[携帯モード] [URL送信]

恋話の棚ニャ!
2
「えっ…責任…って…」
智美子は上目遣いで呟いた。
「だから…その…あ〜も〜、付き合えって言ってんだ」
「え!」
見る見る内に智美子の目から涙が溢れた。
「ば、バカ、泣くなって」
「だって、だって、もう、ダメかと思ってたんだもん」
智美子はオレの胸におでこを当てながら言った。
「バカ…お前はオレが守ってやらないとダメなんだよ」
オレは智美子を抱き締めた。
「茂〜」
智美子もオレの背中に腕を回した。
「智美子…風邪引くといけないから、帰ろうか…」
「う、うん…」
二人の関係が幼馴染みから恋人に変わった瞬間を示す様に、自然にオレ達は手を繋いだ。
「ウチ来るか?」
「えっ!いきなりですか、だんな」
智美子はほっぺたを膨らませて言った。
「は?…い、いや、違うって」
「うふふ、茂ならいいかなぁ〜。ほら、行くよ〜」
智美子は悪戯っぽく笑うと、オレの手を引いて歩き出した。
いつの間にか降り出した雪が、オレ達を冷やかす様に優しく降りそそいだ。

《おしまい》


[*前へ]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!