小説 (短編・中編)
ゲシュタルト崩壊(3)
出入り口に向かう道すがら、既に半裸になった氷の造形魔導士と、
沸騰して湯気をジュウジュウ出している水の…いや、最早、熱湯の魔導士か…を見送っていると、
ギルドの扉から入れ違いに、こちらに向かって歩いてくる緋色の髪の女剣士の姿が見えた。

「ルーシィ。ひとりか?ナツはどうした?」
と、ガシャンと鎧を鳴らしながら聞いてくる。

「…。今日はそうゆう日なのね…。
知らないわよ。そんなに、いつもいつも一緒にいないでしょう…。」
と、半眼で答えると。

「ん?そうか?」
と、不思議そうに見つめられる。
その顔にもう一言、何か反論してやろうと口を開こうとした時、

「おぉ、エルザいいところに。
ちと、この100年クエストの事で相談がな…。来てくれい。
…お?ルーシィ、今日はひとりじゃな。ナツはどうしたんじゃ?」
まさかの伏兵に言葉を飲み込む。

「ナツはまだ来ていないみたいですよ。
マスター、そのクエストは以前お話ししていた…」
そう話しながら、2階へと上がって行く二人を唖然と目で追いながら、

「んもぅ…。
あたしってばそんなにいっつもナツと一緒にいるイメージなのかしら…」
と、ガクッと頭を垂れる。



まさかの伏兵、マカロフ・ドレアーの襲撃に孔明もびっくり。

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