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微々たる物










隊長たちの前には白哉の姿だけ。



「おい!どういうことだ!?」

「誰も見当たらないヨ?」

「白哉、例の人物は?」





待ちに待った今日という日。
お目当ての人物がいないことに各隊長はどういうことだと眉を顰める。
しかし、とうの白哉はその声に眉を顰め



「…ここにいる。」

と一言。


白哉のその声を聞いてか、白哉の足元から小さな影がちょこんと現れた。

白哉の袴の端を握り、ぺこりと頭を下げる姿はとても幼く、あの霊圧を出したものとは思えないほど弱弱しく感じ取るのもやっとな微量な霊圧を出していた。





「待っておったぞ、蓮。」



総隊長の言葉に皆驚きを隠せないでいた。
山本が声をかけたのは明らかに目の前にいる童で。





アノ霊圧を放ったものだと、、、。






「そう怯えるでない。他の者も好奇の目で見るんでないわい!」

「おいおい、本気か!?ジジイ!コイツが例の霊圧の元凶か!?まだ餓鬼じゃねぇか!」

「…へ〜意外やわー、まさかこないちっこいなんて…」

「…今時の子はすごいな〜」

「そういう問題じゃないんじゃないか;?」
色々な意見が聞こえてくる中蓮は小さな体を震わせていた。



白哉、恋次、総隊長。

この三人には会ったことがある。
六番隊の席官クラスの死神にも会ったことはあるのだ。
一度覚えた霊圧ならばそう怖がることはなかった。
だが今は違う、



周りにいるのは全て各隊の隊長たち。




すごい霊圧を持っているのだ。






感心するように見ている浮竹、京楽、狛村

訝しげに見る日番谷、砕蜂、

何かを探るように見る卯ノ花、東仙、藍染

好奇の目で見続ける更木、涅、市丸







全ての視線が蓮を恐怖へと落としていく。


『ぁ、ぁ、、』





裾を握る力が増した。
だが白哉は蓮に目線をくれることはなかった。




ここは隊主会。



蓮の危険度は己も解っている。




どのようなことであっても蓮一人の味方になるわけにはいかない。





これが白哉の心境だ。




「蓮よ、朽木の後ろにおらずこちらにおいで。」

総隊長はいつもの優しいおじいちゃんだ。だが周りにいる人たちの目線が怖い。





蓮は足を中々進めなかった。


そこで動いたのは白哉。



蓮を抱え用意された場所に蓮を座らせると何事もなかったかのように自席についた。


白哉の急な行動に名を呼ぼうとしたがそれは制される。



「ほんとにこの餓鬼なのかぁ!?」






更木だ。






強いものならば自分の手で確かめようと今日と言う日を楽しみにしていた更木。




「更木、少し黙らんか!蓮が震えておるではないか。」



山本の言葉に舌打ちをし、視線はそのままで黙る更木。



しかし更木が黙ったところで隊長達の疑問は拭われない。次々と隊長達が声をあげていく。




「更木の意見は正しいともとれますよ、」

「あないにすごかったのに子供やなんてね〜」

「…確かに。今は微量すぎるほどの霊圧だ。」

「それに斬魄刀も見当たらないし…」





蓮はいま何が起こっているのか頭がついていかなかった。
次第蓮の目に溜まる水。





「…!?」


蓮の変化に気付いたのは白哉。




「蓮!」



白哉が呼ぶのが早いか、











否。






遅かった。








『ふぇ、、うわぁ〜〜ん!!!』








蓮の泣き声と共に巨大な霊圧が室内を取り巻く。






「ぬ、しまった!」

「これは!!」


「あの時と同じ?!」





霊圧がはれたとき、先ほどまで座っていた蓮が立ち上がり刀を構えて居た。



























(『(ボクがいけないの?)』)

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あきゅろす。
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