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ぽつりぽつりと、麻美ちゃんと別れた後に起こった出来事を話した。

多分に私の主観を交えた説明に、麻美ちゃんは、相槌とアドバイスを返してくれて。

「嬉しい気持ちは、嘘じゃないでしょ?
 ずっと想ってきた人でしょ?
 勇気出して、一歩踏み出さなきゃ」

「うん」

携帯を、顔にぎゅーっと押し付けたまま、頷いた。

また、少し涙が零れた。


「がんばれ、紗恵」

最後に、そう言ってくれた。


麻美ちゃん、ありがとう。


「明日、ゆっくり話そうね」

と言って、電話を切った。




ふーっと大きく深呼吸をした




気持ちが落ち着いてくると、バスケ部の練習の音が気になり始めた。

部員の人たちの声。
監督さんの怒鳴り声。
応援する女の子たちの声。

床とバッシュが擦れる音。


とりあえず。

練習、見に行こう…



私は、少し薄暗くなった階段をゆっくりと上って、スタンド席への扉を開けた。




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