7
キャプテンに殴られたアタマは、しばらく痛みが後をひいたけど。
シゴかれてるうちに、いつの間にか忘れていた。
練習の後、体育館の片付けを終えて。
今日は紗恵と帰るから、自主練はせずに部室に向かった。
途中、
「なんだよ、一緒に帰るとか?」
「いいよなぁ〜」
「今度、ちゃんと話せよ!」
と、あちこちから声をかけられた。
部室に入ると、先にあがっていた先輩たちの視線が、一斉に俺に集まった。
……またかよ…
あえて気づかないフリをして、自分のロッカーまで行く。
何も喋らずに、さっさとシャワーを浴びて帰ろう。
そう思ったのに。
俺のロッカーの隣は、キャプテン。
ニヤニヤして俺を見ているキャプテンの視線からは逃げられなくて。
ロッカーのドアに手をかけながら溜め息が出た。
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