異世界からこんにちわ《連載中》
4
『やっと・・・会える』
やっぱり気のせいじゃない。さっきよりも声が大きく聞こえた。
女性が近くにいるのだろうか。
無意識に声が聞こえた方へと足が向かう。
しかし、走っていくと扉がポツンとひとつだけある突き当たりに来てしまった。
「嘘だろ・・・」
ここまで走ったのに突き当たりとはついていない。
仕方ない、この扉に俺の運命を委ねよう。
大袈裟かもしれないが、俺はそれほどまでにあいつに捕まりたくないのだ。
ドアノブを捻る。
ガチャ・・・。
「おぉ神よ!!」
扉が開いたことに思わず喜びの声を上げてしまう。キリスト教信者とかそーゆーものではないが、神は俺を見捨てていなかったと今なら大いに崇めることが可能だ。
急いで部屋に体を滑り込ませると、なんと幸運なことに中から鍵をかけられるような仕組みになっていた。
万歳神様。
いそいで鍵を閉め息を整える。
「よかった・・・」
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