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私の言葉に、さっきまで真っ赤だった遠藤君が、急に真顔で私の方へ向き直った。


至近距離にいるせいで、相変わらずドキドキはおさまっていないけど。
顔の赤さも、たぶん引いてないけど。

これから何を言われるんだろう、って考えると、少し身構えてしまう。



でも。
遠藤君からは、意外な返事が返ってきた。


「…それって……、遠まわしな感じで断られてる?」

「えっ?」

「すぐに返事が欲しいとかじゃないけど、俺、けっこう鈍いから、ハッキリ言ってもらわないと分からない」


予想外過ぎて、また、言葉が出てこない。


「もしかして、本気で罰ゲームとか、思ってる?」


だんだん困った表情になってきた遠藤君。
私は、小さく頷いた。

そのまま顔が上げられない。


「久田、こっち見て」


言われて、おずおずと顔を上げると、また遠藤君と目が合う。



「久田のことが好きだから。

 付き合ってほしい」



遠藤君は、また、赤くなって私から目を逸らした。




………私のことが…



       好き?



……私?





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