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小説(魔法少女リリカルなのは:二次小説)
第1話:おまけとあとがき



おまけ:狸寝入りをしてる間に・・・・・・




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



・・・・・・ヤスフミが六課に来るきっかけは、一週間前。





私とはやてが自宅で呑気にしていたヤスフミを尋ねて行った事だった。





そう、あれが・・・・・・全部の始まりだった。










「・・・・・・お断りします」

「あかんって。もうリンディ提督やクロノ提督も了承している決定事項や。アンタ、明日から六課入りな」

「大丈夫。夜逃げするから」

「だめだよっ! お願いだから逃げようとしないでっ!!」





ヤスフミを六課入りさせるために説得に来た。・・・・・・まぁ、嘱託ではあるから、正式な部隊員と言うのとは違うけど。

なお、ここにはちゃんと理由がある。先日のホテルアグスタでの一件がそれ。ヤスフミ、またカード引き当てるんだもの。私、びっくりだよ。

それを聞いたリンディ提督とクロノ提督・・・・・・まぁ、お母さんとお兄ちゃんが、これはマズイだろうと考えた。



そこでヤスフミの六課入りを決めた。なお、本人には今私達が話しているので問題無い。

あと、六課の事件も色々と新要素が出てきてるから、出来れば戦力としてヤスフミが欲しいというのも、ちょっとあったりする。

能力はもう知ってるから、十分に信頼出来るのも、とても大きい理由。





「だから、何度も言ってるけど僕は部隊に入ってどうこうなんて嫌だって言ってるじゃないのさ。
普通のお手伝いとかならともかく、1年近く常駐? だめだめ、絶対嫌だ」

「ヤスフミ、部隊ってそんなに悪いものじゃないよ?」



六課はヤスフミと繋がりが深い人間も、私やはやて以外にも多いし、絶対に気に入ってくれる。

それにほら、去年もGPOのお仕事で色々あって、ちゃんと居場所を作れたし・・・・・・大丈夫だよ。



「それに・・・・・・入ってみれば、局員としての動き方もそこまでひどくないって分かってもらえると思うし」

「フェイト、くどい。僕は局員にはならないって何度も言ってるじゃないのさ。てゆうか、どうしてそんな話になるの?」





その言葉に、私は胸が痛む。・・・・・・ヤスフミは、ずっとこう言い続けている。

自由気ままな嘱託の方がいい。組織のためや、世界の平和のためには戦えないと、何度も。

でも、私は、その・・・・・・そんなヤスフミに不安をずっと感じている。



このままヘイハチさんみたいに居なくなったりするのは、嫌だ。

だから、局員になってみようと、まずは中を見てから考えようと、声をかけている。

でも、見ての通り手ごたえは無きに等しくて・・・・・・それがかなり辛い。





「まぁまぁ、フェイトちゃんも恭文も落ち着こうや。別にこれは局員になるどうこうの話ちゃうやろ?
・・・・・・あんな、恭文。アンタっちゅうランブルカードを手札に加える以上、うち・・・・・・覚悟は出来とるよ」

「はやて?」

「アンタ、自分が局員・・・・・・いいや、部隊の一員になるん躊躇うのは、あんまりにアウトな手札が多いからやな?
それで六課に実際に入ったりして、その輪を乱すようなことになるんが嫌なんやろ」



はやての言葉に、ヤスフミの表情が固まった。そして、私も驚いている。つまり、それって。



「その上、アンタは局員としての動き方や規律に合わせられるかどうかで言ったら、ぶっちゃけ無理や。
アンタの目指す方向性と、局が局員に求めとる方向性はある意味では真逆」



私はヤスフミの方を見る。ヤスフミの頬から、一筋の汗が流れたのを見逃さなかった。



「それで、アンタはなんかあって、どうしても飛び込みたい思うたら、うちらが止めても絶対飛び出すやろうな。
去年のアレコレなんて、まさにそれやったもん。で、その場合・・・・・・六課に居たらうちらに迷惑がかかる」



そして、表情が、徐々に変わっていく。どこか気まずそうなものに。



「アンタ、そういうのちゃんと分かっとる子やもん。
もっと言うと、うちらの出世の足引っ張るとか考えてるんやろ」

「・・・・・・そんな事ないよ。僕はめんどくさいのが嫌いなだけだし」



そう言うけど、あまりそれが本当とは思えない。だって、ヤスフミ、ちょっと顔赤いし、明らかに動揺してるもの。

つまり、えっと・・・・・・六課に居たら、私やはやて、なのは達に迷惑がかかるのが嫌で、六課入りを断ってる?



「なぁ、恭文。それならそれでえぇんよ。うちも現状の局にはどっさり不満がある。
アンタの言いたい事もよう分かる。その上で・・・・・・一つ、質問や」

「なに?」

「・・・・・・『最強で最悪』、そうありたい思う気持ちは、変わってへんか?」





はやてが言った言葉に、私は多分苦い表情になっている。・・・・・・最強で最悪。それは、ヤスフミの理想。

ヤスフミがなのはの親戚の人の仕事場(地球にある治安維持のための警備会社)に出入りするようになって、そこの居心地がよくて・・・・・・言い出すようになった言葉。

そこの警備会社・・・・・・香港国際警防隊は、法を守るために法を破り、悪を砕くために何よりも悪であれという理念をもっている。



そんな、管理局員が聞いたら普通にヒステリーを起こしそうな思想をかかげて、非合法組織もいいところの動き方をしている。

そしてそこはこう呼ばれている。『最強で最悪の武闘派集団』・・・・・・と。

ヤスフミはそれにすごく感銘を受けたらしい。だから、たまにそういう事を言う。目指すのは、最強で最悪と。



正しくなくてもいいから、認められなくていいから、悪でいいから、自分の守りたいものが守りたいと。

・・・・・・その考えは、やめて欲しいんだけどな。うん、正直やめて欲しい。

その道は、きっと理解されないと思うから。理解されない道を、ヤスフミに進んで欲しくない。



守りたいものを守りたいなら、思想を同じくする人達と互いに自分を預けあって、協力すればいい。

少なくとも、悪になんてなって欲しくない。せめて7割方の人間に正しいと認められる道を歩いて欲しい。

だから、頷いて欲しくないと思った。変わってないとは言って欲しくなかった。でも、ヤスフミは・・・・・・頷いた。





「バカみたいだけど、変わってないんだよね。ううん、むしろそうありたいと思う気持ち、どんどん強くなっていくんだ。
特に去年のクーデター騒ぎのアレコレは大きかったから。・・・・・・色々あったしね。いい出会いもあったし、友達も出来たし」



私達も関わったひとつの事件の中で、局はその・・・・・・ハッキリ言えば役立たずだった。

私やはやてもほとんど何も出来無くて、その事件は実質GPOという外部組織とそこに常駐していたヤスフミが解決したも同然。



「確かに、局に入って、局員になったら・・・・・・それは無理やろうな。組織が求めてるんは組織人や。
うちやフェイトちゃん、なのはちゃんにシグナム達も、個人の思想は別としてそういう側面をちゃんと持っとる」



組織人は、組織の評判下げるような真似とか、好き勝手な事は厳禁。

あくまでも、動くのは組織として、組織のためが基本。ヤスフミの思想・・・・・・考えるまでもない。



「いらないだろうね。それで僕が局員になったら、リアルに二代目ヘイハチ先生の誕生だと思うし」



それは、私や母さん達が危惧している部分。だから、言わずには居られなかった。



「その思想・・・・・・変えられないかな。今までは悪いものを見過ぎたから、そう思うだけだよ」



私がそう言うと、ヤスフミは首を横に振った。・・・・・・やっぱり、ダメなんだと・・・・・・心の中で落胆する。



「でもね、人が守りたいなら、局員の道は間違ってないよ」



問題は、ヤスフミの・・・・・・私達の手で解決していけばいい。そうだ、そうしていけばいい。

人は、組織は変わらないわけじゃない。いい意味でも悪い意味でも、変わっていくんだから。



「そうやって組織をよくしていけば、きっと世界や、沢山の人の未来が守れる。
確かに、今までとは全然違うし、色々矯正していくのは大変かも知れないけど」

「嫌だ。・・・・・・僕、管理局嫌いなの。局員も、嫌い。世界も、沢山の人もどうでもいい。
局員じゃ、僕のやりたいことは出来ないの。局の中には、なんにもない」



・・・・・・違う、それは違う。そんなことは絶対に無い。

第一、私はヤスフミが本当にやりたいことを探しているのか疑問に思う。



「そんなことないよ。ヤスフミがちゃんと探していないだけじゃないかな。というか、何をやりたいの?」

「・・・・・・先生みたいになりたい。それに、ちゃんと誰かの『一番の味方』が出来るようになりたい」



前者は予想通りだった。そして後者は・・・・・・意味が全く分からなかった。



「一番の味方って何かな。私には意味が分からないよ。・・・・・・あのね、そうじゃないよ。
もっとちゃんとした、一つの形の役職として聞いてるの。どうしてその中に夢を描けないの?」



ヤスフミが考えていないのは、そこだよ。そんな抽象的な事はもういい。そこはいいんだよ?



「ヤスフミが今話したことは、目標にならない。もっと、具体的な形を探そうよ」



もっと真剣に考えて欲しい。出来る事、やれる事は沢山あるのに、それなのにこのままなんて、ダメだよ。



「あぁもう、フェイトちゃんも納得しいや。恭文は、うちやフェイトちゃんとも違う。
リンディ提督達とも違う言うだけの話やんか。・・・・・・そうやって、自分の価値観押し付けたらあかん」



優しく、だけど鋭く、はやては私に言う。それに、心が貫かれる。



「はやて、でも」

「でもちゃう。・・・・・・アンタ、忘れてるやろ。ヘイハチさんは恭文の先生で、恩人なんよ?
そんな人に近づきたいっちゅう気持ちを否定されたら、恭文マジで困ってまうやないか」



そして、熱くなっていた頭が冷める。冷めて、自分の考えがどれだけバカだったかを思い知る。



「それに『一番の味方』・・・・・・うちはえぇと思うけどな」

「・・・・・・そう、なのかな」

「そうや。なにより恭文は、もう出会った頃みたいな子どもやないんよ? 自分の考え持って、自分の道歩こうとしてる。
確かに家族であるフェイトちゃんから見てると、少々危なっかしいかも知れん。ちゅうか、危なっかしいわな」



そして気づいた。ヤスフミの表情が、とても悲しくて・・・・・・寂しいものに変わっているのを。

瞳の中に悲しみと『あぁ、やっぱりなんだ』という諦めの感情があるのを。それを見て、自分のバカさ加減が身に染みた。



「けど、家族であればなおのこと、まずはしっかり認めてあげなあかんって」



私、ヤスフミの事・・・・・・傷つけたんだ。・・・・・・違う、違うのに。

私はヤスフミにこんな目をして欲しくて・・・・・・局入りを進めたんじゃないのに。



「変わっていくんも、道を一緒に考えるんも、全部そこからやろ」



そう言われて・・・・・・また少し考える。考えて、考えて、気持ちが固まった。



「・・・・・・そう、だよね」





私の心配は別にして、ヤスフミは嫌がってる。そして、局の中では目標に近づきたいという願いは、叶わないと思ってる。

なのに『中から見ればきっと変わる』なんて言って、私達の理屈を無理矢理押し付けても、いい結果になんてなるわけがない。

むしろ、もっと嫌いになる。・・・・・・私、ダメだな。どうしてそんな簡単なことが分からなかったんだろ。



きっと私、こうやって何度もヤスフミの気持ち、傷つけてたんだ。





「ヤスフミ、ごめん。私、なんかズレたことばかり言いまくってた。というか、あの・・・・・・本当にごめん。
別にヘイハチさんが嫌いとかじゃないの。ただ、ただ・・・・・・本当に、心配で」

「ううん、大丈夫。・・・・・・フェイト、はやて、本当にごめん」



そう言って、ヤスフミが頭を下げる。深々と、申し訳なさそうに。



「心配、かけてるとも思う。でも、やっぱり・・・・・・六課には入れない。
実はね、もう見抜かれちゃってるみたいだから、ぶっちゃけちゃうと」



ヤスフミが、少し迷うような仕草を見せる。見せて・・・・・・やっと話してくれた。



「局や局員の動き方どうこうって、建前なんだ」



それを聞いて、納得した。やっぱり、はやての言う通りなんだと。



「僕、多分止められても、やらなきゃいけないと思ったら、アルトと一緒に飛び出しちゃうしさ。
それで部隊長であるはやてやみんなに迷惑かけたくない」



少しだけ、胸の中で揃わずに、空いたままだったパズルのピースがハマった。



「あとさ、やっぱ去年のアレコレで色々思うところがあってさ。局のやり方や体制が嫌いなのも事実。
それに・・・・・・クロノさんにしばらく静かに過ごすようにって言われてたんだよ」

「そうなのっ!?」



声をあげたのは私だけ。はやては普通にして・・・・・・あぁ、知ってたんだね。



「うん。・・・・・・だからマジで僕を入れようとしてるのが信じられないんですけど」

「あぁ、そこはまたクロノ君が謝罪する言うてるよ。なんやリンディさんの勢いが強かったらしいしなぁ」



とにかく私は・・・・・・その言葉を聞けたのが嬉しかった。

ヤスフミ、ちゃんと私達の事考えてくれていたんだと分かったから。



「とにかくそういうわけだから。・・・・・・ごめん」

「・・・・・・ううん、よう分かった。フェイトちゃんも、恭文の気持ちは分かったやろ?」

「うん。・・・・・・ただね、ヤスフミ。一つだけ約束。何かあったら、そんな事は気にしなくていいから私達を頼って欲しいの。
ヤスフミが私達の事を好きだって言ってくれるように、私達だって、ヤスフミのこと・・・・・・好きなんだよ?」



ヤスフミがいつもする言い方を借りるなら、組織や、世界に住む人達よりも、ずっと・・・・・・ずっと大事だし、大好き。

だから、守りたいに決まってる。そこだけは、絶対に変わらない。



「うん、そのつもり。まぁ、シャマルさんにも言ってるんだけどね。危なくなったら頼らせてもらうーって」





冗談めかして、そう笑いながら言うヤスフミを見て・・・・・・ちょっとだけ安心してる。

不安は、やっぱり消えない。だけど、認めなきゃ、いけないんだよね。

はやての言うように、ヤスフミはもう子どもじゃないんだもの。



自分で考えて、自分で道を決められる。子ども扱いなんてしたら、失礼だよ。

だって、年齢的にはもう大人の領域・・・・・・大人の男。

あれ、なんでだろう。どうしても外見的にすごく違和感が。



というか、ヤスフミが大人の男・・・・・・考えた事無かった。

そう考えると、なんだかドキドキしてきて・・・・・・あれ? おかしいな、私。

なんでヤスフミに『好き』って言われた時のこととか思い出してるんだろ。





「フェイト、どうしたの?」

「あ、ううん。なんでもない。・・・・・・それじゃあはやて、話はまとまったみたいだから、そろそろ」

「いやいや、まとまってないよ?」

『え?』



ヤスフミと声を揃えてそう言いながら、疑問の視線をはやてにぶつける。

え、えっと・・・・・・これはどういうことかな。



「うち、言いたい事まだあるもん。・・・・・・アンタの気持ちは分かった。でもな、それでも入って欲しいんよ」

「あの、はやて?」

「うち、実はな、この部隊作る時に一つ決めた事があるんよ。
それはな・・・・・・アンタみたいな時代遅れの田舎者でも居場所に出来る部隊にしようっちゅうことや」



はやてが、真剣な目でヤスフミを見ながらそう言った。

そしてそれは・・・・・・私やなのはが知らなかったことだった。



「うちも去年のクーデター騒ぎで色々思うところがあってな。結局アンタやGPOの面々に任せっぱなしになったんも原因や。
そしてさっきも言うたけど、うちはそこの辺りも含めた上で管理局と言う組織に対して相当不満がある。アンタと同じでな」

「僕と?」

「そうや。そやから、フェイトちゃんみたいに『信頼出来る人達に自分を預けて』なんて言えんのよ。
その信頼出来る人間がどれだけ居るか言う問題から引っかかってるわけやし。色々覚えあるやろ?」

「あぁ、あるね。アレとかコレとか」





はやてが狙われた時のことや、2年前、ヤスフミが不正をしていた武装局員20人を相手に大暴れをした時の事だと言うのは、すぐに分かった。

・・・・・・そこを言われると、確かに弱い。私、そういうのに目を伏せて、いい所だけを押し付けようとしてたのかな。

ううん、してた。私は出来てるから、ヤスフミも出来るはずだって、そう思ってた。あれ、なら私は?



どうして管理局という組織に自分を預けていられるんだろ。私だって、色んな問題でイライラしてる。

それでやってられなくなる時がある。それは本当。それなのに、私は執務官として仕事を続けていられる。

色んな問題はあるけど、それでも。そうだよね、どうしてなんだろ。



・・・・・・改めてそこについて考えてみると、今ひとつ分からない。

私はどうして、管理局に所属出来るのかな。どうして、執務官で居たいと思うんだろう。

うーん・・・・・・まぁ、ここはいいか。今はヤスフミの話なんだから。





「機動六課は、そういうんをぶっ飛ばしていく独立愚連隊や。アレや、第二のGPO目指すで?
もっと言うと、目指すは特車二課や。うちは後藤隊長や。そして未来のメルビナ・マクガーレンや」

「・・・・・・渋さが足りない。あと身長と胸が足りない」

「うっさいわボケっ! あれの渋さにどないして勝てっちゅうんやっ!? そして後の二つの話はせんでえぇからっ!!」



とりあえず、話がよく分からないので聞き役に回る。というか・・・・・・特車二課って、なに?




「アンタもそうやし、例えば・・・・・・ヘイハチさんが部隊に入ったとしても、遠慮なく暴れられるような組織を作りたい思うとる」

「・・・・・・それはムリじゃない? 先生暴れ過ぎだし」

「それでもや。守るために、下らん柵も規律も、邪魔なもんを全て吹き飛ばすそんな組織。
それが、うちの理想とする形や。ヘイハチさんやアンタと関わるようになってからな、ずっと思うてたんよ」



それは、私もなのはも知らなかったこと。今、初めて聞いた事。多分、ヤスフミも同じ。

私達今、本当に驚いた顔をしているから。



「とにかくや、機動六課はそんな部隊にしたい。うちの管理局改革の第一歩。
そこにアンタも付き合って欲しいんよ。その暁には、アンタには非常にえぇことが待っとる」

「なに?」

「アンタ、補佐官資格持っとるし、フェイトちゃんの捜査関係手伝ってもらうで。
日がな一日中、基本的にはフェイトちゃんと一緒や。もう好きなようにフラグを立て放題や」





それがなんでいいことなのっ!? というより、どうしてそんな話にっ!!

あ、あれ・・・・・・なんで私、ヤスフミと一日中一緒って言うのでドキドキしてるんだろ。

あれ、おかしいな。なんでこんなに私、ヤスフミの事意識してるんだろ。



ち、違うっ! 意識なんてしてないからっ!!



ヤスフミはその・・・・・・友達で、仲間で、家族で・・・・・・弟なんだよっ!? そういうのじゃないからっ!!





「・・・・・・乗ったっ!!」

≪あなた、そこで即答ですか? ・・・・・・あ、どうも。私です≫

「だってー、フラグ立て放題っていい響きじゃない?」

「いい響きじゃないよっ! お願いだから私の意見を」

「でも、よかった」



え、無視っ!? 何気にみんなひどいよっ!!



「そういう事なら、僕みたいなのが居てもいいよね。あと・・・・・・フェイト、仕事大変だよね」

「そ、そうだね。ヤスフミにも前に報告したと思うけど、色々進展したから」

「なら、資格も持ってるし、手伝える範囲で手伝っていくよ。
元々、この資格はそういう時のために取ってたんだもの」



そう言って、ヤスフミがニコリと笑う。・・・・・・あれ、私やっぱりおかしい。

ヤスフミの事『大人の男』とか、『異性』って考えると、こう・・・・・・胸が苦しい。



「なら、それでえぇか? 明日から六課入り言うことで」

「うん、いいよ。・・・・・・言っておくけど、独立愚連隊で特車二課目指してるってとこで惹かれたんだからね? そこんとこ、忘れないように」

「了解や。基本方針はそこやから、問題無いで。・・・皆で幸せになろうや〜」

「やっぱり渋さが足りない」

「そこは言わんといてっ!!」










頭を抱える私は置いてけぼりで、話はあっさりとまとまった。





それもよく分からない方向で。これ・・・・・・なに?




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「とにかくね、これからは私ももっと頑張る。みんなに教導の成果が上がってることとかをちゃんと実感出来るようにする。
何か気になることがあるなら、出来うる限り力になる。だから・・・・・・お願い。もうこんな無茶だけは絶対にしないで」

「別に、ここだけの事で言ってるわけじゃねぇ。お前達はまだ心身共に子どもで、壊れやすい。
アタシらは、今回みたいな無茶は絶対に認めない。今を使い潰して、未来が壊れたら元も子もねぇだろうが」

「実を言うとね、ヤスフミも同じ事をしたんだ。ただし、訓練での無茶じゃなくて、実戦での無茶。
ヤスフミ、身体小さいよね? みんなより年上なのに、ティアナより・・・・・・ううん、スバルより小さい」



心の中でごめんと謝りながら、少し話す事にした。

実例を出すと、きっと分かりやすいと思うから。そして、分かってくれると思うから。



「まさか・・・・・・恭文の身体が小さいのって」

「そうだよ。その時の無茶が原因なんだ。後遺症は全く無いんだけど、身体の成長に妨げが出た。
でも、これは本当に幸運なこと。・・・・・・2週間意識不明で、そのまま死んでたかも知れないの」



後遺症の心配もあった。だけど、本当に奇跡的に重要な神経や臓器に傷が付いてなくて、それで現状に繋がってる。

そして、思い出してしまった。あの包帯だらけの姿を。それに、スバル達を重ねると・・・・・・無性に怖くなった。



「蒼凪の場合は、通さなければならない意地があった故に傷を負った。だが、下手をすれば魔導師として死んでいた。
お前達が今回した事は、十二分にそれに繋がる事だ。・・・・・・我々にも手が届かなかった部分はある。そこは認めよう」





とても苦い顔で、シグナムがミーティングルームでそんなことを言う。・・・・・・私は、一週間前の事を思い出していた。

海上に出てきていたガジェットを掃除して、私とヴィータは隊舎に戻ってきた。それから、シグナムとなのは、それにスバル達と話し合い。

教導の事とか、どうしてこういう無茶をしてしまったのかとか、色々聞いた。



そして、私達全員反省している。色んな意味で、互いにダメダメだったと。





「だが、我々に何の相談もなく無茶をしたお前達自身にも原因があることは覚えておけ。そして、ティアナ」

「・・・・・・はい」

「お前が強くなりたいと願った理由は分かった。その想いがどれほどのものかも・・・・・・家族が有る身ではあるので、一応は分かる。
だが、それでも私はお前の行動を認めるつもりはない。お前の無茶で、無意味に身を危険に晒されたものが居る以上、ここは絶対だ」



なのはがシグナムを止めようとするけど、シグナムは視線でそれを制した。

制して、ため息を吐いてもう一度ティアナを見る。



「だから・・・・・・次からはちゃんと話せ。隊長達でも、ヴィータでも、私でもいい。
私達に話しにくいようであれば、ロングアーチで同年代の人間でもいい」



俯いていたティアナが、シグナムを見る。シグナムの目は、いつも通り厳しめ。

だけど、どこか・・・・・・優しい目をしているのに、私は気づいた。



「話してくれなければ、私達は誰もちゃんとした形では分からない。もちろん、全てにおいてお前達に合わせる道理などない。
だが、出来うる限り力にはなる。・・・・・・お前一人で抱えて、こんな無意味な無茶はもうするな。いいな?」

「はい。あの・・・・・・すみませんでした」

「分かればいい」



シグナムが言いたかった事、伝わってくれると嬉しいと思う。というか、伝わってるよね。

私達が対処してる間にも、なのはがちゃんと話してくれてたそうだから。きっと、伝わってる。



「それに関してはスバル、エリオ、キャロ。お前らも同罪だ。ティアナの側に居ながら、誰一人として報告なしっておかしいだろうが。
いいか、今回はそこんとこ大目に見るが、次やったらアタシ達はタダじゃすまさねぇ。そこんとこ、覚えとけよ?」

『・・・・・・はい。すみませんでした』



とにかく、ここで終わり・・・・・・かな。時間も遅くなってるし、今日はこれで解散でいいかも。

私はなのはとヴィータ達を見る。そして、三人とも同じことを考えていたのか、すぐに頷いてくれた。



「とにかく、今日はここまでだ。明日また細かいとこをアタシとなのは、お前達とでディスカッションするから」

「あの、すみません」

「なんだスバル、トイレならもうちょっと我慢しとけ。すぐ終わるからよ」

「違いますよっ!! ・・・・・・そこじゃなくて、あの・・・・・・恭文、どうなるんですか?」



私達は同時に固まった。・・・・・・まずい、ティアナの前なのに。と、とにかく急いで確認。



”なのは、ヤスフミのことは”

”・・・・・・まだ話してないの”





あぁ、やっぱりか。そうだよね。だから私達もここまでヤスフミのことに触れてないんだから。

話していない理由は、はやてに口止めされてたから。

ヤスフミの処分がどうなるか分からないし、ティアナが気に病むから話さない方がいいというのが理由。



とにかく、スバルに口止めしようとした。というか、エリオとキャロもだね。だけど、それじゃあ遅かった。





「そう言えば・・・・・・恭文さん、どうなるんですか?」

「ティアさんを庇う形とは言え、なのはさんに相当ひどいことを言ってますし・・・・・・あの、何か処罰対象になるんでしょうか」



エリオとキャロが、心配そうな顔で爆弾を投下したから。だから、当然のように食いつく子が居る。そう、あの子。



「・・・・・・ちょっと待って。私を庇うってなに? アイツ、普通に過労で休ませてもらってたじゃないのよ」



どうやらなのははそういう言い訳をしたらしい。だから・・・・・・当然のように、ティアナの視線が厳しくなる。

厳しく、私達を・・・・・・なのはを見る。『どういうことですか』と、視線で聞いてくる。



「・・・・・・・・・・・・説明、してくれますよね?」

「悪いがそれは出来ん。蒼凪に関しては後日通達を」

「シグナム副隊長、先ほどシグナム副隊長はどうおっしゃりました?」



その言葉に、シグナムが固まる。そして、ダラダラと冷や汗を流しながらティアナを見る。

というか、あの・・・・・・ティアナ、目が怖いよっ! そのつや消しハイライトはやめてくれないかなっ!!



「話さなければ誰も分からないですよね? 私も、分からないんです。だから、話してくれませんか?」

「・・・・・・だから、後日」

「話してください」

「わかった」

『シグナム(さん)即答っ!?』



そして、私達は説明した。ヤスフミがティアナを(結果的に)庇う形で、なのはや私達とやりあったことを。

医務室で寝ているのは、その時のダメージが原因だと。



「・・・・・・なんで、そうなるんですか」



私達の話を聞き終わった後、開口一句出てきた言葉は、そんな疑問と戸惑いの声。

普通に考えれば、そうなるのかも知れない。だって、二人は特に仲良しとかではないと思うから。



「スバルやエリオ、キャロならまぁ・・・・・・分かります」



スバルは、姉のギンガとヤスフミが友達だから。

エリオとキャロは、家族である私の被保護者だからと言いたいのは、すぐにわかった。



「でも、私はアイツとは友達でもなんでもありません。会話だって、最初の挨拶くらいですし」

「・・・・・・恭文君、私に対して怒っただけで、ティアナを庇おうとかは考えてないと思うな」

「えぇっ!? でも、あの・・・・・・だって、あの状況だとティア助けようとして」

「そういう奴なんだよ。ぶっちゃけ、身内以外には冷たいぞ? 局員自体もそんなに好きじゃないしな」










四人は戸惑い気味だった。私達は・・・・・・うん、私達もかな。ヤスフミらしいとは思いつつも、やっぱり今回は派手に暴れたから。





なお、この後ティアナがヤスフミの処罰関係をかなり気にして、はやてにまで話を聞きに行ったのは、言うまでもないと思う。





それで私は・・・・・・改めて考えて気づいた。ヤスフミが言っていた『一番の味方』って、もしかしたらこういう事なのかなと、少しだけ。




















◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「・・・・・・アルト」

≪はい?≫



朝が来た。朝が来たけど・・・・・・一睡もしてない。

てゆうか、寝てない。あぁ、これは同じことだ。『頭痛が痛い』と同じだよ。



「これからどうしようか」

≪適当に戦うんでしょ? いつも通りに。もう聞くまでもないじゃないですか≫

「うん、そのつもり」



起き上がって、窓の外の景色を見る。日の出からすぐなのかな? 太陽がそれほど高くない。

・・・・・・まさか、一週間でクビになるとは。なんというか、普通に僕はバカらしい。



「これでリンディさん達も納得してくれるだろうね。僕は組織に馴染めないってさ」

≪というより、これでしなかったら異常ですって。もうありえないじゃないですか≫

「てか、そうなったら真面目に縁を切るよ。ぶっちゃけ、ありえないし」





とにかく、枕元にたたんで置いてあった僕のインナースーツへと着替える。

というか、誰がパジャマに着替えさせてくれたんだろ。しかも僕サイズだし。

とにかく着替えて、ブーツを履いて、アルトを首にかけて・・・・・・よしっと。



ベッドの上に寝巻きをたたんで置いて、僕は早速部隊長室へと向かおうとした。





「・・・・・・おはよ」



だけど、ダメだった。入り口が開いて、そこを見ると黒のシャツにパーカーパンツを着たフェイトが居たから。

というか、いつも通りに優しく微笑んでくれる。・・・・・・なんだろう。



「もう、起きてたんだ」

「起きてたよ? 昨日の夜9時からずっと。隣で寝てたツインテールと横馬がうるさいのよ。
どこのホラー映画かって言わんばかりに叫ぶから、眠れなかったの」

「そうなのっ!? ・・・・・・じゃあ、あれからどうなったのかとかは」

「全部知ってる。てか、隣でデバイスのモード2解除したり、なのはの教導が地味って話をしたり、『ごめんなさい』って泣くのよ? 分からないはずないでしょ」



僕がお手上げポーズでそう言うと、フェイトは苦笑して、僕が寝ていたベッドにポスンと腰掛ける。

それで、右手でポンポンとベッドを叩く。・・・・・・座ってお話ということは分かったので、僕は素直に座った。



「一応、起きてないようだったら後にしようかと思ったんだけど、今やっちゃうね。
私から、ヤスフミへのお説教。なお、拒否権はないから」

「・・・・・・やっぱり?」

「やっぱりだよ。・・・・・・まず、昨日の行動は絶対に間違ってる」



だろうね、もう知ってる。てか、あれが正しい世界なんて間違ってるでしょ。



「伝えたいことがあるなら、ちゃんと話すべきだった。否定じゃなくて、理解し合っていくべきだった。
あんな風に、なのはのこと傷つけるようなやり方・・・・・・するべきじゃなかった」

「何言ってんの。それやったってみんなは普通になのはの味方するだけでしょうが。
『なのははこう考えている』。『なのはは頑張っている』。なのはは、なのはは・・・・・ってさ」

「それでもだよ。・・・・・・どうして、信じてくれなかったのかな。話せば、言葉にすればちゃんと伝わるって」

「ズルい隊長をどう信じろって言うのよ。現に、フェイトとシグナムさんは昨日どうしようとした?」



ハッキリ言って、あの言い草で信じるどうこうなんてムリ。うん、絶対ムリだね。うん、賭けたっていい。

みんなは普通になのはの擁護をしようとしたに決まってる。なのはが大事な友達で、仲間だから。



「そうする理由は分かるけど、意味無く全擁護するのと、いいとこも悪いとこも認めて向き合うのとは違うでしょ。
あれで『なのはは頑張ってる』って方向性で解決したら、スバル達はなのは達の事、本気で信用しなくなるよ?」

「・・・・・・そこを言われると、確かに弱いかも。ヤスフミの行動を見てなかったら、多分なのはの肩を持ってたと思う」

「でしょ? ・・・・・・で、お話はこれで終わり?」

「終わりじゃないよ。まぁ、今のは前振り。本題はここからだよ」



・・・・・・え、マジ? 僕はそういう二段構えはめんどくさいんですけど。

もうちょっと楽に行って欲しい。じゃないと、辛いだけだし。



「・・・・・・六課を辞めたいから、こんなことしたの?」

「残念ながら違う。・・・・・・・・・・・・咄嗟に、飛び込んでた」



本能的に、迷いも躊躇いもなく飛び込んだ。で、もう剣を抜いた以上は引くことなんで出来ない。

それを通しただけ。ティアナも、六課も関係ない。自分の勝手で、暴れただけ。うん、それだけ。



「気づいたらもう砲撃斬って、ティアナに転送魔法使ってた。六課のこととか、何にも考えてなかったよ」

「・・・・・・そっか。あとは・・・・・・ティアナがヤスフミに似てたから、色々考えちゃったのかな」

「かもね」



フェイトは僕の昔のアレコレについて、良くしっている。だから・・・・・・まぁ、軽くお手上げポーズで認めた。



「フェイト、知ってる? 力が無くて、それが悔しい人間は・・・・・・強くなるのに無茶苦茶必死なんだよ」



腕を下ろしてから、僕は右手を上げて・・・・・・その手の平の中に、自分の過去を見出す。

僕も、ティアナと同じ感じだったかなとか思いつつ、ただその手の平を見続ける。



「フェイトやなのはみたいな天才様には分からないかも知れないけどさ。
凡人とそれ以下なのは、周りを見てる余裕なんて無くなる時がある。不安になりがちなんだよ」

「・・・・・・それは知らなかったと答えるしかないね。というかヤスフミ、ちょっと意地悪だよ。
昨日あんな事があったのに『知ってる』とは言えないのに」

「ならこれも覚えておくといいよ。僕は基本意地悪で、性格が悪いの」



右手を下ろして、ベッドに手の平を乗せる。軽くシニカルに笑いつつ、僕はフェイトを見る。

フェイトは・・・・・・僕をジッと、優しい瞳で見つめていた。



「ね、六課に残る気はあるかな」

「ない。てか、無理でしょ」

「無理な道ではないよ? ヤスフミが自分の非を認めて、反省の姿勢を示せばなんとかなるかも知れない。
この部隊の一員として、私達と同じ六課の仲間として。でも・・・・・・ヤスフミはそうしないよね。うん、しない」



呆れているような、感心しているようにも見える笑いを、フェイトは僕に向ける。



「当然でしょ。僕、『六課の一員』になった覚えなんてないし」

「・・・・・・うん」

「なによりどんな理由であれ、自分の意思で喧嘩を吹っかけたもの。
対価はしっかり払わないと。・・・・・・僕はフェイトが言ったような理屈は大嫌い」

「やっぱり・・・・・・そっか」



向けながら、頭を優しく撫でてくれる。その感触が、とても心地がいい。



「ただね」

「なに?」

「私は・・・・・・ヤスフミに六課に最後まで居て欲しかった。あ、局員になるどうこうという話じゃないよ?」



なぜだろう、必死に念押ししてくる。しつこいくらいに念押ししてくる。というか、どうしたのだろう。



「・・・・・・私、ヤスフミの目標ヘイハチさん、否定したから。きっと、すごく傷つけてたから」

「・・・・・・・・・・・・大丈夫だよ」

「大丈夫じゃない。だから局が嫌いで、局員になりたくないと思うヤスフミの気持ち、ちゃんと認めていくことにしたの。ただね」



フェイトが、どこか寂しげに僕を見る。そのまま、言葉を続ける。



「この中で出会う人達、この中で過ごす時間。そういうのできっと、今まで見えてなかったものが見つかるんじゃないかなって、思ってたから」

「・・・・・・そうかな」

「そうだよ。私は、今でもそう思う」










・・・・・・こうして、僕は六課を去ることになった。まだはやてには確認してないけど、これで確定でしょ。





というか、残れるわけがない。結局、僕はこのままでは、局に・・・・・・組織に居場所など作れないのである。




















(本当に続く)




















あとがき



古鉄≪というわけで、12話まで手が届いてしまったJS事件再構成です。
なお、『とある魔導師と古き鉄の戦い』第1話からのIFストーリーとなっております≫

恭文「TVの時間軸的には、8話から。なので、今回は普通に前後情報無しであの事件に遭遇したという、二次創作界でも珍しいパターンになっております。・・・・・・てか、いいのかこれは」

古鉄≪いいじゃないですか。序盤のかったるいところを吹き飛ばして、なおかつ面白い感じにした結果、こうなったんですから。
さて、今回は出番の少なかった古き鉄・アルトアイゼンと≫

恭文「この話のテーマは『人と違う事・それ故の疎外感・居場所や組織、普通とはなにか』・・・・・・なんてハッタリをかましてみる、蒼凪恭文です」





(どこからか『やめてー! すっごい勢いだけで書いてるんだから、そういうのはやめてー!!』という声がした。当然、二人はそれを無視する)





恭文「たださ、今まで何回か居場所とか、人と違う事とか、組織とは何かってのを書いてたわけじゃない?
そういうのの集大成というか、一つの答えを出したいとは考えてる・・・・・・んだよね?」

古鉄≪あなた、どこを見ながら威圧しまくってるんですか。怖いですからその目はやめてください。
とにかく、もう一話を読んでいただいた方は分かるでしょうけど・・・・・・そうとう変えます≫

恭文「てゆうか、元々StSの不満点とかそういうのをぶっちぎるためのお話なので、僕はかなり暴れます。
今の書いてる段階だけど・・・・・・そんな六課メンバーと本編みたいに距離感近くはないんだよね」

古鉄≪というか、フォワードメンバーに関しては普通に好感度最低なところから始めています。
一応、終着点は本編と同じラインですが、ちょちシリアスモード多目ということですね≫





(なぜだろう、青いウサギまでどこかを見出している)





恭文「で、今までのJS事件話とかで出てきてるのも出します。うん、ここ当然。
だって・・・・・・スカリエッティじゃあねぇ?」

古鉄≪ぶっちゃけ、あれも相当頑張ってもらわないと≫

恭文「なんて言うか、改めて思う。アレは」





(子どものこーろの夢ーはー♪)





恭文「とにかく、これの続きも書きつつSecond Season書いて、NEWタイムの2話を書かないと」

古鉄≪NEWタイムの2話は、まだラストに迷ってて詰まってましたけど、いい感じのが思いついたのでやっと書けますね≫

恭文「うん。なんていうか・・・・・・泣かせる気持ちでいきたいらしいから、頑張ってみよう」





(とにかく、ストックは出来ているのでちょこちょこいくらしい。よし、頑張ろう)





恭文「とにもかくにも、カオスに変化するであろうJS事件を皆さんお楽しみに。それでは、本日はここまで。
お相手は蒼凪恭文と」

古鉄≪古き鉄・アルトアイゼンでした。それでは、また≫










(とにかく、少しずつ頑張っていこうと思った青い古き鉄コンビであった。
本日のED:UVER world『〜流れ・空虚・THIS WORD〜』)




















はやて「・・・・・・どないしようか」

リイン「普通なら、クビとかですよね」

シグナム「普通ならな。アイツのしたことは、決して許してはいけないだろう。
ティアナを庇うためとかならまだ分かるが、きっとアイツは」

はやて「単純に今回の事、事情よう分からんのに首突っ込んで、引っ掻き回しただけやしなぁ。
いや、うちらそんなこと言える義理立てまじないけど。だって、これうちらの不手際やし」

シグナム「蒼凪は、言うなればそれに巻き込まれたも同然です。
まぁ、それで一番罪の重い動き方をするのがアイツらしいというかなんというか」

はやて「・・・・・・一番の味方、かぁ」

シグナム「え?」

はやて「いやな、アイツが言うてたんよ。ちゃんとそれが出来るようになりたいって。
去年のクーデター騒ぎの時、そういう風に思うたらしいわ。公子の事とかもあったからなぁ」

シグナム「・・・・・・納得しました」

はやて「なんかこう、局ってダメやなぁ。アイツはきっとティアナやなのはちゃんの『一番の味方』しただけやのに。
それやのに全部パーなんて、マジでダメや。・・・・・・と、これだけ言って全部片付くんやったら、それでえぇんやけどなぁ」

リイン「そうですよね。うー、はやてちゃん、シグナム・・・・・・どうするですか?
このまま恭文さんをクビはまずいですよ。恭文さんは絶対平気な顔するでしょうけど」

シグナム「するな、間違いなくする。だが、それ以外は・・・・・・だ」

はやて「・・・・・・とりあえずアレや、恭文呼び出そうか。もうさすがに目覚ましとるやろ」

リイン「そうですね」










(おしまい)






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