小説(魔法少女リリカルなのは:二次小説)
幕間そのに:おまけとあとがき
おまけ:鉄達のその後のこと。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・やっさん。
「なんですか?」
「この子、まだ食べるの?」
「えぇ」
≪序の口といったところですから≫
「・・・マジですか」
≪姉御、俺は納得したぜ≫
「私もだよ・・・」
なーんでアルトアイゼンがあんな不謹慎極まりないこと聞いたのか疑問だったんだけど、納得だわ。
これが遺伝だなんて・・・私は信じられないし信じたくない。
いや、不謹慎なのを承知でそう思いたいのよ。スゴすぎるもの。
「あれ? なぎ君だめだよ、男の子なんだからもっと食べないと。あ、あなたももっと食べてください」
「・・・なぜにあなたが連れてきた人みたいに言うの? つーか、私もやっさんも人並み以上に食べてるからっ!!」
そう言っても、彼女には通用しなかった。私とやっさんの前にカレーとナンを置く。もちろんギンガちゃんサイズ。
それを見てやっさんは・・・おなかに手を当てて、食べられるかどうか計算している。うん、無理って結論が出たみたいだ。表情が暗くなった。
「まぁ、お前さんもどんどん食べてくれてかまわねぇぞ。ここは俺が持つから」
「え? いや、さすがにそれは・・・」
≪おっちゃん、やせ我慢は良くないぜ? これ、すごい事になるだろ≫
この店は、ナンやライスこそ食べ放題だけど、ほかは特にそうじゃない。当然・・・食べれば食べた分だけ金額は増していく。
今のギンガちゃんの食べっぷりを見るに、会計の時、私はその場に居たくないくらいの額になっているのは間違いないだろう。
さすがにそれで私の分まで金額を持ってもらうわけには・・・。
「いいさいいさ。大事な娘の命の恩人達には、これくらい安いもんだ。
・・・その代わり、これで依頼料の代わりってことにしてくれると助かる。いや、マジで・・・」
「・・・大変なんですね」
「ナカジマ家の食費、計算していないって話ですし・・・。とにかく、私達も食べちゃいましょう? せっかくのオゴリなんですから」
「マリーちゃんも強くなったねぇ。お姉さんはうれしいよ」
・・・さっきまでの落ち込んだ顔は一変。私とやっさんお勧めのカレー店で、ギンガちゃんは暴れまわるように食べていた。
もうすぐ全メニューを制覇するだろう。正直、今回の一件に関わって一番の衝撃だわ。
≪姉御、俺的にはそれより衝撃があるんだけどよ≫
「・・・あぁ、そうだったね」
・・・さっきのやっさんのハグと、告白じみた励ましも衝撃的だった。つか、アレには勝てないか。
うん、なんていうか・・・よくわかった。うちの弟弟子が妙に本局や地上部隊の女の子から人気が高い理由が。
ああいう風に、無自覚にフラグを立てるところに理由があるんだ。
それを、噂のテスタロッサ・ハラオウン執務官に出来ないのが、やっさんクオリティというかなんというか・・・。
「ギンガさん、こんなには食べられない」
「あら、私はこれくらいいけるよ? なぎ君小食すぎ」
「ギンガさんと比べられたら誰だって小食になるわっ! この山盛りカレー1種類だけでおなかいっぱいになれとっ!?」
「大丈夫だよ。私も一緒に食べるから。・・・ね?」
「・・・騙されるな僕。この笑顔は罠だ。地獄への入り口だ」
≪そう言って、結局だまされるマスターなのでした。ちゃんちゃん♪≫
「変なナレーションつけないでよっ! あー、喰いしん○もっとちゃんと読んでおけばよかった・・・」
いや、あれ読んでたとしてもこれの対処は無理でしょ。まぁ・・・元気出たみたいだからいいか。
私は、若い二人がカレーの食べられる量についてあーだこーだと議論をする様を見ながら、楽しい気持ちに溢れていた。
いや、この二人どうなるかな。さっきのでフラグ成立とすると、面白いことになるんじゃないの?
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
フェイト・テスタロッサ・ハラオウン。言わずと知れた、僕が長年片思いしている女性である。
性格は、温厚で控えめ。まぁ、若干バトルマニアで戦闘中はキレやすいとこあるけど。
穏やかな笑顔は、見る人間の心に温かいものを灯す。まぁ、それはお前だけだとシグナムさんにからかわれるけど。
職務関係に関しても非常に優秀。というか、凄く評判がいい。まぁ、かなり天然入ってるから、それ見てたら信じられないけど。
とにかく、僕がフェイトに惹かれたのは・・・フェイトの昔のことと、僕の子ども時代が少しだけ似ていること。
そして、今言ったような部分と、その中にしっかりとある、強さと優しさに惹かれたから・・・かな?
・・・よくわかんないや。理由、ないのかもしれない。
ただ、フェイトと居ると幸せなんだ。心が凄く暖かくなって、泣きたくなるくらいにときめいて・・・。
ただ、片思いの時間も長年になると、変化していくものもある。魅力と感じるものが加わったりとかね。
そう、僕が感じたことも・・・それになるのだろう。
「・・・恭文、正直に言ってな。今日、フェイトちゃんを見てなんて思った?」
「凄く・・・大きいです」
「やっぱり・・・」
「「はぁ〜」」
なのは、はやてもだけど、ため息吐くの止めて。いや、わかるけど。
「まぁ、分かるよ? 実際フェイトちゃんは・・・うん、そうだと思う。でもあそこまで意識してどうするの?」
「せやで? フェイトちゃんはアレやから、気づかれへんと思うたかもしれんけど、実際気にしてたんやからな」
こらこら、アレって言うな。おのれのタヌキ度に比べたら、遥かにマシだから。
「でも・・・アレは目の毒だよ。だって、谷間が・・・その、何かに当たって形が変わってるとこ見ると・・・こう、柔らかさがリアルに想像できて・・・」
「あぁ、自分は美由希さんとかに抱きつかれること多いもんな」
その話をしてやるなっ! つーかあの人達はおかしいからっ!!
「まぁ、仕方ないけど・・・。でも、ダメだよ? 女の子の胸を凝視しちゃ」
「してないよっ! つーかそんな朝から晩までフェイトの胸しか見てないみたいな言い方をするなっ!!」
「してたよっ! あと、私が言ってるのは時間の問題じゃないからっ!!
恭文君、一瞬で目に焼き付けようとしてたもんっ! それはもうすごい勢いでっ!!」
「魔王めっ!」
「今それ関係ないでしょっ!?」
「嘘だッ!!」
「嘘じゃないもんッ!!」
・・・あの一件から、早くも1ヶ月以上の時が流れた。
本日、僕とフェイトとはやてと若○なのはは、久々の楽しいお出かけタイムから帰還したばかりである。
で、プールに行ったわけですよ。
で・・・フェイトの成長しているバストに目を奪われまくっていたことを、はやてとなのはに詰問されて、いい感じの反省会である。
「まぁまぁなのはちゃん。それは仕方ないって。自分かて知ってるやろ? フェイトちゃん、大きい上に形もえぇし、さわり心地も無茶苦茶えぇんやから。
あれ、ブラ外しても垂れたりしないんやで? ほんますごいなぁ〜。その上綺麗な・・・やし」
ぶはっ!!
「や、恭文君、鼻っ! 鼻から赤いの垂れてるからぁぁぁぁっ!!」
≪マスター、私に垂らさないで下さいね。出力上がったわけでもないのに、赤くなるの嫌ですから≫
「アルトアイゼン、そこツッコんでいいのかなっ!?」
なのはからティッシュを貰い、両穴に突っ込んで、若干息苦しいかんじと自分の鼻声を味わいながらも、話は続く。
というか、続ける。
「・・・で、どうや? つか、フェイトちゃんと何話してたんや」
どう・・か。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「・・・ヤスフミ、どうしたの? やっぱり、キツイのかな」
前日に、無限書庫の手伝いに借り出され、徹夜明けだった僕は、最初の内は、人口ビーチでボーっとしていた。 というか、寝転んでた。
ちくしょぉ・・・クロノさんが無茶振りするから、ユーノ先生に泣きつかれたじゃないのさ。でも、この間はお世話になったから、文句言えない。
とにかく、そんな事を考えながらぐったりしていると、フェイトが戻ってきて、僕を覗き込んできた。
その時に・・・あれですよ。だっちゅー○的なポーズになってた。
「・・・その、大丈夫だから」
つい、目を逸らしてしまう。だって・・・その、いけないもの見てるような感じだったから。フェイトだって、見られていい気持ちするはずないし。
・・・いや、真・ソニックとかあるけど。でもあれで快感なんて・・・得てないはずだ。
「そう? なら・・・よいしょっと」
「・・・遊んできていいよ? 僕は大丈夫だし」
「ううん、私も少し疲れたから。というか・・・」
というか?
「ヤスフミとこうやって遊びに来るの、本当に久し振りだもの。少し、お話したいんだ。いいかな?」
「そりゃいいけど・・・」
「ね、お仕事の方は大丈夫かな? 危険なこととか、ない?」
「・・・まぁ、なんとかやってる。アルトもいるしね」
実を言うと、僕とフェイトの距離は・・・少し空いてる。
原因は、フェイトが中学卒業後、ミッドへと住居を移して、長期の執務官任務も受けるようになったこと。
現在、海鳴のハラオウン家でお世話になりながら魔導師を続けている僕とは・・・やっぱり、接点が少なくなるのである。
メールや通信などはよくやりとりするけど、やっぱり、実際に会って話すほうが幸せ。
最期の手段であった補佐官も、シャーリーがいるから、僕の出る幕なんてないし。
・・・まぁ、シャーリーが優秀なおかげで、ワーカーホリックなんてことにならないのが救いかな。
「というか・・・心配なの。今までみたいに、ヤスフミと一緒に居たり、戦えなくなってるから」
「大丈夫だよ。確かにみんなと一緒に居られなくなってるけど、その分色々縁が出来てるし」
僕は寝転がりながら、手をヒラヒラさせる。フェイトに目を合わさないように。 だって・・・今フェイトの方見たら、その、見ちゃうから。
こう・・・顔赤くなるし、ドキドキするから。特に今は水着。バストですよバスト。たわわなんです。目に・・・毒ですから。
とにかく、フェイトに言ったことは事実。本局の特殊車両開発部に友達が出来たし。
というか、姉弟子と兄弟子が。いや、色んなものにビックリだったよ。
魔導師仲間だとギンガさんがいる。うん、すごく仲良くなった。昔の事・・・あんまり話せる人居なかったけど、ギンガさんは大丈夫。
・・・うん、嬉しかった。僕の事、怖くないって言ってくれて。
で、その繋がりで、108部隊の隊長であるゲンヤさんとか、天元突破なラッドさんとか。
寂しいことも多いけど、それを埋めるように色んな人と縁が出来るのは・・・きっと、いいことなのだろう。
「・・・うん、それははやてから少し聞いてる。だけど、それでも心配だよ。 この間だってすごく無茶して、過剰防衛もいいところの大暴れだったし・・・」
・・・ギンガさんの一件か。つーか、待て待てっ!!
「お仕置きした身で何を言うのさっ! 長期間巡航から飛んで帰って来た時に、僕がどれほどビックリしたとっ!?」
「ヤスフミが無茶するからだよっ! 二十人近くを一人で半殺しにしたって聞いて、私・・・本当にビックリしたんだからっ!!」
・・・頼れる姉弟子は、ギンガさんと同じくあの場に居なかったことになっている。まぁ、もう引退してる人だしね。
つまり、アレは全て僕の所業。おかげで・・・。
「ヤスフミ、本当にもうああいうのはやめて。そのせいでヤスフミ、今悪い噂しか聞かないよ」
どこぞの悪魔みたいに言われているのですよ。本当に余計なことを・・・。
「・・・必要ならやるよ」
「ヤスフミっ!!」
「大人しく殺されるのなんて、僕はゴメンだよ。つか、言いたいやつには言わせておけばいいでしょ」
僕は風評なんぞより、自分の命と気持ちが大事なの。・・・あの人との約束もあるしね。はいそうですかで、死ぬわけにはいかない。
「なにより・・・許せなかったしね。外道に加減する道理はないよ」
多分、フェイトはあのオッチャンの事だと思った。でも、僕は違う。大事な友達を踏みつけにされかけたこと。うん、許せなかった。
「というか・・・フェイトっ!!」
「え、なにっ!?」
「なーんで、休暇に仕事の話するのさ。・・・もっと、別のこと話したい。仕事とか、お仕置きの話じゃなくて」
「・・・そうだね。あ、でもそれなら」
なにさ?
「そろそろ、こっち見て欲しいな。その・・・そんなに、恥ずかしがったり、意識しなくても、いいんだよ?
ヤスフミは、そういうのに興味出てくる年頃なんだし。それに・・・私、ヤスフミになら、見られても大丈夫だから。ちゃんと、私を・・・見て欲しいな」
その瞬間、顔が真っ赤になって、思考と心臓がオーバーヒートしたのは、言うまでもないだろう。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「・・・ビックリした。見抜かれてたんだもん」
「いや、あれは気づくから。うちらが出てきてからずっと、フェイトちゃんに釘付けやったやん」
「フェイトちゃん、最近二次性長についてあれこれ勉強してるって言ってたしね。 それと照らし合わせて、そうだって思ったんだよ」
あぁ・・・なるほどね。つか、僕はまだ子どもとして見られてるってことっ!?
≪違う・・・はずですよ?≫
「アルト、疑問系を付けないで。ヘコむから」
≪まぁ、そこはいいですよ。・・・ほら、例の被保護者関連ですよ。最近、また一人増えたっていうし≫
あぁ、納得。その子達対策ってことか。
≪だと思います。でも、今はもう、その子達はそんな年齢でしたっけ?≫
「ううん、エリオもキャロもまだ10歳にもなってないから。・・・フェイトちゃん、気が早すぎるよ〜」
フェイトは、執務官の仕事で、ロストロギアが絡んだ事件や、違法な生体研究関連の事件を主として扱っている。
そして・・・そういう事件は、往々にして優秀な資質を持った子どもが被害者になりやすいのだ。
例えば、希少技能・・・レアスキルを保持していたり。
例えば、強大な魔力を持っていたり。
例えば、出自そのものが特殊であったり。
ぶっちゃけると、そういう子どもは、いかがわしい連中のモルモットとして、狙われることが多い。
・・・ギンガさんの一件で、嫌になるくらい痛感したよ。あれは、一つの現実なんだってね。
そして、その中でフェイトが助けたりした子ども達は、フェイトの事を慕うことが多く、お礼の手紙などを貰うとか。
その中でも・・・フェイトが保護者。うちの家長であるリンディさんが法的後見人を務めている子ども達がいる。
フェイトは、忙しい・・・仕事の合間に、その子達の所へ言って、色々世話を焼いているという話・・・だ。
「ね、恭文君。エリオ達に会ってみる気、ないかな?」
「・・・今のところ、無いかな。何話していいか、わかんないし」
「でもね、フェイトちゃんが気にしてるんだ。何回お話しても、仕事や、そういうのを理由に断られるって」
「つーか、ほんまに理由はそれだけか? ・・・あー、もしかして妬いてるんか。また子どもやなぁ〜」
・・・なんで分かるんだろう。つか、そのニヤニヤ顔は止めて欲しいよ。
≪ほら、見抜かれてますよマスター≫
「うっさい。・・・分かってるよ。どーせ僕は子どもですよ」
・・・そう、僕とアルトは、なのは達と違って、その子達に会ったことがない。
フェイトからは、何度か会ってみないかと言われる。なのは達からも言われてる。だけど、ノーと答えている。
フェイトには『何を話していいかわからない』とか、仕事の日程とかを理由にしてるけど・・・事実は違う。
僕は、ヤキモチを妬いているのだ。僕は距離が空いてる。だけど、その子達は・・・。
バカだって分かってますよ。アダルトチルドレンとか言われても仕方ないでしょ。
でも・・・そんな状態でその子達に会っても、いい顔が出来る自信が無いのだ。 それが、会わない・・・ううん、会いたくない、理由。
「はやてちゃん、ダメだって。あのね、大丈夫だよ?
その、どうしてもエリオ達優先になっちゃうけど、恭文君のことがどうでもよくなったとか、そんなんじゃないからっ!!」
「・・・なんでいきなりそんな話に」
「だって、恭文君すごく落ち込んでたから」
・・・そうかな。普通にしてたつもりなんだけど。
「いや、明らかに自己嫌悪なオーラ出してたで?
まぁ・・・アレや。またドキドキスクリーンショット送るから、元気だそうや」
「・・・うん、ありがと」
「そんなんえぇから。つか、涙目になるのやめてや。うち悪い事したみたいやんか・・・。・・・よし、フェイトちゃんの・・・についてもうちょい詳しく教えておくか。
ほら、今日にでも・・・とかしとけば、気分も晴れるやろ。まさにハ○ハ○愉快やっ!!」
ごふっ!!
「あぁ、鼻っ! 恭文君の鼻から溶岩がぁぁぁぁぁぁっ!!」
≪マスター、お願いですから私を赤く染めるのはやめてください。というか、私はナハトみたいにはなりませんから≫
「アルトアイゼン、何の話してるのっ!? というか、恭文君しっかりしてー!!」
・・・この2年後、無茶振り提督の英断のお陰で、その子達と関わる覚悟を決めなければならなくなる。
けど、それはまた、別の話である。
(本当に続く)
あとがき
≪さて、幕間そのに、いかがだったでしょうか? いや、誤字やらなんやらの修正版ですけど。
今回の後書きは、私、古き鉄・アルトアイゼンと・・・≫
「こんにちは。チンクです。・・・というか、アルトアイゼン」
≪なんですか?≫
「姉がここに出ていいのだろうか? いや、他に居なかったというのは分かるが・・・」
≪まぁ、せっかくの過去話なので、普段とは違うメンツでやりたいんですよ。問題はありません。さて、それでですね・・・≫
(青いウサギ、小さなお姉ちゃん。一緒に台本を見る。小さなお姉ちゃん、少し緊張気味)
「ギンガと恭文の出会いの話だな。・・・恭文は、昔からこうなのか」
≪そうですね。まぁ、魔法文明のことを知ったときのきっかけがリインさんですから、あまり身体どうこうで人を見る傾向は少ないですね≫
「なるほど、それゆえのギンガフラグというわけか・・・」
≪チンクさんは、マスターがギンガさんやスバルさんの身体のことを知っていたことも、ご存知でしたよね≫
「あぁ。その話は、9話以前にギンガから話をされていたからな。実際に姉も恭文と話してみて、協力してくれるならありがたいと思ったものだ。
だが・・・」
≪そうですね。この一件が、スバルさんの素性や心情でのゴタゴタの遠因になっているというのが、皮肉です。
スバルさんは、マスターとギンガさんの間に起こったことを知りませんから≫
「どういうきっかけで話せばいいのか分からないとも言っていたしな。
・・・普通の人と違うというのは、やはり、色々と難しいな」
(小さなお姉ちゃん、少し打つむく。その表情に陰りが見えるのは、気のせいじゃない)
≪・・・まぁ、そこはなんとかしていくでしょう。大丈夫ですよ、マスターは運だけはいいですから≫
「随分な言い草だな。だが、パートナーであれば当然か」
≪そういうことです。では、本日はここまでっ! お相手は古き鉄・アルトアイゼンと・・・≫
「チンクだ。それでは、失礼する。・・・これで、いいのか?」
≪問題ありません。というより・・・あの後ろで寝てる人はどうしましょうか≫
「・・・カルタス殿を呼んでくることにするさ」
(カメラ、そのままフェードアウト。そうすると、よだれを垂らしながらうれしそうな顔で寝こけているお姉ちゃんが見えた。
本日のED:『修○』
恭文「・・・さて、ギンガさん」
ギンガ「うん・・・」
恭文「もう、大丈夫?」
ギンガ「大丈夫だよ。もう、いつもの私。・・・あ、それとね」
恭文「なに?」
ギンガ「・・・ありがとう。助けて・・・くれて」
恭文「・・・いーよ。僕がなにかあったら、そのときは助けてもらうけどね」
ギンガ「うん、助けるよ。絶対に。さて、それでは今回はここまで。今度は本編へ・・・」
恭文・ギンガ「テイク・オフっ!!」
(おしまい)
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