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小説(魔法少女リリカルなのは:二次小説)
第2話:あとがき



あとがき



恭文「というわけで、みなさんおはこんばんみー。本日のお相手は蒼凪恭文と」

あむ「日奈森あむです。さて、ディケイドクロス2話だよ。これでクウガの世界はおしまい?」

恭文「うん」

あむ「でも、なんていうか・・・・・・結構展開ヘビーだよね」

恭文「あむ、大丈夫。基本ディケイドってこんな感じだから。ちなみに」

あむ「うん?」

恭文「作者も書いてて気づいたんだけど、ディケイドって結構昭和的なノリを再現してるのよ」





(というか、人の死が絡むようなハード展開ですか? まぁところどころという感じですけど)





恭文「とにかく、こうして僕とギンガさんは相乗り・・・・・・アレ、色々流されてるような」

あむ「まぁ、最初だからいいんじゃないの? ほら、こっからまた長く続くわけだし」

恭文「そうだね。しかし、今回は怖かった。だって相手が究極の闇だし」

あむ「アレ、テレビそのままじゃなかったんだよね」

恭文「うん。てゆうか、テレビそのままだったら超チートで全滅してるよ」





(まさしく『究極の闇』と言うべき恐怖の戦闘能力を持っています)





あむ「ちなみに、どんだけ強いの?」

恭文「えっと、パンチ力が80トンでキック力が100トン。
あと、分子を振動させての発火能力? 相手を焼き殺すの」

あむ「なにそれっ! もうマジチートじゃんっ!! てゆうか、アンタこれからそんなのと戦うわけっ!?」

恭文「戦うけど、その辺りのスペックどうこうは劇中では一切出ないよ?」





(というか、この手の力の強さと能力の仕様は制作現場の状況によって左右されるのです。もっと言えば強さも。
なのでハッキリ言えば『このスペックだからコレくらい出来て、この相手の攻撃も防げる』などと細かく決めるのは、実はナンセンスです)





あむ「・・・・・・え、ナンセンスなの? てゆうか、それでいいわけ?」

恭文「いいのよ。あのねあむ、実はこの手のステータスは『劇中でこれだけの事が出来ます』って示すものじゃないの」

あむ「いや、だからどういう事よ」

恭文「この手のステータスは、制作現場での表現の幅を広げるためにあるようなもんなんだから。パワーバランス決めるためじゃないの。
ようするにアレだよ、コンクリ砕いたりとか一気に10階建てのビルの上に上がったりとかしても問題ないようにしてるの」

あむ「えっと・・・・・・あれ? 話おかしくなってないかな」

恭文「大丈夫、おかしくなってないから。元々仮面ライダーは、改造人間という人外の存在としてスタートしてるでしょ?
そういう部分から表記でパンチ力が何トンとかって形で、今も表記されてるの。人としての規格を完全に超えてるって意味合いだね」

あむ「あー、そういやそこから今みたいな形に発展したんだよね。
えっと、その名残というか流れで今もそれが決められてるって事だね。」

恭文「うん。とりあえず僕はそう思ってる。あ、もちろん理由はあるよ?
まず、平成ライダーの劇中ではそういうスペックが明確に表現されてる場がない」





(ここの辺り、カブトのクロックアップや先程話した究極の闇の発火能力などの、明確な特殊能力は省きます)





恭文「つまり、身体スペックとか技の威力とかは、あくまでも抽象的にしか表現されてないの」

あむ「話の流れからすると、それが表現の幅に繋がるって事だよね」

恭文「そうなるね。もっと言えば、自由度だよ。後々強い敵とかが出てきた時に、帳尻合わせがやりやすい」





(細かい数字を劇中で出していくと、そういう弊害があります。
なので、近年の平成ライダーなどでは劇中でその手の事をしません)





恭文「なによりここが重要だけど、仮面ライダーは基本子ども番組だよ?」

あむ「・・・・・・あ、そっか。見てる子達はそんな細かい設定をいちいち出されても分からないよね」

恭文「うん。だからそういうのは、児童書とか公式サイトとかでみんなが見てて『すげー』と思うような数字を設定するわけよ。
というか、そんな事してたらOPとCM除いて24分で人間ドラマも重視してる番組は作れません。説明だけで相当な時間かかるし」

あむ「だからそこは抽象的な表現にして、まぁまぁ『すげー』って感じにすると」

恭文「うん。だから・・・・・・ほら、怪人とかが人間殴っても死なない場合もあるでしょ? それも結構本気でだよ」





(そもそも、それを言えば今回のもやしだって一発で死んでます。
つまり、スペック表示は基本的に劇中の表現のあれこれにそこまで細かく関わってはいないのです)





恭文「この辺り、特撮だけじゃなくてアニメにも通じるのよ。『頑強』と言われるロボットの装甲も、最終回は脆いものなの。
あれはね、スペック同士がぶつかって壊れるんじゃないのよ? お話の都合で変動してる装甲値と攻撃力が原因なの」

あむ「恭文、アンタぶっちゃけかた間違えてないっ!? いや、確かに分かりやすいけどっ!!」

恭文「初回はすっごい強い合体ロボが、回を追う毎に弱体化していくのも同じだよ。
そしてまた別の合体をするの。で、その合体も回を追う毎に弱くなって、別の合体だよ」

あむ「あー、それはドキたま無印の28話で言ってたのとかぶるよね」

恭文「うん。最近のバンダイと東宝が良くやっている物の売り方だね」





(結果、それはとんでもないパワーインフレを呼び起こすわけです)





恭文「それで最終的には、12体合体でひな壇飾りだよ。
もうアレロボットじゃなくてただの台座だし。それも全てディケイドのせいなんだ」

あむ「だから待てー! とりあえず最後は絶対関係ないじゃんっ!!」





(チャンチャンバラーチャンバラー♪)





あむ「まぁアレだよ。表現には細かいスペック設定を余りに持ち出し過ぎると、アウトでナンセンスで無意味ってのは分かった」

恭文「分かってくれると嬉しいよ。というか、そこを持ち出すと何にも出来ないのよ。特にクロスオーバーとかはね」





(この辺り、しゅごキャラクロスとかやり始めて感じました。というか、今あらためて思った。ディケイドって規格そのものが凄い)




あむ「あ、それあたしも分かる。同じ作品どうしならともかく、違う作品だと・・・・・・って事だよね」

恭文「そうそう。このクロスだって同じだもの。例えば『何トンの攻撃食らったらシールド壊れる』なんて、書く上で邪魔だから決めてないし」

あむ「そしてナンセンス?」

恭文「うん。というか、スペックという数字を表現の中に持ち込むと弊害しかないというのが作者の持論だよ」

あむ「作者さん、そこまでなんだ。てゆうか、なぜそこまで言い切れる」

恭文「例えばドラゴンボールだよ。あれもスカウターが出て、相手の戦闘能力が分かるようになってからインフレが加速したから」





(結果、地球とか割れるような攻撃が飛び交うスーパー大戦になったわけです。
別にそれが悪いとは言いませんけど、あそこまでいくのは正直勘弁したい。てゆうか、無理)





恭文「例えば(うったわれるーものー♪)だよ」

あむ「恭文、なんで規制音?」

恭文「それはね、一応連載中の作品だから配慮したのよ? あと、これ以上は言わない」

あむ「そっか。うん、納得した」

恭文「とにかく、余りに数字や設定スペックにこだわり過ぎてそれを劇中で忠実に再現しようとすると、厨二病的になるのよ。
というか、痛いよ。もうぶっちぎりで痛い子になっちゃうよ。そしてそれに対抗するためにパワーアップしてインフレコースだよ」





(蒼い古き鉄、凄まじいぶったきり方をした。作者でさえそこはやめておいたのに)





恭文「さっきも言ったけど攻撃の威力や強度の数値なんて、作品の描写の都合で変動するんだから。例えばForceだよ。
あれで猛威を振るってるフッケバインも、近い内にシグナムさん○した時の強さなど微塵も感じさせない程に潰されるよ」

あむ「・・・・・・それは正しいだろうけど、そのぶっちゃけ方も正直どうなのよ」

恭文「あむ、これが大人になるという事だよ。大人にという事はね、社会から認められる行動を取れる人間になる事じゃないの。
そんなどっかのバカ提督が言ってるみたいなのは嘘なの。真に大人になるという事は、数字に惑わされないという事なの」

あむ「だからその理論武装でごまかすのマジやめないっ!? 言ってる事がもっともらしいから、余計ムカつくしっ!!」





(つまり、厨二病を脱却するという事は・・・・・・数字にこだわらないという事なのです)





あむ「そして作者も乗るなっ! なんでそういう方向にいっちゃうっ!?
・・・・・・とにかく、次だね。次は確かアレだっけ、キバの世界」

恭文「そうそう。ここも原作通りだね」

あむ「で、そういや忘れてたけどアンタはもうちょっと人と仲良くしようという思考はないわけ?」

恭文「・・・・・・あぁ、夏みかん?」

あむ「そうだよ。ほら、バインドかけられてハブられちゃったし」

恭文「大丈夫だよ、夏みかんが居なくてもディケイドの話は進むから」

あむ「あ、そうなんだ。というか、そういうあの・・・・・・はやてさんとか、シグナムさんみたいな立ち位置なんだ」

恭文「そうそう。だからあんな扱いでもいいんだよ?」





(こらこら嘘をつくなっ! 全然それ違うしっ!! というか、アドリブでバインドかましておいて何言うかっ!!)





恭文「というわけで、本日はここまで。次回のキバの世界も楽しみな蒼凪恭文と」

あむ「そういや、特に誰かにフラグ建てたりしないクロスだなと思ってちょっとびっくりな日奈森あむでした」

恭文「いや、誰に立てるのよ。てゆうか、電王クロスでもこんな感じだったでしょうが」

あむ「あー、そういやそうだったね。うん、忘れてた」










(そう、このクロスは○○IFとかが発生しない稀有なクロスでもあった。
本日のED:the GazettE『SILVER』)




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



あれからしばらくして、八代さんの墓が出来た。それで俺は初めての墓参り。

花を持って、水をあげて・・・・・・両手を合わせて瞳を閉じる。

俺は手を合わせながら、八代さんの言葉を思い出していた。八代さんの、最期の言葉を。





世界中の人の笑顔を守るためだったら、俺はもっと強くなれる・・・・・・か。










「なんだか今なら、出来そうな気がするよ。・・・・・・八代さん」



確かにこの世界は平和になった。でも、アイツの話通りなら・・・・・・だから、俺は旅に出た。

バイクに跨り、アテもなく走り出した。八代さんの最期の命令を、通すために。



・・・・・・小野寺、ユウスケ。うふふ、一名様ごあんなーい♪




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「・・・・・・なんだ、君か」

「えぇ」



夜・・・・・・星が空に広がる街の一角。ビル街の合間を歩くあの人の前に、僕は姿を現す。

その人は一瞬だけ警戒するような素振りを見せるけど、僕の顔を見てすぐに表情を緩めた。



「ディケイドと彼、どうでした?」

「ディケイドの方は聞いていたよりは悪くはないな。だが、いいのか? 彼の行動は予定とは全く違う」

「そうですね・・・・・・後々修正が必要かも知れませんけど、今はこのままでいいでしょう」

「またのんきだな」

「でも、まだ最初ですし」





確かに予定とは違う。僕は彼に『創造は破壊から生まれる』と言ったのに。

いや、彼は確かに破壊した。だけど、それは僕が彼に言った意味とは全く違う。

・・・・・・破壊の形は、一つじゃない。破壊という言葉の意味も、色々ある。



今回彼が成した破壊は、僕や僕の仲間達の予想を遥かに超えるものだった。





「それにどうやら、認識を変える必要があるらしいですから」



ディケイド・・・・・・今の門矢士は、誰かと繋がりを作る事が出来るようだ。

だったら、今の彼に合わせた形で予定を修正する事も考えた方がいい。



「そうか。・・・・・・それであの、蒼凪恭文だったな。あの子も悪くない。だが、あの力はなんだ?
俺達のようにライダーに変身するわけでもなく、平然と怪人達を倒していた。その上、空まで飛んでた」

「そう言えば、そこを説明していませんでしたね。・・・・・・彼の世界には、そういう能力とそれを使うための文化があるんです。
彼の世界では『魔法』と呼ばれるものなんですけど、怪人だけでなくライダーともやりようによっては対等に戦える力です」



僕達の仲間の一人が以前に接触したのが、彼。その時もイマジン相手に相当大暴れしたみたい。

だから今回の異変にそんな彼が巻き込まれたのは、ある意味当然とも言える。



「魔法・・・・・・なるほど、それでアレか」

「えぇ、それでアレです。そして彼は、その世界の中でもトップクラスの魔導師です。
これまでも世界の危機に立ち向かい、数度滅亡の危機から救っている」



ううん、それ以前にそんな彼が仲間の一人と関わった事こそが、本当に当然の事なのかも知れない。

だって、狙ったようにその手の危機に関わってきたような子だから。



「そういう意味では、彼は僕達に近い」

「・・・・・・あの子もまた、仮面ライダーというわけか」

「えぇ」



僕達のように変身は出来なくても、きっと・・・・・・志は同じ。

それはクウガの世界でのアレコレを見ていても思った。そして同時に、希望も出てきた。



「それで君としては、あの子も予定通りに?」

「そのつもりです。というより、もうこの状況では彼しか適任者が居ない」



破壊だけでは、世界を救うだけの創造を生み出せないかも知れない。

だから僕達は、破壊とは別の形で創造を生み出す必要がある。



「他を探している余裕もないか」

「えぇ」



僕は右手にずっと持っていた、あるものに視線を落とす。それはトランプサイズのカード。

それからすぐに視線を上げて、あの人の目を・・・・・・というか、それを覆い隠す黒いサングラスを見る。



「あなたはどうですか? もし不安があるなら、ちゃんと考慮しますが」

「・・・・・・まだ判断しかねるな。なにせ話した事もないんだ」

「なるほど、それはもっともです」



ちなみにトランプは本来絵柄が描かれているはずの面には、何も描かれていない。そこは空白のままだ。



「ですが・・・・・・創造は破壊からしか生まれない。でも、元々無であるなら創造は生まれます」

「だからこそ、なんだな?」

「はい」










さて、余り時間は残されてない。彼らの旅が順調に進む事を祈ろう。

僕達に出来るのは、せいぜいそれくらいだ。あと・・・・・・あの妙な介入者はどうしよう。

いや、アレはあのままでもいいかも知れない。というより、構っている余裕がない。





そこに関しては、彼らに対しても同じだ。僕達はハッキリ言って最低限にしか動けないし手伝いも出来ない。





こうしている間にも沢山の世界が、徐々に徐々に崩壊を始めているんだから。




















(おしまい)





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