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知らない雨に焦がれる。
黒曜ヘルシーランド
やってきました黒曜ヘルシーランド。
どこもかしこもぴかぴかな転生後初の遊園地に鈴乃は別の意味で興奮している。
この遊園地が数年後には跡形もないほど寂れるなど誰か思うだろうか。

「おばけやしき!おばけやしきいきたい!!
おにーちゃん、いっしょはいろ?」

「え、えぇぇぇぇ!?」

鈴乃は綱吉を誘うが、綱吉の瞳には既にうっすらと涙が浮かんでいる。

「行ってこい、ツナ。
それともかわいい妹のお願いが聞けないのか?」

前世でマンガで見た家光のからかい(?)には綱吉がかわいそうだと思ったが、ここで初めて、ナイス!と思った。

「だいじょうぶだよ。
あたしがおにーちゃんをまもってあげる!」

「……いく。つーくんがスズちゃんをまもる!」

「ふふ、頼もしいわね。」

最近発見したが、綱吉はお兄ちゃん風を吹かせたいらしい。
少し上から目線でものを言うと、対抗心を燃やして言い返してくる。
かわいいったらもう……!
その様子を奈々は微笑ましく見ている。

「じゃあ、しゅっぱーつ!」

「しゅ、しゅっぱーつ……!」

鈴乃は綱吉の手を引いて歩き出した。

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