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コバナシ。
ぐらどる! (終)


やっとお互いの誤解が解けて、想いが通じあった僕たちは、以前のように一緒に登下校するようになった。

あ、違うな。前とは違って、肩や、指先が触れる距離で、二人で歩く。

本当は手を繋ぎたいんだけど、万が一ユーリが週刊誌に載ってスキャンダルになったら大変だし。(ユーリ曰く、まだスキャンダルになるような知名度はない、らしいけど。そんなことないと思う。)

ユーリがグラビアの仕事を始めた理由も、僕と離れたくなかったからだと聞いて、なんだか僕に都合のいい事実ばかりで、なんだか夢みたいだ。
(僕に相談なく決めてしまったのは、もしお金の話になってしまったら、僕が無茶を言い出すだろうし、母子家庭のうちが無理して援助する、なんて言いそうで嫌だったんだ、とユーリは言った。)


「でもやっぱりちょっと面白くないよね。」

「何が?」

「ユーリの水着姿とか、僕じゃない誰かに見られたりすること。ユーリが僕の知らない格好とか、ポーズをして撮られちゃうこととか。」

「なっ…でもそれが仕事だし、雑誌とか、写真集おまえにあげたろ。フレンだって知らないわけじゃねぇじゃん…」

「それでも、撮られてるって時点で誰かに見られちゃってるってことだろ。…どんな姿のユーリも、最初に見るのは僕でいたい、って思っちゃうんだ」

凄いわがままな恋人でごめんね、と付け足して隣のユーリを見ると、ユーリはゆでダコみたいに真っ赤になって(とんでもないくらいに可愛らしい)、
「じ、じゃあ、今度から撮影の前に全部みせる…」

なんて言った。


「も、もしかしたら全部は難しいかもだけど、フレンが一番に見たいって言うなら、どんなエロい衣装でも、エロいポーズだってやって見せてやるっ」

「ゆ、ユーリ!?」

「だ、だってオレも、フレンに一番に見てもらいたい、フレンにグラビアのオレも全部、見せたい、から…」

だから、全部、みて。
しゅうう、と湯気の音が聞こえそうなくらい真っ赤になってそう小さく呟くユーリは本当に可愛くて。

駄目だ。これじゃ僕の理性が持ちそうにない。

「ユーリ!!」

「なっなんだ?」

「僕、高校卒業して、大学出たら良い会社にすぐ就職するから!」

「??おう?」

「そしたらグラビアアイドル辞めて、僕のお嫁さんになって下さい!!」
そう言ってユーリを見ると、また真っ赤になって、恥ずかしがってうつむくように見えた彼女の口元からは、小さいけれど、はっきりとした声で「はい」という返事が聞こえた。







End









*****
めっちゃお馬鹿っぽい話にする予定が、ただのすれ違いの恋愛話になってしまいました。。。
設定が活かしきれてないので、また番外編とかでエロコメっぽく書きたいです^^;

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あきゅろす。
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