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happy valentine # 2012バレンタイン



この小説は18禁表現を
含んでいます。
 
18歳未満の方は
ご遠慮ください。
 
 
 
古キョンです。
バレンタインネタ。
キョン視点。
 
 
 
■happy valentine
 
 
 
「逆チョコよ、逆チョコ!!」
 
ハルヒがそんなことを言い出したのは、
長門が本を読み、
朝比奈さんがお茶を入れ、
そしてハルヒが意味のわからんことを叫んだり喚いたりして、
それに俺が耳を傾けながら
古泉とゲームをする、
という、
いつもの文芸部室でだった。
 
「今時、男も料理すんのよ!!
今は男のほうが多いんだから、
料理も出来ないようじゃ
女も捕まえらんないわよ!!」
 
意味がわからん。
ハルヒが意味不明な奴なのは
いつもの事だが、
今回は特に理解出来ない。
 
「お前、頭沸いてんのか。
何で俺達がチョコなんか…」
 
「キョン、黙りなさい。
とりあえず、キョンと古泉くんが、
あたし達にチョコ作れば良いのよっ」
 
本気で言ってんのか。
 
っていうか、
古泉もニヤけてないで
何か言えよ。
 
という俺のアイコンタクトが通じたのか、
古泉がニヤケハンサムスマイルのまま口を開いた。
 
「なるほど。
つまり、来週のバレンタインデーに、
彼と僕は、みなさんにチョコを渡す…ということですか」
 
「そうよ、さすが古泉くん!!
あっもちろん手作りよ。
キョンは心配だけど、
古泉くんなら大丈夫よね」
 
何がなるほどだ。
勝手に理解しやがって。
 
俺の怨みのこもった視線をどう感じたのか、
古泉は俺に笑顔を向けた。
 
「どうです、
僕の家で作りませんか。
バレンタインデーの前日は日曜日ですし、
材料等なら、用意させていただきますよ」
 
 
そんな誘いがあって、
俺は日曜日、
古泉の家へと出向くこととなった。
 
・・・
 
「こ、これを作るのか?」
 
「そうですね…
この中では、これが一番簡単かと思うのですが…」
 
俺達が顔を寄せ合って見ているのは、
ピンクの表紙の料理本だ。
 
その中で古泉が開いたページには、
クッキーの回りにチョコが塗られた、
難しそうなレシピだ。
 
「これが本当に簡単なのか?
俺はクッキーなんて焼けないし、チョコなんか溶かし方も知らんぞ」
 
「クッキーは、
材料を混ぜて型をとれば、
あとはオーブンに入れるだけです。
チョコは湯栓で溶かしましょう、
大丈夫ですよ、
多分出来ますから」
 
途中についた多分が心配だが、
古泉に出来ないことなんて、
今まで聞いたことがない。
 
こいつに任せておけば、
なんとかなるだろう。
 
「じゃ、やるか。
まずどうするんだ?」
 
「まず…はい、これつけてください」
 
やるしかないかと腹をくくった俺に、
古泉が差し出してきたものは…
 
「なんだこれっ」
 
「何って、エプロンです。
僕のもありますから」
 
ニコニコと自分も腰の紐を結んでいる。
俺の手には、黒いエプロン。
気色悪いことに、
古泉の深緑のと色違いだ。
 
「んなもん着けたくね−よ」
 
「駄目ですよ、
チョコはついたらとれにくいらしいですし、
洋服が汚れてしまいます」
 
「…それでもさ…」
 
エプロンだぞ。
調理実習以外で着けた記憶なんてない。
なんか恥ずかしいってもんだ。
 
「結んであげますよ」
 
「…自分で出来……っ…」
 
馬鹿にすんな、
と続けたかったが、
後ろ手にエプロンの紐を結ぶことが出来ない。
古泉は自分で出来たのに…
 
「ほら、僕がやりますから」
 
なかなか出来ない俺を見兼ねたのか、
苦笑しながら俺のエプロンを結んでくる。
 
「む…おら、サッサとやるぞ」
 
 
 
 
チョコレート作りってのは、
意外と簡単だった。
 
クッキー作りは古泉にほとんど任せっきりで、
俺が手を出さなかったおかげか
綺麗に出来ていて、
オーブンに入れて焼かれている途中だ。
 
そして今は、
古泉がチョコを刻んで、
俺がそれを溶かしていくという
ひたすら地味な作業を進めていた。
 
「あとどんくらいだ?」
 
「もう少しありますね」
 
配るのはもちろんSOS団三人娘だけだが、
少し量が多過ぎやしないだろうか。
長門とかは、
渡せば渡しただけ食べるんだろうが。
 
「確かに少し多いかもしれませんね。
チョコレートも、もう溶かした分だけでも余りますね」
 
「どうすんだ、これ。
溶かしたチョコなんて、
使い道ねーぞ?」
 
「そうですね…」
 
古泉はチョコを刻む手を止め、
ひたすらボウルを掻き回す俺のもとへ近付いてきた。
 
「味見でもしましょうか」
 
「すればいいだろ。
余るくらいだ、味見ぐらいどうってことない」
 
そう言うと、
古泉はボウルの中にスッと指を入れ、なぜか俺の口元に近付けてきた。
 
「はい、食べて下さい」
 
「は?俺は別に…んむっ!?っ」
 
唐突に指を口につっこまれ、口の中に甘ったるい味が広がる。
 
「…っふ…っやめ…」
 
古泉は微笑を浮かべたまま、
俺の口内を指で犯している。
 
「む…っんんっ…やぁ…」
 
歯列をなぞられ、
ピクピクと体が震える。
 
噛んでやろうか…
とも思っていると、
ズルリと指が抜かれ、
代わりに唇で塞がれた。
 
遠慮のない舌が口内を好き放題動き回っている。
 
「ん…ふぅ…っんんっ」
 
古泉とこんなキスをするのは、
実は久し振りだったりする。
 
部室にはいつもハルヒ達がいるし、
古泉も機関の仕事とやらで最近忙しく、
学校外ではなかなか会えなかったのだ。
 
段々、足がガクガクと震えてくる。
ヤバい、と思った時には、
もうカクンと膝が折れていた。
 
「んぅっ…ぁ…」
 
古泉の腕に腰を支えられ、
更に深く口づけられる。
 
「んん…っ、ぁ、何して!?」
 
俺の頭を押さえていた手がスルリと動き、
ジーンズごとトランクスをズルリと下ろした。
 
「ほら、もうこんなになってますよ…
久し振りですからね、
溜まってましたか?」
 
「ち、違…っ!!
おま、やめろ…っん…」
 
エプロンで隠れている中で古泉の手が動いているのが、
やけにいやらしい。
 
こいつっ、
こんなとこで何考えてやがる…
 
確かに古泉とは一週間近く二人きりになっていなかったから、
ご無沙汰と言えばご無沙汰だ。
 
だからといって、
こんなとこで盛んなよ…っ
 
「もう…やめろって…っ」
 
俺からは見えないが、
エプロンの中で上下に動く古泉の手元から、
濡れた音が聞こえてくる。
 
先端をグリッと押され、
先走りがトプリと溢れる感覚がする。
 
「あっぁぁぁ…っ…
こ、いずみ…も、出るっ」
 
太ももがガクガクと震え、思わず古泉の肩口にしがみつく。
 
「イってもいいですよ…」
 
「ぃ…あっ、ぁぁぁっ!!」
 
耳元で囁かれ、
俺は古泉の手の中に
白濁を吐き出した。
 
「ふ…はぁ、…!!
そ、そこは…やめろ…」
 
古泉は、
まだイってすぐでぐったりしている俺の後ろの穴に
遠慮なく指を入れてきたのだ。
 
「あなただけ満足しないでくださいよ。
僕だってもう…
キョン君がほしいです…」
 
俺を見つめる顔は、
心なしかいつもより余裕がないように見える。
 
俺に溜まっていたのかなんて言っていたが、
こいつも久し振りで、
興奮しているのだろうか。
 
「ん…っぁ…」
 
立っているせいか、
力の抜き方がわからない。
 
「キツいですね…
大丈夫ですか?
そこに手をついて下さい」
 
古泉の指したシンクに手をつき、後ろから古泉の指を受入れる。
 
「ゃ…あっ、んぅ…
ぁっ!!んぁっ…っ
そこ…やめろ、古泉…っ!!」
 
ナカの弱いところを指の腹で押され、無意識に指を締め付けてしまう。
 
「やめろですか?
もっと、の間違いでは?」
 
ふふ、と耳元に息がかかり、
ゾクゾクと快楽が背筋を駆け登る。
 
「もう…、いいですか?
僕も、我慢出来ません…」
 
カチャカチャと金属の触れ合う音がして、
チラリと振り返ると、
視線がぶつかり、どちらともなく唇を合わせた。
 
昂った古泉自身があてがわれ、
内壁が疼くのを感じた。
 
「…いきますよ、」
 
そう言って、
古泉はグッと腰を進めた。
 
「ぅっ、あぁ…っ」
 
狭い内壁を、古泉のモノが押し開いて進んでいくが、
足の力を抜けず、なかなか奥まで入ってこない。
 
「ほら、力を抜いて下さい…」
 
「ゃっ、あぁぁ…っ!!」
 
萎えていたモノを握られ、
力が抜けると共に、古泉が一気に奥まで入ってきた。
 
「ぃ…あぁっ、古泉…っ」
 
「っキョン君…」
 
優しい微笑みとは裏腹に、
腰は激しい注挿を繰り返してくる。
 
「っこ、いずみ…」
 
後ろからされるのは、
実はあまり好きではない。
 
古泉の顔が見えないし、
古泉にしがみつくことも出来ないからだ。
 
せめてもと思い後ろを振り向くと、
触れるだけの優しいキスに、
自分から舌を差し込む。
 
「ふ…っ、キョン君…」
 
舌先を吸い上げると、
中に入っている古泉が一段と大きくなったのを感じた。
 
一番感じる部分を何度も突かれ、どんどん高みに昇っていく。
 
「あっあっ…もう…
やだ、古泉…イく…っ」
 
「いいですよ、イっても…」
 
「いや、だ…お前も、
古泉…っも一緒に…んぅっ」
 
「ええ、僕ももう出ます…っ」
 
「ん…っあぁぁぁ!!」
 
ガツンガツンと大きくストロークされ、
限界まで昂ったモノの先端をグリッと押さえられて、
体が大きく震えた。
 
「ぅ…、く…っ」
 
上から切羽詰まった声が聞こえ、
古泉も、少し遅れて、
俺の最奥に白濁を放った。
 
 
・・・
 
「よく出来てるじゃない、
ほとんど古泉くんが作ったんでしょうけどね」
 
翌日。
俺達二人で作った
(といってもハルヒの言う通り、古泉がほとんどやったのだが)
バレンタインチョコを、
SOS団女子三人に渡した。
 
ハルヒ達も三人一緒に作ったというチョコレートと交換という形になった。
 
ハルヒはふーん、なんて言っているが、
古泉が盛っちまったせいで、あの後は大変だったんだからな。
 
折角溶かしたのにすっかり固まってしまったチョコレートをまた溶かしたり。
 
 
 
ハルヒの解散宣言後、
SOS団一斉下校中。
 
坂道を下りる三人娘の背中を見ながら、
俺は古泉にある物を手渡した。
 
「キョン君、これは…」
 
「その呼び方は二人の時だけじゃなかったのか?」
 
「あ、すいません…
でもこれってもしかして、」
 
それがもしかするんだ。
 
昨日、古泉の家から帰宅後、
台所を覗くと、
妹がボウルの中をぐちゃぐちゃと掻き回していた。
あいつも学校で、友達と交換したりするんだろう。
 
妹の手伝いという名目で、
こっそり俺も材料をいただいていた。
 
古泉の手の平に乗っている赤い箱の中には、
見た目は軽く事故を起こしたチョコレートが入っているのだ。
 
男がチョコなんて気持ち悪いかとも思ったが、
たまにはいいか…
なんて思ってしまったわけだ。
 
「あ、ありがとうございます…
あの、実は僕からも…」
 
古泉が制服のポケットから出したのは、
俺が渡したのと同じような、茶色の小さな箱だった。
 
「まさか同じことを考えていたとは思いませんでしたよ」
 
俺もだ。
 
「おう…サンキューな」
 
「happy valentine、キョン君」
 


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