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知らない雨に焦がれる。
休養
家光はお昼近くに帰って来た。
家光は二人を車に乗せると、自分が運転席に座りエンジンをかけた。

「どこへ行くんですか?親方様。」

「そうそう、鈴乃。その調子でこれからも話せよ。
昼飯を食いに行くんだ。ピザだ。
修行を始めたらそうそう食いに行けるもんじゃねぇからな。」

横でバジルがピッツァ!と小さく呟き目を輝かせたことで、あまり食べることのできるものではないと分かった。
店へ着くと、家光は大量のピザを頼んだ。
鈴乃は正直三人で全て食べきることができるか不安だったが、あまりのおいしさに夢中で食べていた。
バジルは鈴乃以上に、その小さな体のどこに入るのかと思うほど食べていたし、家光はそんな二人を眺めながらも着実に自分の腹に収めていった。
鈴乃が満腹感に浸りながらふとテーブルを眺めると、山ほどのピザはなくなり、白い皿だけが残っていた。
家光はちびちびとグラスの水を飲み、バジルは最後の一口をめいいっぱい頬張り、口を自分の手で抑えてにこにこと咀嚼している。
バジルがゴクリとピザを飲み込み、水を飲んで一息ついた所を見計らい、家光が席を立った。

「さぁ、行くぞ。」

歩き出した家光に、鈴乃とバジルは目を合わせて後を追った。
その後はショッピングしたり、公園を散歩したり、イタリアを堪能して日が暮れる頃に帰りついた。

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あきゅろす。
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