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頂き物の小説
アスカSIDE:第二話『オレ、参上!・・え、あ・・違う?スミマセンでした・・・』



長い時空のトンネルを抜けると、そこは廃墟であった。


ここは・・・・どこですか?


M A G I C A L G I R L L Y R I C A L N A N O H A

S t r I k e r S IF

Nobody Knows

第二話『オレ、参上!・・え、あ・・違う?スミマセンでした・・・』


あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!


『イメージぶち壊しで凄く残念な宇宙人に拉致されたと思えば今度は全く覚えの無い廃墟の中

そして廃墟の外には見覚えのある服を着ている魔王様(なのはさん)とその臣下達(教導隊の方々)がいた。』


な、何を言っているのかわからねーとは思うが、

僕も何がどうなっているのか分からなかった…。

頭がどうにかなりそうだった…


ネット小説の憑依モノだとか転生モノだとか断じてそんなチャチなモンじゃねぇ…

何か、もっと恐ろしい物の片鱗を味わった気がするぜ・・・。


時は10分ほど前に遡る・・・


「・・・・・ん。・・・・おぉう?」


目の前には知らない天井・・・・ではなく知らない“穴の開いた”天井だった


「穴が開いている知らない天井だ・・・・・って違うか」


起き上がり、周囲を見回してみると何も無い。戸惑いつつも窓であったと思われる壁に空いた正方形の穴から外を見る。

外には同じ様な廃墟がずっと広がっていた。転移と言ったが…まさか変な無人の世界に飛ばしてくれたのではないだろうな。

病院の入院服のような服はボロボロで、所々穴が開いている。

着るものを如何にかしなきゃな。


「あれは・・・ビルか?」


良く見ると、遠くには巨大な人工物(正確には今の場所も人工物なのだが)がある

小さくて良く判らないがヘリや飛行機のような物も見える。最低限、“知的生命体”がいないと言う訳では無さそうだ

それが人間である補償は何処にもないが


「さて・・・取り敢えずあのビルに・・・・ん?」


窓から見える景色の中に複数の点

それはどんどん大きくなり、人の形を象った


「あれは・・・・まさか・・・」


いやな汗がダラダラ出てくる


いや、だって、あの人は―


「リエッタとヘンリーは陸から!私はサーチャーで広域を探すから!」

『了解!』


「なん・・・だと・・・?」


管理局の白い悪魔こと、『高町なのは』ではないか?

他にも局員と思わしき人間が数人いるが、見覚えの無い人ばかりだ


「え・・・?いや、待てよ・・・急展開過ぎるから・・・・・・。」


まず現状が掴めない

そうなれば仮に捕まったとしても此処にいた理由が見つからない

そうなれば違法に渡航したとして逮捕―なんて事もあるわけで


わーい僕犯罪者


・・それはマズイって、折角リリカルの世界に来たのにイキナリ刑務所!?

フラグ潰し、モッタイナイ!

こんな所で捕まる訳には行かないのだよ!

ここは一先ず逃げて体制を


「時空管理局です、御同行願えますか?」


立て直せませんでした・・・・。


後には魔王様がいらっしゃいます。

イキナリかよ、行動する暇も無く見つかっちゃったよ。そういえばサーチャー掛けるとか言っていたものね。

僕は若干喜びに顔を引き攣らせながらも、それに応じた。


「・・・・・はい」


逆らう?そんな死亡フラグを自ら立ち上げる訳無いじゃないですか。


てゆうか普通に『なんかイキナリ穴が出てきてその中に(ry』って言えば大丈夫じゃね?

と、淡い希望を持ちつつお縄(バインド)に着く僕でした。



・〜・〜・〜・〜・〜・



数時間後


時空管理局本局 人事課


「ここで少々お持ちください。」

「あっ・・どうも」


なのはさんに連れて行かれた後、一旦地上本部に連行された。

そこで数十分待たされやっと本局へ行けたと思ったらこれだよ・・・・。


暇なので待合室の中をブラブラと歩き回る

そこに鏡があって、不意にそれに目がいった

そこには、本来あるはずの体と顔ではなく、『こんな可愛い子が女の子な訳(ry』な顔だった


・・・本当に顔を変えやがったのかあの宇宙人


身長は決して大きくない・・・150から160cmと言った所か

まぁ、良いけどね?カワイ・・・・カッコイイし

顔と体が変わって此処で性別まで変わっていたら少々落ち込む

そういえば口調も少し変わったなぁ

少し大人しめになったというか何というか・・・本人にしか分からない微妙な差というものだ


「すみません、遅れ「スマンな〜、待たせたわ」・・・はやて」


なん・・・だと・・・・・?


さっき魔王様に会ったばかりなのに、もうフェイトさんと八神さんに遭遇だと・・・・?

これが主人公補せうわ何する止め(ry


「初めまして、貴方の担当をする事になったフェイト・Tハラオウンです。そして・・・」

「八神はやてや、よろしゅうな〜」


優しそうなお姉さん的雰囲気丸出しなフェイトと

面白い事には積極的に首を突っ込む性格が表に出まくっているはやて


「・・・・どうもです」

どうも、波乱に満ちた取調べになりそうだ


〜数十分後〜


「・・・・・疲れた・・・っ!」

「・・・ごめんね?はやて・・・八神二佐が」


取調べは予想通り大荒れだった


名前を聞かれて何故か少々慌ててしまい、咄嗟に『ヒビノ・アスカ』と答え

フェイトさんが名前や生年月日に出身地は勿論のこと、魔法の有無についてまで細かく聞かれたのだが

八神はやて二佐―豆狸が酷かった

自分の容姿を見るや否や女扱いしたり

フェイトさんを鹹かったり・・・・

藤間やリリカルファンの方々が彼女を豆狸と呼ぶのが少し理解できた気がする

彼女は本当に仕事に来たのだろうか・・・・・いや、ないな

ただ、自分の事を弄りに来ただけなのだろう

因みに、一応出身世界の捜索はしてくれるそうだ

見つかるまでの間は保護観察対象となるらしい

因みに誰が保護してくれるのかというと・・・・・・・


「いやぁ〜堪忍な〜、荷物全部持ってくれて」

「いえ・・・・大丈夫です・・・・」


関西弁の豆狸―八神はやてだったりする

なんと彼女、誰が保護するか決めようとリストを取り出したフェイトを尻目に―

『ええよ、私が保護者になったげる♪』

なんて言いやがった


「あんまり無理しちゃ駄目なのですよ〜、アスカさん」


自分の隣でふよふよと浮いているのは八神家の末っ子、リインフォースUである

嗚呼・・・心配してくれるのは君だけだよ・・・!


「取り敢えず、帰ったらシグナム達にアスカ君紹介せえへんとな!今日は御馳走作ったるで!」

「・・・・」


不安だ、凄く不安だ

主にシャマルさんとかヴィータさんとか豆狸とか

シグナムさんとザフィーラさんは礼儀正しく接していれば問題ないだろうけど

シャマルさんは結構好きなタイプなんだけどなぁ・・・・こういう時になると返ってあの性格は不安だ

ヴィータは言わずもがなで普通に絡まれそうだ


・・・大丈夫かな?


八神家にて


「どうも、今日からお世話になるアスカ・ヒビノです」

「と言う訳で私が保護する事になったアスカ・ヒビノ君や!宜しくしたってな!」

「八神はやての従者、ヴォルケンリッターが将、剣の騎士シグナムだ。

どう言った経緯で主が保護したのかは知らないが・・・兎に角よろしく頼む」

「同じく鉄槌の騎士ヴィータ、はやてに手ぇ出したらぶっ潰す」

「湖の騎士シャマル、宜しくね♪」

「・・・・楯の守護獣、ザフィーラだ」


一人だけ露骨に殴っ血KILL宣言されました

ザフィーラさんは余り興味無さげ・・・というかその姿(狼モード)でその口調と音程だと違和感バリバリですね

人型になっても耳があるから少し残念ではあるけどね・・・


「じゃっ挨拶もそこそこにご飯にしよか!今日は鍋や!鍋!」


はやてはキッチンから大きな鍋を持ってきた

中には当たり前だが肉に野菜がはいっている・・・料理の事は良く知らないから分からないけど美味しそうだ


「「「「「いただきます」」」」」


それぞれ、思い思いに箸を進める。他人の家、という事もあり少々箸が遅れ気味になる

そこに


「遠慮しなくて良えねんで?アスカ君はウチの家族やねんから」

「そうですか?・・・・では、遠慮なく」


そんな事を言われたら箸を伸ばさないのはマナー違反と言うものだろう

そうして鍋に箸を伸ばし、バラ肉を取ろうとした。

その時―


ギラッ(互いの視線が合う音)


ガッ!(箸と箸がぶつかり合う音)


ギギギ・・・(箸が軋みを上げる音)


「ふっ・・・やるじゃないか、鉄槌の騎士」

「へぇ・・・、中々やるな。新入り」


ヴィータと俺、両方の視線が重なり合う


ガガガッ!ガガッ!


箸と箸がぶつかり合う。時に、それはまるで一つの演舞の様に食材が宙を舞う

そして―


「ええ加減に・・・せぃっ!」


パシーンッ!


「ハリセンッ!」

「メメタァッ!」


見事にハリセンでシバかれました

そして居候一日目にしてお説教されました、マル


「ヴィータ、お前に今必要な物は年齢相応の落ち着きだ」

「うっせー!」

「でもヴィータちゃんじゃ歳相応も何も無いわねー(ナデナデ」

「シャマル・・・光になりてぇのか・・・・?」

「まぁまあw」

「お前もアタシの頭を撫でるなー!」


夕食はその後も和やかに続いた

・・・それにしても美味しい、ウマすぎる(大塚ヴォイス)!

決してしつこくない、後味さっぱりな塩味のスープ。

厳選され、尚且つ新鮮な野菜。

産地を限定し、生活環境や餌にまで拘って飼育された豚のバラ肉。

企業が製造、販売した物ではなく、市場の直ぐ傍に店を構え市場販売をしていない老舗の練り物。

・・・・どれも完璧に厳選された素材・・・・なんと言う事だ。ここに至高の鍋が存在している・・・・!


なんて美味○ぼみたいな事を考えている内に隣にいたヴィータに具材が持っていかれていたり

それが切っ掛けで全面戦争が起きる等、終始賑やかに鍋パーティ(一応アスカ歓迎パーティ)は終了した

こうして、慌しくもどこか将来に希望が持てる一日目が幕を閉じた





第二話『オレ、参上!・・え、あ・・違う?スミマセンでした・・・』END




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あきゅろす。
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