第1章愛しい花弁 土曜日 【唯SEED】 目を閉じてても感じる眩しい光に目が覚め、隣に目を向ければ京が裸で俺に腕枕をしたまま綺麗な目を閉じていた。 昨日は随分と甘い雰囲気をだした後、一緒にお風呂(無理矢理)に入りご飯を食べてエッチしてそのまま眠ってしまったみたいだ。 だからカーテンも開けっ放しで光が入ってきたのだろう。 てゆうか、俺流され系? エッチしないとか言っといて生徒会室でもそうだけど完全にやってしまっている。 そして今日は土曜日。 学校は休み。 京も生徒会の仕事はとりあえず一段落したらしく学校に行かなくていいらしい。 ピンポーン (誰だろ、こんな時間に…ってもう昼だ。) 結構な時間を寝てたらしい。 昨日は京も疲れてたみたいだからこのまま寝かしておいてあげよう。 俺は全裸だったから引き出しからスウェットをだして着替える。 ピンポーン ピポピポピンポーンッ (うるさいな、京が起きるだろ、起きたら起きたらで面倒臭いんだから。) 部屋から静かに出て早足で玄関まで向かう。 インターホン画面見ればよかったと後々後悔することになる。 がちゃっ 「うるさいんですけど、どちら様…………って…」 「やっほーっ!唯たんおはよーっ」 そこにはチャラ男がいた。 「…良成さん、何でいきなり…」 朝から見たくないし聞きたくないテンションの人だ。 「すみません、唯さん。良成達がどうしてもと…」 「葵さんまで…」 良成さんの後ろには相変わらず綺麗な髪をして苦笑を浮かべる葵さんがいた。 てゆうか今、良成“達”って言わなかった? 嫌な予感しかしない。 「唯ちゃんっ!おーはよ!っつってももう昼だけどな!」 「唯、おはよ…眠い…」 葵さんの後ろにいたのは雅也君と千君。 やっぱり… 「どうしたんですか、今日はkingの集まりもないって聞いてましたけど…」 「今日何曜日でしょー?」 「…………土曜日」 可愛くもないのにコテンと首を傾ける良成さんに胸の中で怒りに似たものが湧き上がるのを感じた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |