頂き物の小説 第7話「一時の平安」 「なぁ、セイ」 「うん...」 ダッグアースラに着艦した僕らの目は色々な機体が並んでいる中で奥の方に厳重にアームで固定されている1機のMSに釘付けだった。 ガンダムMk-Uを素体に本体は頭部と胸のダクトを改修。 そしてギャプランをイメージした強化バックパック兼支援戦闘機のビルドブースターMk-Uを装備したその姿を僕は絶対に間違えない。 何故ならあの機体を作ったのは僕だから...。 「やっぱり...あれ...だよな?」 「うん...ビルドガンダムMk-U...。 僕らのもう一つのガンダム...」 無数の勇者が集いし時、1つの真実が明かされる。 異界を切り裂け、エースの翼。 とある家族の異世界冒険記:コラボ編2 Another Century's Episode R編 第7話「一時の平安」 あのアースラもどきに降りた私達の前では同じ人間が向き合っていた。 かたや私達の世界の技術者、もう片方はこの船の艦長。 「「…………」」 二人のスカリエッティはお互いに見合った後、体をくねくねさせる。 それは何故か鏡の様に対象な動きをしていた。 「「何だ鏡か」」 「「「「待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」」」」 眼鏡とはやて様、アリア、あむがその光景にツッコミを入れる。 ふむ..ツッコミは彼らに任せればいいか...。 「何言ってんの!?現実逃避のつもり!?」 「そうよ!マジ意味分かんないし!」 「アリアちゃんとあむちゃんの言う通りや!このマダマ!」 「「マダマとは失礼な!」」 はやて様の言葉に二人のスカリエッティが同時に振り返って全く同じ言葉を喋る。 ...確かに鏡にも見えなくはないな...。 「てかちょっと待て。マダマって何だぁ!?」 「まるでダメなマッドサイエンティスト、略してマダマや♪ あ、これ恭文が言い出した事やからな?」 「つまりあれか。マダオの派生か。あいつも顔が広くなったなぁ...」 駄眼鏡の問いかけにはやて様が返す。 ふむ、そのマダオ...とやらの派生系なのか。興味深い...。 「いや、それに興味持たなくてもいいでしょうに...」 「何だシャルナ、やる気か?」 相変わらずシャルナはこういう時に私の揚げ足を取る...。 だが丁度いい、あの時の決着、つけさせてもr 《Stinger Ray》 「こんなとこで魔法を使おうとするな、馬鹿!」 「そうなのですよ!皆さんの機体を壊す気ですか!」 その時、蒼凪とリィン様に怒られてしまう。 あっちに正当性があるから言い訳出来ないのだがスティンガーレイとフリジットダガーを当たり前の様に放つな。 幾ら威力を抑えていても人の事を言えない気が...。 「ハハハ、まさかもう1人のジェイルとも出会うとはな。 人生は何が起こるか分からないものだな...」 王がこの光景を見て笑っている。 これはこれでいい事...なのか? 私にはいまいちよく分からないが...。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 俺達はオウミに着艦...でいいのか。 俺のライガーゼロがアームで結構な形で強引に固定されているが...。 「文句言うな。元々戦闘機か人型を前提にしているんだ。動物型だとこうもなるだろ」 そう言って近づいて来るのはあの厨二病フリーダムのパイロット、神崎終夜さん。 終夜さんの言っている事が間違ってはいないのは分かるがどうしてもアームで拘束されている感じが何か納得がいかない...ってうぉ!? 「誰が厨二病じゃゴルァ!」 終夜さんがいきなりこっちに飛び蹴りを食らわせてくる。 辛うじて避けたけど危ねぇな!? 「人の事を厨二病扱いする方が悪い!」 「そうそう。人を厨二病扱いは良くないよ?」 「反省したまえ、達哉君よ」 こいつらあっさり寝返りやがった! てかいつの間に変身解除しやがった?憐。 にしてもこのオウミとやら、2199版のヤマトベースなのか。 初代やそっちを期待していたんだけどな...格納庫とかのスペースについて見てみたかった...。 それに現在スキャニングにかけられているアクエリオン、それもEVOL。 あのタイトルまでもが最終回への壮大な伏線だったあのアクエリオンEVOLか...。 あのラストはビックリしたな。 まさか名前を反転させるとは思わなかった。河森監督流石です。 「キャッ!?何してるのアマタ君!?」 「ご、ごめんミコノさん!」 無重力にお互い慣れていないのか手足をジタバタさせていたらアマタの手がミコノの胸に...。 何というラッキースケベ...。 あれが主人公補正...なのか? 「アンタ、カイエンに殺されるわよ?」 そんなところにゼシカが近くの支柱に捕まりつつ口出し。 でもその猿っぽいのやめない? 何か...こう...シュールだから...ね? 「それはいいから早くあっちに行こうや。全員一同に介した方が話し合うには丁度いい」 終夜さんが両手をパンパンと叩いて俺達の気を引く。 確かにあっちの人達に聞きたい事もあるし情報交換という点では理にかなっている。 さて行く......ん? 「おい、憐?どうした」 「...あ、ごめん。今行く」 俺は憐が格納庫の奥...船首側をじっと見ているのを見て声をかける。 確かにそこには何かあるけど...なんだ?暗くてよく分からん。 何か知ってる物でもあったのか?憐の奴...。 「あ、お前らは着替えろよ?そんな姿でいる気か?」 『...ごめんなさい...』 「いや、謝られても困るんだが...。あ、更衣室はあそこだ。ベンチの上に着替え置いてあるからなそれと重力に気をつけろよー」 そう言えばあいつら着替えてなかったな...。 誰かから服を借りているらしいが破れているパイロットスーツ...8話のあれか!? まさかあの直後から来たのか? ご愁傷様だな、本当に...。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「それにしても…」 「どうして俺やキラさんに刹那をじっくり見てるんだ?」 ヒロが俺をじっと見ているのを見て声をかける。 顔になんか付いてるのか? 「いや、俺達の知り合いのデスティニー...もといメシアやフリーダム達とあんた等の声が同じだと思って」 「えっ?どう言う事?」 アラタの言葉にキラ...さんが聞き返す。 声が同じ?てかMSに声なんかあったか? 「ヴィヴィオ達ね。別の世界で小さいガンダムさん達と一緒に戦ったんだ」 「そうなのか?」 《僕らの常識では考えられないな...》 ヴィヴィオの言葉に刹那が怪訝そうに返す。 あ、ティエリアは刹那の持っている端末の上にホログラムで出ている。 「んであんたと同じ声のダブルオーはすっごい自分がガンダムだって主張してるんだぜ」 「ちなみにこれがそのダブルオーとメシアね〜」 ヴィヴィオが懐からデバイスとかいう機械を取り出してその記録を空間モニターで俺達に見せる。 《俺がガンダムだ!!》 《はいはいうっさいよ》 そのモニターにはデフォルメされて2頭身なメシアが会話していた。 その後ろにはフリーダムもいる。 ...常識がゴリゴリ削られていく音がするよ...。 《何を言っている。既に色々な事態に巻き込まれている癖に》 俺の心の声に返す形で俺の中から声が聞こえた。 ファイター・ロア、俺に力を貸してくれるタイムバトラーだ。 てか今まで空気だったな、お前...。 「にしてもホントに同じ声でダブルオーは主張してるんだな...」 「…俺がガンダムだ!」 《いきなり何を叫んでるんだ刹那!》 「いや…なんとなく...」 刹那...お前電波だったのかよ...。 《にしても...奴は何だ...?》 ロア?どうしたんだよ、何か深刻そうな声だして。 《気をつけろ。あの厨二フリーダムとパイロット、普通じゃない》 普通じゃない?そりゃあんな性能なら普通なわけ...。 《そうじゃない。何かこう...異常な力を感じた。多分あれでも本来の性能じゃないはずだ》 あれでも本来の性能じゃない!? あれだけの出力を発揮しても全力じゃないのかよ!? 《俺にもよく分からない。だが注意はしておけよ》 「分かった。でも注意だけだからな」 《分かっているさ》 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 僕らはあれからダッグシャトルカラーなアースラ、ダッグアースラに着艦した。 MS運用用に改装しているけど管理局の船のはず。 その辺りは大丈夫なのだろうか。いや、それは僕が考える事じゃない。 でも全員しゅごキャラ見えていたのは驚きだった。 対面したら異世界のあむを知っているルビー達にしゅごキャラの存在を知らない他の皆さん。 全員に見えているなんて僕の世界ではガーディアンズ以外ではなかったっけ? それにしても...だ。理解はしているけどあえて叫びたい。 「何でビーストウォーズのチータスとラットルにダイノボットがいるの!?」 そう、何故かビーストウォーズのチータス、ラットル、ダイノボットがいた。 そしてどういうことか機体を整備していた。あんたら戦闘キャラじゃなかったっけ...。 「おお、俺達を知ってる人がいるじゃん!校長先生は嬉しいですね」 「校長先生じゃないでしょうが。このベシベシチーター」 「ダー、しっかしラットルの様にちいせえ癖になかなかの戦士だn」 僕は咄嗟にダイノボットに向けて無詠唱のスティンガーレイを放つ。 ダイノボットはスティンガーレイの直撃を受けてその場でよろめいて後ろのあった機材に衝突して倒れる。 いやー、偶然蚊がいてだな...。というか! 「誰が豆粒チビだって!!??」 『いやそこまで言ってない!!』 全く失礼だね。僕はこれでも身長180cmだし。 「も、もしかしてこいつ...結構危ない...?」 「Jud。くれぐれも口には気をつけろよ?」 チータスの呟きにダーグが答えた。 てか危ないってなにさ。僕は天使だっつーの。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「お姉さん、今後お茶でしびれびれ!!」 「ケッ」 私にナンパしていたタケシさんがグレッグルのどくづきで倒れて引きずられていく。 ま、まさかポケモンのあのシーンをリアルで...! 「うわぁ…まさか間近で見られるなんて…」 「何で感動してるの、なのはさん?」 感動している私にヴィヴィオが聞いてくる。ヴィヴィオにとっては普通なのかな。 ...あれ? 「あれ?ママじゃないの?」 「違うよ?なのはさんはなのはさんだよ。オリヴィエお姉ちゃんの事で慰めてくれたけどそこまでじゃないよ」 ヴィヴィオが私の事をママと呼ばなかった事を聞くとヴィヴィオの姉であろうオリヴィエさんという人物の話になった。 ......あれ?オリヴィエ...? 「はいちょっと待った。今、オリヴィエって言った?てかお姉ちゃん?」 《横馬はともかくオリヴィエはお母さんではないんですか?》 《なのなの、ヴィヴィオちゃんのオリジナルのはずなの》 《私も話を聞いただけですけど...確かにそう聞きましたよ?》 そこにすかさず恭文君達が突っ込んでくれる。 私も聞きたいけど恭文君達に先を越されたから返答を待つ。 「お前達の所ではそうなのかも知れぬが俺達は違う。 彼女はオリヴィエ・ゼーゲブレヒトの妹である」 「だからこいつは高町ヴィヴィオじゃなくて」 ブロントさんと銀さんの説明で全員の視線がヴィヴィオに行き... 「んじゃあ改めて。ヴィヴィオ・ゼーゲブレヒトだよ。よっろしく♪」 『えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?』 私達はヴィヴィオの言葉にただ驚く事しか出来なかった。 他の場所で会話している人達も驚いている。結構ヴィヴィオの事知っている人多いんだ...。 「そんなになんだな」 「そうみたいですね」 私、ヴィヴィオの母親じゃ無いのぉぉぉぉぉぉぉぉ!!?? じゃあそっちの私何やってるの!? ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 俺はオウミの艦内工場で指揮を取りながらため息をつく。 だってほぼ全機互角性ないぞ?あってもVFくらいだ。アクエリオンなんて完璧に整備出来る自信なんてあるわけがない。 それにアカツキのヤタノカガミも貼り直さなければならない。 だからオウミに収納したわけだがそれはまだいい。 最大の問題...サイコガンダムは現在俺の目の前で大改修の真っ最中だ。 内容はアクエリオンのフレーム機構をベースにした分離稼動可能なフレームに換装してそれに伴う機体のシステム更新と装甲の換装。 それに指のビームバルカンにビームサーベルの発振機能の追加。 その為に俺達はあの要塞から西に25kmの地点にあった濃霧の広がる海岸線にいた。 だが一応パイロットから改修の許可は得たがこの設計図見てぶったまげた。 ぶっちゃけ一から作った方が早い。 それに整備性全く考えてないだろ、少しは整備の手間暇も考えろってんだよ。 この機体、ダッグアースラに置かれるんだぞ?あのトランスフォーマーとやらの三人の負担がマッハになるよなぁ...。 「頑張って下さいよ。データ纏めなら幾らでも手伝いますから」 「ああ。でもあいつは何やってんだ!?技術主任だろうが!」 優の気遣いに感謝しながら俺は天を仰いで叫ぶ。 そう、神崎誠哉。終夜の父でうちの技術主任なあいつはあろう事かダッグアースラに行きやがった。 説明するとか言ってるけどまさか逃げたわけじゃないよな...? ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「こんなものかね?」 「これだけあれば十分対抗出来るだろ」 ダッグアースラ艦長のジェイル...ジェイスと操舵手のゾロリと共にダッグアースラの改修を終えて俺、神崎誠哉は一息つく。 在庫の連装魔導砲を全て引っ張り出して可能な限り強引に搭載、さらに無砲身型の速射光線砲塔をカタパルト横や砲塔上部に追加して対空能力の向上。 それに伴い大型の魔力コンデンサーを追加して可能な限り継戦能力を高めた。 これをうちのアンドロイドとこっちの整備ロボットの合計のうちの半分を引っ張り出して3時間で終わらせた。 「でもこれ、結構無茶苦茶な配置だぞ?それにエネルギー関係もかなりシビアで全砲塔使用時は最大戦速で移動出来ない。運用は楽じゃないぞ?」 「そこを含めて頑張るのが艦長の私の責務だろう?」 ジェイスが俺の言葉に不敵な笑みを浮かべて返すが正直怖い。 マジでラスボスだぞ。本当に敵じゃ無いよな? 「言いたい事はよく分かるぜ。この人はマジでラスボス臭ヤバイからな」 「それは酷く無いかね、ゾロリ君...」 言われたくなければまずその不気味な笑みを止めろ。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「そう言えばなのはさんの魔王呼びで思い出したんですけど…」 「何?そっちの私もそう呼ばれてるの?」 アラタ君の言葉になのはちゃんが反応する。 やっぱりなのはちゃんは何処でも魔王なんかなぁ。 「いや、魔法を無くしてるからそうは言われてない」 はっ!?魔法無くした!? 何があったんや、そっちのなのはちゃん!? そんなうちの言葉に返してくれたのはヒロ君やった。 「なのはさんとは関係ないんですけどいるんですよ。こっちにも」 「へぇ、なのはみたいなのがいるんだね。どんな感じに?」 恭文がヒロ君の言葉に聞き返すとヴィヴィオがそれに答えた。 「名前だそうだけど冥王なんだって」 「さらにランクアップした!?」 ヴィヴィオの言葉に驚くなのはちゃん。 にしても冥王...またぶっ飛んだ奴やなぁ。 でもこれはこれでしっくり来るなぁ、恭文。 「確かに。おめでとうなのは。これで晴れて魔王卒業だよ」 《良かったですね。魔王じゃなくなって》 《なのなの。お母様おめでとうなの》 「皆ひどぉぉぉぉぉぉい!!」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 俺、イビツは現在龍也達に混ざって話を聞いているんだが... 「私の世界の明久達? ...まあ色々あって魔王の彼女になってだな...」 『何があったの(だ)(じゃん)!?そっちの明久さん(君)達!?』 龍也の言葉に元からダッグアースラにいた組が全員で突っ込む。 聞くとどうも龍也の世界ではやたら女がヤンデレになるらしく龍也もかなり被害を受けているらしい。 確かに全員ヤンデレというのは怖いな。 それに魔王=ヤンデレか...。こっちの世界とどっちがましなんだか。 「あ、雄二もやな」 『...ご愁傷様...』 八神はやてのその言葉に俺達はただそこにいない彼をそう哀れむしかなかった。 「えっ!?そっちだと秀吉君女だったんですか!?」 「違ったのか?こちらでは確かに女なのだが...」 新八と龍也の会話はある人の性別の違い。 何でも世界によって見た目が同じでも性別が違う人がいるらしい。 「こっちだと男らしく見せてるのにこんな話を聞いたら頭を抱えそうだな、おい」 「そうだな。色々と女の子に好かれてるのに...」 「あ、ありえそうですね。本人女顔なのを気にしていたですし...」 銀時、アラタ、ヒロの会話がそれに続く。 そこに爆弾を投げ込んだのはヴィヴィオだった。 「ちなみにこっちの明久さん達は変身するんだ〜」 「変身ってマジかいな!?」 「はい!オーディン、よっろしくぅ!」 ヴィヴィオの命令を聞いたカイゼルオーディンは壁に向けて目を光らせてある映像を出す。 『KAMENRIDE!』 『変身!!』 そこには各々自身の仮面ライダーに変身する4人が映った。 俺は知らないがこいつらは吉井明久、坂本雄二、木下秀吉、土屋康太という奴ららしい。 そしてそれを見た八神はやてはこう言った。 「...思いっきり違和感あるなぁ...。特にムッツリーニとか」 「バッサリ言うね...」 バッサリ言う八神はやてにシゲルが半笑気味に返す。 「だが、なかなか戦い慣れしてるな」 「しかも明久君や土屋君は特に興味深い。調べてみたいねホンt」 そんな事を言ったジェイル・スカリエッティは八神龍也が抜き撃ちで放った砲撃に飲まれていった。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「しっかしウルトラマンを元にした仮面ライダーね…」 「仮面ライダーなんだかウルトラマンなんだかねぇ...」 俺は恭文の言葉にそう返すしかなかった。 仮面ライダーなんだかウルトラマンなんだか俺にはさっぱりだ。 一応ウルトラマンを模した仮面ライダーなんだろうけどな...。 「この後はもっと凄いのだよ」 ヴィヴィオはそう言うと丁度場面のネオスがカードを1枚取り出して機械に差し込む。 『マギカサバイブ』 『ホォォォォォォォォォォプ!!!!』 『ショァァァァァァァ!!!!』 ...はっ!? 何でスターダストとホープ!?まさかのデュエルモンスターズまで絡んでるのかよ!? 「ちょ!?」 「あ、あれは希望皇ホープにスターダスト・ドラゴンですよ!?」 恭文とリインも知っているのか。遊梨がいたら環境を聞いて即乗り込んで行くな。そして大暴れして満足して帰ってくる。絶対あいつならそうする。 んで音声と共に現れたホープとスターダスト・ドラゴンはネオスと共に光に包まれて1つになる。 光が晴れると腰にスターダストの顔を模した双剣を差し、ホープの胸と肩を模した背中にホープとスターダストの翼を混ぜた機械的な翼が付いた鎧を纏った仮面ライダーネオスが立っていた。 《3つの魂が交わる時、語り継がれし力を今纏わん!仮面ライダーネオス!ゼアル!!》 《来やがったな!だったら俺だって!》 それを見てウィザードはインフィニティウィザードリングの水色の所が金色になっている指輪を取り出すとウィザードライバーに翳す。 《ゼアル!プリーズ!エクシーズチェンジィィィ!》 音声の後に現れた魔法陣を通り抜けてウィザードは仮面ライダーウィザードインフィニティスタイルのクリスタルの所が金色になっている姿、インフィニティドラゴンのドラゴン無しの姿になる。 なんじゃこりゃあ!?って思ってる皆さんの思念が伝わってくる。 俺もだが俺はちょっと違う。確かに驚くけどさ...こいつ、理恵とどっちが強いんだろうか...。 あの飛天御剣流完全取得で操真晴人のウィザードにはないプラモンスターを使った強化形態持ちなあいつと戦ったらどうなるんだか興味深いな。 それに恭文と気が合いそうだ。主に背が... 「あ゛?」 「またですか」 「また言われたのか...」 「気にしたら切りが無いだろ」 つくづく似てんなぁ...こういうとこ...。 しゅごキャラの会話を聞くと何時もの事らしいしねぇ...。ますます似てやがる。 んでお互いの世界の事を軽く話しながら見ていると、映像はぶつかり過ぎて訓練場をボロボロにしたあいつらが鉄人と言う怖〜い教師に説教されているシーンになった。 《全くお前達は…訓練でもちゃんと周りを考えろ!》 《《すんませんでした》》 《何でワシ等まで…》 《…………止めなかったから連帯責任》 果物みたいな鎧を付けたライダーとネクサス臭漂うライダーが巻き添えだった。 「えっと…」 《ある意味、1人の男性を前に4人の、特に最強フォームが正座して説教を受けてる光景はシュールですね》 恭文とアルトアイゼンはこういう光景は見覚えはないらしい。 俺も遊梨が正座じゃないけどボコして地面に這いつくばらせた事なら何回か...。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「はい、私の勝ち〜♪」 「あんたの引きどうなってんのよ!1ターン目から三幻神呼び出してそれが破られるとすぐに攻撃力100万越えでフルボッコって無理ゲーじゃない!」 「そ、それに私達の攻撃をのらりくらりと魔法罠駆使して回避、美鳥さんと私のトリプルライダーキックをゴッドハンドクラッシャー擬きで殴り飛ばすとかチートじゃないですか!」 「だって私チートだし〜」 『納得いかねぇ!』 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ ...イイオモイデダナー。 遊梨の奴、また変な力得て大暴れしてないよな...。 ただでさえ神々を従えて邪神とか地縛神等を取り込んだチートがさらにチートを手に入れたら対抗出来るかどうか...。 「そう言えば恭文さんって遊戯王を知ってる?」 「そりゃまあ知ってるけど、それがどうしたの?」 その時ヴィヴィオが恭文にデュエルモンスターズの事を聞いた。 ...誰か遊梨呼んでこい!あいつに任せた方が話が早い! 「僕、明久さんに教えられてやってるんですよ、これが僕のデッキです」 ヒロがそう言って懐から40枚+αのカードの束を取り出す。 遊梨なら目の色変えて見せてって言うんだろうな...。そしてデュエル。 「ほぉこれが…ってちょいまち。何かデフォルメされたなのはちゃんやフェイトちゃんがある様に見えるんやけど...」 《と言うかこれねんどろいどですよね?何故か武器とか服装が違うスバルとティアナにノーヴェもいますね》 それを聞いて覗いて見ると確かにそいつらがいた。 嘗て俺が殺しただけあって中々クル所があるがそれを堪える。ここで話す訳にはいかない。 「ほう、ヒロ達の世界のスバル達は剣を使うのか」 「けれど明久さんは凄いぜ!カッコいいカードを使うし!」 「後、こういうのも使うよね」 ヴィヴィオの指パッチンでカイゼルオーディンが敬礼して目からビームを出して別の映像を見せる。 《ホープでマジック・エクシーズチェンジ!絶望の中から一筋の道を切り開け!MNo.39希望皇ホープレイ・マギカ!!》 「あれって…まどかちゃん?」 こいつも元ネタありか...。事実は小説よりも奇なりとは言うがこれはまた...。 「…おのれらの世界ってホントどうなってるのよ」 恭文のその言葉にお前が言えた立場じゃないだろって全員が無言で突っ込んだ。これも思念な? 「そういや、ヒロ、聞きたい事があるんだ」 「何でしょうか?」 その時子供の方の達哉がヒロに尋ねた。 こらそこ、漢字で分かるなんて言うんじゃ無い。漫画みたいに吹き出しがあるわけじゃないんだ、こう言っとか無いと俺達が分からん。 「もしかしてお前の知り合いにソロって名前の男でウルトラ系ライダーに変身する奴いないか?後、鳴神ソラって名前の男で魔弾戦士に変身する奴とか」 「はい、いますよ」 達哉にヒロが返してそれにルビー達が絡んできた。 つーか魔弾戦士ってマジかい。 「えっ!?そうなの!?」 「お前等もあいつ等の知り合いなのか?」 「え?もしかしてあなた達も?」 「ええ、ちょっとした事でね」 上からルビー、リト、飛鳥、ヒナギクである。 「何か奇妙な偶然ね」 「へぇ〜あの人達と知り合いだったんだね」 「何か世の中狭く感じるな」 んでそれに憐、ヴィヴィオ、アラタさらに続く。 ...ほんっとうに世の中狭いもんだな...。世界を超えてもこれか...。てかソロに鳴神ソラ...一体何もんだよ!? ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「では宜しくお願いします」 「はい。では始めましょうか」 オウミの食堂に隣接したキッチン。 そこにトリコの小松、そして神崎家のお袋、神崎早苗はいた。 目的は言うまでもない。でもな... 「てか何で俺達もやるんだよ!」 「終わって暇そうだったからですよ。誰とも話さずブラブラして...めっ、ですよ」 そう、俺達もいる。 俺達はダッグアースラのキッチンとオウミのキッチンを転送ポートを繋いでいた。それが何処にもいない理由だ。 そして終わって戻ろうと思いつつ休んでたら何故かこっちに引っ張られてたんだよ! めっ、って可愛らしくしても誤魔化されんぞ! 「というか俺らは...いいや、これ以上は不毛だ」 「そういう事だ、諦めろ」 結論、諦めて手伝う。これしかなかった。 この人押しがやたらと強いからなぁ...。 「んで何作るんだ?ラーメン、焼きそば、定食セット色々とあるだろ?」 「いえ、今回はこれを使った丼にしようかと」 俺の問いに早苗さんはそう言って業務用のデッカい冷蔵庫から出したのは薄切りの赤毛肉と脂の乗った美味そうな豚肉だった。 あー、あれか...。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「じゃあまだ旅の途中なんですか?」 《そうなるな。だがしかしこの中で一体どれだけの者達が僕らの事を知っているんだ...》 そりゃ、ティエリアさん。00は人気ですから。あの高速戦闘シーンなんて最高過ぎる! ...そうだ。折角だから少しからかおう。 純粋種のイノベイターでさえ私の口車で踊らせてくれようか!私、古賀飛鳥一世一代の大立ち回りを見よ! 「マリナ・イスマイール。お前を…殺す。 そう言ってましたよね?」 「いや、そんな事を言った覚えは...」 「ちっがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁう!!」 「のわぁ!?」 私の一世一代の冗談に突然介入したのはよりにもよってセイだった。私の一世一代はこんな間抜けな声じゃないのに! そう言えばセイってガノタだっけか。もしこの話の冗談の所だけ聞いていたら...ヤバイ...。 「それヒイロ・ユイの言葉じゃないですか!それも名前の部分を変えて!」 「え、今のは冗だ」 「そもそも言いそうな場面はスコットランドでの初遭遇がありましたけどそんな事言ってませんからね!」 だ、駄目だ。完全に誤解していて止まらない! さ、さすれば! 私は達哉と憐に目を向けてお互い頷く。 「「「取り敢えず落ち着けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」」」 「...どういう事だ?」 「俺にもさっぱり分かんねぇや」 《分かる者達に任せておいた方が得策か...》 「...だろうな」 私達がセイを止めるのに必死なのをダブルオー組二人とレイジ、白黒騎士が見ている。 というかいつからいたの、白黒。ぶっちゃけ幽霊みたいで怖いよ...。 というかセイめ...よくも私の一世一代の大立ち回りを...オ・ノーレェェェェェ!! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「そういえば聞きたい事があるんでした」 「聞きたい事?」 埒が明かなかったから俺も止めるのに混ざってようやくセイは止まった。 ったく何やってんだよ...。元は聞きたい事があってこっちに来たんだろうが。 「あれです。アカツキの3つ目のバックパック。あれどうしたんですか?」 「あー、あれね。何かHGのアカツキ買った時に混ざってたの。それが?」 俺達が聞きたかったのはビルドストライクの背中のあれ。 あれが飛行機の姿であの金ピカの隣を飛んでいて俺達は滅茶苦茶驚いた。 だから問い詰めに来たってわけだ。別に取って食うわけじゃねぇよ。 「僕のビルドストライク見て何か気づきませんか?」 「...同じだね...色違いだけど」 「じゃああれ何て言うんだ?」 タツヤ...達哉がセイにすぐ近くにあったビルドストライクの背中のあれを指差して聞く。 ...タツヤって聞くとどうしても奴を思い出しちまう。あいつとまた戦えるかねぇ...。 セイがそれを聞いてビルドストライクの横に立って説明を始める。 「あれはビルドブースター。ストライクルージュのオオトリをベースに大型の可変翼と2門の大型ビームキャノンを搭載、さらに可変して支援戦闘機としても稼働出来る傑作です!」 ヤバイ...テンション上がってやがる。 そんな状況でこの話になったら...俺しーらね。 あの状態のセイはかなり押しが強いからな。普段と大違いで。 「さらにビルドガンダムMk-UにはビルドブースターMk-Uを搭載、互角性があるから双方のビルドブースターを交換可能なんです!」 「へ〜...そう言えばs」 「さらにさらに!ビルドブースターにはビルドストライクの出力を160%向上させる効果もあるんです!」 「「「...またかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」 ...しゃーねぇ。止めるか。 俺は拳を握ってセイの後頭部を軽く殴る。 「セイ。そこまでだ」 「あたっ!?何も殴らなくても...」 「そうでもしねぇと止まらないんだよ、お前は」 俺の反論にセイは黙った。 こう言っちゃなんだが割と何時もの事だったりする。 ...何でストッパーやってんだよ、俺...。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 俺の着ていた服は選択した上で返す事になり代わりに適当な服を貰って俺は適当に歩いていた。 さて、じいちゃんは何処に...ん? 「僕の世界...ですか?そうですね...まず皆さんの様な魔法とか仮面ライダーがいたりはしません。全部特撮の類です」 「でもあれあるだろ。えっと...ブラフスキー粒子だったか?」 ブラフスキー粒子!? それって確かガンプラの素材に反応する粒子だったよな!? 《そうですね。そして外部からガンプラを動かして戦わせるガンプラバトルが出来るある意味夢の粒子です》 俺の問いにビルドが返す。 俺の時代ではポピュラーだけどじいちゃんの時代だと最新鋭の技術。 ブラフスキー粒子を使用したガンプラバトルは以前のシュミレーター型の物より気軽に設置出来るが代償としてガンプラ本体を戦わせる関係上ガンプラが破損する危険性がある。 それを嫌う奴もいるがガンプラと一緒に戦っている感覚が好きって奴はこっちをやっている。 「すごいねぇ。そんな物あったら私も使いたいよ」 「でもブラフスキー粒子の製造方法って何故かブラックボックス何ですよね。何でかなぁ...。ああでもないしこうでもない...」 「セイ?おーい、戻ってこーい」 ブツブツと考え始めたセイを憐が肩を掴んで揺らす。 しっかし本当にぶっ飛んだキャラだよなぁ...。集中すると周りを置いてきぼりにするって...よくある話ではあるけど度合いがまた...。 「どうした?何かあったのか?」 「あ、いえ。ただブラフスキー粒子って言葉に引っかかって...」 そんな光景を見ていた俺に刹那さんが声をかける。 流石は純粋種のイノベイターだけある...。 《君の世界にもあるのか?》 「はい。俺の時代だとポピュラーな物です」 「そうか...。世界には様々な形があるんだな、本当に」 《私達も刹那さんやティエリアさんと語れるなんて夢にも思ってませんでしたよ》 《それは光栄だな》 この偉大な人達と会話しながら俺は思う。 出会いは一期一会。時にはこういう出会いもあるし大切にしないと、てな。 《らしくないですねぇ》 「ほっとけ。偶にはこう言いたくもなるんだよ」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 俺、結城梨斗は一夏と向かい合わせの2機のユニコーンの間で談義していた。 お互い仕様は違うけどユニコーンガンダムのパイロット。 一度話がしたかったから声をかけたらあっちも同じ事を考えていた。 「にしてもお前のユニコーン凄いな。自分で作ったんだろ?それにジェナイトって格好いいな!」 「でもガンプラだぜ?何でかこうなったけどな...。 それと名前はミキに言ってくれ。ミキが命名してくれたんだ」 どうやら一夏のユニコーンガンダム4号機ジェナイトは元々ガンプラっていうプラモデルでそれが何故か本物になったらしい。 何がどうなってんだか...。あの渦の影響か? 「んで何付けてんだ?お前のユニコーン」 「確かアームドアーマーBSMと空戦用強化バックパックのアームドアーマーFDって奴」 右腕にビームマグナムの代わりに装備しているのはユニコーンガンダム2号機バンシィってユニコーンの兄弟機の装備、アームドアーマーBSとビームマグナムを統合した装備で内臓バッテリーにチャージする方式で照射型のビームとビームマグナムの2つを選択して発射出来る装備らしい。 それにカートリッジじゃないから継戦能力が高いのもウリ、だそうだ。 そしてバックパックに被せる形で搭載されていて可動アームを介してアームドアーマーDEを2基搭載しているのがアームドアーマーFD。 ユニコーンガンダム3号機フェネクスという機体をモチーフに空戦能力を付加した物で可動アームによりシールドの展開位置を任意に変更、そしてアームドアーマーDEのビームキャノンを360度何処にでも発射出来る...らしい。 そのアームの基部は大出力のジェネレーター兼推進ユニットだとか。 そしてバックパックのビームサーベルは構造上の問題で常時展開状態らしい。 これらは全てオウミから輸送された物でな、既に運用データはあるから大丈夫って言われたけど一体どこでデータ取ったんだ? それにユニコーンって兄弟機がいたのか...。 機会があったら是非お目にかかりたいな。興味津々だ。 兎も角空戦用の強化バックパックはありがたい。ユニコーン飛べないしな。 飛べる飛べないの差はかなりデカイ。 でもそういった事より気がかりな点が一つある。 「なぁ...」 「どうした?」 「お前から見て...あの厨二フリーダム、どう見えた?」 俺が気になったのはそれ。あのカタルシスガンダムの事だった。 あれには何か途轍もない大きな物が隠れている感じがした。 あくまでもニュータイプとしての感の話だけど。 「俺ニュータイプじゃないからよく分からないけどさ。気にし過ぎなんじゃないのか?」 「そうなのか...?取り敢えず注意だけはしておくか」 「だな。んでバンシィとフェネクスの事だっけか?あれはな...」 俺はそう思いながらも一夏にユニコーンの兄弟機の事を教えてもらった。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「ビルドストライク...凄い機体ですね」 「ああ、こいつはすげぇガンプラだぞ。俺の操縦にきっちりついてくるからな」 ルビーさんの言葉にレイジが自慢する感じで答える。 僕らは今ストライクについて話している。 1機はストライク、他の2機もストライクをベースにした改修機。話のネタにはなる。 「ガンプラだから出来栄え=性能なんですよ。 だから出来栄え次第ではザクUとユニコーンの性能が同等という事態が起こるんです」 「そうなんだ...。何か想像出来ないな...」 キラさんが僕の言葉にビルドストライクを見上げながらそう返す。 確かに本物のMSを知っている人にとっては想像出来ないと思う。 だってザクとユニコーンの性能差は天と地の差があるからね。 「でもエクスストライクが実物で見れるなんて感激です!」 GAT-X105EX エクスストライクガンダム。ルビーさんの世界で最後に完成したXナンバーでストライクをベースに全てのXナンバーシリーズを詰め合わせたMS。 本体はベース機のストライクガンダムをベースに頭部はエクスバインをベースにしたガンダムヘッド。 戦闘機への変形機構を持っていてブリッツのミラージュコロイドを搭載。 その関係上フェイズシフト装甲展開時のカラーリングはエクスバインのカラーリングをベースにした黒めのカラーになる。 武装はブリッツの右腕に搭載されていた攻盾システムトリケロスを両腕に搭載、それとは別に両腕と両脚に固定式のビームサーベルを搭載している。 両肩には220mm径6連装ミサイルポッドとソードストライカーのビームブーメラン、マイダスメッサーを搭載。 両腰に115mmレールガンシヴァ、シヴァのユニットの外側にアーマーシュナイダーが収納してある。 両脚部に8連装ミサイルポッドを搭載とまさにXナンバーの全てを集めた機体。 当然ストライク系列だからストライカーパックもある。エクスストライカー。 ストライクガンダムには装備出来ない専用ストライカーで両腰に伸びるアームには332mm超高インパルス砲アグニと15.78m対艦刀シュベルトゲベールを2本搭載している。 全て詰め込んだだけあって高性能けどエネルギーの消費が激しい機体でフリーダムの様な核を搭載していないので長期戦向きの機体とは言いにくい。 マルチロック機能を使用して射撃武器を一斉発射をする事が出来るけどエネルギー消費が激しくエネルギーが満タンでも3発のみの必殺技。 ある意味ロマンの塊とも言える機体を見上げながら思った。 異世界に飛ばされたのは不幸だけどこれには感謝したい。 ダブルオークアンタ、ユニコーンガンダム、アクエリオンEVOL、YF-29、他にも様々な機体を実物で見る事が出来た。 さらには僕の中では二次元の人達に出会う事が出来た。勿論恭文さんと恭太郎さんと一緒にサインも貰った。 ティエリアさんはホログラムだから貰えなかったのが残念極まりない。 ...諦めない。僕は絶対に諦めない! 「そういえばマルチプルアサルトストライカー外すんですね」 「うん。ソードとランチャーストライカーの本体にビームライフルやシールドを作ってもらったからね」 今、キラさんのストライクはエールストライカーを搭載したエールストライクの状態。 両脇のアームにはビームライフルとシールドが固定されている。 「何でだよ?あの方が強くないか?」 「重量の問題があるんだよ。何もつけていない時の2倍の重量だからね」 レイジの言いたい事は分かる。 確かにパーフェクトストライクの名の通り戦闘能力は高い。 でもマルチプルアサルトストライカーの問題はその重量。 ストライカーパック非搭載時のストライクとほぼ同等の重量を誇り、SEEDのHDリマスターでは機動力の低下と多機能故の使い勝手の悪さからキラさんは使わなかった。 始めて実践投入されたのはムウ・ラ・フラガがオーブ防衛戦で使ったのが最初。 でもそれ以降は運用されなかった1話限りのストライカーパック、それがマルチプルアサルトストライカー。 「...本当に詳しいね...」 「そりゃあガノタですから!」 「セイ、ドン引きされてるぞ?」 ...あ、あれー? ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 私、桂言葉は刹那さんとティエリアさんにヒュッケバイン009をどういう方向に改造するか相談しました。その時にリーエさんも来て相談に乗ってくれる事になりました。 まずは三人に私のヒュッケバイン009を見てもらっています。 「...ガンダムだな」 「そうなんですよ。このヒュッケバイン009が偶然ガンダムに似てしまったんですよ。だから当初はガンダムと混合されて現場では混乱もありました」 《似た様な機体か...。まるで我々とトリニティみたいだな》 「大変だったんですね...機体の整備とかも裏方だけど重要ですからね」 ...分かっていました。絶対こういう感想になるという事は。 最初は整備班を混乱させていましたからね...。それを見ていると申し訳ない部分もありました。リーエさんの言う通り彼らもまた必要不可欠な存在ですしね。 「何処か改良した方がいいと思う場所ありますか?」 「...俺の私見だがこれはヒュッケバインという機体の量産型の様な物。ならばオリジナルや後継機に近づけるのも一つの手だと思うが」 《成る程な。オリジナルの性能がどれほどの物かは分からないが少なくともこの機体よりは上だろう。だがブラックホールエンジンとやらを搭載しないというなら他の高性能機を模するというのもありだと思う》 「でも部品調達も考えると後継機に近づけるのが無難じゃないですか?」 刹那さん達から貴重なアドバイスを頂いて手に持ったタブレットに記録して頭を下げる。 「成る程...参考にさせてもらいます。ありがとうございました」 「いや、この程度なら構わない。だが聞きたい事がある」 刹那さんが私の目を真剣な表情で見てくる。 ...何かまずい事しましたっけ...。 「聞きたい...事ですか?」 「お前は何の為に戦う。学校を中退してまで戦う理由があるのか?」 ...そういう事ですか。この刹那さんは知らないんですよね。 「……あの頃は死に場所を探していました...。大切な人と友人がいなくなってから生きる気力を無くして...。 そんなある時にある人から軍へのスカウトされました…。その時はこんな世の中生きても意味ないからどうせなら戦場で死んでもいいとそう思っていました。 でも…この子のテストパイロットや、そのテストパイロットの仲間達のおかげで少し前向きになりました。今は友人や家族、仲間達を失わないために戦っています。もう誰も失くしたくありませんから…」 私はヒュッケバイン009を見上げてそう答える。 この意思は多分いつまで立っても変わらない。というより変えたくないですね。 変えてしまったら出会って共に戦って来た皆さん...何よりこの子を裏切ってしまいますからね。 「それが...お前の戦う理由か...」 「刹那さんはどうなんですか?」 刹那さんは私の問いかけにダブルオークアンタを見上げながら...少し戸惑った目をしていた。 「...分からない。俺は...俺達はELSとの対話の道中にこの世界に来た」 《刹那...》 私の知っている刹那さんは戦争を止めようとしていた。そして世界の歪みを壊そうと必死だった。 でもそれはあくまでも私の世界の刹那さんの話。この人が全く同じ考えだとは思っていない。 「だが今はこの世界から脱出して元の世界に戻る。その為に動く事にした」 やっぱりそうですよね。 私達を含めた全員が偶発的にこの世界に来て、そして集った。誰だって帰りたいですよね。やる事があるなら尚更...。 「そう言えばリーエさんは?」 「私は龍也様...ここにいる龍也様ではなく私がいた世界の龍也様に出会う為に...ですね」 私の問いかけにリーエさんはそう言って肩に止まったスザクにカットされたリンゴを渡す。 やっぱり人それぞれですね、戦う理由は...。 というかいつの間にリンゴ...すみません、一つ貰えませんか? ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「ガンダムX...魔王ねぇ...」 「違うよ!ガンダムXカスタムだよ!」 「何言ってんだ?魔王だろ?」 「魔王じゃないのか?」 ガンダムXの改修機、ガンダムX魔王を見上げながらそう呟いた私、桂ヒナギクの言葉にX魔王のパイロット、高町なのはさんが突っかかってくる。 でもその声はレイジとレオスさんによって封殺される。 このガンダムX魔王、サテライトキャノンの射角が自由だったり全身にリフレクトスラスターを搭載していたりと合理的な機体なのよね。 というか魔王って...どんな事になったらそうなるんだか...。 「僕の世界だとヤサカ・マオって人が使っているんですけど確か名前と魔王みたいな攻撃力のダブルネーミングらしいですよ」 「わ、私は違うよ!?カスタムだからね!」 なのはさんが必死に否定しているけど逆にドンドン自分を追い込んでいる様にしか見えない。 にしても単純な魔王じゃないのね。ダブルネーミングとは中々いかしているじゃない。 「そういえばビルドストライクやビルドガンダムMk-Uの様にあんた達の世界はどんなガンダム...ガンプラがあるの?」 「そうですね...。まずはザクアメイジング。高機動型ザクUをベースに実弾武装を主体とした重武装・重装甲を推し進めた機体。でも各部のスラスターによって高い機動力も併せ持つまさに最強のザクです! 僕らもビルドストライクでザクアメイジングと戦って最初は寸止めで負けて再戦で相討ちでお互い大破しました」 ビルドストライクと相討ち!?私達から見てこの子達操縦技術や機体性能はかなりのレベルなのにそれと相討ちって...遊びって怖いわね。 にしても最強のザク...私のスタークジェガンで何処まで張り合えるのかしらね。 あー、ガンダムタイプ欲しい...。 「確かにあいつは強敵だったよな。また機会があったら戦いてぇな...」 レイジが懐かしむ様に喋る。 その目はキラキラしていてまるで子供みたいだった。 「次はウイングガンダムフェニーチェ。 イタリア語で不死鳥の名を関したウイングガンダムの改造ガンプラでイタリアの国旗のカラー、白、緑、赤のトリコロールカラーで塗装されていて幾多もの戦いで壊れては改造されてその結果バックパックのウイングは左側に集約されてバランスが良くなくなったけどそれを逆に利用したトリッキーな動きが特徴です。 それに右のブレードアンテナが折れていて右目が赤いのも特徴ですね」 「あー...あいつのか。確かに強かったよなぁ」 フェニーチェの説明を聞いてレイジが思い出す様に言う。 知り合いなのでしょうか? 「え!?レイジあったことあるの!?」 「ああ、予選で俺遅れたじゃんか?あの時の訓練相手だ」 「嘘ぉ!?何で言ってくれなかったの!サイン貰えるチャンスだったのに!」 セイの反応を見ていると結構有名な人らしい。 確かにガンプラバトルの世界大会まであるらしいからそこまで行けば有名にもなるのは分かる。 というかそんな人相手に特訓って...レイジ、一体何者よ...。 「そしてベアッガイV。あむさんのベアッガイがベース機の機体で設定は確かぬいぐるみがガンプラになった...だっけ?」 「俺に聞くなよ。俺製作には関わっていねぇぞ?」 あの熊のアッガイをベースにした機体? ベアッガイもそうだけどガンプラだからこその機体なのかしらね。 「兎も角、設定通りぬいぐるみみたいな顔で装甲内部には綿を詰めてました」 「わ...綿...ですか?」 セイの言葉にセシアが思わず聞き返す。 MSじゃなくてガンプラならではって事か...。かなり自由なのね、本当に。 「はい。その発想は僕もびっくりしました。 そして顔面は液晶モニターで様々な表情を作れたりリボン型のストライカーで機動力も高く、見た目とは裏腹に完成度の高いガンプラなんです」 え、液晶モニターで表情を変えるって...というかリボン型のストライカーパックなんてその機体を見たら軍の人間達が卒倒する様が目に浮かぶ。 「そうなんだ。ちょっと見て見たいね」 「すみません...写真はないんです...」 なのはさんの何気ない言葉にセイは申し訳なさそうに返事する。 ...私も女の子だし見て見たいわね...。そういうのは例え軍属でも変わらないのよ? 「でもビルドガンダムMk-Uって...まだあったの?」 「はい、一応予備機として作ってつい最近まで使っていたガンプラです! ティターンズでテスト用に建造された幻のガンダムMk-U5号機でセンサー系を強化してギャプランを参考にした強化ユニット、ビルドブースターMk-Uを装備! 更に装甲やフレームに使われている旧来の規格部品を最新素材に換装しているんです!」 ...凝ってるわねぇ...。多分独自設定でしょうけど。 でもこういう所で目をキラキラ光らせてテンションが上がっていくのは平和な世界独特ではあるわよね。 ...平和な世界って証拠だから多めに見ましょうか。もし私の世界でこんなのいたらぶん殴ってるわよ。 こんな感じに兵器を自慢する奴は正直腹立たしい。 でもセイは兵器じゃくてガンプラを紹介している。 これが平和な世界で生きる子供...なのかなぁ...。 今週のCM 終夜:「どうも、皆さん。神崎終夜です」 ヴィヴィオ:「ヴィヴィオ・ゼーゲブレヒトでっす! というわけでもう一通り参戦作品の紹介は終わってしまい...どうするんですか?」 終夜:「そうだねぇ...。俺と遊梨がいるもう一つの世界でも紹介するか」 ヴィヴィオ:「あるの?」 終夜:「実は俺ら、混沌の魔法使い様の海鳴チャンネルに途中からレギュラー出演中でな。最初は作者、次に俺、そして今は遊梨がやってる」 ヴィヴィオ:「じゃ、それで行きましょうか。 海鳴チャンネル番外編海鳴チャンネル 。それは日々やってくる人達の質問に皆さんが答えていく番組」 終夜:「司会のBBを中心にからすそさんや竜華零様を始めとしたカオス面子が質問に来た皆さんを振り回して弄り倒す」 ヴィヴィオ:「いいの、それ!?」 終夜:「そういう番組だ。趣旨には逆らえん。俺は常識人枠だけどな」 遊梨:「え...?」 終夜:「何故そんな困惑顔!?てか何処から出て来た!」 ヴィヴィオ:「あ...」 終夜:「お前は何かを察した顔をするな!ぶっ飛ばすぞ! 後あの世界の俺は何かヘタレているけどまあ気にしないでくれ」 遊梨:「というわけで次回には私とお兄ちゃんW出演予定!お楽しみに〜」 ヴィヴィオ:「お、お楽しみに〜...」 「海鳴チャンネル番外編海鳴チャンネル を見たい方は此方へ http://novel.syosetu.org/16425/」 (というわけでどうも、堕落天使です。 ...やらせて貰ってます。遠慮なく弄ったり突っ込んだりです。見りゃ分りますがギャグなんで細かい所は気にせずに。そんな場所です。 俺もどっかでやろうかねぇ...) 後書き 終夜:「どうも、お久しぶりです。神崎終夜です」 遊梨:「どうも〜、神崎遊梨です! ...作者...遅過ぎでしょ」 終夜:「リアルがめっちゃ忙しいらしい。後CM。一通り参戦作品は終わったからな」 遊梨:「あー...それがあったか...。でも遅い」 終夜:「まあな。作者は日常描写は苦手らしい。筆が乗らんとか」 遊梨:「...それ駄目じゃない?」 終夜:「...。んで今回はリクエスト大集合だ。皆さんアイデアありがとうございました」 遊梨:「わお、サラッと受け流した。 あ、ありがとうございました!皆さんの希望そのものとは言い難いですがこれもリクエストの中から外れた人達の出番の為として多めに見て下さい。 それにしてもセイの暴走具合が...」 終夜:「作者の中ではこんくらいぶっ飛んでもいいだろって感じらしい。だって二次元の中の存在が沢山目の前に現実の物として現れたならこうなってもしょうがない、だとさ」 遊梨:「ふ〜ん...。次回は情報交換だね」 終夜:「そうなるな。後私達と管理局の時空間戦争。いい加減あいつらに説明しないと」 遊梨:「...絶対あいつら混ざるでしょ」 終夜:「言うな。考えたくもなかった」 (まあ終夜、お前の自爆だし文句言うな。てか言う資格ない。 今日のED:Aimer「StarRingChild EP」) 終夜:「はぁ...俺の事全部話すの?」 遊梨:「そこまでは要らないでしょ。ただ猛烈にチートって事実が書き加えられるだけだよ」 終夜:「そして厨二扱いだろ?気が滅入るっつーの」 遊梨:「まあまあ。チートなのは事実だし受け止め方次第でしょ」 終夜:「なら言いけどねぇ...」 [*前へ][次へ#] [戻る] |