気持ちは一緒。 私たち家族はなんて不幸なんだろうと思った。 神様は何の恨みがあるの…? 「っぅ…ひっく…」 「…」 蓮にぃと過ごした7年間の記憶。 それはとっても少なく、 何が起こったのかよくわからない。 「蓮、おにいちゃんっ…」 「…」 友達のようだった兄がいなくなったことに混乱していた。 耐えなくちゃ。 私の中の何かがそう告げる―― “かりん、学校、たのしい?” “…たのしいかな、トモダチできたし!” “よかった〜” “なんで蓮にぃがよかったの?” “だって、かりんの喜ぶ顔みてるとうれしいもん!” “…あたしも!蓮にぃがうれしいの、うれしいっ!ゆずもきっと同じだよ!” “いちにぃとお父さんもいれてあげよっか!” “うん!みんなうれしいね!!” “そうだね、学校でイヤなことあったらボクに相談してね?” ” “?へーきだよ!あたし負けないもん!” “ダ〜メ!ボクはおにいちゃんなんだから! いちにぃみたく強くな いし、体もよくないけど…、 ボクはかりんとゆずがケガしないか心配なんだから。” “…わかった!ケガしないし、ゆずもケガさせない!…だから!蓮にぃもはやく元気になってね?” “うん!” 私が…耐えなきゃ…っ 「遊子、夏梨。」 泣きながら、悔しそうに遺骨のそばを離れない妹たち。 「ぉ…おにいちゃんっ…蓮おにいちゃんがっ!」 「あぁ。」 「いちにぃ…蓮にぃは天国にいくんだよね…?」 「…あぁ。 だから笑顔で送ってやろうぜ?泣いていいのは今日だけだ、蓮も今日ぐらい許してくれるって、 蓮は… 俺たちの中にずっと生きてる。」 一護の言葉にそれまで耐えていた夏梨も遊子と二人、 声を大きく泣き出した。 心の中で。 (蓮にぃ…会いたいよー―…。) [*前へ][次へ#] [戻る] |