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Uターン
ボニータとケチャップ
「おひさー」
「あら!ボニータ?」
「そうよぉ。暇だから遊びにきちゃった」
「会いたかったんだから!連絡先分からないんだもの……」
「ああ、後で渡すわ」
「忙しかったの?」
「まーね、なんか変わったと思わない?」
「うーん、なんか魔力強くなった?」
「あたり!ついに悪魔デビューしたの!」
「うそ!おめでと!」
「だからまたババアの所で修行よ。疲れちゃった」
「師匠元気だった?」
「いつも元気に寝てるよ、あのババアは」
「でしょうね……」
「ババアもあんたも、昔から全然変わらないね」
「そう?」
「アッシュにさっき会いに行ったんだけどさ、あいつ何があったの!?」
「ああ……」
「昔はいい男だったのに!知ってるでしょ、あたしがアッシュを……」
「懐かしいわね、そんな事もあった」
「ほんとそれ……。今じゃあ髪伸ばしてミニスカなんてはいちゃって!しかも男連れよ!何考えてんのあいつ!?」
「私もビックリしたわ。いきなりやって来て、『ぼく男のが好きだよ』なんて言うんだもの!」
「いくらなんでも変わりすぎ。今度会ったらどうしたらいいか……」
「女三人に囲まれて何十年も居たからかしら」
「ババアは女捨ててんじゃん」
「まあねえ」
「しかしいいとこに住んでんね。あの水槽って例の?」
「そーよ!つい最近、やっと完成したの。今は体を動かしたりとか話す練習してるの」
「見に行っていい?」
「どーぞどーぞ」
「あ、こっち見てる」
「あんまりビックリさせないであげてね。臆病だから」
「へーい。結構かわいいじゃない?」
「でしょ。初めて話した言葉が『おかあさん』なの!私号泣しちゃった!」
「ケチャップは親馬鹿へと変わっていたか……」
「だって!仕方ないよ!」
「あたしも子供的なもんできたら変わるかなぁ」
「ボニータに子供?」
「うん」
「育児してるのってちょっと想像できないかも」
「あたしもそう思う」
「今日ってさ、なんか急ぎの用事ある?」
「ん、特にないけど」
「じゃあさあ、泊まっていきなよ」
「いいの?」
「ダメだったら言わないでしょ」
「じゃお言葉に甘えて」
「久しぶりねえ、よく一緒にお風呂入ったりしたわね」
「やっちゃう?」
「嫌ならいいけど」
「嫌じゃないよ〜?」
「じゃあ、決まり」
「明日にでもさあ」
「?」
「お酒でも買ってきてだらっとしようよ。しばらく暇でさ、またババアんとこ行かなきゃならないけど」
「いいね、賛成。アッシュも呼ぼうか」
「そうねぇ、あいつには聞きたい事がやまほどあるし〜」
「私も」
「二人と酒の力があれば!さすがにあいつも吐くだろうしね?」
「じゃ、連絡入れてくるよ。ちょっと待ってて」
「はあい」



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