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怖い物知らず














あれから数日。



蓮はほぼ六番隊か朽木家で過ごすことが多くなっていた。


否、蓮自体が何者なのか解っていない今、白哉が居ないところへの外出許可が下りていないのだ。

これは総隊長である山本が決めたこと。



蓮は日中隊長室に籠もって本などを読んでいる。

隊長室だけあって蓮のような子どもが見る本はないが、
書類に目を通す白哉を真似るように真剣な顔で貢をめくっている。


白哉も蓮との時間が増えたおかげか、
蓮といる間の雰囲気は柔らかくとれた。



隊主会がある時は恋次か六番隊の隊員が蓮の世話をするようになっている。



『びゃくにぃ!どこか行くの?』

「隊主会だ…恋次と大人しくしていろ。」


“びゃくにぃ”
蓮が白哉をそう呼ぶのも聞きなれたものだった。


シュンと頭を垂れる蓮。
いつもならコレで終わりのはずだが今日は違う。



『…ぼくも行っていい?』


滅多にそんなことを言わない蓮が白哉に尋ねた。




相変わらず白哉は無表情だが、恋次が止めに入った。




「なに言ってんだ、お前は俺と留守番だ。」


『でも!…ぼくもおじいちゃんに会いたい…』



蓮の言う“おじいちゃん”とは一番隊隊長兼総隊長のことだろう。



六番隊以外に蓮と面識があるのは総隊長だけだ。



アレほどの霊圧を放っておき、各隊長との面識がないのは蓮が子どもだったのが一番の理由だろう。

だが、各隊長からの講義が止むことはない。
アレだけの霊圧を放っておいて何処の骨とも知らぬ者がお咎め無しなのだから。

(最も、山本と白哉が溺愛しているからとも言えよう。)



「あのなぁ!隊主会ってのは前にも言ったとおり、各隊隊長しかでれねぇんだよ!」


ったく!

とめんどくさそうに頭を掻く恋次に対し蓮は少し泣きそうである。



「!?だぁ〜!泣くな、泣くな;」

『…泣いてないもん。』


そのやりとりを見かねたのか白哉は蓮と目線を合わせるようにしゃがみ込んだ。





「…今日はここで大人しく待っていろ。
次の隊主会までに許可をもらってきてやる、
…わかったか?」


『うん!』



ニパッと効果音がつきそうなほどの笑顔で頷く蓮。
それを見ると、白哉は隊主会へと出かけていった。



「後は頼んだぞ。」

「は、はい。(隊
長が蓮のために総隊長に直談判;
…蓮…ある意味最強だ;)」




























(れんにぃ!あそぼー!)
(ぉ、おう…お前、隊長に何させたかわかってねぇだろ;?)
(?)
(…ガキって怖ぇーわ;)







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あきゅろす。
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