[携帯モード] [URL送信]
4



マジで、何なんだ!?



本気でイライラし始めた時。




「お前ら、そろそろ始めなくていいのか?」



呆れ気味の低い声に、一瞬、部室内が静かになる。

いつの間に来ていたのか、着替え終わったサトシ先輩が部室から出ようとしているところだった。



時計を見ると、もうコーチが来る15分前になっていた。



それを機に、皆バタバタと準備を始め、俺と紗恵についての話題は終了した。

正直、ホッとした。








練習前のランニングが始まる前に、一人でストレッチをしているサトシ先輩に声をかけた。

「さっきは、ありがとうございました」

「別にお前に助け舟を出したつもりはねぇけどな。
で、ちゃんと話せたのか?」

そっけなく返されたけど。
朝のことは、気にしてくれてたみたいだ。

「はい。イロイロすみません」

思わず頭を下げると、先輩はフッと笑って

「早くランニング行け」

と、俺の背中を叩いた。




[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!