小説T 2 慌てて部屋に戻り、空の弁当箱を母さんに渡す。 「出すならその日の内に出しなさいよ」 少しのお叱りだけで、他は何も言われなかったので、素直に返事をし、最初の目的であった風呂に入りに行った。 風呂といってもシャワー派だから直ぐに上がった。 いつもはあまり見ない星座占いを、久々に見てみようとチャンネルを合わせていると、 「あら、珍しい。今日は早いのね。おはよう、愁」 「きっと今日は雨だな」 双子の兄(秋斗)と姉(秋音)がリビングに入ってきた。 『失礼な。俺だって早い時あるんだからな』 「遠足の日だけだろ」 「あら、運動会の日もよ」 「修学旅行の日もよね」 秋兄も秋姉もどんだけ子供扱いなんだ(泣) そして何で入って来た母さん!! ちなみに降水確率は0%だった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |