コバナシ。
幼なじみがお婿に行ってしまうかもしれません。(↑続き)
※ユリカノ妊娠騒動
「やべーガキができちまったかもしんねー」
「な、なにィィィ!?ユーリ、妊娠したのか!?誰!?父親は誰なんだ!?君の純潔を奪った輩は誰なんだ…!」
「フレン、てめぇ頭わいてんのか。オレが妊娠するわけねーだろ。オレの彼女ができちゃったかもしんねーの!」
ああ、なんだ、そっちか…って良くない!
「ユーリ!君はなんでそう迂闊なんだ…!そこにつけこまれて彼女と結婚でもしなきゃいけなくなったらどうするんだ…!」
「責めると対象ちがくね?ってか、本当にデキてたら責任とる覚悟あるし。」
でもなぁ、ちゃんと気をつけてたつもりなんだけどなぁ、とブツブツ言っていたが、僕の頭はサーッと血の気がひいていった。
でもそのお陰で頭がクリアになり、取り敢えず今必要なのは事実確認だ、と整理された。
「デキちまってたらどうにかして稼がねーとなー…」
「ユーリ!」
「んー?」
「疑わしき行為があった時期、そして彼女が妊娠したと言い出した時は!?」
僕の形相に圧倒されたのか、ユーリはポツポツと答え始める。
「それだと、あまりに自覚まで時間がかかりすぎてる気がするな…ユーリ!改めて彼女に確認するべきだ!」
「こ、こえーよお前…まぁ良くわかんねーけど、確認してみるわ」
…僕の考えが合っていれば、ユーリの彼女の思い過ごしのはずだ。
それにしても聞く限りユーリは思ったよりも回数はこなしてなさそうなことに少し安堵しつつ、万が一のことを想像して時々青ざめながら、ユーリの報告を待った。
数日後、彼女に確認を終えたユーリはどこかほっとしてるが、少し暗い面持ちで家に帰ってきた。
「ユーリ?どうだったんだ?」
「デキてなかった…っつーかオレの子じゃ無かった」
「ユーリの子じゃなかったって…?」
「他に男いた」
なっあの女ユーリの純情を弄んで…なんて人だ…!
「でも、彼女は他の人がいたのに、ユーリが父親だと思ったんだろ?それはユーリが本命ってことじゃないのかい?」
なんて、一応形だけフォローしてみる。
「いや、オレももう一人の方も本気じゃなかったみてーなんだけど、どっちかってーとオレの方をキープしたかったんだと」
セックスと顔がイイから、だと。ユーリが更に付け加えた。
なんていうか…本気でビッチだったんだな、ユーリの彼女。でも本当にユーリが騙されなくて良かった。
「で、彼女と別れてきたんだけどさー」
「うんうん。それが良いと思うよ」
「なんでそんなに嬉しそうなワケ…?」
「き、気のせいだよ…!」
「…まぁいいや、で、ちょっと早いかなーって感じだけど…」
「うん?」
「新しい彼女が出来た」
…どうやら、僕の心が休まる日は来ないらしい。
*****
フレンが可哀想ですが、まだまだ可哀想な目にあいます(笑)
突然地の文がフレン一人称になってしまいました。こちらの方が書きやすいので…統一感なくてすみません。。
あとフレンにビッチとか言わせてすみません。
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