*Special*
てる子とアメワラシ1
今日のお仕事は、雨雲の処理。
晴れ間がないと、地上の人達はいろいろと困るもんね。
地上と上空の狭間。
どんよりとした雲が、空を覆っていて視界が悪い。
「うぅ…前がよく見えない。いったい、原因はどこにいるのかな?」
黒い雲を掻き分け進むと、一人悠々と白い小さな雲に乗り寝ている人影が…。
「居た!おじじ様が言ってたのはあの子かな?。」
くぅーすか。
ぴーすか。
穏やかな寝息を立てて寝ているのは、全体的に白い出で立ちをした女の子だった。
「アメワラシさん?雨さん?起きてください!」
軽く揺する。
「んー…。」
それを何度か試してみるが、一向に起きる気配がない。
「仕方がないですね。強行手段です。えいっ。」
持っていた傘でつつく。
これは、地味に痛い。
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