小説(魔法少女リリカルなのは:二次小説)
第17話:あとがき
あとがき
恭文「というわけで、電王の世界はこれにて終了。次回から視点を本編僕に変えて超・電王編に突入です。
みなさん、今回のお話はいかがでしたでしょうか。本日のお相手は蒼凪恭文・・・・・・あむ、どうした? 気分悪そうにしてさ」
あむ「日奈森あむです。いや、だって・・・・・・オチが最低で」
恭文「あむ、大丈夫。これは公式準拠だから」
あむ「マジっ!?」
(マジです。やろうかどうかかなり迷ったけど、頑張った)
恭文「まぁ結構駆け足な電王の世界だったけど、その分密度はたっぷりだよ。でも、残念ながらこれもプロローグなんだよねぇ」
あむ「でも超・電王編も、基本は映画準拠なんだっけ」
恭文「うん。まぁ以前から言ってる通りに一人銅の鬼が追加されるけど。なお、内山信二さんね?」
あむ「なんか役者イメージが固まってるっ!?」
(ここは結構前からだったり。なお、武器は・・・・・・何がいいだろう。殴り合いでいいかなぁ)
あむ「それでまだ決まってないんだっ!! ・・・・・・あ、ボスキャラと言えば今回のワニイマジン強かったよね?」
恭文「うん。ただ、僕との相性は悪かったわけだよ。それであの物質操作は実はこの話オリジナルで、中の人ネタだったりするの」
あむ「中の人ネタ?」
恭文「あのね、ワニイマジンはテレビだと三宅健太さんが声やってるのよ。
で、三宅健太さんはDARKER THAN BLACK流星の双子で契約者の一人で出てて」
あむ「・・・・・・え、まさかそれがあの能力?」
恭文「うん。物質を操作して、自身の鎧にしてゴーレム化する事が出来るのよ。
ちなみに対価はお灸をする事。お灸をしないと能力使えないんだよ」
あむ「ねぇ、それ誰も分からなくないっ!? いや、確かにインパクトあったけどっ!!」
(電王とDARKER THAN BLACK見てれば問題なく分かるレベルです)
あむ「分かんなかったらどうすんのっ!! ・・・・・・でも、最後はあっさりだったよね」
恭文「悲しいかな僕の魔法、あの手の能力持ちに非常に有効だしね。むしろあの手のは僕が相手するべきとも言える。
・・・・・・というわけで、電王編もプロローグを超えて本日はここまで。本日のお相手は蒼凪恭文と」
あむ「日奈森あむでした。でも恭文、あの魔法は便利だよね。だって色んなもの作れるし」
恭文「そうだね。でもあむと唯世の間を繋ぐ赤い糸は作れないんだ。ごめんね?」
あむ「アンタいきなり何言ってるっ! あとそれうまくないしっ!! 全然うまくないからにこやかに笑うなっ!!」
(それでも笑うのが、蒼い古き鉄クオリティなのだと誰もが思った。
本日のED:野上良太郎(C:佐藤健)&モモタロス(CV:関俊彦)『Double-Action』)
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
・・・・・・まぁその、私もお昼過ぎから体調も良くなったから、お水が欲しくなって厚着をした上で写真室の方に降りて来たの。
うん、そこまではよかった。問題は・・・・・・ソファーにユウスケさんが寝かされていた事となぎ君が包帯だらけだった事。
なんでも今回の世界、少し色々あったらしくて二人とも怪我しちゃったそうなの。特にひどいのがユウスケさんなんだよね。
私ここは私も後で話を聞かせてもらって・・・・・・ホントに、ホントに泣きそうだった。
あの、確かにそういうのあるらしいよ? お尻の方で繋がるというか、愛し合うの。
私も知識だけしか知らないけど、そういうのはあるらしい。
でも今回刺さったのはデンガッシャーだよ? 完全な武器だよ?
というか刃物なんだよ? ごめん、想像したら気持ち悪くなった。
とにかくそんな中で一番驚いたのは・・・・・・あの人の事だよ。
なぎ君の身体に包帯を巻いて治療をしていたあの人が居た。
「・・・・・・嘘」
金色の髪を揺らしながら、必死にそのルビー色の瞳はなぎ君を見ている。
私、少し震えてる。風邪の寒気のせいとかそういうのじゃなくて・・・・・・完全に動揺。
「フェイト、さん」
フェイトさんは私の方に視線を向けて、安心したように笑ってくれた。
「あ、ギンガ。風邪大丈夫かな? あ、薬は士さん達が買って来てくれたから」
「そうじゃないですっ! あの、どうしてここにっ!?」
うまく動かない身体を焦りながら動かしてフェイトさんの方に近づくと、フェイトさんは真剣な表情で私を見出した。
「ギンガ、私宣戦布告しなかった?」
その言語で私の思考は完全に固まった。そんな私を見て、フェイトさんは自信を持ってまた笑う。
「私はヤスフミと離れられないから、追いかけてぶつかっていくって。
・・・・・・だから来たの。ちょっと大変だったけどね」
「・・・・・・フェイトさん」
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「なんだかあっちは修羅場っぽいわねぇ」
「まぁいいじゃないの。私だって若い頃はそりゃあ色々あったよ?」
「・・・・・・あの人、今更だけどモテる方なんですね。そこはともかく・・・・・・ユウスケ、大丈夫ですか?」
「あの・・・・・・ごめん、動けない。寝返り打てない」
なんでか全員が俺を非常に微妙な視線で見る。だが俺は謝らない。いや、真面目に謝りようがない。
アレは事故だったんだ。まさか俺もあんなになるとは思ってなかったんだ。
頼む、今だけは現実逃避させてくれ。俺だってさすがにあれはめちゃくちゃショックだったんだ。
「ねぇ栄次郎ちゃん、痔の薬ってあったぁ?」
「いやぁ、それが無いんだよねぇ。恭文くんの方はフェイトちゃんと一緒に魔法でなんとかなるそうだけど」
言いながらじいさんが冷や汗流し始めた蒼チビを見た。・・・・・・そりゃあなぁ、火花散らしまくってりゃあそうなる。
あ、ちなみにあの後一旦デンライナーに戻った。で、蒼チビはあのイマジン達に心配されまくってたな。
だが心配されてただけじゃない。俺は一枚の写真を見ながら、そこの辺りを思い出し・・・・・・現実逃避じゃないからな?
その写真は蒼チビが取り憑かれてた時の写真だ。赤い目をした蒼チビの背後に二人の人物が居る。
それはバリアジャケット装備した蒼チビと、電王に変身したモモタロスだ。どういうわけかこういう写真になった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「・・・・・・それで恭文くん、フェイトさん」
「はい、なんでしょ?」
花まる子ちゃんや乗務員のナオミちゃんに治療をされつつ、蒼チビがオーナーに視線を向ける。そこは金髪も同じだ。
で、治療しつつ細かい事情も蒼チビとモモタロスに説明はしてる。じゃないと話がめんどくさいしな。
だがこの部屋にモモタロスは居ない。まぁ散々やらかしてるようだし、どうにも入り辛いみたいなんだよ。
そこはアイツの問題と判断して、俺達はアイツは放置で食堂車に居るってわけだ。
「まず予想はついているでしょうが、デンライナーを介すれば君達の世界に戻る事は可能です。まぁ、私達の線路は使えませんが」
「つまりこの電車に乗っても、元居た僕達の世界には帰れない?」
「えぇ。本来なら繋がりようのない路線ですから」
蒼チビは言いながら、自分の懐から右手でチケットを取り出す。アレは元々蒼チビが持ってたものらしい。
「・・・・・・なるほど、大体分かったわ」
「恭文ちゃん、何がですか?」
「なんでもですよ?」
それから近くに居た金髪の方に視線を向けて、そのチケットを差し出す。
「フェイト、このチケット預けるから・・・・・・ギンガさんと一緒にすぐにミッドに戻って」
・・・・・・やっぱそう使うわけか。まぁ蒼チビは元々ギンガマンは早めに帰したがってたみたいだから、こりゃしゃあない。
だが金髪はそんな蒼チビを見て、不満そうに首を横に振る。
「・・・・・・ダメ。戻るならヤスフミも一緒にだよ。そんなに怪我して、まだ旅を続けるの?」
「続けるよ。何度も言ったじゃん。旅は僕の夢で・・・・・・居場所だってさ」
傷だらけの身体で、無茶苦茶痛いはずなのに蒼チビはそれでも笑って・・・・・・デンライナーの奴らを見る。
「旅をしてたから、だから僕達の知ってるみんなとは違うみんなに会ったり出来た。
それで・・・・・・めちゃくちゃ真剣に心配してくれて、嬉しかったりさ。だから続けたいの」
「でも誰もヤスフミにそんな事望んでない。現にヒロさん達もはやても、スバル達だって心配してる。
ヤスフミはどう思っていても、六課にはヤスフミの場所があって・・・・・・戻って来てくれる事を望んでる」
「そう。でも気にしないわ。・・・・・・誰が決めたわけじゃない。僕が最後までやるって決めたの。
なにより、僕にケンカ売って来てるバカが居てさ。ソイツを潰さない内は絶対帰れない」
あの予言者・・・・・・いや、花まる子ちゃん達が鳴滝って言ってた奴の事を言ってるのは、すぐに分かった。
それは俺だけじゃなくユウスケや夏みかん、あと・・・・・・金髪も同じらしい。
「・・・・・・分かった」
それだけ言って金髪は、そのチケットを改めて蒼チビの右手に持たせた。
「なら、私も付き合うよ。ヤスフミの言う最後まで、絶対に離れない。ギンガには一人で戻ってもらおう?」
「はぁっ!? いや、なんでっ! フェイトだって仕事」
「そんなのどうでもいいよ。・・・・・・うん、どうでもいい。だって前に言ったよね?
仕事より立場より、私はヤスフミの方が大事だって。ヤスフミが笑ってくれないのなら、そんなのいらないって」
「でも」
「でもじゃないよ。・・・・・・お願い、私は自分の言葉に嘘を付きたくないの。
だからヤスフミと一緒に旅をする。今ここで帰ったら、絶対後悔するもの」
・・・・・・まぁ、アレだよな。大体分かった。あのチビが無駄に女にモテるってのもだ。
なので俺は戸惑いながらも嬉しそうな蒼チビと、優しく笑う金髪をファインダーに収めてシャッターを切った。
「・・・・・・士くん、アレいいんですか? だってほら、ギンガさんが」
「夏みかん、人の恋路に下手に口出しするとしっぺ返しが痛いらしいぞ? まぁ黙って見とけ」
「それも・・・・・・うん、そうですね。分かりました」
「お前、珍しく空気読めるな」
「ちょっと、珍しくってなんですかっ! 私は基本的に空気が読めますっ!!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
それで別れの挨拶をした上でデンライナーから降りて、俺達は写真館に戻って来たってわけだ。
しかし、今回はとんでもない世界だった。こう・・・・・・余りにも傷跡が大き過ぎた。もう色んな意味でな。
「士くん、これはしばらくユウスケは動かせませんよ?」
「・・・・・お前、それは俺に対しての攻撃のつもりか。めちゃくちゃ語気強いんだが」
「いいえ、純然たる事実を言ってるだけです。・・・・・・ユウスケ、大丈夫ですよ?
士くんの魔の手からは、私達みんなで守ってあげますからね」
「そうよぉ、ユウスケ。キバーラも頑張っちゃうから」
「よし、お前らもう真正面から俺の事責めろよっ! そっちの方がよっぽど気楽だっつーのっ!!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ヤバい、なんか寒気が止まらない。痛みとプラスして寒気が止まらない。
なんかギンガさんとフェイトが火花散らして・・・・・・というか、みんなが僕達と関わろうとしてくれない。
具体的には助けようとしてくれない。あの、僕だって今回限界だからこれ以上のゴタゴタは勘弁よ?
「あ、僕ユウスケのお尻の治療してこようっと」
「ダメだよ、ヤスフミ」
立ち上がろうとすると、フェイトが両肩を掴んで僕を無理矢理に座らせた。
「その、ユウスケさんの方はあの・・・・・・やっぱりヤスフミお願いっ! 私は無理っ!!」
「フェイトさん、そこ折れて・・・・・・そうですよね。あの、無理ですよね。さすがに・・・・・・ですし」
「うん。あの、凄かったの。赤いのがブスリって・・・・・・ぐす」
「あぁもうっ! 泣かないでいいからっ!! フェイト、大丈夫っ! アレに関してはまた後でもやししばくからっ!!」
そんな事を言ったのが悪かったのかも知れない。次の瞬間、まるで至近距離で雷が落ちたかのような轟音が響き渡った。
それだけじゃなく写真館全体が激しく揺れて・・・・・・でも、その揺れはすぐに収まった。
「な、なに? 今の」
「私にもその・・・・・・さっぱり」
「そ、そうかぁ。でも二人とも、僕に抱きつくのやめて。なんかあの、苦しい。てゆうか、痛い」
あのね、二人ともスタイルいいからすっごい柔らかいの。大きくてふかふかで素敵なの。
でもごめん、今はそれより痛みと苦しさの方が増してるの。なにより・・・・・・nice boatの匂いがして辛い。
「「あ、ごめん」」
僕は二人が離れてから、すぐに窓際の方に行く。他のメンバーも全員窓の方から外を見ていた。
でもおかしい。全員揃いも揃って完全に固まってしまってるのよ。でも僕は窓の外を見て、それに納得した。
「・・・・・・なんじゃこりゃっ! もやし、これはなにっ!!」
「バカっ! 俺だって分からねぇよっ!!」
窓の外に映っているのは、コンクリで舗装もされていない道路に木造建築の平屋達。
というか、通りがかる人達の服装もおかしい。あの、うまく言えないけど・・・・・・一昔前になってるのよ。
そもそもここから見えてた景色は、コンクリで舗装されている綺麗な道路だったのよ?
ビル群も遠くから見えてて・・・・・・僕ともやしは自然と写真館の絵を見た。それでまた驚いた。
≪・・・・・・絵、変わってませんね≫
アルトの言うように、絵はデンライナーが走っている絵のままだった。つまり、世界は移動していない。
少なくとも今までのような形にはなってないんだよ。なのに・・・・・・え、ちょっと待って。
「これ、一体どういう事っ!?」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「・・・・・・なんだかとんでもない事になりましたね」
「あぁ」
どうにかうまく話がまとまったと安心していたんだが、どうやらそういうわけではなかったらしい。
写真館は突如消えたが、次の世界に移動したわけではないらしい。どうなってるんだ、これは。
「だがどういう事だ? 原因となるイマジンは倒したはずだが」
「考えられる可能性・・・・・・一つしかありませんよね?」
俺の隣に居る彼は、困ったように俺に視線を向けて来る。ただ、その前に俺は言いたい事が分かってしまった。
「時間の歪みは、まだ消えていない・・・・・・か」
「そうです。ですが彼らがイマジンを止めたのは事実。つまり」
「歪みは一つではなく、複数・・・・・・最低でも二つ存在している」
その同じタイミングで発生した歪みがそれぞれに影響し合って、被害を拡大させていたのか。
しかも彼らが解決したその内の一つに気を取られてしまっていたせいで、残りが規模とそれに伴う影響を大きくした。
・・・・・・完全に俺達のミスだ。少なくとも俺達は彼らより客観的に事態を見れたはず。
それなのにここに来るまで、全くと言っていいほど気づかなかった。これは・・・・・・どうする?
(おしまい)
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