頂き物の小説
レイSIDE プロローグ
M A G I C A L G I R L L Y R I C A L N A N O H A
S t r I k e r S IF
Nobody Knows
〜魔法少女リリカルなのはS t r I k e r S IF Nobody Knows〜
「でさぁ、ここでコイツが・・・」
「ああ、なるほどね・・・」
東京都世田谷区渋谷駅構内京王井の頭線改札前エスカレーター前
ここが俺達―との駄弁り場となっていた
そこまで頭が良いとは言えない私立高校に通う俺たちは変化の無い、退屈な日常に飽きていた
それを少しでも紛らわそうと、自分たちで考えたキャラクター達が織り成す小説の話をしたり
伊豆見の好きなウルトラマンや仮面ライダー等の特撮関係の話・・・（俺は半分聞き流していたが）
その他アニメや漫画エトセトラ・・・
どこぞのアニメキャラクターの様に何か能力があったりする訳でもなく、これといって顔が良い訳でもない
そこら辺に転がっているごく普通の高校生。
それが俺達のスペックだった
そして今日も実るはずの無い話に花を咲かせ、時間を潰していた。
そう、今日までは。
「で、明日は・・・ん？」
「どうかした・・・・は？」
一瞬、何かが通り抜けるような違和感の後、大きな変化が俺たちの周りに訪れた。
それは異常、目に取れて分かる異常だった。
「おいっ・・・どうなってんだよ！？」
「そんなの俺が聞きたいよ！」
分からない 何故？ どうして？
疑問が尽きなかった
一日で数万人以上の人々が利用するはずのこの渋谷駅で
「なんで・・っ！なんで誰も人がいないんだよ！」
「携帯も繋がらない・・・？一体どうなって・・・・」
―人がいない
それはもう、耳が痛いくらいの静寂だった
「兎に角・・・人を探そう？」
「当たり前！」
二人で走った。
兎に角走って人を探す。
しかし、幾ら階段を上っても、幾ら通路を走っても、人は見つからない。
「ハァ・・・ハァ・・・・・・・・・・え？」
「・・・冗談・・・。」
そして、俺達は気付いた。
さっきまでは、月に照らされていて、若干雲が掛った冬空が
赤かったのだ、真っ赤に。
「どうなってんだよぅ・・・・。」
泣き言を言いたくなるような異常
人は何所に行ったのか
この血の様に赤い空は一体どうゆう事なのか
無数の疑問と不安が頭を過ぎる中、何かに気付いたらしい伊豆見が叫んだ。
「・・・あ！人！人がいた！」
「マジか！？おい！」
東急東横線の改札付近で見かけた人影、それに希望を見出して俺達は走る。
そして人影が消えた角に差し掛かった時―
ぶわっ
どう表現して良いか分からない、でも多分そんな音を立てて、
俺達はこの世界―銀河系第三惑星『地球』から姿を消した
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