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頂き物の小説
第12話「霧の世界」

目を覚ますと海のど真ん中だった。

いや、そう言うしかないんだよ。艦橋の窓から見えるのは何処までも広がる水平線だ。

まあ次元の底とかにすっ飛ばされなかっただけマシか?いや、何処か分からないとどうしようもないか。


取り敢えず通信手に命令してあっちとの回線を開いてもらう。

幸いあっちの通信システムは生きていた為、すぐに繋がった。


「オウミよりダッグアースラ。そちらは無事か?」

《何とかな。ぱっつぁんが頭打ったくらいだ。まあどうでもいいだろ》

《どうでもいいって何だよ!?》


新八は不憫だったか...いや、今更か。


「こっちで確認したところ、陸地がここから200km先にある。取り敢えずh」

「本艦10時30分の方向に正体不明の艦船!駆逐艦4、軽巡1!艦型照合...陽炎型4隻、天龍型1!」


レーダー手からの報告に陸地への移動を提案していた俺は眉をひそめる。

陽炎型駆逐艦。日本海軍で傑作と呼ばれた艦隊型駆逐艦で俺達の世界ではとっくの昔に全て退役した駆逐艦だ。

そして天龍型軽巡洋艦。日本が第1次世界大戦後に始めて建造した軽巡で当時は悪くはなかったが小型故に拡張性と居住性に難があった軽巡洋艦。


これが敵の大体の概要だ。それに対してこっちは宇宙戦艦。

仮に戦っても勝負は見えている。そもそも何でそんなのがいるのかが疑問だが。


だけど接近する陽炎型と日本海軍カラーではなく暗いカラーに艦体を走るバイナルパターン。そのカラーリングに俺はすっごい見覚えがある。

一瞬現実逃避しそうになったがすぐに指示を下す。俺の考えている通りの奴ら相手なら一瞬の遅れが命取りになりかねない!


「左砲雷撃戦急げ!ダッグアースラは次元空間に退避!急げ!」

《何を言っているんだ!?まだ敵とh》

「そんな暇あるか!奴らは普通の艦船じゃない!奴らh」

「敵艦隊ミサイル発射!数128!」


言い合っている内に敵から仕掛けてきた。


1隻につき32発か...。

幸い今の状況は丁字状態。こっちの腹をあっちに晒している状態だ。だからこっちの火力を最大限使える!


彼らがやってきたのは霧に支配された世界。だが唯の霧の世界で済むとは限らない。

彼らはあれだこれだと知識を振り絞って己の力を引き出してこの難局を乗り越えられるか。


とある家族の異世界冒険記:コラボ編2

蒼き鋼のアルペジオ編

第12話「霧の世界」



取り敢えずダッグアースラは避退させた。信用があってよかった。

兎も角今は迎撃に集中しないと最悪こっちが一撃で沈みかねない。


「ガトリング砲及びパルスレーザーは弾幕射撃!同時に迎撃ミサイル発射!目標は特殊な反応を持つ物を最優先!主砲は駆逐戦隊に対して集中砲火!撃沈後軽巡洋艦を攻撃せよ!副砲群は軽巡洋艦を牽制!全艦、撃ち方始めェ!!」


矢継ぎ早に出した命令をアンドロイド達は忠実に実行する。

襲いかかるミサイル群に対して赤い光弾の弾幕と弾幕の間をすり抜けたこちら側のミサイルが襲いかかる。

次々とパルスレーザーやガトリング砲により霧の艦隊から発射されたミサイルが撃ち落とされる中、迎撃ミサイルの餌食になったミサイルは赤紫の光球に早変わり、周囲のミサイルを巻き込みながら消滅した。


特殊な反応を持つ物とはこの浸食弾頭の事だ。浸食弾頭とは炸裂すると周囲の空間を重力波によって侵蝕、物質の構成因子の活動を停止させ崩壊させる実質防御無視の弾頭の事で現在交戦中の敵、霧の艦隊の標準装備だ。正確には浸食魚雷だがミサイルや機雷バージョンもあるので浸食弾頭と呼ばせてもらう。

これを受けると最悪オウミですら爆沈しかねない。ダッグアースラは以ての外。

だが当たらなければ問題ない。艤装段階から絡んで過剰に対空装備積んどいてよかった...!


そして主砲と副砲から発射された反物質ビーム砲とも言える陽電子衝撃砲の雨嵐は赤紫のバリア、クラインフィールドごと駆逐艦の艦橋や艦体を紙の如くぶち抜いて一撃の元に爆沈。

軽巡も少しはクラインフィールドで耐えていたが主砲群の射撃も加わる事であっという間に限界が訪れてクラインフィールドを崩壊、その瞬間に多数の陽電子衝撃砲の光芒で蜂の巣にされて轟沈した。

やはり陽電子衝撃砲の方が霧の荷電粒子砲より射程に威力も上か...。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「相変わらず凄まじい射撃だな。改めて思いしらせられる」

「全くだ。だが敵も普通じゃない」


私達はブリッジでサーチャーを通して映し出される戦闘に戦慄を覚えていた。

オウミの猛攻もそうだが、敵のミサイルも特殊な物が混ざっていた。

あれは危険だ。恐らくそれを知っているから我々を逃したのだろう。

そこを問い詰める必要はあるが今は後回しだな。


「取り敢えずこの世界の調査をしよう。どういう世界観分からないとどうしようもないからな」

「ああ、早速調べてみる」


私の頼みにマサキ君は早速画面に向き合い空間キーボードを叩き始めた。

少々荒っぽいがやむを得まい。こうでもしないと我々は動きようがないのだから。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「次元潜航出来ない?」

「ああ。どうやらこの世界には次元境界面がないらしいんだよ」

「嘘だろ...」


俺は艦長室で聞いた真田さんの報告につい頭を抱える。

それはこのオウミの巨体を隠す手段が潜水以外ないという事だ。


予め言っておくが、こっちの次元潜航システムは管理局のそれではなくヤマト2199の次元潜航システムだ。

これは簡単に言えば次元境界面を自由に行き来する事で潜水艦の如く次元空間に潜る事が出来るシステムだ。


まあダッグアースラの転移装置をコピーしてこっちも次元空間に行く手段もあるが魔力炉で生成される魔力が少なからず必要になる為、魔力炉もコピーしなくてはならない。

ダッグアースラからエネルギーを引っ張るなんぞ巨体故に時間がかかり過ぎるから却下。


「でもどんな世界にも次元境界面はあるんだろ?」

「その筈なんだが...世界は広いという事だろう。しかし...」


それだ。そこの点が妙に引っかかる。

いわば表のみで裏のない紙だ。そんな紙が普通なわけがない。

普通の世界じゃないとなると何処までが普通なのか分からないのが怖い。


一応潜水状態でのステルスシステムはあるのだが...保険かけておくか。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


無重力空間であるオウミの第2格納庫。そのハンガーの一角に私は目を向けた。


そこには中破した私のアカツキ。原因は暴走したカタルシスから放たれた炎を纏ったビームとそれによる気絶での落下時の衝撃の2つ。

そのアカツキは装甲の大半がバラされてフレームや内部機器が露出した状態で固定されている。


「にしても酷いな、こりゃ。暫くは出撃出来ないぞ」

「そ、そんなに酷いの?」


近くにいた誠哉さんがタブレット端末を弄りながら呟いた言葉に思わず聞いてしまった。


「酷い。一部のフレームは如何にか交換せずにすみそうだが...胴体が想像以上にイカれてるから殆ど取っ替えないとならん。ほら」


誠哉さんが自分の持っているタブレットを私に投げ渡す。

受け取って見るとそこにはアカツキの状態を示した構造の図があった。

腕や手、足の関節以外真っ赤...嘘でしょ...。くっそ、終夜め。なんか今更だけど殺気沸いてきた。


「でもその頭の包帯が取れるまでは待った方がよくない?怪我のまま出てアスランの如く途中で気絶なんて洒落にならないよ?」

「それに関してはお前もだ、憐」

「えぇ!?」


私に駄目出しした憐だが、雄大さんの口から出た言葉に驚く。


「お前、達哉と飛鳥を助ける時に腰打っただろ」

「あ...うん」

「いくらISC積んでても最悪腰の骨が折れるぞ?せめて精密検査は受けて来い。話はそれからだ」


そう、あの時の振動で憐は咄嗟にパープルハートに変身、私達を抱えて守ってくれた。

その時に備え付けられていたベンチの角に派手に打った。

顔が微妙に苦痛に歪んでいたから相当痛いのは分かっていた。本人は大丈夫と言っていたけど。


「でもそれって2人にも言える事じゃないのか?」


達哉が2人に対して疑問を投げかける。

あの吹っ飛ばされる時、確かに2人も転げて壁に叩きつけられていた。


もし彼らの理屈なら彼らも出撃不可能になるわよね?


「阿呆。骨は庇ったに決まってるだろ」

「まあ兵士だった故の癖だ」


私達はこう言われたら反論もなく黙るしかない。


まあ諦めなさい。簡単な休息になるわよ、きっと。私も諦めるし。


「そういう事だ、諦めろ。飛鳥よりマシだから」


ちょっと!それどういう意味!?凄く貶されている気がするんだけど!?



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


転移から3時間がたった。

俺達はダッグアースラのミーティングルームに集まっている。オウミの作戦会議室とリンクを繋いだ上で作戦会議だ。

流石に人見知りと自認している俺でもこれは出ざるを得ない。


《取り敢えずどんな世界かは分かった。通信妨害があったが何とかな》

「どんな世界だ?まさか世界大戦だなんて言わないな?」


まずオウミの艦長でこの艦隊の司令長官とも言う存在、桂憲一が口を開く。

その口から出た言葉に俺のいた次元とは別の世界の時空管理局の大将である八神龍也が聞きただす。


世界大戦...地球で起きた2つの大きな戦争の事か。

もしそんな状態ならここは危険だな、あんなのが魍魎跋扈しているなんぞ悪夢だ。


《まぁ、まずはオウミが打ち上げた偵察衛星の画像を見て欲しい》


その言葉の後、モニターに映っていたあちらの映像が小さくなり、世界地図らしき物が映し出される。


「偵察衛星なんぞ打ち上げていたんかい」

《ミサイルの弾頭の代わりに装備出来るくらいの技術力はあるからな。そして龍也さん、あなたの予想はあながち間違いじゃない》


ちゃっかり自分達の技術を自慢しながら憲一は龍也の考えを否定しなかった。

本当に世界大戦世界なのか?だが...


《これは...地球か?》

「え?でも大陸小さくない?まるで沈没したように...」


俺も地球を知っているから分かる。

この地球の地図の陸地は妙に小さいのだ。まるで海面が上昇したかのように...そういう事か。


《まあ分かる人には分かるかもしれんが答えだ。
ここは蒼き鋼のアルペジオっていう漫画、及びアニメの世界だ》

《それってどんなアニメ?》

《簡単に言えば2039年、温暖化の影響により地上での版図を失った人類は突如現れたチート化した第2次世界大戦時の艦船、霧の艦隊により海上から駆逐された。アニメの場合通信の遮断もあるが...まあ大体そんな感じだ》

「そしてある事から霧の潜水艦イ401に乗る事になった千早群像とその一行が霧と人間の間に和平を結ぶために戦うってところだね」


成る程な...そんな世界の海に着水した俺達を霧が攻撃するのは当然か。


《霧のスペックは以下の通り。見た目はまんま第2次世界大戦時の艦船ですが、全艦共通で侵食魚雷と呼称される空間を崩壊させるミサイルや魚雷、主砲や機銃からは荷電粒子ビームの発射が可能。それに加えてナノマテリアルと呼ばれる物質の特性から齎される修復の容易さとステルス、といった所です》

「つまりナノマテリアルさえあれば無限に動き続けるのか...。分かってはいたが滅茶苦茶だな」


スクリーンに映し出された霧のスペックを口で聞いてイビツが呟く。

イビツの言うとおりだ。霧は補給さえ出来れば無限に稼働する自立兵器。この世界の人類が海から駆逐されるわけだ。


《駆逐艦以上にはさらに強制波動装甲やクラインフィールドといった強力な防御装備、そして重巡洋艦以上には超重力砲と呼ばれる大型ビーム砲を装備しています》


...よく分からんが相当厄介な装備らしい。

一部は声も出ていない。知っているからかだんまりな奴らとその力に戦慄している者の2種類に分かれるがな。


《そして敵艦の総合的な防御力に関してですが...先の戦闘での試算で最低でもライザーソードレベルの攻撃を当てないと一撃でバリアを抜いて軽巡クラスを沈められないという結論に至りました》

《ライザーソードで何とか...か。クソッ、僕の肉体とラファエルがあれば...!》


ライザーソード級の攻撃で一撃か。

それを聞いてティエリアが悔しげに唸る。いや、後悔か?


《そして防御力も意味を成しません。侵食魚雷の直撃を受けたらアクエリオンだろうがカタルシスだろうが一撃で撃墜されます。無論、オウミも当たりどころが悪ければ一撃で轟沈です》

「成る程な。それを恐れて我々を逃したわけか」


ここでジェイスがようやく理解に達した様だ。


ダッグアースラはこの艦隊の空母だ。それが沈められたら運用能力に支障が出る。オウミ1隻では限界があるという事だろう。


《それはその辺りにして、次に現在地だ。
ここは日本の千葉県、浜勝浦から南東に150kmってところだ。まあこっちの地図で照らし合わせたんだがそう間違っちゃいないだろう》

「千葉県...日本に近いんだ」

「...落花生食えるかな」


アリアにとって日本に近いのが意外だった様だ。他にも口にはしていないが顔に出ている者が多かった。

だがダーグが食に走った事で一部を除きずっこける。まあ、らしいと言ってしまえばそこまでだが。


《...艦隊進路を通達する。進路2-8-0。その後進路を0-1-0に取る事で浦賀水道を通り、横須賀を目指して航行する。この世界の場合少々大回りだがな》

《横須賀に行く根拠は?》


この空気を打破する為か、強引に今後について話し出した。

横須賀...だと?確か日本を代表する大きな港だが何かあるのか?


《これはマサキがハッキングで得たデータだがイ401...主人公達が横須賀に入港しているのを確認している。さらに霧の大戦艦ハルナ、キリシマが横須賀に向かっているのをこっちのコスモレーダーが一瞬だが捉えた》


憲一のその言葉にブリーフィングルームの空気が一気に変わった。

恐らく原作に組み込まれている一大ストーリーだろう。大戦艦2隻を相手に戦うなどこれ程美味しい展開はそうはないからな。


《よって今日中にもハルナとキリシマの2隻の大戦艦級とぶつかるものと思われる》

「介入はそこから?」


憲一の予測にヴィヴィオが質問する。

オウミなら不可能ではないと思うが...どう出る?


《いや、下手な損害を出すとこっちが持たん。だからその次だ》

《刑部邸襲撃事件...か》


やはり戦闘に介入せず、か。

だが襲撃事件だと?何だそれは?


《そうだ。そこでの出来事でアニメか漫画かの判断も出来る。それと横須賀までに人事異動と各機体の大改装を行う》


俺の疑問は置いていかれてしまったが人事異動は分かるが...大改装?


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


まず人事異動の事だが内容は簡単だ。

ダッグアースラはぎゅうぎゅう詰めだが艦隊全体...といっても2隻だが兎も角艦隊の艦載戦力の収容能力はある。


そこでオウミにはカタルシス、センチュリオ、ADF-02、YF-35、YF-29の5機を残して全部ダッグアースラに配備した。

これは最悪の場合、単機で逃げ切れる戦力を集中させた結果だ。他の機体は次元空間内からの出撃手段はあるからそれで送り込む。


ここで危惧している最悪の場合とは無論オウミの撃沈だ。

だから人員も整備員である真田さんとパイロットを残して全員ダッグアースラに移した。


そして現在、霧の艦隊と互角に戦える機体のリストが以下だ。


・カタルシスガンダム
・ADF-02
・YF-35
・YF-29
・センチュリオ・トライア
・ダブルオークアンタ
・ウイングガンダムゼロカスタム
・ウイングゼロルシファー
・エクストリームガンダムType-レオス
・∀ガンダム


このリストの選考基準は現時点でミサイルや弾幕を確実に回避、そしてクラインフィールドを打ち破れる圧倒的な破壊力が両立している機体だ。

まあミサイルはこっちである程度量産されているMDE弾頭を使えばどうとでもなるし、ビームライフルをコストはかかるが仮称、陽電子衝撃ビームライフルに持ち変えればいいんだが基本的にはこれ等が出撃する事になる。


リスト外の機体は砲台役だ。1発当たればアウトになりかねない以上、1基でも射撃装備は欲しい。

まあ順次改装はするがサイコガンダムやアクエリオンは大きさやシステム上の問題でそれすらも難しいがな。


...いや待てよ。あれには確か...いけるか?


我ながらとんでもない策を思いついてふと笑ってしまう。


「我に秘策あり...か。どこの大石司令長官だよ、全く」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


「アルペジオ...ねぇ」


俺は第2格納庫でフェイズシフトダウンで一部を除き灰色なカタルシスを見ながらつい呟いてため息をついてしまう。

よりにもよってチートがうじゃうじゃいる世界にきてしまうとは運がない。

それに絶対に何かがある。そう、俺の感がさっきから訴えている。何かはさっぱりだけど。


...誰かいる。誰かと思って入り口の方に振り向いた。


「トリエか?」


そこにいたのはトリエだった。

取り敢えず近づいて手を伸ばしてみた。まあ結果は分かりきっているけど。


「...!」


そして予想通り、トリエは俺の手を払って近くの手摺を踏み台にして逃げる様に行ってしまった。恐怖が隠せなていない顔で。


...ダメージ結構くるなぁ、これ。分かってても。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



分かっている。分かっているのに身体が勝手にお兄ちゃんの手を払った、払ってしまった。

あの時私の姉妹達を文字通り虐殺したお兄ちゃんが怖かった。頭では暴走だと分かっているのに...。


気づいたら私は医務室にいた。逃げる時は無我夢中だったたけど随分走ったみたい。

ふとカーテンが目に入った。あそこには私の妹がいる。


「こ...ここは......」


カーテンの裏から聞こえたその声に私は振り向く。まさか妹が目覚めた!?

私はカーテンをこっそり開いて中を確かめる。


「...オウミの医務室...か。それで貴方は?」


そこにいたのは奥のベッドの上で私を見て首を傾げる金髪の女性だった。


後書き
終夜:「第2クールスタートというわけでどうも、神崎終夜です」

遊梨:「どうも、神崎遊梨です!早速霧の艦隊と殴りあったけど勝負にならなかったね」

終夜:「軽巡と駆逐艦だからしょうがない。重巡洋艦や戦艦、巡航潜水艦だと苦戦は免れないがな」

遊梨:「そこは上手く回避する様に足掻く予定だからいいとして...やっぱり遅いね」

終夜:「引っ越しあったからな。でも粗方終わったら今度は超戦艦計画とかほざいて改装後の日本武尊を作ろうとしてやがる。他の奴が出来ていないくせに」

遊梨:「他の奴?」

終夜:「ニミッツ級、アイオワ改装の航空戦艦、大和2隻繋げての大戦艦ってところだ。まだ艦体が組みあがっただけだぞ、おい」

遊梨:「まずそっちでしょ...。それよりも小説だけど」


(我が超戦艦計画はまだまだ先が長い...。1ヶ月に1話のこのペースはもう落とせない、落としちゃいけないんだ...。
今日のED:ナノ feat.MY FIRST STORY『SAVIOR OF SONG
』)



「水雷戦隊がやられた?」

《はい、テンリュウを旗艦としたカゲロウ、クロシオ、イソカゼ、アラシの水雷戦隊が撃沈されました。コアは発見出来ず。恐らく破壊されたものかと》


私の艦内にある作戦会議室でサイフォンで淹れたコーヒーを飲みながらイ505潜からの報告をデータで受け取る。


軽巡1駆逐4の水雷戦隊とはいえ今の人類の装備では駆逐艦1隻すら撃沈出来ない。出来ても強制波動装甲やクラインフィールドを持たない魚雷艇位だろう。


霧を倒せる霧の潜水艦であるイ401は確か横須賀の筈。

となるとイ401とは別に人類に味方する霧がいる?それとも...


「...調べてみるか。艦隊進路2-9-0、第1巡航速度で旧小笠原諸島に向かう。お前達は引き続き調査を」

《了解です》


さて、この行動が鬼と出るか邪と出るか...。





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