*Special*
2
「ハァ…やっと見つけた。雪乃、勝手にどこかに行っちゃだめだろ?」
雪乃と呼ばれた女の子は、ぴくっと少し驚き振り返る。
「あっ…あう。ごっ、ごめんなさい…です。」
雪乃は慌てて腰を折る。
「わかればよろしい。ほら、風邪引くぞ?家へ帰ろう?」
僕は、雪乃に手を差し延べる。
雪乃は素直に手を握ったが、名残惜しそうに後ろを振り向き遠く彼方を見つめる。
そこには何もない。
ただ、真っ白な世界が広がっているだけ。
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