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異世界からこんにちわ《連載中》
7
ガチャ

ドアを開けるとそこにはフィスが立っていた。

「フィス..」

「ヒ、ヒカルおはよう」

フィスが少し困ったように笑う。
なんでフィスもこんなところにいるんだ。
王子がこんなところにいちゃいけないだろ。
誰も止めなかったのだろうか。

「フィスもなんでさっさと入って来ないんだよ」

フレインが後ろからやって来て俺の肩に乗る。

「鍵持ってないから無理だよ!それに...鍵あったとしても勝手に人の部屋に入っちゃ駄目なんだよ?」

フィスが俺をちらりと見ると少し顔を赤くさせフレインに怒った。
そっか、精霊は行きたい場所にはいつでも行くことができるんだっけ。
だからフレインは俺の部屋にいたわけね。

「別にいーだろーねぇヒカル様?怒ってないよな?」

「あーうん...でもフレイン、女の子の部屋はやっちゃ駄目だからな!犯罪になるから」

鍵なくても部屋入れちゃうとか男としてはよからぬ欲望が渦巻くが、これは越えちゃいけない境界線だと思う。

「女の子の部屋だけじゃなくて、ヒカルの部屋も駄目だから!ヒカルもうちょっと危機感もって!」

「えっ、俺は別に危機感持たなくても...」

フィスは心配性なのだろうか。
男の俺がそんな危機感持ってどうするんだ...あっ、そっか!俺嫌われてるし命を狙ってくる人がいるかもしれないってことか。

「フィスの言う通りかも...気を付ける」

フィスに部屋に入るよう促すとため息をつきながら入ってくる。
ため息つくくらいに俺は危険なのだろうか。

「そういえばどうやってここまで来たの?」

フィスに聞くと少し困りながらこちらを見た。

「実は誰にもバレないようにこっそり来たんだよね...そろそろキリが起こしに来るかも」

まさかとは思っていたがこっそりとここまで来ていたなんて...
俺の部屋に王子がいたとなったら大問題だ!!!


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あきゅろす。
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