知らない雨に焦がれる。
死ぬ気の炎と記憶
「綱吉!?」
綱吉の叫びに慌てて家光とティモッテオが来た。
家光は犬を追い払い、綱吉を抱き上げた。
「よしよし。もう犬はいないからな。」
「家光!!」
後ろから微笑むように見ていたティモッテオが綱吉の額から出るものに気づいたようて、叫んだ。
「これは……死ぬ気の炎?
じゃあ…!」
嘆くように家光がつぶやいた。
ティモッテオは横に首を振った。
「この子はまだ幼すぎる。」
そっと炎を灯した指で泣いている綱吉の額に触れた。
その数秒後、綱吉は眠った。
「鈴乃ちゃんは、」
2人はパッと鈴乃をみた。
「………スズは、見たか?」
数秒躊躇った後、家光は鈴乃に問うた。
鈴乃は思考を働かせた。見たと答えるべきか、見てないと答えるべきか。
見たと答えればきっと綱吉のように記憶を封じられるだろう。
一瞬で出した答えは、
「おにーちゃんのあたまのほのおのこと?
それなら見たよ。」
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