頂き物の小説
第6話「要塞の崩壊と種明かし」
「もう一つのイレギュラー?」
「はい。現在第138前線基地が攻撃を受けています」
あそこか...。他の基地からの増援はどうなっている?
「向かわせてはいますが首尾は良くありません」
そうか...。
だが今は最初のイレギュラーが先だ。
そうだ、あれの試射実験の対象になってもらおう。
人間の扱いなどそれが丁度いい。僕達の懐は痛まないしこれが一番だ。
「分かりました、では試射実験の準備が終わり次第報告致します」
「ああ、頼むよ。オータム・ワン」
無数の勇者が集いし時、1つの真実が明かされる。
異界を切り裂け、エースの翼。
とある家族の異世界冒険記:コラボ編2
Another Century's Episode R編
第6話「要塞の崩壊と種明かし」
「おいおいおい。このままじゃまずくねぇかぁ?スカさんよぉ」
「本当ですよ!このままじゃヒロ君達が来る前にやられますよ!?」
確かにこのままだとまずいな。
正体不明のMS1機が味方に加わってもこの圧倒的な数の差は覆せない。
ツヴァイ君やアマタ・ソラ君の言う通りなら彼らの仲間も来る筈なのだが...。
それにしても私達の戦いについての認識は甘かったかもしれないな...。
この船には対空機銃なんて物は付いていない。
あるのは連装魔導砲と大型ナランペット、そして決戦兵器のアルカン砲だけだ。
それに対してオウミは大型の四連装砲にミサイル発射管、そして対空機銃がハリネズミの様に搭載されている。
そして艦首に巨大な砲口。聞いてみたら波動砲という決戦兵器らしい。
あれだと私達の世界の聖王のゆりかごも赤子同然だな。
宇宙空間に出ても勝ち目があるとは思えない...。
彼らはあの様な物を作らねば生き残れない戦争でもしていたと言うことなのか...。
「左からまた来ているぞ!」
「また反対側ですか!?もう抑え切れませんよ!?」
むぅぅぅ...。そろそろ限界か...彼らはまだなのか!
「む?...来た様だ。
要塞から30機近くの機影が出てきた。その中にヒロ達もいる」
「おせぇんだよ、ったくよぉ」
コブラ君が私達に希望を齎してくれる吉報を入れてくれる。
銀時君の声を心なしか明るくなっている。
それだけの数、この状況だとかなりありがたい。
となると後は彼だけか...。
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「チッ、しつこい連中だ!」
俺、神崎終夜は単機での仕込みを終えて脱出しようとしているんだが敵の大軍に手間取っていた。
というか狭いんだよ、ここ!
「何処かに生産プラントでもあるんでしょうかね。
この数はあっちの分も含めるとあからさまにこの要塞の許容量を超えてますよ?」
全くだ。多分近くから増援を呼んでいるんだろうな。
どんだけの戦力だよ、おい...。
そう思いながらデカイ盾を2つ付けたダサい浮遊物体を盾ごと切り裂く。
同時に周囲にビームビットを片っ端から展開して敵を穿つ。
その弾幕を切り抜けた奴にはカタルシスの両手に保持されている緑色の半透明刀身の実体剣、GNブレイドUの斬撃をお見舞いする。
これは...まあエクシアのGNロングブレイドを改良したもんだ。あれが何気にしっくりきてな。
兎も角俺はGNブレイドUを円を描く様にスナップを効かせて切り裂く。
こうすりゃ例え1回で仕留められなくてもすぐに仕留められる。加速度が増しているから基本1回で真っ二つだが。
機械にスナップを効かせるっていうのもまた変な話だが元々こいつは俺だ、問題ない。
にしても俺もだいぶ慣れたな。この調子ならもう出力リミッターを解除しても大丈夫か...?
「んじゃ、とっとと出るか。
こんな薄暗いとこに居続けたら悪霊が出ちまう」
「やめてください、私達の世界ではガチで居たじゃないですか。
シャレになりませんよ」
「そいっつぁ失敬」
そういやあれまだオウミの中だっけ。
後でちゃんと手入れしないとな。あの変態刀匠に怒られちまう。
フンドシ1丁で無駄に身長高いから迫られると割と怖かったんだよ...。
その話はおいおいだな。どーせ過去は話すんだ、その時でいいだろ。
「...面倒だ、上に大穴を開けるぞ」
「え?ちょ、待っ」
「トランザム!」
何か言ってるけど聞こえない。こいつのトリプルドライヴ+トランザムの出力ならこのくらい要塞の13階層くらい軽くぶち抜ける。
あらかた殲滅したからチャージ時間も取れる。
ウイングバインダーの名の通りウイングの間に収納されたGNマルチキャノンを展開して折り畳まれたバレルも展開する。
同時に機体の出力リミッターも解除。そしてGNドライヴの駆動音が上がっていく。
そして機体が赤く染まりさらに駆動音が高まる。
これであれが撃てる。こいつの切り札の1つ、内部チャージのツインサテライトキャノンをな。
敵の残りはドラグーンやCファンネル等を飛ばして抑え込む。
あー...とっととチャージ終わんないかなー。
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僕らは要塞を脱出してみたのは2つの船とその近くで戦っている2機の戦闘機とリインのサイコガンダム、そしてアクエリオンEVOL。
船の方は片方がアースラに格納庫と武装付けて色をダッグシャトルの様にした船。
そしてもう片方は...。
『ヤマトかよ!?』
僕達はその姿につい叫んでしまった。
あれ、まんまヤマトじゃんさ!!
確かに武装が変わってて第3艦橋がないけどそれ以外はヤマトじゃないのさ!
でも見た目通りというか凄まじい戦闘を繰り広げてる。
《というかマジうるさくない!?
どうにかなんないわけ!?》
「無理でしょ、てかこれで喚いてたら主砲なんてどうなるのさ」
あむが文句言うけど正論であしらう。
ヤマトもどきは艦橋の前の3つの主砲の脇の副砲から爆炎を伴って砲弾を撃ってる。それ以外にも後ろ側の副砲から青いビームを放ってたりミサイル撃ってたり機銃やガトリングから赤いビームの雨を放ち続けてる。
でもあのヤマトもどき。さっきから主砲を放ってないんだよね。
でもあれ。どれだけのサイズなんだろ...。
《こっちから確認した上では少なくともヤマトの46cmよりかなり大きいですね。
全くどこのキチガイが作ったんだか》
《なのなの。聖王のゆりかごとどっこいどっこいなの》
アルトとジガンの言う通りだよ。
あの聖王が作った厨二兵器、聖王のゆりかご。あれも相当なチートだったねぇ...。
無尽蔵にガジェットを生み出して全身にハリネズミの様に配置された質量兵器。
極めつけにチートバリアと次元航行空間内での戦闘が可能。
そんなチートだけどあれもそれに匹敵するレベルでやばいのが一目で分かる。
軍艦モチーフでいかにも強そうな主副砲塔にハリネズミの様に弾幕を展開する機銃とミサイル発射管。
攻撃を受けても水色のバリアが全部弾いてるしまだ動いていない船体の中心線上に配置された巨大な主砲と艦首の大きい発射口。
多分モチーフ通りなら絶対あの決戦兵器。
あれが必要な状況ってどんな状況なんだか。下手したら古代ベルカの統一戦争の様な群雄割拠な状況だって。
そう思いつつそこらに群がっている敵を右手のGNソード改のライフルモードと左腕のGNバルカンで撃ち落としていく。
不意の奇襲で泡食った敵は混乱しながらも襲いかかってくる。
その時全周波数で音声のみの通信があった。
《ヒロ達。それにヒロ達に味方する勢力、聞こえるか。
こちら宇宙戦艦オウミ艦長桂憲一だ》
話通りならあのヤマトもどきの艦長だとか。
それにしても桂...ヅラか。
《おい、今ヅラって言ったやつ前に出ろ。波動砲の餌食にしてやる》
「おいおい、マジで積んでるのかよ...」
「まあ見た目から分かるけどね」
てか何気に怖い事言うなぁ...。僕のせいじゃないのに。
というか本当に積んでたよ。おっそろしい...。
『いや、それはおかしい』
「何でさ!?皆だって知ってれば絶対そう思うでしょ!?」
『.............................................思わない!』
《お前ら今度波動砲掃除の刑な》
凄く長い間を置いて答える皆。
これは酷い。全く誰のせいで...。
「お前のせいだろ!?」
ショウタロス、何言ってるのさ?ちょっとよく分からないなー。
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取り敢えず今彼らが行っている作戦の説明を受けて全員協力して切り抜ける事になった。
そして私は憲一さんにうちの戦闘機部隊と合流しろと言われた。
YF-29を使っているからだそうで横に並んでいる彼らの後ろにファイター形態で着く。
あれ?前の2機の尾翼のエンブレムが一瞬変わった...?
最初は2機とも三人の騎士が剣を交錯させているエンブレムだったけど一瞬だけ右の戦闘機のエンブレムが鎖を噛みちぎろうとしているオレンジ色の犬になった。
そして左のVFは青いリボンの輪...まさかね。
《お前がデュランダルのパイロットか。
俺は上山雄介。アサルト達の1番機だ》
私から向かって右の黒い戦闘機、多分エースコンバットシリーズのADF-01、FALKENらしき機体から通信が入る。音声だけだけど。
《俺は上山雄大。雄介の双子の弟だ。一応アサルト2を務めている》
そして左のVF-25にYF-29の主翼エンジンを搭載したVFからも通信が入る。これも音声だけ。
へぇ、双子なんだ...。でも声は全然似てない...。
《ほっとけ。んでお前は?》
「私は古谷燐。よろしく」
あちらにも自己紹介を求められたので自己紹介。
この事態だし簡単に言う。細かいのはあとだしね。
《ふーん...お前コスプレイヤーか?》
「ぶっ!?違うわよ!」
《...まあ言いたい事は分かる。その姿、アニメのキャラだろうに》
でもその時雄大が私の姿に非常に失礼な事を言う。
た、確かにパープルハートだけどこれはちゃんと転生した時に手に入れた力!
というかネプテューヌそっちの世界にあるの!?
《あー...ある意味あるっちゃぁあるな》
あるっちゃぁあるって...凄く気になる...。
《細かい話は後だ。古谷、お前は同じVFの雄大の後ろにつけ。
その機体での戦闘...いや、その機体での実戦経験は殆どないだろ。
さっきから機体の挙動が危なっかしい》
私がまだ慣れきっていないのを見抜かれた!?流石は1番機...。
《そういうこった。俺の後ろに噛り付いて来いよ。
行くぞ!》
「りょ、了解!」
前に入った雄介と雄大の機体が一気に加速して敵の集団がいる左斜め下に突っ込んで行く。
私はそれを見て慌てながらも機体をロールさせつつ左のスロットルレバーを前に押し込んで機体をパワーダイブさせる。
私は普段感じる事はないGに呻きながらもしっかりついていく。
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《蒼凪恭文!切り込むぞ!》
《はい!》
《《トランザム!》》
刹那さんのダブルオークアンタと恭文君のエクシアが赤く輝いて敵の中心に鋭角な機動を取りながら切り込んでいく。
私はそれを横目で見つつ右手に持ったバスターライフルで正確に敵を狙い撃つ。
元々私は射砲撃型の魔導師。このくらいはお手の物だけど...。
《六時上方から3機接近》
レイジングハートの警告に反応して左手に持ったビームソードで纏めて敵を切り裂く。
敵の数が多過ぎる!切りが無い!
せめてマイクロウェーブがあれば殲滅出来るのに!
《あるぞー。サテライトシステム》
「へー、あるんだ、サテライトシステム...」
その時オウミの艦長さんから通信が届いてサテライトシステムがあると教えてくれた。
...え?
「あ、あるの!?」
《あるが?あいつしか使わないんだがまあ大丈夫だろ。
少々荒っぽいが...やるか?》
「お願いします!」
その申し出を私はすぐに受ける。
だってサテライトキャノンだよ!?この世界で使えるなんて思わなかったもん!使ってみたいよ!!
《...まあいいや。すぐにチャージは終わるから動くなよ?》
そしてオウミに機体を向けてどこから来るのか見ていると後ろ側の副砲の1つがこっちに向いた。
...え?まさか...。
私の予想通りその副砲から青白いショックカノンが発射された。立ち止まっている私に向けて。
「にゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!??」
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私の周囲に群がる敵を背中に搭載された2つのAI内蔵型のブーメラン、ツインブーメランで薙ぎ払いながら正面の戦闘機を右手に持った私がジェイルに頼んで搭載してもらった日本刀、龍牙刀で袈裟懸けに切り裂く。
周りを見回すとレイジとセイのビルドストライクがビームライフルとバックパックのビームキャノンを連射している。
その緑の光条は敵を正確に射抜いていく。
ふむ、実戦慣れしているな。だが中学生くらいの二人が戦うとはどんな世界なのだろうか、機会があったら聞いておきたいな。
下を見下ろすとあむのベアッガイが走りながらリコーダーからビームを放っている。
そう言えば彼女もセイ達と同じくらいか。一体どんな世界なんだか...。
そして私の左を駆け抜けていくのはイビツの...ガンダムAGE-FXだったか。
全身から緑色のクリアーパーツで構成された誘導兵器で周囲を切り刻みつつ盾にして自身への攻撃をシャットアウト。
さらに手に持ったビームライフルの銃身を横に分けて大出力砲撃。
ピンク色の砲撃が敵を飲み込むのは何と無くなのはを感じさせる。
そう言えばなのはは...
《にゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!??》
っ!?
それはオウミがなのはのガンダムXカスタムに副砲から攻撃している姿だった。
《なのは!》
その光景に誰もが動きを止めてしまった。
いや、あの戦闘機の二人は普通に戦っていた。
恭文が声を上げたがもう間に合わない。
何故いきなり攻撃を!?
《あー...初見じゃ分らないと思うけどあれ、サテライトシステムだから》
《え?あれって確か光がピーって伸びるやつじゃん》
サテライトシステム?なんの事だ?何かのシステムなのか?
そしてあの青いビームがなのはの機体の胸に吸い込まれる。
そしてなのはのXカスタムの各部のクリアーパーツがピンク色に発光する。
《嘘っ!?チャージが終わった!?》
《そうか!レーザー発射装置を副砲で代用したんだ!照準システムを使えば照準用レーザーはいらない!
それに波動エンジンの膨大なエネルギーなら一気にチャージを終わらせられるし...すごい!》
「それは凄いな...機会があったら詳しく聞きたいものだ」
やたらセイが細かく解説して興奮しているが...まあいいのか。私達に説明しているとでも思うとしよう。
《皆!射線上から離れて!でかいのいくから!》
なのはの機体は背中のV字のリフレクターを広げて背中に背負っている巨大な砲門を構える。
機体のレーダーを見ると一部が扇状に塗り潰されていく。
まさかここを全て吹き飛ばすのか!?
《ハイパーサテライトキャノン...シュゥゥゥゥゥッ!!》
そして私の視界はピンク色の砲撃でいっぱいになった。
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僕らの目の前を通過するピンク色の光...。
だ、駄目だ、前へ進んじゃ駄目だ。光と人の渦がと...溶けていく。あ、あれは憎しみの光だ!
...うん、ネタです。ソーラ・レイです。
兎も角ピンク色のハイパーサテライトキャノンは周囲の敵を一気に
「なあ、あれあんな色だっけか?マオのは確か水色じゃなかったか?」
「うん...。でも理由はあるよ」
《理由?ただ私は何と無く感に任せて作っただけだけど...》
うん、僕には一つ思い当たる節がある。そして多分それは間違っていないと思う。
それはとある世界にて唐突に現れ、『うるさい黙れなの』の一言と共に所かまわず桃色の砲撃で何もかもを無慈悲かつ容赦なく『ちゅどーん♪』と吹き飛ばす。
そしてその世界の住民は畏怖の念を持ってこう呼ぶんだ...。
『魔王』...と。
『ああ、納得』
《違うよー!それは赤の他人だよ!》
嘘だ!ピンク色の魔力に極太の砲撃だなんて貴方以外いない!!
鬼畜ヒーローシリーズに仲間入りしているし確実だよ!!
《違うよ!私は魔王じゃないもん!》
『なん...だと』
《皆が酷いよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!》
皆さんノリが良くて何よりです。
でもピンク色のハイパーサテライトキャノン...我王砲ならぬ魔王砲は有効だった。
敵の4割が消滅。下の人達が落ちてくる残骸を必死に避けているけど僕らは問題ない。
あの数で4割はかなりの数。これで楽になったはず。
「レイジ!今のうちに攻め込むよ!」
「お、おう!にしても多すぎだろ!」
「大丈夫、僕らのエリアにはもう100機もいない!」
「それは大丈夫なのかよ!?」
...どうだろうね、僕には分かんないよ。
でもこの面子なら負けないんじゃないかな?
にしても敵の機体、何処かで見た事あるような...。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「これはまた...」
「凄まじいな、まさに魔王の所業だ」
「てか何だ、今のサテライトキャノン!?」
それは僕が聞きたいよ、ショウタロス。
なのはがオウミから発射された砲撃を吸収して放ったハイパーサテライトキャノンはピンク色の光で敵を蹴散らした。
「なのは、GNドライヴ積んだ?」
《積んでないよ!あれからフォートレスにならない様に頑張ったんだよ!》
だったら何でピンク色なのさ...。
それにしてもセイは分かっている。
なの......魔王の弄り方を。
《だから魔王じゃないよ!わざわざ言い直さないでぇぇぇぇぇぇ!!》
自分の正体くらい把握しておこうよ...。
《いや、きっと理解したくないんですよ。認めたくない現実ってやつです》
おお、流石アルト。納得の答えを出してくれる。
《お母様...ジガンの様に全てさらけ出せばいいのに...》
《に、人間には隠したい事が幾つもあるのではないでしょうか...》
ジガン、お前は少しは自重して。
まあある意味なのはの真の姿だけどさ。
《だから違うよ!》
《嘘はよくないの、お母さん》
『お母さん!?』
あー...知らないのか。
ジガンのAIはねぇ...。
《待ってください...何ですかこれ!?》
《これってまさか...》
《すぐに離れろ!あの馬鹿、一言入れろってんだよ!》
上からリイン、リーエ、そして雄大。
...え?何が起こるのさ?
幸い僕は範囲外だけど要塞の近くの皆が急いでこっちに来る。
そしてその後ろにピンク色の巨大な柱が生まれた。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ったくあいつは...。
光の柱が消えた時、そこには巨大な破口があった。
そしてその中からGN粒子を撒き散らしてカタルシスが飛び出してくる。
《仕込みも終わった!風穴開けた!やっちまえ!》
《分かってる!空域の各機!そのまま後退してオウミの後ろまで下がれ!》
《何するつもりですか!?》
《基地を消し飛ばす!》
『えぇ!?』
皆が驚くのは無理はない。俺達もびっくりした。
なんせ本来は基地の内部で終夜が単機で情報収集と仕込みをしている間、俺達が敵を引き付けるなんてなぁ...。
でも基地面積を考慮したりアクセス中の無防備状態からの敵の警戒を考えて先の様な状況になったわけだ。
まあそこの辺りは後回しだ。ここからはやばい事になるし早く逃げねぇとな。
《雄介》
「こっちは大丈夫だ。お前はどうだ、コスプレ」
《コスプレって何よ!?》
古谷を呼びかけたんだが怒られた。
理由は分かるけどねぇ...。
正直戦闘機乗りを冒涜してるだろって言いたくなるんだがその辺りはしょうがないのか。
「ちゃんとついて来てるな、最後尾!」
《あんたはどこのバートレットよ!》
うーん...これは下手したら気づかれたか?
《遅かれ早かれ気づかる。
大した問題にはならないはずだ》
「いや、なるだろ...」
分かる奴には分かる筈だ。俺達の本来のエンブレムが見えていればな。
何たってこうは言いたくないし全く忌々しい事だが俺達は英雄だからな...。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「よし、左90度回頭。同時に主砲連続射撃用意!」
「宜候」
「主砲、発射準備!照準、個々に指定された目標!」
さて、オウミの後ろ...というよりはオウミの右に全機撤退完了。
これで巻き込む心配はない。
遠慮なくぶちかませる!
「主砲、照準固定!」
「総員、対ショック、対音響防御!」
戦術長からの言葉を聞いて俺は軽く深呼吸。
そしてあの号令を口にする。
「撃ち方始めぇ!」
「撃ぇ!」
そして前の戦闘での副砲と比べ物にならない轟音と爆炎が解き放たれる。
《《きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!??》》
ッ!?まさか上の方に不用意に出て来たのか!?
クソッ、言葉が足りなかったか...!
でもこうしている間にも1発ずつ1秒間隔での砲撃は続いている。
途中で止められないし...死ぬなよ。
これで死にましたなんて後味が悪過ぎるしな...。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
吹き飛ばされたのはヒナギクさんのスタークジェガンとアリアさんのヴァルヴレイヴ1号機。
二人とも迫り来る敵の迎撃の為に不用意に前に出てその時に発射されたオウミの主砲の衝撃波に吹き飛ばされた。
衝撃波だけでこれって一体どんな砲を積んでるんだか...。
それによりによって二人が飛ばされたのが要塞の方向。下手すると砲弾が直撃する。
僕は急いでエクスストライクのブースターを全開にして追いすがる。
そして砲弾やビーム、ミサイルの飛び交う中を掻い潜りながら機体制御を失ったスタークジェガンの腕を掴んで下に降下する。
隣を見るとダーグさんの3号機が1号機を抱き抱えて降下している。
...ふぅ...どうにかなった...。
《あ、ありがとう...ランページ君》
「ううん、大丈夫。機体の方は?」
《えっと...》
《ルビー、ダーグ!後ろだ!》
っ!?
シンの声に後ろを振り返るとミサイルが切れている敵の大編隊が機銃を乱射しながらこっちに突撃して来ているのが見えた。
まさか特攻!?これだけの数...ヒナギクさんを抱えながらは...!
それに僕だけじゃなくてダーグさんもいる。
それに砲撃の衝撃波で気流が乱れまくっている。
これは...詰んだ...!?
《ルビー!》
《ダーグ様!》
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
《アマタ君!》
《アマタ!》
「分かってる!」
敵に特攻されるルビーとダーグを見て俺達は反射的に拳を構える。
そして腰のバインダーが背中に移動して展開、金色のウイングになる。
そのイメージは天まで届き貫く拳!
《《「無限...パァァァァァァンチ!!」》》
そして拳を突き出す。
すると手首から先が射出されてどんどん伸びて行く。
本来無限拳は攻撃技だけど今回は違う。
その拳はビームやミサイルを受け付けずダーグ、アリアちゃん、ルビー、ヒナギクちゃんを優しく掴んでこっちに引っ張り戻す。
《すまん、助かった!》
《ありがとうございます、アマタさん、ミコノさん、ゼシカさん》
《本物の無限拳だぁぁぁぁぁぁ!!!》
《うぉ!?セイ落ち着け!》
セイが荒ぶってるけどこれは...デフォルトなのか?
その間にもオウミの対地爆撃は続いている。
その砲撃であの要塞は爆炎を上げて所々大きな爆発も起きている。
中央にポッカリと空いた大穴から火の嵐が吹き出ている。
こんな火力...アクエリオンでも出るかどうか...。
いや、不可能じゃないと思うけどどれだけの力が必要なんだ...。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
要塞はこんがり焼けている様を見ながら俺は戦闘の勝利を確信した。
残りの雑魚は機動兵器群が現在掃討中。艦艇も見当たらない。
さて、この破壊力のトリックの説明でもしようか。
勿論ただ砲弾をボカスカ撃った訳じゃない。
特殊砲弾の嵐をお見舞いしてその相乗効果で要塞を壊滅に陥れた。
さて、そんな哀れな要塞内部の姿を見せてもらおうか。
要塞内部の作者ー。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
はーい。こちら要塞内部の作者でーす...って何やらせてんだよ!
作者を引っ張り出すんじゃない!登場人物が普通に本編で作者を引っ張り出す小説なんざ初めてだろ!
...まあいいか。三人称視点は作者視点、つまり神視点。
うん、問題ない。
そうだ、問題ない。問題ない......はず。
というわけで終夜が脱出して砲撃が開始された時間に巻き戻る。
まず最初に発射された特殊焼夷弾。
これはHEIAPと呼ばれる弾頭である。
正式名称はHigh Explosive Incendiary/Armor Piercing Ammunition。
簡単に言えば徹甲弾、榴弾、焼夷弾の三つの機能を持った弾頭の事でまず非常に硬い弾芯で装甲を貫通する。
そして貫通後に内蔵した爆薬が炸裂して被害を拡大。
その爆発で焼夷用の爆薬に引火させて要塞内部に大火災を発生させるっていうプロセスだ。
基地の自動消化システムが作動して消化されていくがそこに小爆弾の雨が降る。
クラスター弾が空中で弾けて小型の貫通爆弾が散布されて破口に入ったわけだ。
この爆弾は先端が装甲を溶かしてめり込んでそこに後部の爆薬が炸裂して多大な被害を齎す爆弾でそれを大量搭載して撒き散らすのがクラスター弾。
これでより奥まで被害が拡大していく。
そんな時に特殊延焼弾が発射される。それは基地の上空でクラスター弾と同じく弾ける。
だが出てきたのは爆弾ではなく水銀状の液体。
それは消化システムの水や終夜が撒き散らした水に触れると大爆発を起こした。
これはナトリウムカリウム合金と呼ばれる劇物を内臓した火災誘発用の特殊弾頭。
そもそもナトリウムカリウム合金とは常温時は水銀状液体であり、漏洩した場合空気や水分と爆発的に反応して炎上を起こす事が問題で劇薬に指定されている代物である。
もしこれが燃えた場合乾燥した砂やバーミキュライト・パーライトを盛って空気との接触を遮断するか、燃え尽きるのを待つ程度しか消化方法がない。
注水消火はもちろん不可能で二酸化炭素を還元して燃え続けるため二酸化炭素消火も意味が無い。
そんな物を仕込んだのが特殊延焼弾である。
そしてそんな物が降ってきて対応するのが自動制御の消化システム。
そんなのに対応出来るわけなく馬鹿みたいに水を撒き散らして爆炎の中に消えていく。
そして弾薬庫に引火。そしてそんなこんなで連鎖してこの惨劇を生み出した。
......我ながら酷いもんだ...。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
作者ありがとうございましたー。
上の様な感じで要塞は見事に消し飛んだ。
流石に人がいるならこんな方法を使う気にはならなかったが人はいない。
よって配慮の必要なしでこうなった。
後悔はしていない。
《桂艦長》
その時ジェイル艦長からの通信が入った。
《取り敢えずこの状況を切り抜けたわけだが誰をどこに下ろすかね?》
あー...それがあったか。
まあ一応は考えてるけどさ...。
「アクエリオンやVFはこっちで引き受けます。
それで...」
《ああ...。確か、サイコガンダムだったか...》
あれだよなぁ...。サイコガンダムでかいんだよなぁ...。
Zガンダムでもガルダに吊るされてたし。
アクエリオンEVOLは分離すればちょっと大きい戦闘機の枠で済むけどなぁ...。
待て、アクエリオン?
それをすぐに解析して...いける!
「うし...これでいくか」
《おいおい。どうしたんだよ、ヅラ。一人でブツブツしやがって》
「あんな奴と一緒にすんな!このマダオが!」
《誰がマダオだこのクソガキ!》
「うっせぇ!お前らに砲撃ぶちかましてやろうか!?」
《てーかお前ら何やってんだぁぁぁ!
今はんな事後回しだろうがぁぁぁぁぁ!!》
《「......チッ」》
《てめえ等舌打ちしてんじゃねぇよ!》
うーん...実に見事なツッコミだ、新八(眼鏡)よ。
何というか...懐かしささえ覚えてしまう...。
《てめぇ今ルビに何振ったぁ!?いい話的な展開にはさせねぇぞ!》
全くしつこいな...。でもこれがまた楽しい。
きっと弄られるぞー。うちの連中に。
なあ?ぱっつぁんさんよ。
今週のCM
レイジ:「つーわけで今週のCM。レイジだ」
アリア:「アリアです。
今回紹介するのは鳴神 ソラ様のリリカル銀魂 Strikers戦記 〜仮面魂と侍魂と英雄魂〜」
レイジ:「確かこれで参戦作品は全部だったか?」
アリア:「そうね。
一応細かくいけばまだあるけど大筋はこんなもんじゃない?」
レイジ:「取り敢えずいつものストーリー紹介だ。
何々...まず転生者が転生する所からで転生直前に黒い戦士に神様ごと叩き潰された...だってさ」
アリア:「普通にカンペを読むんじゃないわよ...。というかだってさって...。
そして銀魂やダンボール戦機組等様々な陣営が奇跡的なタイミングで次元を超えてStrikers世界に転移します」
レイジ:「そっから色々とカオスな事態に陥るわけらしい」
アリア:「特色は...やっぱりカオス?」
レイジ:「だろうな。元々クロスしている世界からも転移している奴もいるしややこしいな、おい」
アリア:「この作品にはヒロ達が参戦しているわね。
鳴神様、ありがとうございます」
レイジ:「お前が言ってどうすんだよ。こういうのは作者に言わせるんじゃないのか?」
アリア:「しょうがないでしょ!作者がコラボ編3書くの忙しい〜とかほざいてるからよ!」
レイジ:「ったくしゃーない作者だなおい...。
というわけでレイジと」
アリア:「アリアでした。では皆さん、次の機会にお会いしましょう」
「リリカル銀魂 StrikerS戦記 〜仮面魂と侍魂と英雄魂〜を見たい方はこちらへ
http://www.geocities.jp/the_dragon_which_unifies_sky/narukami-sora.5.01.html」
堕落天使:「というわけでどうも、堕落天使です。
これ見た時何かが走りました。何かこう...ビビビッと...。
このシリーズの続編も作られています。さらにキャラを増やして...。
そこの辺り脱帽です。更新速度もそこそこ早いし......くっ。
もしこのCMを見て興味が湧いたなら是非一回上記のURLからお立ち寄ってみてはどうでしょう」
後書き
終夜:「というわけで第6話、いかがだったでしょうか。
神崎終夜です」
遊梨:「神崎遊梨でっす!
...チートだね...」
終夜:「お前が言うな、お前が...。
てか作者なにしてやがる!?」
遊梨:「何か三人称視点面倒くさいとかぬかして作者視点にしたらしいよ?」
終夜:「いいんかい...。
んで...アメイジングエクシアとフェニーチェリナーシタ来たー!」
遊梨:「作者はその前にザ・フール買ったけどね...。他にもバイアランカスタム2号機やF91カスタムの手直し、イ400、イ402とか忙しそうだけど?金欠らしいし」
終夜:「さ...作者ェ...」
遊梨:「それに基本全部フル塗装でしょ?面倒くさいったりゃありゃしないって」
終夜:「そこはこだわりらしいぞ?何か作るなら可能な限り塗装はしたいらしい。実際出来ないのもあるけどな」
遊梨:「ふーん...だからわざわざ作例本買ってんだ。金欠のくせに」
終夜:「...言ってやるなよ...」
(次回は非戦闘回。今まで不遇だったキャラ達にもスポット当てます。
こんな会話面白そうだなーとかあったらメッセージ願います。可能な限り出し手いくんで。
それとレイジとアリアって結構いいコンビだと思う。
今回のED:AKINO with bless4
『君の神話〜アクエリオン第二章』)
終夜:「今現在コラボ編3は第2話の途中まで」
遊梨:「全部で来たら投稿していくんだってさ。面倒くさい事を...」
終夜:「あっちに確認取る必要もあるだろ?しょうがないだろ」
遊梨:「だね〜。後その話はハーメルンにも投稿します。ハーメルンで活動中の人なんで」
終夜:「どの作品かは...頑張って予想してみな」
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