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頂き物の小説
第3話 『烈火のキバ、漆黒と真紅の閃光』









なのは「え〜、これまでのとある魔導師達と仮面の英雄の物語は!!」



「「ディバイィィィィィィンバスタァァァァァァァァッッッッッッ!!」」



「よぉっ!!久しぶりだなお前らっ!!」



「・・・その名は・・『大ショッカー』・・・」



「お前の背中はアタシが護ってやる・・・だから・・・ヴィヴィオの背中を、お前が護れっ!!」



「「「俺達(私達)、参上っ!!」」」






「・・・あなた方に・・・その人を殺させる訳にはいかないのですよ・・・」









ヴィヴィオ「なのはママ・・・続いちゃったね・・・このあらすじ・・・」

なのは「そうだねぇ・・・どうしよっか?このまま続けるの難しそうだけど・・・」








◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆










「・・・なぎ君、本当にミッドに帰ってきていないの?」

『だからギンガさん・・・僕、まだ地球のドイツに居るんだよ?僕がここに居たのはフェイトやリインも証明してくれるよ。』

『うん・・・確かにヤスフミはここに居たよ。』

『ですですっ!!』


・・・フェイトさんもリインさんも言うなら、確かになぎ君はドイツに居たんだ・・・そうだよね。もし旅行から帰ってきているのならスバルから連絡が来るはずだし・・・


「・・・分かりました。なぎ君は修行頑張ってね。それじゃ・・・・・・ふぅ・・・・・・でも、不思議だな・・・あれは、確かになぎ君だったのに・・・」



・・・私はモニターを閉じると、ふと空を見上げる・・・そして思い出すのは、昨日出会ったなぎ君としか思えない人・・・そして、その人が小さく呟いた言葉・・・






『・・・私は・・・その名前を名乗ってはいけないんですよギンガさん・・・それは・・・『彼』に失礼です・・・・・・』










「・・・・・・どうして・・・・・・あんな事を言ったんだろう・・・・・・?」










私が呟いた言葉は、空に吸い込まれていく・・・・・・空は、とても青く広がっていた。











◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆





「・・・この空は・・・私には眩しすぎますね・・・」



青空を見上げながら、私は思わず呟く・・・その脳裏に浮かぶのは・・・この空と同じ魔力光を持つ『彼』・・・そして、『彼』が己の中にしまった、大切な記憶・・・


・・・・・・ふと、自分の存在意義を問う・・・・・・私は、何のためにここにいるんでしょうか・・・・・・所詮、『彼』の偽者でしかない私が・・・・・・


「・・・・・・まぁ、考えても仕方がありませんか。今は彼女達を護ることが・・・私の存在理由なのですから・・・」



シュイィン




すると、私の傍らを飛ぶ黒いカブトムシのような機械「ダークカブトゼクター」が、自分の存在を主張するように周囲を飛び回る・・・そのいじらしい様子が、私の顔に笑みを浮かべさせる。



「・・・あぁ、すいません・・・あなたの事は忘れていませんよ?・・・こんな私と一緒に戦ってくれて、ありがとうございます・・・では、行きましょうか・・・」



そして、私はダークカブトゼクターと共に路地裏を後にする・・・・・・しかし、運命・・・なんでしょうかね?あなたと私が出会ったのは・・・・・・いえ、これは戯言ですか。




「・・・そう・・・『彼』が太陽なら、私は月光・・・・・・太陽の光によって生まれる、淡く儚い存在・・・・・・」




・・・それが、今の私なのですから・・・・・・







―――――――――少女が手にした力、ディケイド。英雄の魂を感じとり、その瞳は何を見る―――――――――



『とある魔導師と機動六課の日常・外典』×『仮面ライダーディケイド』 クロス小説



とある魔導師達と仮面の英雄達の物語



















第3話 『烈火のキバ、漆黒と真紅の閃光』





◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆







・・・・・・なんで・・・・・・こんな事になっているんでしょうか・・・・・・?



「そういうなフレイホーク・・・この力を試すには、お前がうってつけなのだ・・・」


今、俺は陸上演習スペースに立っていて、さらに目の前にはシグナムさんが立っている・・・つかシグナムさん、顔がイキイキしていますけど!?


「・・・いや、一応良太郎さんもフォームチェンジしますけど?」

「そういう意味じゃない・・・・・・単純に、貴様と戦うのが楽しいだけだ。」

「・・・・・・あぁ、そうですか・・・・・・」


・・・まぁ、シグナムさんにはとっととキバの力に慣れてもらわないとな・・・戦力が増えるのはいい事だし。



「それじゃ、はじめますか・・・・・・」

「あぁ・・・いくぞ、フレイホークッ!!」



その言葉と共に、俺とシグナムさんはカードをかざす・・・すると、俺の腰には金色のベルト「オルタリング」が、シグナムさんの腰には赤いベルトが巻かれ、シグナムさんの周囲を変な形のコウモリ「キバットバットV世」が飛び回る。


「おぉっ!?なんてないすばでぃなお姉ちゃんなんだ!?!?」

「・・・・・・・・・・・・斬るぞ?」

「申し訳ありませんでしたっ!!反省していますので、開放していただけないでしょうかっ!?」



・・・・・・シグナムさん一瞬でキバットを叩き落とすと、その身体にレヴァンテインの刃を突きつける・・・・・・ありゃ、自業自得だな・・・・・・




「それじゃ、気を取り直して・・・ガブッ!!」


開放されたキバットがシグナムさんの右手を噛むと、その顔にステンドグラスのような文様が浮かぶ。そして、シグナムさんはキバットを右手で握り締めて前に突き出す。


俺も右手を手前に出し、左手を腰に添えた構えを取る・・・・・・





「「変身っ!!」」




シグナムさんはキバットをベルトに装着し、俺はベルトの横にあるスイッチを両手で押す!!


おして、シグナムさんは「仮面ライダーキバ・キバフォーム」に、俺は「仮面ライダーアギト・グランドフォーム」に姿を変える・・・そして俺達は地面を蹴ると、お互いの拳をぶつけ合うっ!!



「さすがだなフレイホーク・・・そうでなくては面白くないぞっ!!」

「勘弁してくださいよ・・・俺は、バトルマニアじゃないんですってっ!?」

「問答・・・無用っ!!」


そういってシグナムさんは、レヴァンテインを振り下ろしてくる。俺が間一髪で避けると、地面にはキバの紋章が刻まれた・・・・・・ちょっと待て、通常攻撃でそれはないだろっ!?


「ふふふふふふふふ・・・・・・さぁ、どんどん行くぞっ!!」


シグナムさんはとても楽しそうに左腰から青い狼の頭を模した笛を取り出すと、キバットの口に差し込んだ。


「ん、何だこれ?・・・まぁいいか・・・来い、ワンちゃん!!」


あたりに犬笛のような音色が鳴り響く・・・・・・そして、青い光に包まれて現れたのは、確かに青い狼だけど・・・・・・











「「ザ、ザフィーラ(さん)っっ!?」」

「・・・・・・いったい、何がどうなってるというのだ・・・・・・ぬおっ!?」





そして、ザフィーラさんは再び青い光となってシグナムさんの中に入る。


・・・・・・すると、キバの鎧が変化して・・・・・・左腕と胸部を鎖が包み込み青い装甲へと姿を変え、複眼が青く染まる・・・・・・さらに、左腕にはザフィーラさんの頭を模したガントレットが装着される・・・・・・











おいおいおいおいおいおい、こんなのありかよっ!?!?













【これは・・・いったい?】

「なるほどな・・・ザフィーラ、お前の力を少し借りるぞ・・・はぁっ!!」




そして、シグナムさんは、荒々しい動きで俺に襲い掛かってきたっ!!


くそっ!!拳を使っているから、リーチはさっきより短いけど・・・・・・攻撃が速くなっていやがる!!



「【鋼の・・・軛っ!!】」

「おわっ!?」


突然、地面からでかい杭みたいなのが飛び出してくる・・・・・・当たったらむちゃくちゃ痛そうなんですけどっ!?・・・・・・こうなったら、スピードでかく乱するっ!!



「こんのぉぉっっ!!」


俺は「仮面ライダーアギト・ストームフォーム」に姿を変えて、ストームハルバードで切りかかる・・・・・


「【甘いっ!!】」



しかし、シグナムさんはガントレットを俺に向けると、ガントレットの口が開いて魔力が渦を巻き、障壁が張られる!!



「【楯の守護獣を・・・なめるなぁっ!!】」



そして、障壁を纏いながら放たれた拳は俺の腹部に直撃し、俺は近くのビルへと吹き飛ばされた。























・・・・・・あれ?・・・・・・意識が・・・・・・遠のく・・・・・・




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆






「うわぁっ!!ザッフィーが合体しちゃったっ!!」

「すごいすごいっ!!」




・・・・・・ヴィヴィオとメイルちゃんは眼を輝かせて喜んでいるけど、私達はびっくりだなぁ・・・・・・だって、シグナムさんとザフィーラがまるでユニゾンみたいになっちゃったもん。



「なるほど・・・キバは武器となるモンスターの力を借りてフォームチェンジする・・・シグナムさんの場合、ヴィータちゃん達の力を借りて戦うんだね・・・面白いじゃないのさ。」

「そうだな・・・見たところ、キバフォームの時はシグナムさんベースみたいだし・・・・・・今のフォームに名前を付けるとすると、『フェンリルフォーム』って所か?」


ヒロさんとサリさんは冷静に分析している・・・・・・そっか、ジン君が知っているのはあくまで「テレビの中のキバ」だから、今のシグナムさんに驚いているんだ・・・


「なぁなぁはやてっ!!アタシもザフィーラみたいにシグナムの中に入って戦うのかっ!?」

「せやなぁ・・・おあつらえ向きに、キバのフォームチェンジにはハンマーが武器になるのがおるからなぁ・・・多分、ヴィータのフォームはむちゃくちゃ強いで。」

「え〜と、ザフィーラが防御力に特化しているから・・・多分私は補助系に特化、ヴィータちゃんが攻撃力に特化といった感じになりますね。」

「そっかぁ・・・すっげぇぇっっ!!」



ヴィ、ヴィータちゃんまで目が輝いているよ・・・・・・



「くぅぅぅっっっっ!!俺も暴れてぇぇぇっっっ!!」

「先輩・・・良太郎がスバルちゃんとデートに行っちゃったから、戦うのは無理だよ・・・」

「ぐごぉぉぉぉぉっっっっ!!」

「ヴィヴィオ〜!!一緒にお絵かきしようよ〜!!」

「うん、いいよ〜!!メイルお姉ちゃんも一緒にしよ?」

「うんっ!!ハナさんも一緒にやろっ!!」

「え、えぇっ!?」

「・・・お供その5よ。おかわりを持ってまいれ。」

「・・・だから、僕はお供その5じゃないですよ・・・」

「エリオ君、その執事服似合っているよ?」

「あ・・・ありがと、キャロ。」


・・・・・・なんでエリオは執事服つけてんだろ?

スバルは休みをとって良太郎さんとデートだし・・・あの行動力はすごいなぁ・・・あれ?桜井さんとデネブさんはどこに行ったんだろう?



「・・・あぁ、ジン坊の奴吹き飛ばされちゃったよ・・・」

「そうですね・・・?・・・なんか様子がおかしくないですか?」

「え?」


ティアナの言葉に私達がモニターを眺めると、ビルの奥からジン君が出てくる・・・・・・でも、その姿はさっきまでジン君が変身していたアギトじゃなかった。





◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆





・・・・・・これは、驚いたな・・・・・・


ビルの奥から出てきたフレイホークの姿は、先ほどまでとは違っていた・・・


全身が赤く染まり、上半身はまるでマグマのようでもあり、筋肉のようにも見える装甲に包まれており・・・両腕からはするどい刃が飛び出している。


ベルトや脚部も装甲に覆われており・・・真紅だったはずのその瞳は、金色に染まっていた。



「おおおおおおおおっっっっっっっっ!!」

「ザフィーラッ!!」

【承知したっ!!ぬおぉぉぉぉっっっっ!!】


フレイホークは拳を振り上げると、私めがけてその拳を振り下ろす。その接近するスピードこそ遅いが、その拳はザフィーラが展開した障壁をいとも簡単に打ち砕き、その余波で私も吹き飛ばされた。






・・・今の攻撃・・・魔力付与などはされていなかった・・・ザフィーラの障壁が、純粋な力だけで砕かれるとはなっ!!







【我も驚いている。シグナム、今のフレイホークは・・・】

「あぁ・・・どうやら力に振り回されて暴走しているようだな・・・なら、こちらも力で対抗するか・・・」

“ヴィータ、いくぞっ!!”

“おっしゃあっっ!!”

「あぁもう・・・誰でもいいから来やがれっ!!」



ヴィータに念話を飛ばすと、私は左腰から赤いハンマーの意匠が施された笛・・・たしか、フエッスルというのだったな・・・を取り出し、ベルトのエロコウモリに加えさせる。


エロコウモリがフエッスルを吹き鳴らすと、ヴィータが現れて私の中に吸い込まれていく・・・・・・そして、両腕と胸部に鎖が巻きついたかと思うと頑強な真紅の鎧に姿を変え、ギガントフォルムとなったグラーフアイゼンを握り締める。


「さぁて・・・いきなりだが、大技といくぞヴィータッ!!」

【おうっ!!】

「いくぜぇ、ハンマーバイトッ!!」



グラーフアイゼンの柄をエロコウモリに噛ませると辺りが夜の闇に包まれ、頭上に朧月が現れる・・・そして全身から魔力があふれ出し、グラーフアイゼンのハンマー部をさらに大きくした魔力の塊が出現する。


暴走しているフレイホークも私達を脅威と認識したのか、右腕に炎が集まっていく・・・だが、遅いっ!!



「【ギガントォォォォォッッッッシュラァァァァァクッッッッ!!】」

「おおおおおおぉぉぉぉぉっっっっっっ!!」



空中に飛び上がった私は、グラーフアイゼンを振り下ろす!!魔力の槌はフレイホークへと襲い掛かるが、フレイホークは右拳を振りぬくと魔力の槌を押しとどめる・・・・・・この一撃を受け止めるだとっ!?


【グラーフアイゼンッ!!ありったけのカートリッジをロードだっ!!】

≪Ja≫


グラーフアイゼンからカートリッジが排出されると、魔力の槌がその大きさを増す・・・でかした、ヴィータッ!!




「【はああああぁぁぁぁっっっっ!!】」



徐々にフレイホークの身体は魔力の槌に押されていき、地面へと沈んでいく・・・そして、轟音と共に魔力の槌が完全に地面に振り下ろされて弾けると、そこにはクレーターが出来上がり、その中心にフレイホークが気絶して横たわっていた・・・





・・・・・・なんとか・・・・・・勝てたか・・・・・・しかし、あの姿はいったい・・・・・・




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆








「・・・何やってるんだろうな私・・・」



私は部隊長に休みをもらうと、ミッドの市街地を歩いている・・・理由はもちろん、あのなぎ君に似た声と魔力光を持つ人物を探すためだ。




・・・といっても、手がかりがそれだけしかないんじゃ・・・探しようがないんだけどね。














「侑斗・・・どうして皆と行動しないんだ?」

「バァカ、あいつらの中で自由に動きまわれる奴が少ないだろ?だったら、俺らが調べたほうが早いんだよ・・・つぅかデネブ・・・話しかけんな。」

「えぇっ!?どうして!!」

「・・・自分の格好を見て考えろっ!!」

「え?・・・・・・あぁっ!!大丈夫、皆気が付いてないし。」

「お前の格好が怪しいから、目を合わさないようにしているだけだろうがっ!!」












・・・・・・・・・・・・目の前に居たのは、白いシャツに黒いズボンを身につけた茶髪の男性と、麦藁帽子を被った黒づくめの・・・・・・はたから見たら、仮装をしているようにしか見えない人。




・・・その人達の事を、私はよぉく知っていた・・・・・・でも、どうしてここに?




「・・・・・・・・・侑斗さんに、デネブさん・・・・・・・・・何しているんですか?」

「あぁっギンガさんっ!!久しぶり〜!!」

「マジかよ・・・・・・」



・・・・・・なんだろう、ちょっとだけ・・・・・・心が落ち着いた。



とりあえず、事情を聞いてから・・・・・・ちょっとだけ手伝ってもらおう。侑斗さん達がここに来てるって事は、あの灰色の化け物やなぎ君に似た人物の手がかりも・・・つかめるかもしれないから。







◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆









・・・・・・あれ・・・・・・ここは・・・・・・?






「ようやく気が付いたの?」

≪まったくだな。しかし、あの一撃を喰らって2時間程度で済むとは・・・アギトの力もすごいものだな。≫





気が付くと俺はベッドの上で、覗き込んでくるティアナと、枕元で喋ってくるバルゴラの声が聞こえた。



・・・えっと・・・シグナムさんと模擬戦してて、途中でシグナムさんがフォームチェンジして、そこで吹っ飛ばされて意識が無くなって・・・・・・で、ベッド行きか?




「・・・・・・覚えてないの?」

「え?なんかやばい事でもあったのか?」

≪・・・マスター、これを見てくれ。≫



そういってバルゴラが映し出すのは、模擬戦の映像・・・・・・そこには、目を疑う光景が映し出された。


「・・・シグナム副隊長は、この時のアンタは暴走していたって言ってたけど・・・」

「・・・かもな。どうりで記憶が途切れる訳だ・・・」


まさか、バーニングフォームにまでなっちまうとはな・・・しかも、制御できてないなんてマズイだろ?


「ちょっと、私にも分かるように説明しなさいよ。」

≪・・・マスターが変身したあの赤いフォームは『バーニングフォーム』といって、スペック上ではアギトの全フォーム中最強のパワーを誇るフォームだ。≫

「・・・けど、パワーがありすぎて不安定なフォームだから・・・今回みたいに制御できずに暴走する危険がある。」


事実、TVの中でも暴走するシーンがあったしな・・・


「なるほどね・・・じゃあ今後の課題は、そのバーニングフォームってのを制御できるようになる事ね・・・よかったじゃない模擬戦で。これが実践だったら、恐ろしいことになっていたも知れないし・・・あ、だからといって今日はもうダメよ?シャマルさんから容態を聞いて、アンタと私は出撃するなって八神部隊長から命令されたし。」

「・・・なんでティアナまでなんだ?」


・・・・・・言っちゃ悪いが、はやてさん何か企んでそうな気がするし・・・・・・ティアナの顔も赤くなる・・・なんか、嫌な予感が・・・


「・・・アンタが無茶するようなら、最悪色仕掛けでも使って止めろって言われたのよ・・・」







・・・あの人は・・・何考えてんだ・・・・・・ってあれ?出撃禁止・・・?


「・・・ひょっとして・・・また出撃だったのか?」

「えぇ・・・スバル達は間に合わないみたいだし・・・ライトニング分隊、ヴィヴィオとなのはさん、それにヴィータ副隊長が向かったわ。」




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「・・・という訳なんです・・・」

「へぇ、恭文君に似た人を・・・侑斗、一緒に探してあげよう!!」

「・・・そのほうがいいかも知れないな・・・」


私達は場所を移動して、小さなベンチに座る・・・そこで私がなぎ君に似た人の事を話すと、デネブさんと侑斗さんも一緒に探してくれる事になった・・・あれ?あっさり引き受けてくれたな・・・


「でも、いいんですか?そちらは大ショッカーっていう組織の手がかりを探しているんですよね?」

「・・・気になる事があるんだよ・・・お前、ソイツの顔は見てないんだよな?」

「え、えぇ・・・・・・」


・・・そういえば、声と魔力光でしか判断してないや・・・といっても、顔は侑斗さん達みたいな鎧で覆われていたんだけど・・・








≪・・・Sir。顔は見ていませんが、あの姿なら私の中に映像として残っています。≫








すると、ブリッツキャリバーがとんでもない事を言い出してきた。


「ホントなのブリッツキャリバー!?」

≪はい。他の管理局員に見られると少々まずそうだったので、簡単には見られないようにしていますが・・・しかし、彼らには見せるべきだと思います。≫

「ならちょうどいいな・・・おい、さっさとその映像を見せろ。」

≪少々お待ちを・・・どうぞ。≫


ブリッツキャリバーからモニターが開かれると、そこにはあの黒い鎧の人物が戦う場面が映し出された。


「ゆ、侑斗っ!!これって・・・」

「間違いない・・・こいつ、俺達とは別の『仮面ライダー』だ・・・・・・ちっ、お客さんが来やがった・・・」

「・・・え?」


侑斗さんのつぶやきと共に、私達の周りに緑色の怪物が現れる・・・これは、まさかっ!?



「・・・デネブ・・・そいつの事、しっかり護れよっ!!」

「わかった!!さぁギンガさん、俺の後ろに・・・」


そういうと、侑斗さんとデネブさんは私を護るように前に立つ・・・ちょっと待ってっ!!


「侑斗さん、まさか戦うつもりじゃ・・・ダメですっ!!あなたが戦ったら・・・」

「・・・心配するな。今回はちゃんと対策があるんだよ・・・」



そういうと、侑斗さんは懐から一枚のカードを取り出す・・・・・・そのカードは、以前侑斗さんが変身した時に使っていたカードとは、まったく違うカードだった。

そして、そのカードが光を放つと侑斗さんの腰にベルトが巻かれ、黒地に緑色のラインが入ったカードがその手に握られる。



・・・・・・これは・・・いったい?






「変身」


≪Altair Form≫



次の瞬間、侑斗さんの姿が変わった。





黒いスーツが装着されたかと思うと、身体の各所にアーマーが装着されていく。





それは・・・以前見た錆びているような赤いアーマーじゃなく、緑色に輝くアーマー。






そして、顔の部分の金色の二つのレールから『何か』が現れるように走り、変形したかと思うと、昆虫のようなイメージの仮面に変わった。




「・・・最初に言っておくっ!!俺はかーなーり強いっ!!」

「ついでに言っておくっ!!今回も侑斗をよろしくっ!!」

「・・・デーネーブー・・・余計な事は言うなっ!!」




侑斗さんは、いつもと変わらないやり取りをデネブさんとしながら腰のパーツを組み合わせ、大剣を握り締める。


「ゆ、侑斗さん・・・」

「だから、心配すんなって言ってるだろ?・・・それに、こいつらはさっさと倒さないとやばい事になる・・・詳しい話は後だっ!!」



そう言いながら侑斗さんは大剣を逆手に持つと、緑色の化け物に向かって走り出した。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「・・・オーロラが発生したかと思ったら、こんな状況とは・・・・・・」


侑斗さんが『ワーム』と戦い始めるのを、私は物陰から見ていた・・・これはまずいですね・・・


「・・・幼虫ならゼロノスでも倒せますが、成虫になられると・・・でも、六課の皆さんとは会いたくないですし・・・まったくもって厄介ですね・・・」



シュイィィン


すると、ダークカブトゼクターがまるで首をかしげるように身体を揺らす・・・侑斗さんが何体かのワームを撃破したが、その爆発の影で一匹のワームが今にも脱皮しようとしている・・・えぇ、分かっていますよ?


「・・・仕方ありませんね・・・変身・・・」

【HEN-SHIN】


私はダークカブトゼクターを掴むと、腰に巻いていたベルトに装着する・・・すると、私の身体は上半身を銀色の装甲で覆われた戦士、「仮面ライダーダークカブト・マスクドフォーム」に姿を変える。


私がダークカブトゼクターの角を上げると、銀色の装甲が音を立ててスライドする・・・こうなったら、やるしかありませんねっ!!



「侑斗さん、避けてくださいっ!!」

【CAST-OFF】


私は侑斗さんに声をかけると、ダークカブトゼクターの角、「ゼクターホーン」を右側へとスライドさせた。




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


≪FULL CHARGE≫

「はあぁぁぁぁっっっっ!!」




侑斗さんがベルトからカードを抜いて大剣の柄に差し込むと、刃がエネルギーに包まれる・・・そして、緑色の怪物は侑斗さんに切り裂かれると爆発して消え去った。


・・・その時、残っていた怪物に異変が起きた。その身体が茶色くなったかと思うと、身体が崩れて・・・中から昆虫のようなフォルムを持つ青い怪物が現れる・・・まさか、あれが本当の姿っ!?







「侑斗さん、避けてくださいっ!!」

【CAST-OFF】



その時、声が聞こえたかと思うと銀色の『ナニカ』が侑斗さんと怪物達めがけて飛んでくる・・・え、えぇぇっっ!?


「ゆ、侑斗さんっ!!」

「大丈夫だギンガさん、侑斗には当たってない・・・それより・・・」


思わず飛び出しそうになる私を、デネブさんが抑える。そして、デネブさんは銀色の『ナニカ』が飛んできた方向に視線を向けていた・・・




【CHANGE-BEETLE】



そんな音声と共に、ゆっくりと歩いてくる存在が居る・・・それは、この前私を助けてくれた、あの黒い鎧の人物だった。


「テメェ・・・いきなりどういうつもりだっ!?」

「避けてくださいと、事前に声はかけましたよ?それに、ワームが脱皮して『クロックアップ』を使用したら面倒ですし・・・遅かったみたいですけどね。」


侑斗さんと黒い鎧の人物は、そんなやりとりを行う・・・やっぱり・・・なぎ君の声だ・・・でも、喋り方が違う・・・・・・あれ?でも、この喋り方も聞いたことがあるような気が・・・・・・



その時、今まで動きを見せなかった青い怪物が、私達の目の前から突然消える・・・そ、そんなっ!?


「・・・ここは、私に任せてもらいましょう・・・」






【CLOCK-UP】





黒い鎧の人物がベルトの右腰を叩くと、こっちも姿を消す・・・・・・何が・・・・・・どうなっているの?




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




「はぁっ!!」



・・・クロックアップを発動して常人には見えないスピードで移動している私は、目の前に居るワームへとゼクトクナイガンで攻撃を続ける・・・さっさと倒せば、ここから立ち去る事も容易ですからねっ!!


【ONE】


・・・ゼクトクナイガンでワームを斬りつけると蹴り飛ばし、カブトゼクターのスイッチを押す・・・


【TWO】


・・・態勢を立て直して襲い掛かってくるワームの攻撃を避け、二つ目のスイッチを・・・


【THREE】


・・・そして三つ目のスイッチを押すと、ゼクトクナイガンをワームに投げつけて後ろを向き、一旦ダークカブトゼクターをマスクドフォームの状態に戻す・・・


「・・・ライダーキック・・・」

【RIDER-KICK】


再びダークカブトゼクターを展開すると、ベルトから発生したエネルギーが一旦頭部の角に収束し、そこから右脚へと移動する・・・その行動を隙と見たのか、ワームは飛び上がって私に襲い掛かってきますが・・・むしろ、好都合ですね。



「はぁっ!!」



振り向いてワームに向き直った私は、その身体に右脚を叩き込むっ!!



【CLOCK-OVER】



蹴り飛ばされたワームは地面へと落下し、爆発を起こす・・・そして、高速の世界は終わりを告げた・・・・・・




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


【CLOCK-OVER】


・・・まただ・・・黒い鎧の人物が姿を消したかと思うと、爆発と共に姿を現す・・・フェイトさんのソニックムーブとも違う・・・まるで、別の世界に行ったみたい・・・



・・・・・・けれど、銀色のオーロラが再び現れ・・・今度は、私を襲った奴に似ている灰色の怪物や、どことなくステンドグラスのような印象を受ける怪物達が現れる・・・



「・・・あらあら、ずいぶん引き寄せられてきましたね・・・いったい何を狙っているんでしょうか?」

「知るかよそんな事・・・おい、アイツを連れて六課まで行け・・・ここは、俺とデネブが引き受けるっ!!いくぞデネブっ!!」

「わかったっ!!」


そういうと、侑斗さんとデネブさんは怪物の群れに飛び込んでいく・・・


「・・・仕方ありませんね・・・こうなったら覚悟を決めるしかありませんか・・・」


そう言うと、黒い鎧の人物が腰に巻いていたベルトから黒い機械が外れ、鎧が分解されていく・・・そして、そこにいたのは・・・・・・え・・・・・・?


「・・・あの格好は目立ちますからね・・・まだ逃げている人達もいますし、人ごみに紛れれば逃げる事は可能です・・・さぁ、早く行きますよっ!!」



そして、その人物は私の手を取って街へと走り出す・・・走る事によって緑の髪が風になびく・・・



・・・・・・そっか・・・・・・だから、口調に違和感があったんだ・・・・・・



・・・こうして、私と彼女・・・『シオン・ソノバラ』は、市街地へと走り出した。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



・・・あいつら、ようやく行きやがったか・・・


「侑斗・・・あの子、やっぱり・・・」

「あぁ・・・多分、ワームだ・・・けど、アイツを護ろうとしている・・・そこだけは、信じられる。」




・・・ワームが人間に擬態するってのはあのジイサンから聞いていたけど、たまに人間の意識に引っ張られる奴がいるって事も聞いた・・・多分、アイツはそれだ。

その意識がアイツってんなら・・・大切な奴を護る為に戦うはずだ。



「・・・デネブ、こいつらさっさと片付けるぞ・・・」

「・・・おぅっ!!」



そして、デネブは一枚のカードを取り出す・・・そのカードは光を放つと、デネブの腰にベルトを、黄色のラインが入ったゼロノスカードに変わる。




「変っ身っ!!」

≪Vega Form≫





デネブの身体に俺のと同じアーマーが装着されると、さらにデネブの顔がついた装甲、デネブの両手が変形したバルカンが肩に装着される・・・

そして、銀色のドリルのような仮面が付いたかと思うと、ドリルが割れてを赤い瞳を持った仮面に変わる・・・










「最初に言っておくっ!!胸の顔は、飾りだぁっ!!」










デネブは胸を指差すと、力強くそう叫んで・・・って、はぁっ!?


「デーネーブーッ!!お前何言ってやがるっ!?」

「だ、だって・・・間違えるといけないと思って・・・」

「バカかお前!!んなもん間違えるわけないだろっ!!」


・・・・・・あぁ、頭が痛ぇ・・・・・・


「とにかくっ!!こいつらを蹴散らすぞっ!!」

「ああっ!!」



そして、俺とデネブは剣を構えると、オルフェノクやファンガイアの群れに突っ込む・・・・・・今の俺達は、かーなーり強いぞっ!!




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「皆さん、落ち着いて避難してくださいっ!!」

「こっちが安全なルートですっ!!」


う〜っ!!せっかく良太郎さんとデートだったのに、怪人が現れるなんて〜!!


「仕方ないよスバルちゃん・・・それより、今はこの人達を・・・」

「良太郎さん・・・そうですねっ!!」



良太郎さんの言うとおりだ・・・・・・今は、この人達を護ることを考えなくちゃっ!!



「スバル、大丈夫っ!?」

「なのはさん・・・はい、民間人の避難誘導は進んでいますっ!!」



すると、声が聞こえて・・・上空からなのはさんが降りてくる。


「そっか・・・それじゃ、スバルと良太郎さんはそのまま民間人の護衛に回って。怪人達は・・・私たちで引き受けるからっ!!」



そういうと、なのはさんは再び空中に舞い上がり、シグナム副隊長と大人モードになったヴィヴィオと一緒に怪人達の方へ向かう。







「・・・お兄ちゃん、お姉ちゃん・・・私達、大丈夫だよね?」








すると、小さな女の子が涙目で私達に話しかけてくる・・・・・・そうだよね、怖いよね・・・・・・私はしゃがみこむと、その子の頭を撫でた。



「大丈夫だよ、今飛んでいった人はお姉ちゃんの上司でとっても強い人だし・・・・・・あの怪人達は、仮面ライダーがやっつけてくれるから。」

「仮面ライダー?」

「そ。皆を護る・・・ヒーローだよ。」



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




「おおおおぉぉぉぉっっっっ!!」

「たあああぁぁぁぁっっっっ!!」




俺とデネブは、目の前に居る怪人達をなぎ払っていく・・・・・・つか、バックに音楽が鳴っているのは・・・気のせいだよなぁっ!?



「侑斗、大丈夫だっ!!・・・・・・ちゃんと、デネブサウンダーで恭文君からもらった、俺達のテーマソングを流しているからっ!!」




なら、問題・・・・・・ない訳ねぇだろっ!!




「デ〜ネ〜ブ〜!!何勝手な事やってんだっ!?つか、デネブサウンダーってどこにあんだよっ!?」

「それは・・・・・・・・・内緒だっ!!」



・・・・・・こいつ、さらに変な方向に進んでいる気がするが気のせいか?



「・・・あ〜もうっ!!デネブッ、一気に終わらせるぞっ!!」

「わかったぁっ!!」




俺とデネブは大剣をボウガンに組み替えると、ベルトからカードを取り出して持ち手のスロットに入れる・・・


≪≪FULL CHARGE≫≫



すると、俺が持つボウガンには緑のエネルギーが、デネブの持つボウガンには黄色のエネルギーが集まりだす・・・



「ふんっ!!」

「はあっ!!」



俺達が同時に引き金を引くと、『A』と『V』の形をしたエネルギーが怪人達の群れを貫いて、大爆発を起こす・・・・・・ようやく終わったか。




「・・・侑斗・・・」

「・・・あぁ、分かってる・・・早くあいつらと合流するぞ。」



俺とデネブは変身を解くと、あの2人が逃げていった方向に走り出す・・・・・・頼むから、無事で居てくれよ?




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




「・・・ねぇ・・・聞いてもいいかな?前に私を助けた時に言ってた事って・・・」


怪物達から逃げる中、私は彼女に・・・シオンの姿をした女性に訊ねる。すると、彼女は悲しそうな笑みを浮かべて答えた。


「・・・先ほど戦った緑色の化け物・・・あれは、「ワーム」といいます・・・やつらの特徴は、脱皮して成虫になると「クロックアップ」という超加速能力を使える事・・・そして、人間に擬態する事・・・」


・・・どうして、今そういう事を・・・・・・!?・・・ま・・・まさか・・・


「お気づきになられました?そう、私もワームなのです。」

「で、でもっ!!どうしてあなたはその姿に?なぎ君に擬態したって言うなら・・・」

「・・・私だって驚きましたよ。少女の姿に擬態したと思ったら、実は少年だったんですから・・・おかげで、身体は少女なのに記憶は少年という変な状態ですよ。」




・・・・・・ワームでも「少女」と認識するって・・・・・・なぎ君、ある意味すごいかも・・・・・・



「・・・話が逸れましたね。幸か不幸か、私はワームの本能に縛られる事なく行動する事が可能になりました・・・でも、近頃になってグロンギやらファンガイアやらがわらわらと出てくるでしょう?・・・私の平穏を奪われないように、戦う事を決めたんですよ・・・」

「・・・・・・私を助けたのは、どうして?」

「・・・一方的ですが知り合いですからね・・・見殺しにすると、寝覚めが悪くなりそうだったんですよ・・・何がおかしいんです?」

「だって・・・」


・・・・・・彼女の話を聞いて、私は思わず顔に笑みを浮かべる・・・・・・なんだかんだいって、やっぱり彼女も『なぎ君』だから。


「ねぇ・・・」


私が彼女に話しかけようとしたその時、私達の周囲を怪物達が取り囲む・・・もうっ、こんな時にっ!!










≪---ATTACKRIDE---BLAST---≫

≪Accel Shooter≫










その声と共に私達を取り囲んでいた怪物達に桜色と虹色の光弾が降り注ぐ・・・


「ギンガ、大丈夫っ!?」


そこに現れたのは・・・なのはさんと、ピンク色の装甲に身を包んだ人・・・ひょっとして、スバルが言っていた・・・仮面ライダーに変身したっていうヴィヴィオなの!?


「隣の人もって・・・・・・恭文・・・?」

「・・・私は・・・ただの偽者ですよ・・・」


ピンク色の装甲に身を包んだ人・・・ヴィヴィオは、私の隣に居た彼女を見て驚きの声を上げる・・・それはそうだよね。本当は、なぎ君がいるはずないもん。



「・・・お前達、今は敵に集中しろっ!!戦いが終わってからでもソイツの正体を知る事はできる!!」

「シグナムさん・・・ヴィヴィオ、とにかくギンガ達のそばを離れないでっ!!」

「分かったよなのはママッ!!」


戦闘を行っていたシグナムさんの声になのはさんは頷くと空へと舞い上がり、ヴィヴィオは私達の周りに居た怪物達に攻撃を仕掛ける・・・彼女は俯いていて、表情が見えない・・・



「・・・・・・なぎ君・・・・・・聞いてくれるかな・・・・・・」

「・・・だから、私は『彼』ではないと・・・」

「・・・そうかもしれない・・・でも、覚えている?なぎ君が私に言ったこと・・・」




・・・・・・そうして思い返すのは、私の身体の事がなぎ君に知られてしまった時の事・・・・・・その時に、なぎ君が私に言ってくれた言葉・・・・・・




「『化け物なんて、思うわけがないじゃないのさ。ギンガさんの身体がなんだろうが、それでギンガさんと僕が一緒に居た時間の何が変わるの? ・・・変わらないよ。変わるわけ、ない』・・・同じだよ。あなたが本当のなぎ君じゃなくても、それで私となぎ君が過ごした時間が変わるわけじゃない・・・」

「・・・・・・その時間も、『彼』があなたと過ごした時間です・・・・・・私には・・・・・・」





















「・・・・・・なら、今から作っていけばいいんじゃないかな?・・・『シオン』・・・」





















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆











・・・・・・一瞬、ギンガさんの言葉が理解できなかった・・・・・・え?













「あ、そうだ・・・せっかくだから、私達の部隊に来ない?シオンが居れば、もっと楽しくなるかもしれないし・・・父さんや部隊の人達も、きっと歓迎してくれるし・・・」

「・・・ちょ、ちょっと待ってくださいっ!?私は・・・!?!?」




混乱する私を、ギンガさんは優しく抱きしめる・・・・・・冷たい私の身体に、その温もりが伝わる・・・・・・





「『人間じゃないからどーこーって話をしたら、アルトはどうなるのさ。はやての家の末っ子のリインは?・・・二人とも、人じゃないかもしれない。だけど、僕にとっては大事な存在だもん』、『壊すための力なんてのは、人間か人間じゃないかって話とは、明らかに別問題』・・・どれもこれも、なぎ君が言った言葉・・・シオンも覚えているはずよね?」








・・・ギンガさんが語るその言葉が、私・・・いや、『彼』の記憶を呼び覚まし・・・私の胸に染み渡る・・・・・・






「・・・・・・確かに、シオンは人間じゃないのかも知れない・・・・・・それでも、人として生きる事を選んだんでしょ?だから、私を助けてくれた・・・・・・私は、シオンを信じるよ。」

「・・・・・・ギンガ・・・さん・・・・・・」






ふと気が付くと、私の頬を何かが濡らす・・・・・・・・・これは・・・・・・涙?





「・・・だから・・・友達になって・・・くれるかな?」

「・・・・・・は・・・い・・・・・・」













・・・・・・私を認めてくれる人がいる・・・・・・こんな私を・・・・・・これが、『ウレシイ』って気持ちなんだ・・・・・・












私は一旦ギンガさんから離れて涙を拭くと、ギンガさんに背を向ける・・・視線の先には、ファンガイアやオルフェノクと戦っているヴィヴィオ達がいる・・・・・・



「・・・ギンガさん・・・・・・こんな私でも、誰かの光になれるのでしょうか・・・?」

「・・・うん、きっとなれるよ。」

「・・・そうですか・・・あ、危ないので頭を下げてください・・・」


ギンガさんの言葉に勇気付けられた私は、いつの間にか現れたダークカブトゼクターを右手で掴む・・・・・・ギンガさん、ありがとう・・・・・・



「変身っ!!」

【HEN-SHIN CAST-OFF】



私はダークカブトゼクターをベルトに装着すると、すぐさまゼクターホーンを押し上げる。すると、私の身体を銀色の鎧が覆ったかと思うと銀色の鎧は弾けとび、中から黒い装甲が現れる・・・




【CHANGE-BEETLE】



そして、顎から伸びていたカブトムシのような角が頭部に装着される・・・さぁ・・・私の・・・『シオン・ソノバラ』としての戦いの始まりですっ!!





【CLOCK-UP】





◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



・・・私はギンガお姉ちゃん達を護るように、怪物達と戦うけど・・・ダメだ、キリがないよ・・・





ザシュザシュザシュザシュザシュンッッッ!!






【CLOCK-OVER】






その時、黒い光が私の前に現れて、周りの怪物達を切り裂いていく・・・・・・爆発の中から現れたのは、黒いカブトムシみたいなライダー・・・・・・後ろを向けば、そこにはギンガさんしかいない・・・




「・・・恭・・・文?」

「・・・・・・違いますヴィヴィオ・・・・・・私は、愛に生き、愛に殉じる情熱的な女・・・・・・シオン・ソノバラですっ!!」



そういうと、恭文は右手を頭上に上げて太陽を指差す・・・・・・ううん、『恭文』じゃなくて、『シオン』だったね。




「ちょ、ちょっと待って、いきなりで訳が分からないんだけど!?」

「そんな事は気にしなくていいんですよなのはさん。あなたは魔王なんですからさっさとあの怪物達に向けて得意のお話をしてください。きっと、恐れおののいてひれ伏しますよ。」

「にゃにゃっ!?」

「・・・・・・本当に、蒼凪みたいだな・・・・・・話は、後で聞かせてもらうぞ・・・・・・」




・・・・・・近くに下りてきたなのはママに、シオンは恭文みたいな感じでからかう・・・・・・ホントに恭文が2人居るみたいだね・・・



「・・・あれ?」



すると、左腰の「ライドブッカー」からカードが3枚飛び出してくる・・・一つは、シオンが変身しているライダーにそっくりな赤い仮面ライダーのカード、2枚目は、なのはママとレイジングハートが描かれた黄色い枠のカード、そして最後は、なのはママと一緒にディバインバスターを放った時に使ったカード・・・・・・


・・・・・・そっか、分かったよっ!!



「シオン、このカードが力を貸してくれるって!!受け取ってっ!!」




私がシオンに赤い仮面ライダーのカードを投げると、カードは赤い光になってシオンを包み込む・・・すると、シオンの姿はカードに描かれていたライダーと同じ姿・・・赤い鎧に、青い複眼の仮面ライダーになった。




「・・・なるほど、力を貸すというのはこういう事ですか・・・」

「ふむ。せっかくだから、私も変身するとするか・・・」

「よっしゃあっ!!キバっていくぜぇぇっっ!!」


そういうと、シグナムさんもカードを取り出す・・・カードは光に包まれると、キバットに姿を変えた。



「ガブッ!!」

「変身っ!!」



キバットをベルトに装着すると、シグナムさんは「仮面ライダーキバ・キバフォーム」に姿を変える・・・私もっ!!



「なのはママ・・・一緒にいくよっ!!」

≪---MAGICAL-FINAL-FORMRIDE---NA-NA-NA-NANOHA---≫

≪ディケイドシステムとのリンクを確認・・・これより、ファイナルフォームライドモードに移行します。≫

「レ、レイジングハート!?」



私がバックルにカードを装填すると、なのはママが桃色の光に包まれて、私の中へと入った・・・・・・え、これは私も予想外・・・・・・




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



・・・・・・あの・・・・・・さすがにこれは驚きですよ?シグナムさんがキバに変身したと思ったら・・・・・・なのはさんがヴィヴィオの中に吸い込まれるし・・・



ヴィヴィオが桃色の光に包まれると、その体を包んでいた鎧に変化が起きる。




どぎついピンク色だった鎧は白に染まり、腕の部分にはなのはさんのバリアジャケットのような装甲が追加される。そして、背中には4枚の淡い虹色の光に包まれた4枚の翼が、足首からは桃色の翼が現れる。


そして右手には、よりメカっぽくなったレイジングハートが握られる・・・・・・あぁ、ヴィヴィオもついに魔王へと変わってしまったのですか・・・・・・







≪---MAGICAL-FINAL-ATTACKRIDE---NA-NA-NA-NANOHA---≫






再びヴィヴィオがバックルにカードを装填すると、レイジングハートがライフルのような形状に変化し、さらに同じ形状のライフルが出現して両手に収まる・・・・・・ちょっと待ってください・・・・・・



「【はあっ!!】」




ヴィヴィオが空中に舞い上がると、ヴィヴィオはレイジングハートをファンガイア達に向け・・・・・・これは、マズイですね・・・・・・


「シグナムさん・・・・・・」

「あぁ・・・分かっている・・・」

「「逃げるぞっ(ますよっ)!!」」



私達は大急ぎでファインガイア達から離れる・・・上空では魔方陣を展開し、馬鹿みたいな魔力を溜め込んでいるヴィヴィオの姿が・・・・・・あの魔王は、もう少し考えて行動しなさいっ!!娘までその道に引きずり込みますかっ!?


「ギンガさんっ!!伏せてくださいっ!!ドデカイのが来ますっ!!」

「え、えぇっ!?!?」

「【スターライトォォォォォッッッ、ブレイカァァァァッッッッッッ!!】」



私はとっさにギンガさんに覆いかぶさると、虹色と桃色の入り混じった砲撃が、ファンガイア達に向けて放たれた・・・・・・
















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆





「・・・ギンガさん、大丈夫ですか?」

「う、うん・・・」

「2人とも、無事かっ!?」

「はい・・・・・・しかし、これは・・・・・・」



・・・・・・光が収まって私達が瓦礫の中から出てくると、空中からシグナムさんが降りてくる・・・・・・目の前の光景は、恐ろしいとしか言いようがなかった。どんな光景かは、ご想像にお任せします。



「その言い方はひどいんじゃないかなっ!?街はちょっとしか壊れてないよっ!?」

「・・・・・・あれだけの砲撃を躊躇なく放てるなんて、やはりあなたは魔王ですね・・・・・・ヴィヴィオまで魔王の道へ引きずり込まないでくださいよ。」

「うぅ・・・どうせ私は魔王ですよぉっだ・・・・・・」

「な、なのはママしっかりしてぇ〜!?」



・・・・・・しゃがみこんでいじけている魔王は置いといて・・・・・・私達の前には、あるファンガイアとオルフェノクが立ちふさがっていた。


一体は、ライオンのような印象を受ける「ライオンファンガイア」、もう一体は、どことなく不気味な印象を持つ「ドラゴンファンガイア」・・・・・・あの砲撃を喰らって生きているんですか・・・・・・まぁ、かろうじてみたいですけど。



「シグナムさん・・・・・・」

「あぁ・・・分かっている・・・」

「ウェイク、アァァッップ!!」

【ONE TWO THREE RIDER-KICK】



私とシグナムさんは頷きあうと、シグナムさんは右腰から赤いフエッスルを取り出してキバットに咥えさせ、私はカブトゼクターのスイッチを押す・・・すると、シグナムさんの右脚に纏わりついていた鎖が弾けとび、中から真紅の翼と緑の宝玉が露出する。私のほうは、右脚にエネルギーが収束し始める






「「はああああああぁぁぁぁっっっっ!!」」




そして、私達は空中へ舞い上がると、それぞれの敵に向けてライダーキックを放つっ!!ボロボロの状態で私達の必殺技を喰らった2体は、ガラスと砂になって砕け散った。




・・・・・・さて、六課にいくとしますか・・・・・・侑斗さん達とも合流しないといけませんし・・・・・・




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆








・・・・・・なのはさん達が帰還したので、俺達が出迎えると・・・・・・そこには、予想外な出来事が待っていた。









「・・・・・・私、シオン・ソノバラと申します。今日からここでお世話になりますので、よろしくお願いしますね?」









『・・・・・・・・・はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっっっ!?!?!?!?』








ちょ、ちょっと待てぇぇぇぇっっっっっっっっ!?!?!?!?!?なんでヤスフミがここにいるんだっ!?お前、地球に居るはずじゃ・・・・・・ってそもそも、なんで女装しているんだよっ!?!?





「あの・・・・・・彼女は、ワームが擬態した存在らしいので・・・・・・なぎ君じゃなく、正真正銘の『シオン・ソノバラ』です。」




『ええええぇぇぇぇぇぇぇぇっっっっっっっっ!?!?!?!?』



ギンガさんの説明に、本日2度目の大絶叫が六課に響く・・・・・・ダメだ、もう展開についていけない・・・・・・




「すいませんっ!!出動があったなんて・・・・・・あれ?どうしてシオンさんがここにいるんですか?」

「あら、スバルさんこんにちは。実は、騎士カリムからの要請で、今日からここにお世話になる事になりました。改めて、よろしくお願いしますね。」

「はいっ!!こちらこそ、よろしくお願いしますっ!!」



すると、デートの最中に怪人達が現れて、避難誘導を行っていたスバルと良太郎さんが戻ってきた・・・・・・そういや、この2人はシオンの正体知らなかったっけ・・・・・・あぁ、はやてさんが頭抱えているな・・・・・・



「・・・・・・皆、どうしたのいったい?」

「りょ、良太郎・・・・・・なんでもねぇ・・・・・・」



・・・・・・良太郎さん・・・・・・知らないほうがいいこともありますよ・・・・・・ヤスフミの奴、帰ってきたら大変だろうな・・・・・・







『次回、仮面ライダーディケイドッ!!』


≪さぁて・・・・・・真・主人公である私の活躍を、とくと見せてあげましょう!!≫

「ちがうわボケッ!!主人公は僕だからねっ!?」


「フェイトママッ!!」

「うん・・・いくよ、ヴィヴィオッ!!」


「ようやく会えましたね・・・オ・ニ・イ・サ・マ♪」

「・・・頼むから、その顔でそんな事言うなぁぁぁぁっっっっ!?!?」


≪---MAGICAL-FINAL-ATTACKRIDE---FA-FA-FA-FATE---≫

≪---THUNDER-SLASH---LIGHTNING-SLASH---≫


「雷華・・・」

「【雷神・・・】」

「「【一閃っ!!】」」


第4話『古き鉄の帰還、雷鳴の剣』


すべてを繋ぎ・・・未来をつかめっ!!


あとがき



ジン「という訳で、『とある魔道師達と仮面の英雄の物語』第3話、いかがでしたでしょうか?今回のあとがきを担当させていただくジン・フレイホークと・・・」

シオン「皆さんが待ち望んでいた超・ヒロイン、プリンセス・シオンです。よろしくお願いしますね♪」

ジン「・・・・・・うっわぁ・・・・・・すっげぇ違和感がある・・・・・・つか、ここのあとがきに初めて呼ばれたとまとキャラが、お前かよっ!?!?」

シオン「あらあら、実に見事なツッコミですわね・・・・・・さすが、パーフェクトヒロインであるティアナさんを落としただけの事はありますねぇ?」

ジン「・・・ダメだ、頭が痛くなる・・・そういや一つ疑問何だが・・・・・・お前、いつその姿に擬態したんだ?」

シオン「そうですね・・・・・・スバルさんと良太郎さんがデートしていた時ですね。」

ジン「じゃあよ・・・・・・いつ、ダークカブトゼクターを入手したんだ?」

シオン「あらあら、乙女の秘密を暴こうとするなんて・・・・・・乙女は秘密を纏って美しくなるんです・・・・・・そう簡単には教えられませんよ。」

ジン「・・・・・・もういいや。それじゃ、今回はこの辺で・・・・・・」

シオン「次回も、私の活躍を楽しみにしていてくださいね♪」


ジン「・・・・・・・・・ヤスフミ、強く生きろよ・・・・・・」


















シオン「さて、ここからは拍手の返事をしていきたいと思います。皆さん、感想を送っていただいてありがとうございます。」



※DarkMoonNight様へ
ジン、いきなりトリニティって大盤振る舞いだなぁ
なるほどシグナムがキバなのは狼でザフィーラ、ハンマーでヴィータ、緑でシャマル(?)だからですか、納得です
そして最後にキタ━━━━(゜∀゜)━━━━!ってダーク?それって負けフラグなんじゃ…いや彼女ならハイパーくらいやってくれそうだな

by 梅

シオン「私の活躍はどうだったでしょうか?ハイパーは・・・楽しみにしていて下さい♪」


※DarkMoonNight様へ。二話感想を。・・・ふ、ふおおおお。これは中々イイですね!なんというか、もう、ね!(
次回はキバが出るということで。杉田はアリですか?(ry
キバのフエッスルは良いと思います、黒夜でした。ウェイク、アップ!

by 黒夜


キバット「おおっ!!俺様の活躍はどうだったかなっ?」

ジン「いや、お前あんまり活躍してないだろ?」


※darkさんの読んで思ったこと
恭文が帰ってこなかったら ブレイドになるのなのはだなだって
剣崎さんの名ゼリフ「誰かを助けるために走る其れが仮面ライダー」 が何となく似合う
うーんシグナムさんがキバかディケイド関係でエリオかなと思ったですけど 他の人は誰がライダーになるのか 楽しみです

by タロ



シオン「なのはさんがブレイドですか・・・・・・ダメですね。」

ジン「なんでだよ。少なくとも、タロさんの言っている事は分かる気がするぞ?」

シオン「・・・彼女は砲撃が武器なんですよ?そんな彼女がブレイドなんて・・・キングフォームになったら、魔王を越えて魔神になるじゃないですか!!」

ジン「そっちかよっ!?!?いや、実現したら確かに怖いけどっ!!」

???「ジン君もシオンもひどいよっ!!私は魔王じゃないのにっ!!」







シオン「それでは、今回はこの辺で・・・・・・次回でお会いいたしましょう。ごきげんよう♪」



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