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練習が終わると、2Fスタンドに居る女の子たちは、ぞろぞろと帰って行く。
例え、目当ての人が残って自主練をしていたとしても。
練習時間以外は騒がない、邪魔をしない。
暗黙のルール。
それは、部員の彼女であっても例外は無いみたい。
…これはたぶん、だけど。
バスケ部の元キャプテン、3年生の荻野先輩と付き合っている麻美ちゃんが、そうしているから。
あまり事情は知らないけど、きっとそうなんだと思う。
先輩は、夏の大会を最後に引退したけれど、大学でもバスケを続けるから、と今でも後輩に混じって練習に参加している。
練習の後も、残って練習をしているみたい。
だから、麻美ちゃんは、いつも私と一緒に練習を見に来て、ほとんど一緒に帰る。
時々、というか、たま〜に先輩と一緒に帰る日もあるんだけど。
そういう日は、麻美ちゃん、朝からとても嬉しそうで。
だからお邪魔にならないように、体育館を出たらすぐ別行動にしていた。
ぼんやりしていたら、スタンドに残っている人はほとんど居なくて。
慌てて、みんなの後を追うように体育館を出た。
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