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ここしかなくて…
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悠矢side




公園で誠を見つけた時、アイツは泣いていなかった。瞳は苦しみや悲しみで揺れているのに、顔から流れるのは雨の雫のみ。
そして今も表情は苦しげな顔をしているのに涙は落ちてはいなかった。
公園で誠を見つけた時、泣いてないアイツを見て、安心してしまった。父親の死をちゃんと受け入れているのだと。
だがそんなのは偽りだった。コイツは、誠は、受け入れたわけじゃなかったんだ。ただ泣くことを知らなかっただけなんだ。













「もぅ、生きてたって…」













独り言のように呟かれた言葉。今の誠の瞳には絶望と言う言葉しか写し出されなかった。そしてその姿はいつ壊れてもおかしくない硝子細工のようだった−−−−














ぎゅっ













「えっ…?」













俺は無意識のうちに誠を抱きしめていた。今抱きしめないといけない気がしたんだ…じゃないと誠の心が粉々になりそうで…


















好きだ、好きだ、好きだ!好き、なんだよ…誠。俺はお前しかいらない。お前がいればそれでいいんだ。だけど、それを今のお前に伝えてもお前は離れて行くんだろ…?
だったら俺はこの気持ちを言えなくても、お前が傍にいるなら欲しい言葉をくれてやるよ














「お前は1人じゃね。お前はもぅ俺のもんだろ?なら俺だけのために居ればいい。」













初めてのプレゼントは君の居場所と存在意義を、君を縛り続ける鎖と共に−−−−




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