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頂き物の小説
Episode-1「古き鉄と白銀の騎士 前編」



スーパーヒーロー作戦 NEW MISSION Remix

Episode-1「古き鉄と白銀の騎士 前編」




Side 蒼凪恭文




僕がフェイトと恋人同士になってから3年が経って、僕達となのはにヴィヴィオは一緒の家に暮らしてる。

なのはは一応新装備開発の仕事だけはしてるから夕方までは家にいない

まぁ、その代わりと言ってはなんだけど一年前に恭介とアイリが生まれたのを機に僕とフェイトは育休に入ってるからヴィヴィオが寂しくなることはないでしょ。



「やっと、ゆっくりできるよ〜」

「お疲れ様〜」


僕の言葉に返事をしながらゴロゴロしてるのは家の同居人でもあるヴィヴィオだったりする。

僕達はとっても仲のいい親子だもんね。



「だね〜 でも、わたしはなのはママの娘だよ」

「分かってるよ。 けど、僕はお兄ちゃんでパパでしょ?」

「そうだね〜」


僕達はゴロゴロしながら話してる。

ちなみに、今はお昼なんだけどなんでこんなにのんびり話ができているのかって話だけど・・・



「けど、ヴィヴィオも大変だよね。 授業も面白くなってきたんでしょ? なのに、ここのところずっと半ドンでしょ??」

「しょうがないよ。 学校の周りで警邏隊員の人とかが襲われたんだもん」


そう、ヴィヴィオがこんなに早く学校から戻って来ているのかというと、学校の周りで妙な怪物に襲われた人が続発しているからだったりする。

ヴィヴィオが通うザンクト・ヒルデ魔法学院は聖王教会系列の学校であるため、聖王教会の教会騎士団の皆さんや時空管理局の武装局員の人達やギンガさんも今回の事件に対応しているらしい。

でも、こんな事件を起こすのはあいつらくらいしか思いつかない。

3年と半年前から僕達が相手をしてきた組織、ダーククライム・・・



「でも、事件が解決するまではあんまり寄り道とかしちゃダメだよ」

「うん、分かってるよ。 でも、早く事件が解決してくれないかな・・・」


僕もそう思うけどね・・・

まっ、ガイアセイバーズの人達もいるし、なんとかなるでしょ。




Side 沢井零次




俺はダーククライムが起こしている今回の事件をすでに追っている。

天道さんいわく『奴らが地球で何も事件を起こさないとなるとミッドチルダで事件を起こしていることは間違いないだろう』ということだ。

で、俺が事件を追ってるわけだが・・・



「何で、あなたがいるんですか?」

「私も陸士108所属の捜査官だもの。 それに零次君も動きやすいほうがいいでしょ」


そんな笑顔で言わないでください・・・

で、今俺と一緒に捜査してる人は俺のダチの蒼凪恭文の友人でスバルのお姉さんでもある陸士108部隊に所属しているギンガ・ナカジマ陸曹長です。



「ところで、零次君はどうしてこの世界に? 地球に戻ったんじゃないの??」

「それが・・・」


何で、俺がミッドチルダにいるのかというと天道さんの指令があったからだ。

まぁ、とは言っても、この世界に来ているのは俺だけじゃない。



「つまり、ガイアセイバーズの皆さんがダーククライムに先手を打つために派遣されたんだ」

「まぁ、そんなとこです。 でも、俺はこの世界じゃ勝手ができないのでギンガさんの指示に任せますよ」

「分かったわ。 じゃあ、私の聞き込みに協力してくれる?」


ギンガさん、その聞き方、ズルいっすよ・・・

そう言われたら協力するしかないじゃないですか。

てなわけで、俺はギンガさんと聞き込みをすることになった。




Side 天道総司




沢井を先にミッドチルダに送ったのは正解だったか・・・



『久しぶりだね、天道君?』

「久しぶりだな、ミスターボイス。 今日はどうした?」


ミスターボイス、サージェス財団の創設者であり、レオン・ジョルダーナの生まれ変わりでもあるレオナが自分の正体を隠すために使用している偽名だ。



『偽名って酷いなぁ、天道君・・・ 君だってその嘘に付き合っているくせに・・・』

「悪かったな。 だが、何の用で俺に通信をかけてきた」

『いやね、ボクの部下に調査をさせたところ、ダーククライムは間違いなくミッドチルダにいるようだよ』


そうか・・・

だが、それだといろいろ疑問が浮かんでくるな・・・



『君がそう考えるだろうとはボクも思っていたよ・・・ だから、ガイアセイバーズ専用戦闘艦ヴェルディーガに次元航行装置を装備したんだ。 これで』

「これでミッドチルダにも行けるというわけか」

『前回は偶然行けただけだからねぇ・・・ 今回は確実に行けるようにしたわけだよ』


それなら、ガイアセイバーズメンバーに招集をかけて、早速ミッドチルダへ向かうか。




Side スバル・ナカジマ




あたしのところにも八神部隊長、ううん、八神捜査司令からの出向の打診が来た。

けど、正直迷ってる・・・



「何、そんなに辛気臭い顔してるんですか、スバルさん?」

「へっ? あぁ、クエスか。 ごめんね。 ちょっと考え事しててさぁ」


あたしに話しかけてきたこの子はあたしの同僚のクエスだった。

クエス・ファンドール、ヒロリスさん家のクロスフォード家と同じくらいの名家の出身で一応魔導師。

何でも、8年前の空港火災の時に救助隊の人に助けられて、それから魔導師を目指したみたい。

だからかな、すごく親近感が湧くの。



「うん・・・ 八神捜査司令からの出向の打診が来たんだけど迷っちゃって・・・」

「何でですか? わたしだったらすぐに行きますけどね」


クエスの言い分も分かる。

あたしだってほんとは行きたい・・・

でも、あたしにはやらなきゃいけないことがたくさんあるから・・・



「でも、機動六課で戦うことで誰かを助けられるならそれは救助隊と同じなんじゃないですか?」

「そんなものなのかな・・・」


クエスの言葉はありがたいけど正直まだ踏ん切りがつかない。

けど、答えはきっとすぐに見つかるよね、良太郎さん・・・




Side クエス・ファンドール




スバルさんって日頃は明るいけどこうして悩むとすごく暗い表情になる。

それが見てられなくて余計なこと言っちゃった・・・



《そんなことないと思いますよ、マスター。 それに、スバルさんも自身の心の中では答えが決まっているようですし》

「だよね、舞蓮。 手のかかる先輩のお世話は大変だよ」


そんなことを話しながら仕事をしてると就業時間が終わった。

わたしが所属している港湾警備隊・防災課特別救急隊セカンドチームは災害や緊急事態でない限り、基本的な就業時間で仕事を終えることができる。

まぁ、緊急出動とかがあるんだけど・・・



《マスター、こちらに誰か来ます》

「誰か? どういうこと、舞蓮??」


わたしと舞蓮がそんなことを話していると黒い髪をした女の子が飛ばされてきた。




Side  彩坂梨杏




零くんとこの世界に来て、わたしは自分にできることを仕事にするためにまずこの世界の格闘技、ストライクアーツを学ぶことにした。

それで、プロの選手になって零くんに楽させてあげるんだ。



「ようやく、見つけたぞ、彩坂梨杏・・・ 俺達と来てもらおうか・・・」

「ロキ・・・ 嫌って言ったら・・・」


わたしの問いかけにロキの口元が歪んだのを見た。

たぶん、わたしの考えなんかお見通しってわけだよね・・・



「嫌と言えば殺してでも連れていく・・・ お前が生きていようと死んでいようと沢井零次が俺達のところに来るだろうからな・・・」

「じゃあ、逃げさせてもらうから!!」


わたしはそう言いつつその場から走って逃げようとしたけどロキに先回りされて首を掴まれてしまった。



「ぐぅっっ・・・」

「死ね、彩坂梨杏・・・」


ロキがさらに首に握力をかけてくるとわたしは足をばたつかせてその手を離させようとしていく。

けど、ロキはその考えを読んだのか、わたしをそのまま投げ飛ばした。






Side  クエス・ファンドール




なんだか、よく分からないけどやらなきゃダメだよね、舞蓮・・・



《もちろんです、マスター。 スバルさんならこの状況で彼女のために戦おうとしますよ。 たとえ、彼女が何者であったとしても・・・》

「だよね・・・ じゃ、やろっか、舞蓮!! セットアップ!!」


わたしの声に応えて、舞蓮はいつものキーホルダー状の待機状態から如意棒のようなデバイスに変わる。

それをわたしは目の前の怪物めがけて突き立てていく。



「遅いな・・・ その程度で誰かを守るとは片腹痛いな・・・」


灰色の怪物の言葉とともに舞蓮の先っぽを掴まれてしまった。

振り解こうと力を入れても全然振り払えない。



「雑魚は引っ込んでいろ・・・」



そう言うと灰色の怪物は舞蓮ごとわたしを投げ飛ばしてくる。

立体駐車場の柱に叩きつけられ、わたしの口からは空気が吐き出される。

ここで・・・終わるの・・・



「終わりだ・・・」


灰色の怪物が貫手にした右手でわたしの体を貫こうとした時、2台のバイクがその怪物を弾き飛ばした。




Side  小野寺ユウスケ




「君、大丈夫?」

「は、はい・・・」


こんな女の子達をいたぶろうなんて俺達が許さない!!



「そう興奮すんなって・・・ それより、一つ聞きたいだけどよ・・・ そいつ、零次の彼女だよな?」

「そんなこと・・・ 今から死ぬ奴が気にしてもしかたないだろう・・・」

「俺は死んでやるつもりはないぜ」


そう言うと、士はディケイドライバーを取り出し、腰に装着していく。

そして、いつものようにディケイドのカードを取り出す。



「行くぞ、ユウスケ」

「あぁ!!」


俺は士の言葉に頷くと腰の前に両手を出す。

すると、アークルが俺の腰に現れる。



「「変身!!」

『KAMENRIDE DECADE』


俺達が変身して、灰色の怪物を見据えていく。

行くぞ!!




Side  仮面ライダーディケイド(門矢士)




ユウスケの奴、いつもみたいに気合い入ってんな・・・

まっ、俺は俺らしくやるか・・・



「ユウスケ、お前はあの白いのと茶色のを相手にしてろ。 俺が灰色の奴を抑える」

「あぁ、分かった!!」


返事と行動が一緒ってどうなんだよ・・・

まっ、俺は厄介な奴を抑えるか・・・



「ディケイドか・・・ しつこい奴だ・・・」

「お前らの企みを潰すためならしつこくもなるぜ・・・」


そう言いつつも、接近しライドブッカー・ソードモードの刃を灰色の怪物、ロキに叩き込もうとする。

しかし、ロキの右腕から造り出した剣でライドブッカーの刃を防いだ上でカウンターの斬撃を入れてくる。



「ぐぁっ!! だから、ユウスケにはやらせたくねぇんだ・・・ このチート野郎!!」

「チート? 何だ、それは・・・」


ロキの野郎、俺の言葉に左右されることなく、剣を振るってくる。

だったら、剣士には剣士だ!


『KAMENRIDE BLADE』


俺はディケイドライバーでブレイドのカードを読み込ませると仮面ライダーディケイド・ブレイドに変身し、ライドブッカーで斬りかかっていく。

ブレイドにカメンライドした俺の斬撃でもロキにダメージを与えることができず、平然と反撃してくる。

これでもダメか・・・ 



「なら、これだ」

『KAMENRIDE KABUTO』


今度はカブトのカードで仮面ライダーディケイド・カブトに変身していく。

そして、一枚のカードをライドブッカーから取り出していく。



「ついてこれるかな・・・」

『ATTACKRIDE CLOCK UP』


アタックライド・クロックアップのカードでロキの周りを高速で駆け回りつつ、ユウスケと戦ってる白澤とデュラハンにライドブッカーの刃を横薙ぎに打ち込んでいく。

しかし、ロキの奴がクロックアップを使って俺に斬りかかってきた。



「てめぇ、何でクロックアップができんだ!?」

「忘れたのか・・・ 俺の中にはワームの能力もあるんだぞ・・・」


俺はイラつきを感じながら次の行動に移っていく。



「なら、これだ!!」


俺は元のディケイドの姿に戻ると手に持っているイリュージョンのカードを読み込ませていく。



『ATTACKRIDE ILLUSION』


そして、俺の姿が複数になったところでロキに攻めかかっていく。




Side 蒼凪恭文




まさか、梨杏さんやもやし(門矢士だからもやしね♪♪)が大変なことになってるなんて知らない僕は日課のヴィヴィオとの組み手をしてたりするわけで・・・



「恭文! 余所見してると危ないよ!!」

「そういうことは僕との勝率を5割にしてからいいなよ!」


僕はそう言いながらヴィヴィオが放ってくる上段からの斬撃を同じように下段から振り上げた竹刀で受け止めていく。

もちろん、ヴィヴィオが使ってるのも竹刀だったりします。

まぁ、ヴィヴィオは学校もあるし剣技の練習なら竹刀でもある程度はできるでしょってことで・・・



「まだまだっ!!」

「甘い!!」


僕達はそう言いつつも相手に斬撃を叩き込もうと竹刀を振るっていくわけですよ。

それにしても、ヴィヴィオがここまで成長するとはやっぱりチートだなぁ・・・



「私、チートじゃないよ」

「ごめんごめん。 じゃ、今日は次の一撃で終わりにしよっか?」

「いいよ・・・」


何で、一撃で終わりかって?

何事も集中した状態の方がいい結果出せるからだよね。

これは、武術だけに言えることじゃない。

生活のすべてに言えることだよ。

マスター・シャーフー風に言えば『暮らしの中に修行あり』だね。



「はぁぁぁぁぁっ!!」

「チェストォ!!」


僕はその掛け声とともにヴィヴィオが持ってる木刀を弾き飛ばした。

そして、体勢を整えようとするヴィヴィオの首筋にそっと木刀を突きつける。



「チェックメイトだよ、ヴィヴィオ」

「うん・・・ 降参だよ・・・」


ヴィヴィオがそう言うと僕は木刀を下ろした。




Side ロキ




分身したディケイドの動きを見つつ、自然体になっていく。

俺は人間に興味があり、研究しているが人間の戦い方だけは感心しない・・・

何故、人間は攻撃の際に構えを取るという無駄な行為をするのか・・・

構えを取るということはワンアクション遅れを取るということなのに・・・



「どうした・・・? 来ないのか・・・??」

「あぁ。 行くぜ」


ディケイドが自分の武器を手に俺に斬りかかってくる。

しかし、ただ振っているだけの剣に斬られるほど俺は甘くない。

剣を弾き、ディケイドの顔に右手を叩きつけていく。



「ぐはぁ・・・」

「貴様など所詮その程度だ・・・ なのに、ダーククライムを倒す? 片腹痛いな・・・」


ディケイドは転がりながら俺との距離を取ると銃に変えた武器で俺を狙い撃ってくる。

しかし、俺は風を体の周りに発動させ、その銃弾を防御していく。

他のディケイドもそれぞれに攻撃してくるがそれぞれの攻撃が大したことないため、対処は至極簡単だ・・・



『ロキ・・・ 白澤・・・ デュラハン・・・ 退け・・・』


虚空から俺達にダークホライズンに帰還するようにダーククライム大首領が言ってくる。

仕方ないか・・・



「白澤、デュラハン・・・ 退くぞ・・・」

「仕方ねぇな・・・」

「ダーククライム大首領の命令だからなぁ・・・」


俺は魔導陣を発動させるとその場から引いた。




Side 高町ヴィヴィオ




恭文との稽古も終わって、ヴィヴィオは自分の部屋でお勉強です。

わたしも学生だからちゃんと宿題や予習・復習をする必要があるのです。



「あれ? 零次からメールだ」


なのはママが買ってくれた端末に零次からメールが来た。

どれどれ・・・



『ヴィヴィオ、元気か? 俺も元気だ。 今、ミッドにいるんだよ。 で、近いうちに恭文んとこに遊びに行くからな。 あと、ギンガさんも来るって言ってたから恭文に伝えといてくれ』

「零次、ミッドにいるんだ・・・ また、ダーククライムを追ってるのかな?」


ヴィヴィオとしてはちょっと心配だったりするの。

零次、お姉さんのこととかいろいろあるからダーククライムに関してはいつもより無茶になる。

わたしはちょっとそれが心配になる。

だって、零次はわたしのお兄ちゃんの一人だもん。




Side ギンガ・ナカジマ




あれから数日、零次君と一緒に捜査をしてるけど犯人についてのめぼしい情報はまったくない。

けど、零次君は諦める様子がないのか、さらに街を歩いてる人達に声をかけていく。

なぎ君もそうだけど零次君をそこまでかりたてるものがあるのがとても怖かったりする。

昔のなぎ君みたいにどこかへ行ってしまいそうだから・・・



「ギンガさん、どうしました?」

「ううん・・・ 何でもないよ。 それより、何か分かった?」


私が慌てて答えた言葉にも零次君は優しい笑顔で答えてくれる。



「それが・・・ いまいちなんですよね・・・ やっぱり、連中が証拠を残してないのが理由じゃないですか」

「そっか・・・ あっ、零次君はこれからヴィヴィオに会いに行くんだよね?」

「えぇ。 なんなら、ギンガさんも一緒に来ます?」


零次君・・・! そんな悪戯っ子みたいな笑顔はずるいよ!!

確かに、ヴィヴィオには会いたいし、なぎ君にも会いたいけど・・・

なぎ君にはフェイトさんが・・・



「ギンガさん・・・ 難しく考えないでいいですよ。 単に、恭文に会いたいなら会えばいいんですよ。 まぁ、彼女持ちの俺が言う台詞じゃないかもしれないですけど・・・」


零次君はそう言いながら頬を掻く。

たぶん、自分でも照れくさいんだろうなぁ・・・

でも、すっごく嬉しいお誘いだよ。



「じゃあ、一緒してもいいかな?」

「もちろん」


零次君がそう言うと、私達はなぎ君達のいる家へ向かった。




Side フェイト・T・ハラオウン




アイリと恭介がおねむの時間になり、二人をお昼寝させてから下に降りるとヴィヴィオがものすごく嬉しそうな顔で端末を見ているのが見えた。

とりあえず、ヴィヴィオにその端末を見せてもらうと零次からのメールが画面に映っていた。

ヴィヴィオ、だからすごく嬉しかったんだね。



「よかったね、ヴィヴィオ」

「うん! あぁ〜 早く零次来ないかな〜」


ヴィヴィオがすごくワクワクしてるのが分かるよ。

じゃあ、フェイトママは少しお買い物に行ってくるからアイリ達のこと、お願いね、ヴィヴィオお姉ちゃん。




Side 彩坂梨杏




あの後、わたし達を助けてくれた二人、門矢士さんと小野寺ユウスケさんがそのまま別の場所へ行ってしまったのでわたしはその場でまだ意識が戻っていない女の子を開放、もとい、介抱してます。

けど、こんなに細い体であんな重い武器を振り回すなんてすごいなぁ・・・



《どうも、マスターが迷惑をかけてしまって申し訳ありません・・・》

「ううん・・・ 気にしないで・・・ それより、あなたの名前とマスターさんの名前を教えてくれないかな? ずっと、あなたって呼ぶわけにもいかないし・・・」


わたしがそう言うとデバイスさんが黙ってしまった。

何で、デバイスのことを知ってるかというとわたしの大好きな人、零くんの友人でもあるスバル・ナカジマ(わたしはスバルって呼んでるけど)から魔導師のこととかを聞いてるからなの。



《分かりました。 では、お教えしましょう。 私の名前は舞蓮、マスターの名前はクエス・ファンドールです》

「あなたが舞蓮であの子がクエスちゃんね」

《はい。 あなたは何とおっしゃるんですか?》


舞蓮の問いかけは当然だね。

人に名前聞いておいて自分が名乗ってなかったよ。



「わたしは彩坂梨杏。 仲のいい人は梨杏って呼んでるよ」

《彩坂梨杏・・・ やはり、そうでしたか。 あなたの友人でスバル・ナカジマという方がいますか?》

「うん。 スバルはわたしの親友の一人だよ。 それがどうしたの?」


わたしがそう聞くと舞蓮は空間モニターを起動して、一枚の写真を映しだした。

でも、これって・・・



《スバルさんがマスターに渡した写真です。 『もうすぐあたしの大好きな親友の一人がこっちに来るんだ。 だから、その時はクエスにも紹介するね』と言ってました》

「そっか・・・ でも、スバルに紹介される前に会っちゃったね」

《まったくですね。 ですが、マスターを介抱してくださってありがとうございます》


わたしは舞蓮の改まった言葉に慌てて手を大きく振って否定してしまった。



「そんなことないよ! こっちこそ助けてくれてありがとね、舞蓮、クエス」


わたしが二人にお礼を言うと膝の上に置いていたクエスの頭が動き始めた。

意識が戻ったみたいだね、クエス。




Side クエス・ファンドール




あれ・・・? なんだか、すごくあったかくて柔らかい・・・

そういえば、わたし、あの子を助けようとして・・・

それで・・・



「おはよう、クエス」

「お、おはよ・・・」


まだ意識がはっきりしてないけどあの子のことは助けられたみたいだね。



「舞蓮、無事?」

《はい。 ですが、マスター。 勝手に私とあなたの名前を梨杏に教えてしまいました》


梨杏・・・? 梨杏・・・??

もしかして、スバルさんが言ってた、彩坂梨杏さん??



「ダメだよ、クエス・・・ もう少し寝てないと・・・ さっき、ロキに壁に叩きつけられた時、頭打っちゃってるんだから」

「そうなんだ・・・ でも、梨杏さんに会えるなんて思ってなかったから嬉しいよ」


わたしの言葉に梨杏さんは優しく微笑んでくれる。

なんか、スバルさんとはまったくイメージが違う人だなぁ・・・



「舞蓮、スバルさんに連絡してくれるかな?」

《分かりました。 では、マスターを回収してくれるように頼んでおきますね》

「その頼み方はどうかな・・・」



わたしはそう呟くと気が抜けたのか、意識がまた遠くな・・・て・・・きた・・・




Side ホワイトベアーサイクロプス




くそっ・・・

聖王っつうガキはどこにいんだ・・・



「ホワイトベアーサイクロプス、捜索は順調か・・・?」

「ロキ様!? 申し訳ありません・・・ なかなか見つからないもので・・・」

「なるべく早く見つけろ・・・ そして、確保しろ・・・ ダーククライム大首領は聖王、覇王、冥王を望んでおられる」


何が望んでおられるだ・・・

望んでるんなら自分で探しやがれ・・・



「何を考えているのかは知らんがダーククライム大首領に楯突かない方がいいぞ・・・ 死にたくはないだろう・・・」

「はぁ・・・ もっともです・・・ 必ず聖王は見つけてみせます!!」


俺がそう言うとロキはその場を後にした・・・

くそったれが!!




Side ロキ




まぁ、ホワイトベアーサイクロプスなどアテにはしてないがな・・・

奴が行動すればするほどイヴが反応を示すだろうからな・・・

そして、聖王は俺が回収しておこう・・・



「回収ってヴィヴィオは物じゃないんだけど・・・」

「蒼凪恭文か・・・ 俺が周辺を嗅ぎまわっていることに気づいていたか・・・」

「当たり前じゃないのさ。 さて、ロキだったっけ? 退く?? それとも、三枚に下ろされる??」


小僧風情がなかなか言うなぁ・・・

俺の能力は過去の戦いで学習しているはずだろう・・・??



「昔取った杵柄にこだわってると怪我するよ・・・」

「では、やってもらおうではないか・・・」


俺の言葉に小僧は自身のデバイスを起動していく。

やれやれ、面倒な奴だ・・・

さっさと始末してやろう・・・



to be continued




あとがき



零次「皆さん、どうも。 作者、ひらひらの代理で進行を務めます、沢井零次です」

梨杏「えっと、その零くんの恋人の彩坂梨杏です」(言いながらハグ)

零次「では、ゲストを呼びましょう。 ゲストは蒼凪恭文君です!!」

(古き鉄、ブースに入室)

恭文「どうも。 蒼凪恭文です。 誰が豆つぶじゃーーー!!」

梨杏「誰もそんなこと言ってないよ!?」

零次「梨杏、ツッコまないでやろう・・・ これは最近じゃ忘れられてるけど恭文の挨拶なんだからさ」

(銀色の騎士、古き鉄の暴走をあえてスルーする方向でいるようだ)

梨杏「じゃあ、この話について話そっか?」

恭文「そうですね。 えっと、この話はとある魔導師と機動六課とガイアセイバーズの日常のVivid編なんですよね?」

梨杏「まぁね。 だいたいの構成としては以下の感じだよ」


ガイアセイバーズ(機動六課含む)VSダーククライムの戦いは現在も続いてます。
物語はVividの時期の数ヶ月前からスタートします。
覇王っ子もすぐに登場します。
そして、新キャラも何人か登場します。
恭太郎やかえで達も出てくるかもです。
そして、イヴは最終形態のエンドフォームに変身します。
梨杏はプロのストライクアーツの選手とガイアセイバーズの受付嬢というポジションです。
しゅごキャラは出てこないです。(ひらひらが知らないもので・・・)
以上


零次「つまり、とある魔導師と機動六課とガイアセイバーズの日常の続きをどう書こうか、迷ってるから別の作品書いちまえってことか?」

(銀色の騎士のあまりのツッコミに泣きそうな作者)

梨杏「まぁまぁ・・・ まだ、魔法少女リリカルなのはVivid自体が終わりそうにないからオリジナル話も含めつつ進むって感じですね」

恭文「つまり、迂回ルートの多い話になるってこと??」

梨杏「そんな感じかな」

(黒髪の打撃乙女、ぶっちゃけたこと言いますね)

零次「次回は恭文とロキのガチバトルか」

梨杏「チートキャラVSチートキャラだね?」

恭文「僕、チートキャラじゃないですよ!!」

(古き鉄の言葉に銀色の騎士と黒髪の打撃乙女、口笛ふいて誤魔化す)

恭文「人生はこんなはずじゃないことばっかりだぁーーーー!!!」

(そんなゴタゴタの中、あとがきという名の座談会は終了していく。)



次回予告

スーパーヒーロー作戦 NEW MISSION Remix

Episode-2「古き鉄と白銀の騎士 後編」




ホワイトベアーサイクロプスの企みが徐々に進み、ヴィヴィオにも危機が迫る。

その中、ロキと恭文の戦いが始まった。

そして、企みが発覚し、零次達の怒りが爆発する。


次回もテイクオフ!!



おまけ

キャラクターのイメージCVを変えてみよう!!


このコーナーはとまとに出てくるキャラクターのイメージCVを勝手に変えてみようってコーナーです。

毎回1回だけイメージCVを変えて遊んでみようってなノリです。

第1回目のキャラクターは蒼凪恭文君です。


今回は、イメージCV(神谷浩史バージョン)

シチュエーションはフェイトと一緒にコーヒーを飲んでるみたいなものです♪♪


恭文「フェ〜イト」

フェイト「や、恭文!? なんか、いつもと雰囲気違うよ・・・」

恭文「僕は今、イメージCVが変わってるんだよ」

フェイト「イメージCV??」

(閃光の戦乙女、イメージCVの意味が理解できてないみたいです)

恭文「イメージCVっていうのはぶっちゃけていうと小説のキャラとかから連想される声優さんのことなんだよ」(ひらひらの解釈はこうなのであしからず)

フェイト「ていうことは今の恭文は別の恭文ってこと??」

恭文「違うよ・・・ 声は違うけどいつもの僕だよ・・・」

(古き鉄、イメージCVのフェロモンボイスを利用して閃光の戦乙女に囁く)

フェイト「や、恭文・・・ ダメだよ・・・ こんなの・・・・」

恭文「どうして?」

(閃光の戦乙女、古き鉄のフェロモンボイスに赤面)

フェイト「やっぱり、いつもの恭文がいいよ・・・ 私はそんな恭文が好きなんだもん・・・ あっ、今の恭文も嫌いじゃないよ!! なんていうか、慣れなくて・・・」

恭文「そっか・・・ じゃあ、ひらひらさん。 元に戻してもらえます??」

(ひらひら、古き鉄の頼みに声を元に戻す)

フェイト「やっぱり、恭文はこの声だよね!!」

恭文「フェイト・・・」

(そう言いながら二人でイチャイチャしていく)



こんな感じでキャラの声をひらひらがイメージした声優さんの声に変えていくのがこのコーナーでした♪♪

次回もお楽しみに♪♪

(ひらひら、手を振りながらフェードアウト)









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