7。
「・・・まだ少し頭がキンキンするかな・・。」
「ご、ごめんなさい・・。」
思わぬ告白に人生生きてきて初めてっていうくらい大きな声を出した。
「・・・なんで僕なんですか・・・」
「言っただろう?一目惚れだって、本当にあれは一目惚れっていう以外どういって説明したらいいのかわからない。」
会長が僕を見ながら懐かしそうに微笑む。
「あれはね、君が入学してきたときかな」
会長の話はこうだ。
僕が入学してきたとき、約1年前・・・
そのときにはもう会長さんは生徒会長をやっていて毎日同じことの繰り返しに飽きていたころ、生徒会室から新入生達を見下ろしていた。
『ねえ、今年は可愛い子いるかな』
『さあ興味ない』
副会長さんと喋っていたときざわざわと騒ぎが起こりその中心をみると僕がいた。
『うっわ何あの子、超可愛いんだけど!』
『・・・・』
『ねねっ俺狙っていいかな?』
『だめ、あれは僕のものだ』
『え!?さっき興味ないって』
『うるさい』
桜の花びらが散り風に乗って僕を包み込んでいたとき、新入生ということで緊張していた頬は赤く染まり小さな体が余計に小さくなっていたあの頃、会長は一目惚れをしたのだという。
「もうあれは幻想的だったよ、あんな綺麗な人をみたことがなかった」
「それを会長さんに言われましても・・・」
「でも一目惚れしたあとも君と何度か接触して、やっぱり君だと思った。付き合いたいと思う人の中身も知るのは礼儀だろう?」
「そうですけど・・」
「僕は君がただ賢いんじゃなくって、努力してることもしってる。」
「えっ!?」
思わず恥ずかしくてうつむいていた僕は顔をあげて会長さんの顔みる。
「元々頭の回転は早いんだろうね、でも夜に図書室に行ったりするのは関心しないかな。」
「すみ、ません・・・でもなんでそれを・・」
「生徒会長だからね、これでも」
少し意地悪そうな顔で笑う会長さんはやっぱり格好いい・・・。
「どうかな?僕じゃ君につりあわない?」
「っっ・・意地悪です・・会長さん・・」
そんなわけない、僕に会長さんは勿体ないくらいだし、会長さんは自分がどれだけ格好いいかくらいわかっているだろう
なのにわざとそんなこという会長さんは意地悪だ。
「ふふっごめんね、あまりにも川島君が可愛いからさ。」
「・・・うれしくないです・・・」
この人に可愛いと何度言われただろう、そのたびに僕のことを好きを思ってくれたのだろうか。
「川島君に好きな人がいるなら、僕は身を引くよ、幸せになって欲しいからね、諦めないけど」
なんか日本語むちゃくちゃなんですけど
「でも理由もなく振られるのは嫌かな、それならもっと僕だけを見て欲しい。」
「え・・・?」
「ねえ、僕だけをみて?」
頭の中で何かがひっかかった気がした。
けど、近づいてくる会長さんの顔もよけれる気がしなくって
僕はそのまま、会長さんの口付けを受け入れた。
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