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異世界からこんにちわ《連載中》
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天井を見上げながら、ここ最近のことを思い出す。
この一ヶ月で自分の生活は大きく変わった。

この柏原学園に中等部から通っていた俺は、たくさんとは言えないがそれなりに親しい友達も作り、楽しく学生生活を過ごしてきた。
きっとこの先もそいつらと馬鹿みたいにふざけて、できれば可愛い彼女作って楽しく過ごしてここを卒業すると思っていた。
そう、あの黒もじゃ瓶ぞこ貧乏神野郎・・・柏原恵一が来るまで。

この学園では家柄と容姿が物凄く重視される特殊なところだったから、普通でいけば、この学園を運営する柏原家の一族であろうと、あの見た目のせいで皆からよく思われないまま終わるのが筋であった。
そう、普通でいけば・・・。容姿のせいであいつは皆から嫌われたが一部の人間には、絶大なる支持を得た。というか有り得ないことにあいつを好きになった。それが普通の人間だったらよかったのに・・・。
あいつがゴキブリホイホイ並みに虜にしたのが、学園で絶大なる支持を持つ生徒会役員や風紀委員長、同室の一匹狼、人気の高い生徒・・・最後に俺の親友だったのだ。
それだけであったらまだよかった。
俺には関係ないし、親友奪われちゃったけど悲しくないしとぶーたれるだけだったのだから。
しかし、そんな普通とは無縁のあいつの席が俺の隣に来てしまったのがいけなかったのだ。


俺はなぜだかあいつに好かれてしまったのだ。
無視とか無視とか無視とかしてたのにも関わらず。

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あきゅろす。
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