*Special*
小さなケンカ
「おい…大騎。もう、帰ろうよ?金の蝶なんていないんだよ!」
突然、悠介がバッと繋いでいた手を離しそう言う。
「悠ちゃん…?」
千穂は少しおろおろする。
「何言ってんだよ!金の蝶は本当にいるんだよ!」
前を歩いていた大騎は振り返りそう言う。
「じゃあ、"しょーこ"はあるのかよ!」
悠介は声を荒げる。
「なんだよ!もう、悠介なんか知らねぇ。1人で帰るんだな。俺は千穂と2人で行くから…。」
大騎は手に力を込めぐいっと千穂を引っ張る。
「………っや。」
千穂は、引っ張られないように足に力を込める。
『えっ!?』
2人は、そんな千穂に驚く。
千穂の目はみるみるうちに涙が溜まる。そして、
「ちぃ、大ちゃんと悠ちゃんみんな一緒じゃなきゃ嫌ーーー!!!」
と大声で言いしまいには、泣き出してしまう。
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