喚ぶ
霊圧がはれ、そこに立っていたのは斬魄刀を構える蓮。
それを見たと同時に各隊長たちも己の斬魄刀に手をかける。
「(蓮っ…!)」
それは白哉も同じこと。
あんなに大人しく人懐っこい笑顔を見せていた蓮が今は別人の様に刀を構えている。
「やはり、蓮、御主はただの魂魄ではなく…“死神”だったか…」
そう漏らす総隊長の顔はどこか予期していたというような表情だった。
「死神だァ!?」
「っ、先程とは全く霊圧が違うなっ」
「いつの間に斬魄刀を!?」
「さっきまで何もなかったじゃねぇか!!」
蓮の手中にあるは総隊長へと預けられていたはずの斬魄刀。
「(あれはあの時の…!)」
「(しっかりと結界を張っておったんじゃがの、…斬魄刀を喚んだか)」
室内は蓮の霊圧と隊長たちの霊圧でピリピリとしていた。
蓮は顔をあげ白哉に視線を向けた
。
その目は虚ろであったが蓮の口が微かに動いたのを白哉は見逃さなかった。
「蓮っ…」
『いい歳した大人がガキ一人泣かせてんじゃねェよ、』
蓮の口から発せられたのは
蓮のものではない声。
「貴様、何者だ!」
今にも抜刀しかけている白哉を先頭にピリピリと緊張が走る
すると蓮の後ろに霊圧が集まり一人の人影が現れた。
「なァ、朽木白哉さんよ」
君泣我現
(「お前が泣かせたンだろ?」)
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