頂き物の小説 レイSIDE:幕間『What is administrative?』 S t r I k e r S IF Nobody Knows 幕間『What is administrative?』 俺がレイとなった日から数カ月、この薄暗いアジト(というか聖王のゆりかご)の中の暮らしにも慣れ、色々仕事をこなし。 犯罪者が板についてきたなぁなんて考えていたある日。 一週間後に潜入工作を控えた俺はその施設に関する資料に目を通していた―まぁ管理局体制に仇なすグループの施設なのだが そのグループに寄れば『管理局の歴史は砲門外交による強制支配と絶対魔法至上主義台頭の歴史』らしい。 主に質量兵器を主戦力としていた世界の将校を中心とした反動勢力の様だ。 それに妙に惹かれた俺は管理局の裏表双方の行政資料を入手した。 「へぇ・・・。」 魔力資質保有者が乏しい世界でも形はどうあれ次元航技術があれば問答無用で介入してんのな。 「そして質量兵器の全廃で犯罪発生率が右肩上がりと・・・・難儀だねぇ。」 管理局支配体制施行の直後は減少したようだが、日が経つにつれ増加している。 安定した実力と数で攻めてくる質量兵器よりも質(笑)で攻めてくる管理局は出し抜きやすかったという事だろう。 は魔力資質保有者は確かゼロに近い筈・・・そんな中で偶然次元航行技術が発見されて管理局が介入したら… ・・・・・いかん、質量兵器VS魔法技術の全面戦争が始まるぞ・・・。 戦闘機VS航空魔導師・・・・やっべ、少し興奮してきた。 仮に管理局支配に賛成の意見が出ても地球は人口も国家数も次元世界随一だから意見も割れまくるだろうし・・・ あっ、でも唯一の防衛手段である質量兵器を撤廃なんて馬鹿げたことを強要されるんだからその時は流石に一致団結かなぁ。 確か第97管理外世界って簡易的な月面基地はもうあるし大掛かりではあるが、大人数の惑星間航行技術はある筈だ。 ワープ航行とまでは行かないが・・・、 まぁそれこそ管理局が介入する切っ掛けになるだろうな、ワープ技術なんて次元航行技術の一歩手前みたいなもんだし。 話がずれたが、今の地球の技術だったら宇宙空間の航行が可能な戦闘機の一機や二機やろうと思えば出来るはず。 リアルマクロスですね、分かります。 「・・・最悪、強硬派の暴走でアルカンシェルの発射か・・・考えたくもないが。」 こう、衛星軌道上からドバ―ッと。 なにもあり得ない話ではない、管理局員の中には質量兵器を扱う人々をゴミクズ以下と考えている奴だっているくらいなのだ、 まぁ主に魔導師キャリアの連中だが。 八神や高町もやがてああなってしまうのだろうか・・・。 ん?八神と言えば、そういや闇の書事件の時にアースラの連中アルカンシェル撃とうとしていたよな・・・地表に向かって。 確かアルカンシェルの効果範囲って着弾地点から直径百数十km以上だったような・・・。 んなもん打ち込んだら海鳴涙目どころか地殻丸見えだぞ、仮に効果範囲を直径150kmとすると海鳴って愛知県の筈だから・・・・ 西は三重県、東は静岡まで地図を書き換える・・・って最悪の場合琵琶湖と海が繋がる何て事もあり得る訳か。 割かしまともな連中でさえこうなのだから強硬派はもっと酷いんだろうな 公式作戦でアルカンシェルが地表に向かって打ち込まれた回数は19回、非公式作戦を含めるとどれ位になるのか・・・。 詳細は分からないが、かなり強硬的な砲門外交とみて間違いないだろう。 「よくまぁこんな体制で何十年も持ったもんだ・・・。ここは褒めるべき点か?」 情報操作技術等の面ではあるがな 「・・・。」 これらの事を考えると、これから起きるであろうJS事件は管理局にとって良くも悪くも転機になるのかもしれないな… アニメの後がどうなったのかは知らんが、最低でも上層部の洗い出しが進んでいたみたいだしな・・・ 「・・・俺の介入で大きく変える事が出来る・・・か?」 我ながらとても自分勝手な考えだと思う。 だが、今の管理局の体制は犯罪者の俺でさえも疑問を投げ掛けざるを得ない様な体制を取っているのだ。 何十年後になるかは分からないが、いずれ自壊するだろう。 だが、それを俺と言うイレギュラーの介入によって大きく改変できるとしたら? 管理局政治を打倒し、真の民主主義に近づける事が出来るとしたら? 「・・・非力ではあるが尽力する価値あり、か。」 俺は一人そう呟くと端末を閉じ、部屋を出る。 新たな決意を、その心に宿して 幕間『What is administrative?』END [*前へ][次へ#] [戻る] |