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Uターン
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「あれ? ブロウズくんじゃない。お休みとってなかった?」
NDにやってきた俺に気付いた栗毛の女性、アンナ・アルクィン。背は高いが少し体は華奢で、でもとてもパワフルな人。
「ああ! 少し、忘れ物をしたんです」
NDはいつにも増して、がらんとしてる。異能班がいないから、どこかで事件でも起きたかな。
ロッカールームに向かい、制服を紙袋に入れる。その様子を見ていたアンナさんは不思議そうに。
「制服なんて、どうするの?」
「いや、せっかく休むんでクリーニングに出そうと思ったんですけど、ついいつものクセで忘れちゃって」
「そうなの。いいなあ、本部からの特別休暇でしょ? あーあ、私もたっぷり休みたいなー。彼とデートなんて半年もしてないし……、最近メールも電話もないし、忘れられちゃったかも」
「あれ? アンナさん、明日休みじゃ?」
「そうよ。あ、ちょうどいい。ブロウズくんと休み被ることって殆どないし、……一回くらい、お茶でも行かない?」
謎のボディタッチにびっくりする。
「ブロウズくんって確か、彼女いなかったよね……?」
「あ、あ、そうですね、僕は、うん、そうです」
緊張してうまく喋ることができない。だって、だってさ、もちろんアイヴィーがいるし行けないけれど、女性にこんなことされたり言われたりすることって全然なかったもの、嬉しいしドキドキするのは男の性ってもんだ。
「入ってきたばっかりなのにうちで一番強くて、一番素敵で、一番ハンサムで……、雑誌で特集もされたんだっけ? それなのに彼女いないなんて、変ね」
雑誌……、ああ、あれか。 二ヶ月くらい前にアイドルが逆恨みされて、無理やりビルのてっぺんに連れていかれて落とされたのを助けた時の。インタビューとか受けて、キメキメに化粧されて写真たくさん撮られたやつ。あの時はアイヴィーがずいぶん荒れて、その時にやられた背中の傷はまだたまに疼く。
そんなインタビューや写真撮影に割く時間なんてないと主張したんだけれど、署長はイメージアップになるから行って来いって無理やりね……。まあ、お金たくさんもらってアイヴィーがウキウキしながら服買ってくれたし、いいんだけどさ。
「そ、そうですかね。そんな、思ったことないですそんなこと」
「ごはん食べさせてあげようか。お給料よくないし、お腹いっぱい食べるなんて、あまりないんじゃ? お肉行かない? ステーキ」
う、うっ。ステーキ。行きたいなぁ……、行っちゃだめかなって、たった数百グラムの肉に踊らされてる。
だってステーキだよ!? アンナさんちはお金持ちって聞いたし、きっと豪華なところに連れて行ってくれるんだろうなあ。
明日は戦いに備えてゆっくりしろって、母さんも言ってたし。仕事の付き合いだもの、断るわけにはいかないよね。
「僕……、ごはんたべたいです」
「そう! よかった! じゃあ夕方の5時に、駅に来て。一応、後でメールしておくから」
……やったっ! タダメシ! タダ肉! 牛肉なんてしばらく食べてない。考えるだけで口の中がぐちゃぐちゃだ。
湧き上がる喜びを抑えつつアンナさんと別れて警察を出て、駐車場のマイカー(といっても、運転するのはアイヴィー)へ戻った。
「ずいぶん遅かったな」
「上司とね。少しお話」
「ふうん」
エンジンがかかり、車が駐車場から出る。ちょっと怒ってる?
「ねえ、仕方ないじゃないか。上司だよ」
「……まあ、そうだな」
「きみはさ、だいぶ嫉妬深いよね。ずっと言わなかったけど。そんな、簡単に俺はどっかに行ったりしないよ」
「おまえは流されやすいよな」
「それは否定しないけど、これは流されやすいとかそういうのじゃないよ。人間関係を円滑にするには、こういう日頃の会話とかが大事なのさ。きみだって、こっちで居たことあるんだからわかるだろ?」
「わかるけど。しゃーねーじゃん、なんかムカつくんだもんよ」
「……感情自体は否定しないけどさあ、もう大人なんだから隠す努力をしないとだめだ」
「あたしたち家族なのに隠すのか?」
「家族である以前に、他人だろ。人として、他の人を不快にさせるような生き方はなるべくすべきじゃないね。もちろん普通に生きててそうなってしまうのは仕方ないけど、なおせるものならなおすべきだ」
ハンドルを思い切り左に。家の方向は逆だ。
「……ち、ちょっとっ、どこいくの?」
「……」
そ、相当怒ってる? うわあ。でも俺が間違ってるとは思わない。だってこんな、アンナさんと話したのはたった数分なのに、それで腹を立てられてたらたまらない。
「アイヴィー!」
言っても、アクセルを思い切り踏んで加速するだけだ。なんにも聞こえてない。聞こうとさえ思ってない。


車がやっと止まったのは、街外れの小さな川だった。周りには家も何もなくて、ちょっと洒落た橋と広がる原っぱ。川が浅いんで、夏になればよく親父とここに遊びに来た。
しばらく来なかったしアイヴィーを連れてくることもなかったけど、きっとアイヴィーもアイヴィーの親父とここへ来たんだろう。
「静かな所で話がしたかったの? なら言ってよ。びっくりするじゃない」
もう夜も遅いし、近くには街灯がひとつふたつあるだけで、この辺りを完璧に照らすにはには役者不足だった。
車を出て、原っぱに座り込むアイヴィーを追いかける。
「ねえアイヴィー、無視しないで」
隣に座り、片手を燃やしてアイヴィーの顔を照らすと、顔を背けられる。
「ふたりでゆっくり話したいから、ここに連れて来てくれたんでしょ?」
虫の声に混じって、かすかに鼻をすする音が聞こえる。
「チャコ、おまえ、あたしのこと、嫌いになったか」
「どうして? そんなわけないよ。ただ、注意しただけじゃない。嫌いなんかじゃないし怒ってもないから」
「あ、あ、あた、あたし、あたし……」
いきなし洪水みたいに、泣いている。
「うん、うん、落ち着いて。ゆっくりでいいからさ」
「あたしのこと、不快だって」
……う、確かにそんなことを言ってしまった。
「ごめんよ。言いすぎたね。でもさ、上司と話をしたくらいで機嫌悪くされちゃ、俺もしんどいじゃない。俺がさ、アイヴィーは毎日おうちに居て羨ましいなってぐちぐち言ってたらムカつくでしょ?」
「……うん」
あはは、素直。ここで『あたしはそんなので怒ったりムカついたりしないから』なんて言って来たら面倒にも程があるけど。
「べつに今すぐなおせって言ってんじゃないんだからさ。きっとこのままだとすごく損をするから、それだとかわいそうだから」
「ゆっくりで、い、いい、か。努力は、する。……」
「いいよ。よかった、わかってくれて」
「っ、だ、だって! あた、しっ、チャコのこと、だいすきだからっ」
しゃくりあげながら涙声でこんなこと言われるとこう、くるものがあるな。かわいい、かわいすぎる。今日はお肉誘われたしかわいいアイヴィー見れたし、ついてる。
「俺もアイヴィーのことだいすきだ」
「知ってるっ」
あー、そうですか。いつもは俺がぴーぴー泣いてそれをアイヴィーが慰めてくれるけど、今日は違うの、なんかいい。丸まった背中を優しくノックするみたいにするのは、鼓動のリズムで。
これは泣いてたり病気でしんどかった時に親父がしてくれた、おまじない。しばらくこの心臓の鼓動と同じリズムで背中をとんとんされるとなんだか落ち着いて、楽になってくる。アイヴィーももちろん、されてたハズだ。アイヴィーから俺にしてきたこともある、それのおかえし。
「……あのさ。あたしにはおまえしか居ないんだ。勿論母さんや親父も頼れるけれど……、やっぱり、あの人たちはあたしの知ってる姿だけど他人であたしの親じゃなくて、おまえの親だから」
ちょっと落ち着いてきたみたい、黙って聞きながら背中を叩く。
「ライラや倫太郎さん、ファフリーのおっさん、リリィさん、エリヤ、みんな……、あたしの知ってるのと変わらないけど、やっぱり違う。地上で知り合いを見つけても向こうはあたしのことを知らない。景色もほとんど変わらない。行きつけだったカフェのマスター、あたしのための特別なコーヒーを出してくれない。不気味だろ。そんな中で……、おまえだけは違うんだ。おまえはあたしで、あたしはおまえで、何もかも、知らなくて、知りたい」
そっか。そうだよな。アイヴィーはひとりだ。今までどうしてきたのか、どうやって生まれて大きくなったのか、証明してくれる人がいないんだ。
アイヴィーにとってこの世界は、見た目だけは友達や知り合い、家族だけど、中身は空っぽでなんにもないただのタンパク質の塊が支配していて、そんな場所で生きるのはどんなに……、苦しいだろう。
「おまえだけに繋がりを感じられて、おまえがあたしの存在を確立してくれていると、思う。あたしの本名、『チャコール・グレイ・ブロウズ』っていうんだ。おまえと一緒。今までのあたしの存在が、おまえと一緒にいるって信じてないとあたしはどうにかなっちまいそうで、……。おまえがどっかに行ったら、チャコだったあたしもどっかに行ってしまうような気がする……」
「そっか。名前、一緒なんだ。ふたりの時はお互いチャコって呼び合う?」
「いいよ。あたしはもうアイヴィーだから。チャコはおまえのもんだ」
異様なくらいアイヴィーが小さく見える。アイヴィーは普段は強気でクールだったけど、想像以上にいろんなものを抱えて倒れそうで、それが今日ついに倒れちゃったんだ。
「ごめんね、もっときみを気遣うべきだ。俺は掃除も料理もできないし、一人でボタンさえつけられない。帰ってきた時に美味しいごはんとふわふわのベッドと綺麗な部屋があることはとても幸せなことだとわかってるし、なによりおかえりって言ってくれるきみから離れることなんて、できるわけないよ」
「いいんだよ、そんなこと。他にやることなんてないしな。あたしがやってること当たり前だって思ってねーなら、感謝の言葉なんていらねんだよ」
「……犬でも飼う?」
「やだね。くせーし。そもそもあたしが犬なのに、犬飼うなんておかしいだろうが」
「ピッキーマウスは、ロナルドを飼ってるだろ」
「マンガの話を現実にもってくることほど、愚かなことはねえな」
なんだかいつものアイヴィーに戻ってきたみたい。よかった。喧嘩したままうちに帰ったんじゃあ、親父と母さんに目を合わせらんないよ。
アイヴィーの背中から手を頭にもってきて髪の毛をくしゃくしゃすると、やめろやめろと俺の手を捕まえる。
「おまえさ、ほんと、でかくなったな」
手と手を合わせて。手の指も伸びて、アイヴィーの手は子どもみたいだった。向こうを見てた顔がこちらを見ている。まだ涙目だけど、顔からはすっかり負の感情が抜けていた。
「あのままだったらどうしようってよく考えてた」
「あれもあれで可愛くて、よかったんだけどな。昔の携帯にたくさん写真と動画が残ってる」
アイヴィーの持っていたカバンから、懐かしいピンクの携帯。
「げ……、持ち歩いてんの」
「だってさ、今日みたいに母さんとか親父が居るんなら見るかもしれねーだろ。それってかなりヤバいじゃん。だから今日は特別」
携帯を開くと、笑ってる俺。いつのだっけ、これ……。思い出せないや。すぐに待ち受け画面が切り替わり、データフォルダが表示される。
「あ、あ、あの、今見るの?」
「え、ダメ?」
「そのさあ、一人で後で見てよ。恥ずかしいからさ」
「おまえが見ないと意味ねーじゃん」
さ、サムネイルがほとんど肌色なんですけど、この子ほかに撮るものないの!?
『ほら、見てみ』って見せられたのはかなり最初の……、うん、最初の時のやつ。涙目で怯えた顔してピースしてる、俺。
「超可愛いじゃん、すげービビってるし。これいくつのときだっけ? 中学生くらいに見えるな、犯罪臭い」
「あー……、17か、18だよ。確か」
「これ全部印刷して本作ったら売れそうだよな。あの中央署ND異能班のブロウズが夜はこんなんなんて、大スクープだよな」
「ちょっと! やめてよね、ほんと。これの存在消し去りたいくらいなのに」
「……これなくなったら、あたし死ぬ……」
「えぇ……」
どこまで見ても俺、俺、たまに親父や母さんも撮ってるけど、ほんとに俺ばっか。寝てるのとか、お菓子食べてたり本読んだりしてる日常的なのもたくさん撮ってあった。

『チャコー、こっちみろー』
『子供じゃないんだからさあ、誕生日ビデオとかもういいよ』
『おまえがいらなくてもあたしがいるの』
『お父さんも録ってまーす、イエーイ』
『あ、おれうつった? フー! イライジャでーす! フー!」
『ああああエリヤおまえロウソク』
『てめええええこんだけもつけんの大変なんだぞおおお』
懐かしいな、魔界で初めて迎えた誕生日だ。エリヤが全部ロウソク消しちゃって、アイヴィーにこってりしぼられてたっけ。

『私が、私自身の名前を思い出すという、タッタそれだけの事が、この博士にとって何故に、それ程の重大事件なのであろう……』
『……』
『なに? またなんかとってる?』
『? チャコ? どうしたの?』
『アイヴィーがさあ』
『あたしのことは気にしなくていいぞ』
『ね、チャコ、続き』
『……あー、うん。えっと……、どこまで読んだかな』
『私は二重三重に面喰わせられたまま……』
『え。そここれからだけど、なんで知ってんの』
『いっぱい読んだから。覚えてる』
『じゃあなんで読ませたんだよ、ははは』
『だって……、チャコの声で聴きたかった』
『え、俺、そんないい声してる?』
『そんなに』
『なんなんだよー! 失礼なヤツだなー! もう!』
うん、本を読み聞かせる俺、それを聞くライラがうつってる。シャツとジャージ着てベッドの上だし、これからみんなで寝たのかな? 何度もこういうことがあったから、忘れた。

なぜかいきなり携帯を閉じるとアイヴィーがとびかかってきて、そのまま受け止めつつ原っぱに横になる。
「どったの?」
「……押し倒そうと思った」
「あら」
「かわいくねー。ちょっと小突いただけで転がってぴーぴー泣いてたの、どれだけ可愛かったか」
「そんなこと言われたってさ……」
ぺろぺろと犬みたいに俺の耳をなめてきて、くすぐったい。
「ライラは耳すげー弱くってな。ちょっとかじっただけでよれよれだった」
「へえ、面白いね。今度会ったらやってみようかな」
「腰が砕けてな、がっくがくんなって立てなくなんだ。おまえでもそうなるか知りたいから、やってみ」
のしかかってきたアイヴィーの背中に手を回して起き上がろうとすると、アイヴィーの口が裂けて体は毛むくじゃらになり、巨大化する。その大きな口からは炎のような真っ赤な舌がチロチロと見え隠れしていて、よだれが滝のように流れて俺の胸に水たまりを作った。
「勘弁してよ。早く帰ろう?」
ふわふわの毛皮に指を埋めて押しのけようとするが、今のアイヴィーは2メートルあるんじゃないかって獣の姿で、俺ひとりじゃ1センチだって動かせない。
呼びかけても牙を剥き出しにしてぐるぐる唸るだけで、俺はどうしたらこの状態から抜け出せるか知っていたけど、そんな気分にはなれなかった。
「ねえ、俺疲れてるんだ。わかるだろ?」
強く吠えたてられて、しぶしぶズボンに手をかけた。ここまで強引なのは最初の時っぷりじゃないか、やっぱり相当怒ってる……?
ゆっくり深呼吸して、なるべくリラックス。……できる気しないけど。いつものようにアイヴィーが仰向けになった俺の足の間によだれを落として、俺がそこを慣らすのはいつまでたっても恥ずかしかった。
「一回だけ、一回だけだからね」
念を押したけど、聞いてるかはわからない。息を止めて、腹の中に入ってくるアイヴィーに腰を震わせながら耐えた。
「い、いた……」
目をぎゅっと絞って、生温かい肉の温度を感じていた。こっちに来てからは忙しくて数えるほどしか、こう……、してなかったんで、久しぶりの感覚にくらくらしていた。
真っ白い毛むくじゃらの獣は最後まで入りきると体重を俺にかける。何百キロもあるような巨体がのしかかると流石に俺でも苦しくて、こうやって肺を圧迫して呼吸困難にするのがアイヴィーの好みだった。
これがなければ俺だってまだ積極的になれるものだが本当に彼女は呼吸困難なって苦しむ俺を見るのが大好きらしくって、たびたび気を失ったり痙攣したり幻覚を見たりするんで、俺からこういった行為に誘うことはほとんどない。人型になってするときも、アイヴィーはよく俺の首に指を絡めた。
しばらくずっとくっついて体重をかけていく。だんだん苦しくなって視界がぼんやりして、過呼吸になっていくとアイヴィーは大きな尻尾を振りながら喜んで見ていた。……ホント、趣味悪い。
頃合いをみて腰を引き、思い切り打ち付けられると体に電流が走ったようだった。
「っは! あ"、ぁう、が、っ、う」
「色気のねえ声だなあ、おい」
目を見開いていても、酸素が足りなくて麻痺した脳みそは現実を教えてくれない。わかっていても、あの数日間を思い出してしまう。白毛の、親父に似た男に化けたセオドアの元にいた日。俺は首を絞められていた。アイヴィーは親父にそっくりだった、ふわふわの雲みたいな髪と決して綺麗とは言えないハスキーな声。
指先が震えはじめ、泣いたような声しかでない。とにかく行為がどうこうよりも呼吸するのに必死で、酸素がなくとも十数分は平気だけれど、その時間を使い果たすのも近かった。体は硬直して目は閉じない。それを乾かないようにと涙があふれてくる。脳みそに焼き付いたトラウマの影はいつまでたっても消えなくて、どうしようもない恐怖に抵抗ができなかった。それを利用するアイヴィーのことを、この時ばかりは恐ろしく思う。
「でっかくなったって、ちっとも変わらないじゃねえか」
「……」
視界がどんどん暗くなって、鋭くなる感覚に震えた。死ぬ寸前の、気を失う寸前の、これはたまらなく気持ち良くて、声を出す力はなかったけれど喉を震わせた。そろそろ危ないと思ったのか、アイヴィーは俺から少し体を浮かせた。
その隙に必死で息を吸い込み、むせる。全身がゆっくり安心していって、ぼんやりとではあるがだんだんいつもの感覚に戻ってくる。
首を軽く噛まれて後ろを向けって言われたけれど、まだ手足は震えてて産まれたての子鹿のように立てそうで立てなかった。すこし時間をかけてアイヴィーに背を向けると、青臭い原っぱに顔をうずめる。
俺は、ほんとに、いつまでたってもかわらなかった。




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