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異世界からこんにちわ《連載中》
5
持ってきてくれるって....キリさんが?

「えぇ!?」

思わず驚いてしまう。
駄人って皆から嫌われてる存在だよね?
はっきし言ってキリさんの最初の態度とか冷たさ感じたし、絶対俺のこと嫌いだと思ってた。

「そんなに驚くこと?失礼しちゃうわ!」

俺の態度に不満を感じているのか腕を組始めた。

「いや、えっと...俺のこと嫌いじゃないんですか?」

「駄人は嫌いよ、でも貴方って神子様よりはマシ、それに...何故か貴方に嫌悪感はないわね」

まさか褒められるとは思っていなかったのでちょっと今泣きそうだ。
まぁそりゃ、柏原と比べたら俺がいい人間だと...ちゃんとした人間だとは思うけど、この城の人間は皆柏原の味方だと思っていたから意外だ。

「キリさんの考えってここじゃ珍しいんじゃないですか?」

「何?神子様についてってこと?メイドは皆神子様についていい思い持ってないわよ、はっきし言ってあれはサル以下..」

キリさんは相当柏原についていい思いを抱いていないのか、次から次へと柏原への悪口が出てくる。
どうしよう....俺今凄く嬉しい。
柏原に対してここまで悪口言えるなんて、同士としか言いようがない。
ヤバい、キリさんと仲良くしたい。

「キリさん!」

バッと思わずキリさんの手を握る。

「ちょっ...!?なんなのよ!?」

俺の行動にかなり驚いているのか、キリさんは大きな目をさらに大きくしていた。

「俺も柏原が嫌いなんです!一緒に柏原の最悪なところ語り合いましょう!」



こうして俺はこの世界に来て初めて、アンチ柏原友達ができたのである。

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