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体育館で練習をしていると思っていた遠藤君は、制服姿。


遠藤君が、ここに居ることにも。

遠藤君に呼び止められたことにも。



すごくすごく驚いたけど。



遠藤君が、私の名前を知っていたことに、驚きすぎて。

何も言葉が出てこない。


ただただ、こっちに近づいてくる遠藤君を見ていることしかできなかった。


縮まる距離に比例するように、胸のドキドキが早くなってきた。



「これから体育館に行くの?」



すぐ傍まで来た遠藤君は、とても自然に私に話しかけてきた。




ぅそーーーー!?



呼び止められたのだから、何か用があったんだろうし。
話しかけられたっておかしくないんだけど。


クラスメイトだった頃だって、こんな風に話しかけてもらった記憶なんて、無い。


ドキドキと、ちょっとしたパニックを起こしながらも、おどおどしつつ頷いて返事をした。


「そっか…。………あの、さ………」


遠藤君の言葉が途切れる。


思わず見上げると、ちょっと困ったような表情の遠藤君と、目が合った。




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