スイーツとコーヒー(仏米)
かたん、と置かれた小さなきらきらしたスイーツ。フランスのお手製で、俺の大好きなやつだ。
そのお皿の隣には濃く淹れたコーヒー。これも俺の大好きなやつ。
甘い一口サイズのケーキを口に運ぶ。
「ん〜美味しい〜」
「そりゃあ美味しいでしょ。お兄さんが作ってるもの」
俺の隣に座ってフランスもケーキに手を伸ばす。フォークの先に刺さったのは白いクリームがたっぷり乗ったケーキ。
はむ、ケーキは口の中に消えた。
「あまーい」
「濃いコーヒーと合うんだぞ」
苦さを緩和してくれる甘いケーキ。このコンビは素晴らしく美味しかった。
ふわふわとしたロールケーキ、しっとりとしたドーナツ、まろやかなショコラ。小さなそれらは小さいながらも美味しさは普通サイズと変わらなかった。
「フランス、相変わらずすごいね」
「お前も料理覚えればいいのに」
「俺が覚えたらフランス、誰が君のを食べるんだい?」
「もちろんお前だよ」
俺そんなに食べれないぞ、なんて文句を言って、コーヒーに口を付ける。苦いコーヒーは香りも豊かで、とても美味しい。
「今日夕御飯何がいい?」
「フランスの作るものならなんでも〜」
「もう、可愛いこと言ってくれちゃって!」
文句を言いつつも嬉しそうなフランスにキスされる。いつもよりほんの少しだけ、甘かった。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!