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私のことを覗き込んでいるせいで、傾いている遠藤君の顔。



近い! 近いですっ………



この状況に、今更ながらすごく恥ずかしくなって。

思わず、ぎゅっと目を瞑って俯いた。



さっきから、ずっと喋っていない私の意志を、
遠藤君が首の動きで判断していたこと…



すっかり忘れていた。




「っしゃ!!」




声に驚いて顔を上げると、胸元で小さくガッツポーズをする遠藤君。



そこで、やっと気づいた。




今のは、頷いたわけじゃ………ない、んだけど……




OK、しちゃったことに…なっちゃた……




嫌なんて、あるわけないけど。
このまま、誤解を解かなくてもいのかな…

嬉しそうな遠藤君を見ていると、少しココロが痛んだけど。


さっきのは、違うんだって言っても。
じゃぁ、私の気持ちは? 私はどうしたいの? って聞かれたら…


まだ、よく分からない。



結局、言い出せないまま………



付き合うことになった。



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