*Special*
T
「お星様を探しに行こう。大きくて一番キラキラした綺麗な星を!」
誘われるように、君の手を握ったのを覚えている。
私より大きいけど、まだやわらかさを残る子供の手。
銀色の短髪を揺らしながら、ひよこみたいにかわいらしい動きで私を引っ張りながら前を歩く。
「待って!早いよ雫!」
幼い私は必死にその後を追う。
彼の歩幅は少し大きくて、私の歩幅と合わないからどうしても遅れてしまう。
「つむぎは遅いな。しょうがないから隣を歩いてあげるよ。」
そう、振り返ってニヤリと笑う。
八重歯がちょこっと除いた。
それが、すごく気に食わなくてぷくっと頬を膨らませす。
そのまま私たちは少し歩いた。
小高い丘の上にたどり着くと、自然と歩みを止める。
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