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コバナシ。
ぐらどるっ!! 2
…というわけで、僕はユーリのマンションに来ている。
ユーリがグラビアを始める前は、安アパートに住んでたが、今は防犯のことなども考えて、ワンルームのオートロックのマンションに一人で住んでいる。
幸いにも、ユーリの所属する事務所は家賃補助が出るらしくて、金銭的な負担はほとんど無いみたいだ。

そして今僕はそのユーリの部屋の前に立っているのだけれど…
なかなか勇気が出なくて部屋のインターホンを鳴らせずにいる。


さっきオートロックを開けてもらう時にエレベーター前のインターホンごしに話したばかりだから、あまりここに立ち往生して時間が経ってしまうと不自然なんだけど…

そう思って気合いを入れ直してボタンに手を伸ばそうとした瞬間、扉が開いた。

「わっ…お前なにそこで突っ立ってるんだよ…あまり遅いから心配して見に行こうと思ってたんだ」

「ご、ごめん。なんか緊張しちゃって」

扉から出てきたのはもちろん部屋主の見慣れたユーリだったけど、僕の緊張はまだとけなかった。

出てきたユーリは、何時もとどこか違って見えた。少し、化粧してるのかな?あと、着ているコートの裾から覗く白い太ももがなまめかしい…あれ?でも今はコートなんて季節じゃないけど。

「ユーリ、どうしてコート着てるの?」

「あぁ、これか?だって、グラビアの衣装のまま外出れないだろ。」

…どうやら準備は万端らしいユーリに不安と期待を抱きながら、僕はユーリに促されるまま、部屋の中に足を踏み入れた。

部屋の中は意外と整頓されていたが、ベッドの上にはユーリの写真集や、雑誌が無造作に置かれていた。

「まぁ、とりあえず座ってお茶でも飲もうぜ」

言われるままに部屋の中央の小さなテーブルを囲って、ユーリの出してくれたお茶を飲む。

軽く談笑して、一息つくと、ユーリがまだコートを着たままだったことに気づいた。

「…ユーリ、その下って、何着てるの?」

そう言うとユーリも思い出したようにコートを脱ぎ捨てた。

「これ、前に出した写真集の衣装…」

そう言いながら恥ずかしそうに上目遣いで僕の反応をうかがうように見つめてきた。

その衣装は、僕もユーリから貰った写真集で見覚えがあった。
確か、中表紙にも使われていた、上下セパレートで沢山のフリルが着いた薄いピンク色の…下着?水着か?
可愛らしいけど、胸元は思いっきり開いてるし、ユーリはかなり胸が大きい方だから…すごいエッチな感じだ。

「部屋着なんだ、コレ。」

「い、意外と薄着なんだね…」

「それで、どんなポーズがいい?」

「ぽ、ポーズ?」

「だって、言ったろ?恋人に喜んでもらえるポーズの研究だって…それに、カメラマンとか、色んなやつらに直接こういう衣装のオレが見られてるのに、フレンに見られたことないなんて、なんか嫌だ…。」

「ゆ、ユーリ…」

駄目だ、こんなこと言われたら…

「フレン…だから…」

そう言いながら、ユーリはテーブルから体を乗り上げてきて、すがるように僕を見てきた。

「ユーリっ…」

僕はユーリの細い身体を僕の目から隠すように抱き締めた。
そうすると、ユーリはまたふれん、と僕の名前を呼びながら僕の瞳を見つめてきた。

僕は可愛らしく名前を紡ぐその唇に釘付けになって、思わず僕の唇をユーリのそれに押し付けた。
衝動のままに口付けて、このままじゃ止まらない、と心が警笛を鳴らすけど、何度も角度を変えて口付けた。

「んぅっ…。ふぁ…ふれん…」

ユーリの声で我にかえった僕はユーリに向き直った。

「ユーリ、ごめん…突然こんな…」

「いい…嬉しいから、いい…だから、今度は…フレンがもっと嬉しくなるポーズとか、教えて…」




*****
続きます。
3はユーリがエロエロなポーズをとりつつフレンがギリギリ耐える感じになると思います。
普通はすぐ押し倒してアッーみたいなことになるでしょうけど(^O^)
ユーリに色んなポーズとかさせるのが目的の話なので、そういう話はまた次のシリーズで^^;

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