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3/22〜4/24 古泉の笑顔



「なぁ古泉、
前から思っていたんだが…」

神聖なる日曜日。
俺は朝から古泉の家に遊びに来ていた。

「なんでしょう?」

ソファに並んで座っている古泉は、
安売りな笑みを向けてくる。

「お前さ、ずっと笑ってて
いい加減疲れねーのか?」

いくら超能力者でも、古泉はその前にただの高校生だ。
キャラ作りとはいえ、
たまには古泉だって、
疲れた顔をしたいはずだ。

「えぇ、まぁ…
初めは疲れたりもしましたが、
今は慣れましたね。
癖のようなものです」

笑顔が癖とはな…
癖のおかげでモテるなんて、
贅沢な話だぜ。

「でも、ハルヒがいないとこでは良いだろ。
俺の前でとか、
本音で話してくれたって良いんだぞ」

いや、むしろ話してほしい。

俺と古泉は付き合ってんだ。
恋人の本音を聞いてみたいと思うだろ?

「あなたの前では、
随分本音で話してますよ。
それよりあなたも、中々素直になってくれませんが?」

「俺は素直だ」

思ったことは言う。

神であるハルヒに対してもな。
少々自重が足りないくらいだ。

「そんなことありません。
じゃあ聞きますけど、
僕のこと、好きですか?
嫌いですか?」

笑顔で何てこと聞きやがる。

ずるいぞ。

「…嫌いじゃない」

「好きではないんですか?」

こいつ……っ
切実に殴りたい!!

「…知らん」

「ほら、あなたも素直じゃないですね、まったく」

こいつはなんだ?
俺に素直じゃないと認めさせたいのか?
それとも、
好きだと言わせたいのか?

「言わんでもわかるだろ」

「僕はあなたの口から聞きたいんですよ。
仕方ないですね…
強引に口を割らせましょうか」

黒い…笑みが黒い…

なにする気だ、
と聞こうとしたら、
急にソファに押し倒された。

「わ…っ!?おま…、
昼間っからやめろっ」

「昼でも夜でも同じですよ」

近付いてくる顔を殴ってやろうとも思ったが…


機関仕込みのハンサムスマイルに見つめられては、
勝てそうもなかった。



――――

キョンは素直じゃないというより
ツンデレなんです。








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