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異世界からこんにちわ《連載中》
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「フィス、とりあえず離れよう」

フィスは何か言いたそうな顔をしたが、周りをちらりと見るとごめんと言って離れていった。

「おい!俺を無視するなよ!」

俺とフィスが抱き合ったことを柏原も気に入らなかったのか割って入ってきた。
本当に早くどこかへ行ってくれないだろうか。

「どこの部屋なのか聞いた?」

「あーうん...だけどどこかわからなくて」

部屋の場所は聞いたが、皆俺を嫌っているようで案内してくれる者は誰もいなかった。

「じゃあ僕が案内するよ!場所は?」

「えーっと..南棟二階の突き当たりって聞いたんだけど」

そう言うとフィスが少し残念そうな顔をした。

「南館?メイド達が住む棟だね...それにしても二階って」

二階に何かあるのだろうか。

「フィスク王子、私がこの者を案内するので王子はお戻りください」

部屋に向かおうとしたら、茶色のみつあみをした可愛らしいメイドが俺達の前に現れた。

「キリ」

「陛下が王子をお呼びです、この者の案内は私が致しますので」

「兄様が..?」

フィスは少しガッカリすると渋々了解して、ごめんねと言って離れていった。
その後を柏原も追っていく。
そういえばあいついたんだな。
すっかり柏原の存在自分の中から消してたな俺。

「あの...」

「ついてきてください」

キリと呼ばれたメイドはたんたんと話すと歩き始めた。
この子...俺に対して嫌悪感を抱いているのかそうではないのかよくわからない子だな。

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