支配するもの・・・・・・』




・・・・・・そんな音声と共に、双頭の鷲のエンブレムが映し出される・・・・・・おいおい、これは・・・・・・




「・・・・・・なるほど、ずいぶんと古典的な手を使ってくるじゃねぇか・・・・・・」

「・・・大首領自らによる宣戦布告ですね。いかにも悪の組織っぽいやり方です。」


サリさんとキャロのコメントが実に頼もしく聞こえるね・・・でも、なぜこのタイミング何だ?


『・・・・・・時空管理局などでは我々を止める事はできない・・・・・・その証拠をお見せしよう・・・・・・』


すると、モニターの映像が切り替わり・・・管理局本局が映し出される・・・・・・・・・ウソだろ!?


「・・・あかん、本局まで襲撃されるとは思わんかったで・・・」


管理局本局は、ミラーモンスター等の大群に襲われており、あちこちで爆発が起きている・・・くそ、完全に裏をかかれたっ!!


「・・・・・・じゃあ、今までのミッド襲撃は戦力をひきつける為の囮・・・・・・?」

『八神部隊長、大変ですっ!!ミッドチルダ全域に高濃度のAMF反応っ!!さらに、突如出現した怪物と怪人が地上本部へ向けて侵攻中ですっ!!』

「・・・・・・つまり、これが最終決戦っちゅうわけやな・・・・・・まったく、派手な事をしてくれる・・・・・・」


・・・・・・なるほど、だから全戦力をぶつけてきたって訳ね・・・・・・大事じゃねえかっ!!




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




「・・・へっ!!大触覚とやらもずいぶん面白い事するじゃねえか・・・おかげで大暴れできるってもんだぜっ!!」

「先輩・・・大触覚じゃなくて大ショッカーだよ?」

「亀の字、気にするだけ損や・・・」

「そんな事よりっ!!まだつかないの〜!?」

「・・・お供その5、紅茶を持ってまいれ。」

「・・・だからジークさん、僕はお供その5じゃあ・・・・・・はい、紅茶です。」

「み、皆・・・落ち着いて、ね?」


・・・・・・という訳で、僕らはデンライナーに乗って地上本部を襲おうとしている怪人軍団の所へと向かう。

・・・・・・はやてや横馬は本局の方にも戦力を分散させたかったらしいけど、オーナーが『本局の方は既に私達の仲間が向かっているそうですので、あなた方はミッドチルダを護る事に専念してください・・・』というので、大ショッカーに対抗できる戦力・・・『仮面ライダーの力』を借りた僕達は全員地上の防衛だ。

なお、AMFが高濃度で散布されているので、魔導師組は六課で待機・・・訓練は行ってきたけど、怪人相手には錬度が低いというのがサリさんとヒロさんの意見だ・・・・・・フェイトには「無事に帰ってきて」って言われたからね・・・約束は絶対に守らないと。


「・・・フフフフフフフ・・・ついに・・・ついに私の時代が来たっ!!」

「・・・・・・サリさん、なんでヒロさんがここに居るんだ?しかも、満面の笑みで。」

「あぁ・・・あいつ、オーナーから俺達が使ってるのと同じカードを渡されたんだよ・・・つまり、アイツも仮面ライダーに変身できるって訳だ。」

「・・・・・・大荒れですね。」

「あぁ、大荒れだな。」


「・・・よぉっしっ!!」

「スバルさん、気合が入るのはいいですが、冷静になってくださいね?」

「シオンさん・・・分かりましたっ!!」

「・・・・・・シオン、お前も気をつけろよ?」

「えぇ、シグナムさんも。」


「ユーノパパ・・・頑張ろうねっ!!」

「うん・・・早く終わらせて、なのはの所に帰ろう。」



・・・・・・で、デンライナーの中に居るメンバーは・・・なんというか、ものすごくリラックスしている。最終決戦前なのに大丈夫かこれで?


≪・・・それが、私達の強みですよ。≫

「ですですっ!!」


・・・・・・あれ、声に出てた?


「≪あなた(恭文さん)の考えてる事なんて、お見通しですよ(ですっ)!!≫」


・・・・・・僕って、そんなに考えている事読みやすいかなぁ・・・・・・?





そんなこんなで雑談をしていると、どうやら目的地に着いたらしいので僕らはデンライナーから降りる。目の前には、グロンギやらイマジンやらその他もろもろの怪人、怪物の大群・・・・・・あれだね、リアル無双ができるね。




「よぉし・・・お前らぁっ、いくぜぇぇぇっっ!!」



モモタロスの掛け声と共に、皆が変身の準備を整える・・・・・・そして、一斉にあの言葉を口にする。





『変身っ!!』





≪Sword Form≫

≪Rod Form≫

≪Ax Form≫

≪Gun Form≫

≪Wing Form≫

≪Climax Form≫

≪Liner Form≫

≪---COMPLETE---≫

≪TURN-UP≫

【HEN-SHIN CAST-OFF CHANGE-BEETLE】

≪---KAMENRIDE---DECADE---≫



・・・・・・そして、16人の戦士達が、その姿を現す。


「俺、参上っ!!」

「お前達、僕に釣られてみる?」

「俺の強さに、お前が泣いたっ!!」

「お前達倒すけどいいよね?答えは聞いてないっ!!」

「降臨、満を持して。」


・・・それぞれの電王に変身した、モモタロス、ウラタロス、キンタロス、リュウタロス、ジーク・・・


「よぉっし!!」

・・・仮面ライダークウガ・マイティフォームに変身したユーノ先生・・・


「バルゴラ、いくぞっ!!」

≪Yes、YourMajesty!!≫

「何でそこでネタに走るお前はっ!?」

≪・・・なんとなくだが?≫


・・・仮面ライダーアギト・グランドフォームに変身し、バルゴラを構えたジン・・・


「ストラーダ、いける?」

≪問題ありません。≫


・・・仮面ライダー龍騎に変身し、ストラーダを握り締めるエリオ・・・


「いくよ、マッハキャリバーッ!!」

≪分かりました、相棒!!≫


・・・仮面ライダーファイズに変身し、両足にマッハキャリバー、右腕にリボルバーナックルを装着したスバル・・・


「さぁて・・・・・・クライマックスを、はじめようじゃないの。」

≪えぇ。大ショッカーごとき、コテンパンに叩き潰しましょう。≫

「リインも頑張るですっ!!」


・・・仮面ライダーブレイドに変身し、アルトを握り締めてリインを肩に座らせた僕・・・


「うっし。金剛、久しぶりに大暴れするか。」

≪そうですね。久々に活躍できる気がします。≫


・・・仮面ライダー響鬼に変身し、金剛を肩に担ぐサリさん・・・


「・・・天の道を往き・・・総てを司りますわっ♪」


・・・仮面ライダーカブト・ライダーフォームに変身し、右手で天を指差すシオン・・・というか、その名乗りはやめぃ。


「私、全力全開で参上っ!!」

≪俺、大活躍っ!!≫

「あ、あのっ!!落ち着いてくださいヒロリスさんっ!!うれしいのは分かりましたからっ!!」


・・・仮面ライダー電王・クライマックスフォームに変身し、アメイジアをくるくると回転させるノリノリなヒロさんと、仮面ライダー電王・ライナーフォームに変身した良太郎さん・・・あとアメイジア、活躍はまだだからっ!?


「烈火の将・シグナム・・・参るっ!!」


・・・仮面ライダーキバ・キバフォームに変身し、レヴァンテインを構えるシグナムさん・・・


「・・・よしっ!!」


・・・仮面ライダーディケイドに変身したヴィヴィオ・・・






「それじゃ、ここからは正真正銘のクライマックスだ・・・・・・いくぜいくぜいくぜぇぇぇぇっっっっっっ!!」

『おおおおおぉぉぉぉっっっっっっ!!』



そして、モモタロスの声と共に・・・僕達は怪人達の群れへと突撃していった。





















『次回、仮面ライダーディケイドッ!!』


≪---FINAL-KAMENRIDE---DECADE-DAI-SHOCKER---≫


「・・・さぁ・・・貴様達の力を見せてみろ。」



「キバット、行くよっ!!」

「大ショッカー、お前達の好きにはさせないっ!!」




「まったく・・・じいちゃんとスバルばあちゃんだけじゃ危なっかしくて見てられないな。俺達も行くぞ、テディ。」

「そう、俺達は・・・新しい、古き鉄!!」

「クロスファントム、セブンモード!!」

「リィル、ブリューナク・・・ウチらも大暴れや。」

「紅蓮・・・一閃っ!!」

「・・・久しぶりに本気でいくとするか。ブレイブハート、フルドライブ。」





「【さぁ、お前の罪を数えろ。】」





第8話『Journey through the Decade/英雄と希望』


すべてを繋ぎ・・・未来をつかめっ!!



あとがき

ジン「皆さんこんにちは。「とある魔導師達と仮面の英雄の物語」第7話、いかがだったでしょうか?今回のお相手は俺、ジン・フレイホークと・・・」

シオン「皆さんお久しぶりです♪宇宙が待ち望んだ超・ヒロイン・・・・・・シオン・ソノバラでお送りします♪」

ジン「え〜と、今回の話は最終決戦前のインターバルな訳だけど・・・いろいろ内容を詰め込んでるよなこれ。」

シオン「そうですわね・・・大ショッカー側の暗躍に、地球組の意外な関わり、トーレとセッテの問題・・・さらにさらに、私の管理局入局フラグなどですわね。」

ジン「・・・まぁ、お前の場合管理局に入局というより、108部隊に所属するって感じだよな?」

シオン「もちろんですわ。私はあくまでギンガさんという個人を信頼しているんです。管理局自体に対する考えは、お兄様と同じですわ。」


(そうはっきりと断言したシスターを、温かい目で見つめる栄光の流星・・・それをみて、眉をしかめるシスター。)


シオン「・・・なんですかその某未来からの猫型ロボットの劇場版で出たような眼差しは?」

ジン「気にするな・・・・・・さて、次回だが・・・・・・作者、まとめ切れるのか?どう考えても時系列むちゃくちゃだろ。」

シオン「ディケイド自体がお祭りですからね・・・・・・作者もはっちゃけることにしたようです。」

ジン「・・・すごく不安だな・・・・・・それでは、今回はこの辺でお別れです。」

シオン「次回も楽しみにしていてくださいね♪」







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